人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
この『釣りのなぜ?どうして?』シリーズが楽しみです!今、自分が通っている釣り場はマナーが悪い人のせいで釣り禁止の危機にあります。マナーの悪い釣り人ってどうやって変えていったらいいんでしょうか?
質問者:まとめサイト嫌いさん
<平田の回答>
「モラル末期くんは変えられない。マナーのいい釣り人が集団で行動していくのが合理的」
どうも、ORETSURI平田です。
いやね、味の素の冷凍食品で、「ザ・シュウマイ」というのがあるんですね。正直、中華料理系の冷凍食品では最強だと思ってます。馬路でうまい。葱油の香り、中身の餡の質感などなど、崎陽軒のシウマイを超えてしまったと思ってます。それぐらいうまい。
え?
あ、そうでした。
質問でしたね。
今日は、「釣り場にマナーが悪いダサい釣り人がいて、困っている。そういった人間的にアレな人のせいで釣り禁止の危機にある」ってことですね。
悲しいかな、これって、ほんと日本全国津々浦々の釣り場で起きていることだと思います。
結論からいうと、わたしがいってしまうのもどうなのかとは思うんですが、「釣りのマナーが悪い人」って変わらないと思うんですね。
やってるのが小学生とかの子供ちゃんだったら、真摯に言い聞かせてなんとかなるという可能性があるんです。伸びしろってやつがありますんで。でも、他者への思いやりが欠如して大きくなってしまった人ってのはやっぱりいるわけです。こういう人はもう手遅れ感が強いんです。いわゆる「末期」ってやつです。
簡単にいえば、身体だけが大きくなってしまって、心が成長しなかった人ですね。言語や非言語でのコミュニケーションが難しいひとが多いので、「獣人」とでもいいましょうか。けものに失礼ではあるんですが。
「モラル末期クン」は、釣り場にいると、釣り人だけでなく、地域の方にも迷惑をかけがちではあります。自分のことしか考えていないので、すぐにトラブルを起こすんです。
こういった人は、なんらか他者の関与によって、ルールやマナーをただすのでしょうか。
本当にかなしい話なんですが、わたしはそうは思いません。
やさしく諭しても、強く注意しても、こういった人は変わりません。あまりにも思考の軸が自分にありすぎるんです。そして、他者への配慮や共感の心に乏しいので、問題の本質や改善にいたるまでの道のりがまったく見えてきません。
良識ある方が、こういった人に注意すると、「逆切れ」能力を発動することもあります。
挙句、暴力をふるわれたり、釣り具などを壊されたり。
なので、君子危うきに近寄らずということで、関わらないのが一番ではあります。
でも、それでは釣り場が失われてしまう。
これもわかります。
グレーゾーンにあった釣り場が「釣り禁」「立ち入り禁止」等で、明確に失われてしまう理由も、いろいろありますが、以下のような点があると思います。
- 悪質な駐車
- ゴミの不法投棄
- 近隣住民とのトラブル
- 釣り人による事故や死亡事件
- 設備の破壊
- その他関連施設のルールを破る
こういったことに対して、該当する人に注意しても是正されないことがほとんどだと思います。
「いちいちうるせーんだよ!」
「おめーになんの権利があるんだよ!」
「海はみんなのもんだろ!」
「ここは俺の釣り場だ!」
こんなあきれる言葉が返ってきます。
なので、内容にもよりますが、目に余るようであれば、迷わず110番通報するとよいと思います。ゴミのポイ捨てなんかは明確な不法投棄なので。
ここまで、マナーが悪いダサい釣り人を変えることができないという話をしました。一方で、マナーやルールを守って釣りをしている大多数の真っ当なみなさんにはやれることがたくさんあると思います。
- 駐車は迷惑をかけない
- ゴミは必ず持ち帰るだけでなく、周りのゴミも拾う
- 近隣住民の方と明るくコミュニケーションをとる
- 設備を大切につかう
- 施設のルールやマナーを守る
ひとりでやってもいいと思いますし、釣り場ごとに愛好会みたいなのをつくって団体で活動してもよいと思います。その方が釣り場に強い影響力を持てると思います。
グループで、ホームを守るために、「毎月第一土曜日の朝8時から○○で掃除してから釣りをする」みたいなことをすすめるのも一つです。
たとえば、漁港がホームだとします。厳密にいうと日本では釣り公園など以外は明確な釣り場ではなく、釣りが黙認されている場所ばかりです。
一方、漁港などで組織だって定期的にゴミ拾い活動などをすれば、必ず漁協の方に認知されるはずです。そのうち、挨拶や会話なども出てくるでしょう。
「自販機のところに釣りのゴミを捨ててく人がいてこまるんだよねー」
「堤防の端っこで小便をする人がいるから臭くてこまるんだよ」
「係留ロープにハリやルアーがついていてケガをしたことがある」
「ほんとは釣り禁止にしたくないんだけど、このままじゃそうしないといけなくなるかも」
などなど。
こうしたことに対して、ヒアリングし、一緒に解決方法を考えていくのも一つかもしれません。ひとりでは難しくても、同じような課題を感じている仲間とはできるはずです。
ちなみに漁港や釣り場回りで働く人の経済圏のなかに釣り人も重要な位置をしめていたりします。おかっぱりの釣りをしている人も、やがて遊漁船での船釣りに移行するかもしれませんし、海産物の直売所や、漁協直営の食堂の利用など、釣り人によって地域振興になる場面も多々あります。
なので地域としては、マナーやルールが一定レベルに保てるようであれば、釣り人を締めだしたくはないとは思うんです。
ここまでお話ししたようなことをやっていると、釣り場がプラスに活性化していくような気がします。
- 自分のもの以外のゴミを拾う人が増えたり
- 釣り場で他人に挨拶をする人が増えたり
こういう雰囲気が漂いはじめると、自分勝手な人たちは居づらくなるんじゃないかなと思ったりします。
マナーが悪いダサい釣り人は、自分から来ないようにしてもらうための仕組みを個人だけでなく集団でつくったほうが合理的なんじゃないかなと思います。
ということで、質問者さんにお伝えしたいのは、「釣りのマナーが著しく悪い人は「モラル末期くん」なので変えられない。ならば、自分たちが釣り場をかえていく」ということです。
ひとりで難しければ、友人や知人と。または釣り場で知り合った人と、どんどん力を合わせて活動していくとよいと思います。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。子育て繫忙期のため、これはという質問のみ回答します。出前はしておりません。