タイラバやジギングをしていて、アタリがない。
そんなときに、ふとアタリがでたものの、あんまり引きが強くないな・・・。と、思ったら、だいたい「ESO」こと「エソ」です。
エソって、顔つきが凶悪に見えて、小骨も多いんですよね。
だから、まわりの釣り人をみていると90%が「なんだーエソかよー」ってな具合にリリースする。
そしてまんまと釣り人から逃れたエソらは海底への帰還兵となり、繁殖する。だから数が多いんでしょうな。
でもね、このエソは旨いんですよ。
ということで、今回は「ワニエソ(たぶん)」の甘辛煮を作ります。
エソの下処理
こちらが今回のエソ。釣行翌日の個体。
尾びれの下半分が黒いので、ワニエソかなと思うんですが、マエソと似てるんですよね。
ご覧ください歯の構造を。
細かい櫛のような歯が幾重にもかなっていて、一回噛みついたら逃がさない気が満々っすね。
下処理工程は以下の通り。
- 全体を水洗いして砂粒などを落とす
- うろこをスプーンなどで落とす
- 内臓と血合いをきれいに指でしごいて落とす
エソ類の場合、身が柔らかいので鱗とりでごしごしやると、皮がさけます。さけてもいいんだけど、見た目が悪くなるので、スプーンでとるのがおすすめ。
頭部には身がないので、落としたほうがコンパクト。一方、煮つけなどで、あえてインパクトを持たせたい場合は、尾頭付きで調理するとよいでしょう。
こちらが下処理済みのワニエソ。
塩を振って冷蔵庫にいれて5日目です。
やや水分が多い魚なので、塩で水分を抜いてしまえば血も少ないので、全く問題なく持ちます。
エソを甘辛煮にする
まず煮る前に、80度ぐらいに覚ましたお湯をエソにかけましょう。それで、全体のぬめりやうろこの残り、血合いを流水で洗う。
あとは、甘辛く煮るだけです。
調味料は以下の通り。
- キビ砂糖
- 水あめ
- 日本酒
- みりん
- 東肥赤酒
- 醤油
- ショウガスライス(いれなくても生臭くはないです)
- 梅干し
- しいたけ
配分は、あまじょっぱくなっていればいいですよ。
ポイントは身を締めるために「みりん」を入れて、やや甘めにすることです。
あとは東肥赤酒と水あめ。これでファイナルアンサー。
加熱するときはキッチンペーパーを全体にかぶせて10分中火で。
・・・
・・・
・・・
はい、10分後。
この通り。
甘露煮やら甘辛煮やら呼び名はいろいろあると思うんですがね。
水分量を減らして、糖分を多く照りを出す場合、加熱しすぎると焦げて呪われるので注意です。風味が格段に下がりますんで。
盛り付け。
「J」
ですね。これは。
ちょっとトリッキーなので、角度を変えてみましょう。
無難になった。
UPで見せたろか?
頭部が「そのまんま」ですね。
この頭部には身がほぼないのですが、白飯にのっけて昆布だしをかけて湯漬けにすると出汁がでてうまいです。
骨からうまみがでるんでしょうな。
それで、これが本題の身だ。
まー旨いのは知れてるんだけど、見た目も旨そうですな。
箸で胴身をつまむ。
水分がぬけた細やかな肉質が見るからにうまそう。
味は?
・・・
・・・
・・・
旨いに決まってんだろ。
エソは薄味で決めるよりも、もう甘辛いたれの味で白飯をかきこんだほうがいいと思うんですよ。行儀とかは無視してね。
え?
あー、小骨の件でしたっけ?
まーこんな感じですよ。
特段小骨を抜かなくてもそれほど気にならず食べられる。
たまに、口の中に入ってくるけれども要はカルシウムってやつですよ。
それ以上でもそれ以下でもない。
そもそも平田家では、魚を丸ごと食べられるやつが偉いというしつけを祖父正臣からうけてきまして、アジの干物でもサンマでも頭からバリバリ食べていたんですね。
中骨とか、妖怪「がんぎ小僧」なみにバリバリ食べてたなと。
エソの場合、細くて、それほど長い骨でもないので、白飯と一緒に流し込んでしまえばいいと思います。
食べ終わって、妻に「ね?あんまり小骨とか気にならなかったでしょ?」って話しかけたら、「ん?それなりに気になるけど、まーいいんじゃない」とのことでした。はい。
のどに骨が引っ掛かった云々のクレームは一切受け付けませんので、そのつもりでよろしくお願いします。
ではでは。
平田 (@tsuyoshi_hirata)
※ちなみにエソ類の調理はさつま揚げが人気です。
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