釣った魚でも、買った肉でも、料理をするうちに、いつかはたどる道が「バーナー道」。
釣りたての魚って、旨みが十分に出ていないことがほとんどなのですよね。これが、釣った初日に皮目ごと炙れば旨みが増し香ばしさも加わりさらに美味しく食べられるわけです。
今回は、「バーナー」こと料理用ガストーチのなかでもAmazonで圧倒的に売れている「パワートーチ RZ-730」を3年以上つかってみた感想を紹介します!バーナーの用途と選び方のポイントも合わせてチェックしてみてください。
ガストーチ(バーナー)の用途と選び方のポイント
ガストーチ(バーナー)は、近年料理用の利用が増えている印象
はじめに、ガストーチ(バーナー)について簡単に説明しておきます。
ガストーチは、バーナーとも呼ばれるのですが、料理やアウトドア用に用いられているアイテムです。多くが市販のガス缶(カセットガス)に装着でき、簡単に使うことができます。
用途について
ガスバーナーは様々な用途に使えます。料理用としては、魚や肉を炙ったり、砂糖菓子に焦げ目をつけたり。
アウトドア用の用途としては、BBQやキャンプなどでの火おこしなどに使うのが一般的ですね。
選び方のポイント
便利なバーナー選びのポイントは、大まかにいって以下の6点です。
- 着火用システムがあるか(ほかの火種が不要)
- 火力が安定しているか(いきなり炎が大きくなると屋内では特に危険)
- 耐風性があるか(野外では立ち消えなどがあると不便)
- 逆さ使用が可能か(持ち手の角度が変わっても生火がでず使用できるか)
- カセットガスを使用できるか(経済性)
- 耐久性があるか
それぞれ説明していきます。
①着火用システムがあるか(ほかの火種が不要)
バーナーの中には、着火用のシステムがついていないものもあります。その場合、チャッカマンなど、火種の用意が必要です。少し手間が増えるぐらいですが、やっぱり着火用の仕組みがあったほうが便利。
②火力が安定しているか(いきなり炎が大きくなると屋内では特に危険)
バーナーで重要なのは火力の安定です。温度や炎の長さを自由に変えることができれば安全ですし、料理に使用する際の加減もうまく行きます。これ、ダメなのはほんと炎がぶわぁーっとなっちゃって危険なんです。
③耐風性があるか(野外では立ち消えなどがあると不便)
着火時に風で火がつきにくかったり、途中で立ち消えてしまうのはストレスですし、ガスの無駄でもありますね。
④逆さ使用が可能か(持ち手の角度が変わっても生火がでず使用できるか)
バーナーは、ガス管の角度によって「生火」と呼ばれる現象が起きるアイテムもあります。「生火」は気化していないガスに炎が燃え移った状態で、大きく燃え上がり制御できないので屋内使用時を中心に危険です。
⑤カセットガスを使用できるか(経済性)
市販のカセットガスは100円ショップでも購入できる便利アイテムですが、取り立てて特別なガス管でなくても使用できることは経済的でもあります。
⑥耐久性があるか
やはり、メンテナンスフリーで、長くつかえるほうが良いですね。
ここまでガスバーナーに求める6つの条件をお話ししてきました。
はい。
実は、この6条件をクリアしているのが、「新富士 パワートーチ RZ-730」なのです!
新富士バーナー「パワートーチ RZ-730」は長く安心に使える
まず、「新富士バーナー」というと、聞きなれない人も多いと思うのですが、新富士バーナー株式会社という企業名に由来しています。
アウトドアアイテムで有名な「SOTO」ブランドの企業の販売企業といえば、納得かもしれません。
出典:新富士バーナー株式会社
この新富士バーナーから販売されている、工業用ガストーチが「パワートーチ RZ-730」です。SOTOブランド(アウトドアブランド)での展開ではなく、溶接など工事用途なども意図したアイテム。
思えば3年以上お世話になってます!
筆者も2017年に「パワートーチ RZ-730」購入したのですが、もう3年以上かなり頻繁に料理や火おこしなどでつかっています。その間、故障ゼロ。事故ゼロで安全に使えています。
さらにパワートーチシリーズでは、火力がさらに強い番手もあるのですが、それは溶接用など工業要素が強いものです。なので、料理や火おこしにつかうのであれば、「パワートーチ RZ-730」で十分です。
魚や肉を炙るのにあんまり火力があっても逆に困りますしね!
パワートーチ RZ-730の操作説明
ここからは「パワートーチ RZ-730」の機能と操作説明をしていきます。基本的にその他のパワートーチシリーズも一緒です。
こちらが全体像。
いろんな用途につかえるように、ガン形状です。金属のメッキ部分は使うにつれて、写真のように色が変化していきます。
こちらが買った頃の様子
ボディ側面の黒い可動式の部品は「空気調整レバー」。
この調整によって1300度の集中炎から、900度のソフト炎まで使いわけることができます。
炭などの火おこしならば高温で攻めるのもよいですし、料理でじっくり炙りたいようであればソフト炎など、好みでアレンジOK!
ボディ後部のつまみはガスを調整する部分。火力調整ハンドルと呼ばれています。
家庭内で刺身などを炙る際は、あんまりMAXにすることはないかなと思います。
こちらは炎が出る部分。
この筒の中でガスが気化して噴出されるため、生火が出ないというすぐれもの。
生火ってのは赤い炎なんですが、昔のバーナーなどはこの生火がドラゴンブレスみたいに数十センチでちゃうんで家庭でつかうのは火事のもとだったりするんですよ。
このあたり国内メーカーの安心設計ってのは重要だなと思います。
出典:新富士バーナー株式会社
こちらがカセットガスに装着するアダプター部分。
カセットガスの規格はみんな一緒なので、むりなく装着できます。最近は100円ショップでもガス缶が売っているので、気軽ですね。
こちらが装着した様子。黒いアダプターの突起部分とガス缶の凹部を合わせてひねるだけです。
5秒で装着OK!
あとは、火力調整用パーツをひねると、シュゴーっと気化したガスがでる音がするので、ボディ後部についている点火スイッチを押すだけ。
ボタンを押すと、「カチ!」と音が鳴り、着火すると、ゴー!と青い炎が出ます。
電気式ではないので、電池などは不要!
パワートーチ RZ-730で炙ってきたものなどなど
思い返せばいろんなものを炙ってきました。
締めサバ。
塩締めを少なくややゆるめにつくって皮目をしっかり炙ると美味。
キツネダイ。
白身の魚は炙りと相性がよいですね。
炙るときはステンレスバットをひっくり返した物に乗せるとまな板が焦げない!
煮アナゴを炙ってみたり。
炙ったあとに、細かく切って、ちらしずしにすると香ばしいんです。
イトヨリダイ。
イトヨリ自体は、旨みが少ない淡白な味わいなので、皮目ごと炙ったほうが食べやすいかなと。吸い物の具にする際も、炙ったものをいれたほうが美味。
シロギスの炙り。
シロギスを炙ったあとは、ポン酢で食べるのがよく合います。
イシモチの炙り。こちらもポン酢がよく似合う。
黄アジ。
アジの刺身は皮目があると生臭いのですが、炙るとそのあたりが香ばしさと旨みに変わるわけです。それもそのはず、黄アジって皮下脂肪がかなりあって、皮を剥ぐと、一定%はその脂がとれてしまうんです。
その点、炙りだったら丸ごと食べられるという。
タチウオの炙り。定番ですね。これもポン酢でね。
小型のマダイ・チダイ・キダイあたりを鯛めしにする際に、ざっくり両面を炙ってから炊飯器で炊くのもよいです。
アマダイも初日に刺身で食べるときは軽く塩をして水分をぬいてら炙ったほうが美味。
チャーシューも炙るとうまさが倍増!
フライパン焼き肉の仕上げに上から炙ると独特の香ばしさがうまれてすごく美味。換気扇はしっかり回そう。
ガストーチ(バーナー)のカセットガス缶は汎用品でも大丈夫か?
ということで、ここまで読んだ人はガスバーナーが便利でほしすぎると思っているはず。
ちなみに、つかっていると気になるのが、使用するカセットガスの種類です。いろんなアイテムがあるが安全なのか気になる人もいるんじゃないでしょうか。
これは、100均などで買えるカセットガスでも問題ありません。
カセットガスの缶につめられた燃料は、安価なものが液化ブタンで、やや割高なのものは液化プロパンなどが混合されています。
液化ブタンは低温状況(10度以下)になると性能が落ち始めます。その点、液化プロパンが混合されているものは気温が氷点下になっても使用が可能です。
基本的に屋内での料理用であれば室温10℃以下になることはあまりないと思うので、安売りのカセットガスをつかっておけばよいと思います。
冬場など、戸外の備蓄用の倉庫などに置いておくと、かなり冷えて着火しづらいことがあるのですが、これは室温で温めてからつかうとよいでしょう。手で温めるのもよいと思います。
一方、冬場のアウトドアで安定した火力で使用したい場合は、液化プロパンやイソブタン(液化プロパンの次に性能がいい)が配合されているカセットガス缶を使用するとよいでしょう。
新富士バーナーブランドであれば、「パワーガスCB RZ-760」というアイテムがプロパン混入型です。
まとめ
ガストーチなんですが、炭火を起こす用途にも使ってます。
今回は、料理用ガスバーナーの選び方や「新富士 パワートーチ RZ-730」が安全で便利に長く使えるという話をしました。
もともとAmazonのレビューが一番多く、高評価だったので購入したわけですが、3年以上つかっても、故障もしないですし、無事故で使えているアイテムです。
「新富士 パワートーチ RZ-730」は、今やAmazonのレビュー数も1000件を超え、4つ星以上の評価が8割。料理用バーナーとしては、一番売れているんじゃないでしょうか。
同様の製品にイワタニの「トーチバーナー CB-TC-OD」もあって人気なのですが、圧倒的なレビュー数に差があります。
また、最近はさらに安いノーブランド(メーカー不明)の輸入アイテムが多く出てきてはいるのですが、やはり火をつかうアイテムだけあって信頼できるメーカーのアイテムを選ぶとよいと思います。
カセットボンベに接続して用いる、簡易的なガスバーナのことです。火災となる原因は、「使い方の誤り」、「器具の劣化」、「品質不良」など様々ですが、平成30年中には都内で22件の火災が発生し、前年比1.7倍の増加となりました。
出典:東京消防庁
ノーブランドのバーナーは品質面での信頼性が低いものもあり、東京消防庁管内でも、火災事故例などが相次いでいるようです。バーナーを使用する際は、使用上の注意やルールをよく読んで守りながら使う必要があります。
料理用のバーナーがほしいなーと思いつつ、毎回躊躇している方も多いと思うのですが、これは買ってわかる便利さです。
買うとかなり使います。これほんと。手間もいらず、汚れもしないので、買ったものの使わなかったということはほぼないと思います。
むしろ料理用バーナーというものは、一旦買うと、あらゆる食材を炙りたくなってくる面白さがあるのです。
以上、みなさんのバーナー選びの参考になれば幸いです。
炙ればわかるさ。