男はつらいよ – 手巻きタチウオ・ビシアジ純情編(鴨居大室港)

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タチウオ(観音崎・走水)
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~この記事は約 9 分で読めます~

どうも平田です。

誰もが知る「男はつらいよ」シリーズ。

内容を端的に言えば、「不器用な男(人)は色々つらいけど、それでも生きていくことに輝きがある」ということなんだと思います。

多動力のさきがけと言っても過言ではない車寅次郎が、やんややんや好き勝手にやり、笑って怒って泣く様、そういったフーテンの寅のフリーダムさに憧れながらも、日々をあくせく生きている市井の人々を生き生きと描いたものです。

以前、はてなダイアリーに「男はつらいよが嫌い」というエントリーがあったんですが、感情の機微界隈に疎い、ハートが蓄膿気味な方にはたしかにちょっとよくわからないかもしれません。

セリフや表情をしっかりみないと「ヤクザな兄貴」が毎度勝手に騒動を起こして騒いでいるだけのようにみえるのかもしれません。人それぞれの感受性があるからそれはそれでいいんだけど。

あれ?これは釣りメディアの記事でしたね。

「男はつらいよー手巻きタチウオ・ビシアジ純情編(鴨居)」というやっつけ気味のタイトルがついているこの記事なのですが、冒頭から全く釣りとは関係ないことを書いていて大丈夫なのでしょうか。

ということで、今回は三浦半島・鴨居大室港五郎丸さんから、午前タチウオ・午後アジ船にのってきた話です。

メモの用意はよろしいか?

目次

走水・観音崎・鴨居界隈のノーマルタックル「ビシアジ」について

東京湾で船のアジ釣りといえば、横浜や横須賀界隈のライトタックルアジが有名ですね。

ビギナーでも簡単に始められるし、浅場なので手返しもよいのが特徴。

釣り具がカーボン主体になり、リールも小型化して、PEラインも細く強くなってという具合に、ぐんぐん進化してライトタックル化していったわけです。

ライトタックルと対比した言葉として「ノーマルタックル」があります。

日本語に訳すと「フツーのタックル」ということなんですが、油断をしてフツーならば使いやすいと思ってしまうんですが、そんなことはありません。

これがむしろ重いんだ。ライトタックルという軽装歩兵に対して、重装歩兵みたいなもんだと思っていたほうがよいでしょう。

その昔、ビシ(コマセカゴ+オモリ)をつかったアジ釣りは「手ビシ」と呼ばれる渋糸の先にビシをつけてやるものだったんです。竿がないやつ。今や糸巻きなんてタコテンヤでしかつかわないやつです。

そこに、竿+リールが登場したんですが、重めのビシ(100~150号)を取り扱うためタックル自体もヘビーなんです。ただ便宜上、ライトタックルと対比して「ノーマル」と呼んでいるだけなんです。

具体的には、H(へびー)クラスの竿にPE3~4号ぐらいを巻いたリール。水深も50m以内ぐらいがほとんどなのに、やけに太い道糸。

これは、ノーマルタックルのビシアジが盛んなの走水・観音崎・鴨居界隈は潮速が極めて速いからなんです。

このあたりは東京湾で一番速い。これは海が狭くなっているからなんですが、40号、80号のビシなんかでやると着底しないでどっかに吹き飛ばされてしまいます。バシルーラとはこのことだったかと。

大潮の日なんか本当に酷い。

だから、130号とか150号のビシをつかうんですが、これにPE1.5号とか2号でやると、潮もあってしゃくったそばから高切れ二郎三郎になってしまうんですね。

だから道糸はPE3~4号ぐらいが基本です。

それと今の時代、手巻きリールでビシアジに挑戦する人なんてほぼいません。だいたい、電動でやる世界と思ってください。

そのあたりをふまえてから読み進めていただければと。

横須賀界隈に大雨注意報発令!こんなときに釣りにいくやつなんてね・・・

はい、朝から大雨です。

待ち合わせをしたときから降っているし、鴨居大室港についても矢鱈に雨。

出船前の準備をしていると、横須賀市の放送なのか「大雨なんちゃら警報が発令されました。気をつけてね」というようなアナウンスが流れています。

そんな朝に、バカみたいに釣りにいく人がいるのだろうか。

はい、我々です。

ほかにも結構人がいますね。ようやるなと。

思えば乗合船の釣りって、予約制ということもあって、岸釣りと比較しても豪雨でも釣りにいく人が多い世界な気がするんですよね。

岸釣りだと、お金が動かないので、朝おきて豪雨だったら仲間内で「またこんどにしよー。そんじゃーねー」みたいな感じで二度寝太郎になる。

が、船釣りの場合、予約して釣行することがほとんどなので、「豪雨だけど、頑張ろうぜ。沖上がりの風呂が楽しみだぜ」みたいな傾向に。

まーこれはこれでそういうもんだと理解しておいたほうがよいでしょう。

ってことで、豪雨の釣りです。

「午前タチウオ」からやっていこう。雨でも釣れるのかな

鴨居大室の場合、釣り場がすぐ近くの鴨居沖・走水沖で移動時間がかなり短いのが特徴。

タチウオを狙う際も、湾奥から1時間かけて到着とか、金沢八景から30分かけて到着とかではないんです。

出船して10分以内の到着して「はいどうぞー水深50mそこから15mやってみてください」みたいな世界観です。

そのため、午前便・午後便が成立しています。

今回は、午前にタチウオをやって、午後にビシアジをやる予定。

走水沖。続々と集まるタチウオ船団

今回は、ORETSURIをきっかけとしてつながった釣友同士6名での釣行。

ミヨシ側6席に布陣。

右舷・電動兵アサオ氏。

終始電動の力を借りてドヤってくるので、バッテリーを沈めてやろうかと思ったんですが、わたしももうすぐ40なのでそんなことはしません。紳士。

右隣は数少ない手巻き兵の大井君。

最近、彼女ができたらしいとTwitterで聞きましたが、そういったことを突っ込むのはよくないので詳しくは聞いていません。

タチウオがめちゃ渋い

この日のタチウオは、やけに渋く、アタリの数が少なかったり、ショートバイトが多かった印象です。

結果は1~10本ぐらいだったような。

なぜか大井君が2本ぐらい先取して、すこしずるいなと思いまして、釣り方をパクってやってみました。

が、世の中やっぱりパクれば釣れるというわけではなく、なぜそうやってやるとアタリが出るかという本質を見極めるところに鍵があります。

この日、アタリが出やすくかったのは、餌の移動距離を短くして小刻みに動かす方法でした。

小型主体。

大型。

一番大きかったのは大井君の釣ったドラゴンサイズかなと。

世の男性をみると10人8人ぐらいがやりがちなんですが、タチウオの胴回りを指の本数ではかるときに努めて手をすぼめてはかる傾向にありますよね。

が、大井君のは明らかに指ちゃんと5本くらいありました。はかってないけど。

たまにある口の外からハリがかりしている個体

餌のタチウオは「ひっかける」釣りではなく「食わせてとる」釣り。

そのあたりが好きです。

エサ釣りといっても、身餌をルアーのように動かして釣るところに面白さがあります。

結果は、7本。良型タチウオと呼んでよさげなのは1本だけでしたね。

渋いなかでは、なんとか数を伸ばせたなと。

手巻き陣営では1位だった気がします。

手巻兵にありがちなんですが、電動リールの人が釣れていると「まー電動だからね」とか言うくせに、手巻きの自分が結果をだすと「手巻きだから釣果×1.5ぐらいだと思うよ」とかいうあれ。なんなんですかね。

ダブルスタンダード具合が日本の左派によく似ている気がします。

いつも、「じゃあ電動でやれよ」って思います。あ、俺か。

そろそろ本題に入ろうか。ビシアジのお時間です

午後アジ出船前。陣形はバッチリ。右舷トモの筆者の表情を見る限りは士気100

鴨居沖。雨もやんでなにより君

大雨の午前タチウオ(7:20~11:30)から沖上がりして、お昼休憩をとりつつ、午後アジが13:00~17:00。

午後は雨も止んで、すっかり海が凪いでいる状態。

タックルはビシアジ用に購入したシマノ・ライトゲームBBモデラートTYPE73 H195にアブのWM60にタナトル4の4号を300m弱巻いてあります。

海は凪いでいるが、潮は速く、130号ビシを落とすとこの通り。

斜めに落ちていくわけですよ。

水深は40mぐらいしかないのに、胴の間あたりは毎投のようにオマツリしていましたね。

あと、アジがヒットするとだいたいオマツリして上がってくるという。仕掛けの消耗が激しい釣りだなと。

右舷トモから6名で布陣。場所によって変わるものの潮はミヨシ側に流れていた日

LTアジの場合、底上1mあたりでしゃくって2mまで巻き上げて待つのが基本だったりするんですが、この鴨居やら走水の所謂「潮速すぎ海域」の場合、釣り方がやや異なります。

最初全くあたりが出せなかったものの、どっかの記事でみた釣り方を試してみたらアタリがでるように。

その釣り方とは、以下の通り。

  1. まず、ビシが着底したら再度、巻き上げ、もう一度ビシを落として着底させPEラインをしっかり立てる
  2. 次に一気に2m巻き上げてコマセを振る
  3. そのまま2mラインで待つ
  4. するとビシが+2~3mほど潮に吹き上げられ、その間にアタリが出る

※2のコマセを振るときに1回ふるのではなく、2・3回ふるのが効果的でした。

最初は釣り方がわからず、LTアジ同様、2mラインでコマセを出して、さらに1m巻き上げてという具合にやっていたんですが、あまりにも潮が速すぎてビシが2mぐらいは吹き上げられていくわけです。何をしなくても。

途中でアジ釣りはやめたんですが、やり方がわかればこっちのもの。

撒いたコマセがミヨシ側に流れていくとしても、コマセの源を目指して突き進んでくるアジを確実に取る作戦でやってみました。

40cm弱の典型的黒アジ(マアジ)

こちらはやや太め。黄アジの雰囲気がありつつも40cm弱の黒アジ(マアジ)

このビシアジを手巻きでやったわけですが、本当につらい釣りだなと。

手巻きでも巻き上げ力が強めのリール&パワーハンドルだったわけですが、かなり腕力がないと難しいなと。手持ちで手巻きは、本当に手首の力が必要です。

凄く大物がかかっているようにみえますがただ潮が速すぎるだけです。それ以上でもそれ以下でもない

ゴールドジムでも、握力を鍛えるトレーニングマシーンとしてビシアジを取り入れたほうがいいんじゃないかなと思いましたね。

試行錯誤の末、最後の方は、キーパーに装着したまま巻き上げるのが楽というのが判明しました。電動タックルと同じような釣り方ですね。

130号レンタルビシ+天秤には輪ゴムが。大アジがすごく引っ張るが切れそうできれない

このビシが異様に重い&潮受けがすごい。130号ビシ=筋トレグッズという認識になりましたね

こちらも細長く頭がでかく見える典型的な黒アジ(マアジ)

リュウグウハゼを泳がせてみようよ。そうしようよ

もともと大ドモの席をゆずってもらったのは、ビシアジは程々で、小鯵を泳がせたいという一心からだったのです。

が、この日は大アジしか釣れず。

そこでわたしの釣り座まで回ってきたのがハゼです。

たぶん、リュウグウハゼかなと

序盤、胴の間で釣りをしていたマツトモ氏の針についたこのリュウグウハゼに良型マトウダイがついていたんですね。

だからまー何か釣れるかなと。

150号の錘(スカリー)をつけて胴突きで。

潮もゆるんできたようで、仕掛けがちゃんと立っていますね。いいぞいいぞ。

意外に大ビラメとかきちゃうのかもな。

湖のような凪に

意外に大ビラメとかきちゃうのかもな。

意外に大ビラメとかきちゃうのかもな。

・・・

・・・

・・・

はい、ノーバイトでした。

リュウグウハゼは背中をすこし齧られていたので、イカにやられたのかもしれませんね。最後はハリから外れてどこかにいってしまいました。誰かに食べられたのか、大いなる海に旅立ったのか。

写真は大アジ、ホシザメ

アサオ氏は、途中からパターンをつかんだようで、大アジを連発。

もともと「泳がせるからとにかく小あじを釣って俺にパスしてくれ」とオーダーしていたので、大アジばかり釣るので、すこしイラつきましたが、たくさん釣れたようでなにより。

まとめ

ということで沖上がり。

泳がせ釣りは無反応。餌が悪かった、ということにしておきます。

「パス(小鯵)が集まってこないんだから点なんて決められるわけないじゃない」というのは、中高生ぐらいのサッカーチームでいけてないフォワードが口にすることばです。

小鯵を自ら創り出し、小鯵によって自らを変えよ。

みたいな言葉がありますが、やっぱり人を頼るんではなく、自分で餌ぐらい確保しないとだめです。

今回は、流した場所が1か所で岸際の小鯵ポイントじゃなかったとのことで、もっと浅場なら小鯵も釣れるようで。

アジは40cm弱のいわゆる大アジサイズの黒アジが4尾。

あとでさばいたら全部白子持ちのオスでした。

走水付近で釣れるアジは、場所にもよるんですが、沖合から入ってきた黒アジ主体。このあたりは好みなんですが、ポイントがはまれば釣れるのはみんな40㎝前後だったりします。

じゃあ、このアジの引きが強く感じられるのかというと、ノーマルタックル&130号ビシの場合、ビシ自体がすごく潮受けするのでそれ自体が重くてさほど引きの強さは感じません。

だから、釣趣という点でいうと、ライトタックルで35cmぐらいの黄アジがかかったほうが高いなーと感じましたね。好みだけど。

それにしても、「男はつらいよー手巻きタチウオ・ビシアジ純情編(鴨居)」というやっつけ気味のタイトルがついているこの記事なのですが、本文をみていても冒頭の文章がなぜ入ったのかよくわかりません。

が、一つ言えるのはビシアジを手巻きでやるとつらいよ。というこの世界の真実についてです。

またこの釣りをやりたいかというと、釣るんなら横浜・横須賀の黄アジをライトタックルで狙ったほうがいいかなーと思ってしまったり。

ビシアジ愛好家のみなさんを敵に回してしまいそうなんですがね。

他にも、走水・鴨居界隈でのビシアジの魅力を考えると、たまにマダイもヒットするというところにもあるのかもしれません。あんまり混んでいるときはお祭りするのでできないですが、付けエサに細かくきったサバの身餌を付けたり。

それはそれで面白そうです。

平田(@tsuyoshi_hirata

お世話になった船宿

鴨居大室港・五郎丸

ホスピタリティ溢れる船宿

使用タックル

<タチウオ>

※PE2号、60号・80号オモリ指定

<ビシアジ>

※PE3~4号、130号ビシ指定。レンタル300円。

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