コロナ禍で「できるだけ接触を避けたい」というニーズから、ECサイトで釣具を購入する人が増えてきています。
そんな中で「竿やリールは保証が効かないから心配」という声もあります。
たとえばAmazonプライムで釣り竿やリールを購入するとき、保証書に店舗名や日付記載がないことも。
それって、実際のところ保証されるんでしょうか?
こんばんは。ウェブで調べても中々明確な答えが出てこないのですが、Amazonで購入した竿の無記名の保証書って使用可能ですか?
先日、Twitterにこういう質問を受けたので実体験をもとに回答します。
主要釣具メーカーの場合、保証書記載はなくても保証される
結論からいうと、ダイワやシマノなど主要釣具メーカーであれば「ECサイト経由でも保証書さえあれば釣り具の保証は受けられる」と思って問題ありません。
たとえばAmazonプライムの場合、配送効率をあげるため、販売元がAmazonの倉庫に預けて販売しています。この流通システムでは、保証書に日付等の記載がありません。
もしAmazonで釣具を購入した場合で、なんらかの形で保証を受けたい場合は、Amazonの領収書をあわせて提出しましょう。
Amazonの注文履歴。領収書をプリントアウトして提出
保証書記載がない釣り竿・リールについて
シマノのバルケッタプレミアム=購入してすぐカウンターユニットを無償交換してもらった
ダイワやシマノ等の主要メーカーの釣り竿・リールについては、釣具店が窓口です。
釣り竿であればよくあるのが「穂先の破断」ですが、この場合は折れた部分をふくめて竿全体を店舗に持参して、「保証書+注文履歴」とともに修理・交換依頼をします。
店舗での修理・交換受付の後は、以下の共有が店舗経由であります。
- 修理、交換の可否(交換部品がない場合は修理不可で返品)
- 費用について(有償、無償)
連絡は電話連絡がほとんどです。いつもは知らない電話に出ない方も、釣具店の電話番号は登録しておきましょう。意外とスルーしがちで、店舗スタッフの手を煩わせてしまっています。
その後、修理・交換が可能な状態で料金に納得がいけば、その旨を伝えます。金額的に少額の場合や、事前の了解によっては、この工程が省略されることもあります。
修理・交換後は店舗へ受け取りに出向き、費用を支払います。
メーカーが指定する免責事項の範囲内や、明確な初期不良であれば無償で部品交換・全体交換という場合もあります。
※保証書は一定額のアイテムにしかついていません。ついていない場合も、購入履歴がわかる書類をもとに店舗に修理・交換依頼できます。
※シマノの場合、手数料(リール2,000円・ロッド3,500円※税込)はかかりますが、店舗を通さないでロッドやリール修理依頼できる「ダイレクト修理サービス」があります。
※購入直後に「明らかな傷・破損・ギアの異音」などがある場合は購入店に返品相談しましょう。
保証書記載がないその他小物について
店舗で購入して店舗で交換依頼をした、ダイワリーディングアームⅡ
釣り竿やリール以外の小物についても基本的に同じです。
購入後、初期不良と思われるものや、修理が必要なものは店舗経由で受付してもらえます。
心配な場合はメーカーサイトから問い合わせると、丁寧に対応方法を共有してもらえます。
ただし、小物は竿とリールと違って少額なこともあるので、修理依頼に必要な全体工数や修理金額を考えると、新品を購入したほうがよいものもあります。
都度合理的な選択肢を考えるとよいでしょう。
通販購入した釣具は心理的に実店舗で修理依頼しづらい?
国内の主要釣具メーカーは直販せず、釣具店経由でアイテムを販売しています。また、同メーカーの商品を扱う釣具店自体がサービス受付窓口を担っているわけです。
ECサイト経由の購入は、リアル店舗で営業する釣具店からすると「うちで買ったものじゃないのに…」と思われることもあるかもしれません。
が、流通システム上そうなっているので、消費者がどうこう気にしても仕方がありません。
修理・交換依頼は、教育体制の標準化もあり、基本的に大手釣具チェーンであれば快く受付してもらえるはずです。
もし、店舗への引け目がある場合は、その他釣り具を購入すればよいことです。
それに釣り人というものは、「店に行けばいつの間にか釣り具を買ってしまう生物」でもあります。
結果的に購入経路が異なっていても、修理・交換依頼というコミュニケーションは、釣具店にとっても貴重な来店機会。実店舗へも利益がまったくないとは言えないのです。
わたしもAmazonで購入した釣り具の修理依頼をリアル釣具店に依頼して、いつのまにか万単位の釣り具を購入しています(笑)。
まとめ
今回はAmazonなどのECサイト経由の釣り具の保証面について解説しました。
保証書の有無によらず、竿やリールは修理・交換依頼が可能です。心配な場合は、さきにメーカーへ問い合わせをすると丁寧な回答が得られます。
店舗への持参は購入履歴が証明できる書類(領収書・受領メールなど)を添えて、釣具店に持参しましょう。