リアル店舗型釣具店は「釣り人の拠点機能」を強化することに勝機がありそう

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釣り人は釣りをする限り釣り道具を買い続ける運命。

みなさんは、釣り具をリアル店舗で買うだろうか?それともネットで買っているだろうか?

消費者も賢くなっていて、値段やアフターサービスの比較などをしながら、次第にネット購入が増えている。

出典:総務省

こちらは総務省によるデータ。

釣り人だけのデータではないが、年々、インターネット経由で注文した世帯数の割合と支出金額が増えてきている。

釣り具もAmazon、楽天、ヤフーショッピング等の大手サイトや、釣りやアウトドア専門のサイトで購入することが増えてきていると思う。

以前、リアル店舗型の販売をメインにしている釣具店が今後どうやったら生き残っていけるのかというあたりを勝手に考えたことがある。

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今のところ、わたしの考えとしては以下の5つにまとまっている。

    • 地域特有の釣り情報発信の強化(オープン、クローズド)
    • 店舗エンタメ化の推進
    • 広義のファンコミュニティの強化
    • 店舗スタッフによる圧倒的なホスピタリティとコンサルテーション
    • EC事業の推進

先日、Twitterで釣具のポイント(公式)で以下の内容を知った。

これはいいなーと思った。

釣り人が「釣りの準備すると後片付けができるスペース」を店舗に設けるという施策。しかも、それが「気持ちよく行える」という視点。

釣り餌は鮮度維持のため冷凍されているものが多い。またコマセなどは餌同士を独自にブレンドするのが常道だったりする。そのため、釣り場にいって、竿を出すまでに準備が多い。であれば、店舗で準備してもらえばいいんじゃないかということになる。

釣り餌をどこで買うかというと、多くの人が釣り場に一番近い経路にある路面の釣具店で買うと思う。が、そこには販売という機能しかないため、予約しておかなければ釣り人はコマセの解凍などの作業をしなくてはならない。

その点、餌の準備が店舗で完了してしまえば、いろいろとメリットがあるため、釣り人はこの施設があれば店舗に寄るに違いない。

そのときに釣り人の性質として、釣り餌だけ買うだけではなく、店舗スタッフとコミュニケーションをすることによって、効果的な仕掛けなどを追加購入するはず。

店舗スタッフ「いやー○○さん、○○港では〇号のしかけでワラサがでてるみたいっすよ。泳がせっす」

釣り人「え、マジで。コマセの仕掛けしかないからなー(買ってけばいいか!)」

みたいな流れが容易に想像できる。

次に、釣り(特にエサ釣り)は後片付けがいろいろ大変でもある。

コマセを配合したバッカンや、オキアミやアミエビのニオイがついた入れ物などなど。釣り竿やリールも汚れているかもしれない。これを自宅に帰ってから、家族を気にしながらやるのも色々と気が引けるというのが、特にファミリー世代の心情だと思う。

地方で一軒家に住んでいて、戸外でシャワーができる人はいいが、そうでない人は、風呂場などでこの後片付け作業をする。そこで家族クレームもしばしば発生するはず。

家族「排水溝に残ったオキアミとかのエサはちゃんと片してっていったでしょ!臭いんだから!」

釣り人「ふへー」

みたいな、エサ釣りあるある。

その点、釣りの帰りに店舗によれば、釣り道具が全部洗えて便利。

ここで釣り人は、店舗スタッフから「○○さん、今日はどうだったんですか?」みたいなことを聞かれる。で、釣り人は「ワラサが釣れたんだよ!」とか「ぜんぜんダメだったんだけどねー」みたいなことを話す。

前者の場合は、店舗スタッフが「お、すごい!やっぱ○○さんっすね!見せてください。でかいんで写真撮りましょう!」みたいなことになり、それがサイト上でアップされ、さらなる店舗集客につながる。

さらに、だいたいの釣り人は、釣果写真を撮られるとうれしい生き物なので、なんとなく店舗愛が増す。だれだってスポットライトを浴びたい。俺の魚を見ろ。だいたいの釣り人がそう思うと思う。

もし、釣れなかった場合も、店舗で後片付けをするという「習慣」がついていれば、店舗で次回に向けての情報収集と釣り具の購入をするという流れになる。

釣り人は釣れた場合より釣れなかった方が釣り具を買う。

ような気がする。すくなくともわたしの場合はそうだ。

釣具のポイント以外にも、釣り人向けの設備を用意している店はあるが、上記の流れを強化するというのは、手っ取り早く、ユーザーのリレーションを強化するには最適だなーと思う。

他にも、免許の問題はあるかもしれないが、釣った魚の下処理をもっときれいに行える施設を提供したり、魚の下処理を無料や安価で代行するようなサービスがあれば、よいかもしれない。

ということで、リアル店舗型の釣具店は「釣り人にモノを買ってもらって利益を上げる」という大目的だけでなく、その導線をもうすこし考えるとよいのだろうなと思った。

アイキャッチ画像出典:釣具のポイント公式Twitter

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