どうも平田です。
今回紹介するのは、シマノのオフショア小型両軸リール「スティーレSS」。
シマノでいう「SS」シリーズは入門アイテム「BB」シリーズの上位機種にあたるのですが、上位機種「スティーレ」の普及版だと思ってください。
もともと右巻きである150HGをカワハギ用に購入していたのですが、夜アナゴの二本竿用に151HG(左巻)を追加購入しました。
要は使用感がよかったからリピートしたってわけですね!
それでは、実際の使用感とスペックについて解説します。
「スティーレ」「ステファーノSS」「ベイゲーム150番」については、比較する人も多いと思うので、スペックや位置づけの違いを紹介します。
小型両軸リール「スティーレSS」のスペックと位置づけ
スティーレSS150HG、151HG
出典:シマノ
スティーレSSのスペックで押さえておきたいところは、以下の通りです。
<スティーレSSのスペック>
- PGとHGの2モデル
- 自重160g
- PE1.5号が200m巻ける
- ベアリング数4
- SVS(シマノの遠心力ブレーキ)搭載
- エキサイティングドラグサウンド
- コアフィットボディ
- “HAGANE”ボディ
- 最大ドラグ力4.0キロ、4.5キロ(パワーギア)
- 実売価格2万円程度
小物釣り全般につかえる汎用小型両軸リールというわけですね。
パワーギアとハイギアが選べ、ライトゲーム標準(汎用性)でもある1.5号PEもきちんと200m巻ける。
SVS(シマノの遠心力ブレーキ)のおかげで、カワハギ、夜アナゴみたいにちょい投げすることがある釣りでもトラブル軽減。
「“HAGANE”ボディ」の剛性により、ボディのたわみをおさえつつ、すいすい巻けるという。
エキサイティングドラグサウンドは、ドラグをよくつかう釣りだとテンションがあがります。タイラバとか。
上位機種「スティーレ」とのスペック差
では、上位機種「スティーレ」との差はどこにあるんでしょうか。
スティーレのスペックをみていきましょう!
出典:シマノ
スティーレは100番台のみ販売。PG(パワーギア)、HG(ハイギア)、XG(エクストラハイギア)の3モデル。
スティーレSSと比べて押さえておきたい違いは以下の通り。
<スティーのスペックで押さえたい点>
- 自重145g(-15g)
- ボールベアリング9(+5)
- 実売価格3万円程度(+13,000円程度)
「スティーレSSよりさらに軽量につくられていて、ベアリング数も多く、巻き上げ感がスムーズ」という位置づけです。
この15gの差って、どうなの?
そう思いませんか。
この重量さは、カワハギ釣りで、ステファーノや極鋭などの最上位軽量ロッドにあわせて、「極限まで感度を上げたい」というニーズでなければ不要な気がします。
そういえば、シマノのマーケティング手法をみていると、「SS」「BB」シリーズともに、いろいろ含んで「納得の価格」という売り方をしている印象があります。
竿もそうですが、もともとは上位機種にしか搭載されていなかった機構が入門シリーズの「BB」にも搭載され、ちょい値段が上乗せされている。
両軸リールにおいても、当然スティーレSSが後発なのですが、いろんな機能を盛り込んでのお買い得価格なんですよね。
個人的には「よっぽど突出した感覚」を得たいのでなれば、スティーレSSで十分だと思います。。
スティーレSSは2万円前後で販売されていますが、「お値段以上のスペック」があるわけです。
ステファーノSSとの違い
スティーレSSは船カワハギ用リールに選んでいる人も多いんですよね。
わたしも最初に知ったきっかけは「カワハギリールとしての購入ニーズ」でした。
では、カワハギ専用リールとして打ち出されている「ステファーノSS」と比較すると、どんな差があるんでしょうか。
スティーレSSとステファーノSSと比較する人も多いと思うので、まとめておきます。
押さえておきたいスペック等の違いは以下の通り。
<ステファーノSSのスペック>
- 100番台のHGモデルのみ
- 自重160g(同)
- 最大ドラグ力3.0キロ(HG比較で-1キロ)
- PE1号が200m
- ベアリング数4(同)
- 実売価格2万円程度
- S-タービンハンドル
自重やベアリング数はスティーレSSと変わらず、カワハギ専用だけにPE1号200m巻きで、最大ドラグ力も3キロ。
出典:シマノ
S-タービンハンドルというのは、歯車状のパーツがある特徴的なハンドルのことを指します。
パーミングしつつ、リール下から回した指でハンドル操作がしやすく、巻き手なしに糸ふけを回収しやすいという機構。
ダイワにはむかし「スマック」というライン巻き取り機構がありましたが、にたような仕組みをハンドルで行おうという仕組みです。
カワハギ釣りや、二本竿時の夜アナゴ釣りによい機構ですね。
ちなみに、スティーレSSもゲンプウやバルケッタなどと比べるとさらに小型に設計されています。
スティーレSSとステファーノSSを比較するならば、以下の通り。
- カワハギ専用のステファーノSS(糸巻量・最大ドラグ力の点で汎用性が低い)
- カワハギもやりつつ、その他の釣りにつかえる万能リールがスティーレSS
カラーリングの差以外では、こういった分け方ができるなと。
わたしはカワハギ猛者は目指していないので、カワハギにもつかえるし、より広い釣りで使いやすいスティーレSSを購入したわけですね。
こういう色々釣りたい人のほうが、猛者志向の人より多いんじゃないでしょうか。
「ベイゲーム」との違い
シマノといえば知る人知る優秀なリールに「ベイゲーム」があります。
ベイゲームの150番台は、スティーレSSと購入比較する人も多いはずなので、違いをまとめておきます。
ベイゲームをつかってると、「わかってるねー」的な目で見られます。これほんと。
出典:シマノ
ベイゲームのスペックで押さえておきたいのは、以下です。
<ベイゲームのスペック>
- 150番台(ノーマルギア)と300番台(パワーギアモデル)がある
- 150番台の最大ドラグ力が5キロ
- 150番はパワーハンドル(シングル・ダブル)
- 自重220g
- 150番台はPE1.5号が200m
- ベアリング数4
- マイクロモジュールギア搭載
スティーレSSと比較すると、自重が60g重いんだけど、パワーハンドル搭載(ダブルハンドルはスティーレSS比で+4㎝)でマイクロモジュールギアもついている。
要は、よりパワフルな汎用リールということですね。
ちなみに60g差は体感値でもすぐわかります。
より小物主体でライトにやりたい場合はスティーレSSが適しています。
一方、ベイゲームのシングルのパワーハンドルモデルであれば、より大物だったり、深場の釣りの巻き上げやすいんです。
エギタコ、テンヤタチウオ、テンヤスミイカなどがストレスなくできます。
▼筆者によるスティーレSS・ベイゲーム150の使い分け解説はこちら!
【スティーレSSとベイゲーム(150)の選び分け】
予言しておきましょう。船小物釣りワールドにハマっているあなたが、「リールはシマノ派」という場合、遅かれ早かれ行き当たる問題があります。なんじゃらほい。
そう、
「スティーレSSとベイゲーム(150)どっちを買おうか問題」です。… pic.twitter.com/MZitkdWMF8— ひらっさん (@tsuyoshi_hirata) August 25, 2023
スティーレSSの実機レビュー・インプレ
ということで、より負荷のかかる釣りならば「ベイゲーム」。
カワハギ専用なら、「ステファーノSS」。
小物狙いの万能リールなら「スティーレSS」という違いが、際立ってきたのではないでしょうか。
最後に、スティーレSSの実機でレビューしていきます。
こちらがスティーレSS150HG、151HGです。
なんでHG(ハイギア)を購入したかというと、小物釣りって、それほど引きが強くない魚が多いわけで、手返し重視なんですよね。
なので、腕力が劣る子供や女性以外は、パワーギアの必要性があまりないという印象です。
より大物や負荷が高い釣りならば、ベイゲーム150DHを選べばいいじゃないかという。
コアフィットボディは、メカニカルブレーキ部分をハンドルとは逆側に設置し、ボディ全体をよりコンパクトにしています。
より小さい筐体でパーミングしやすくてよいと思います。
ちなみにメカニカルブレーキ部分の操作性はあまり高くないです(後述)。
正面。スリムですね。
逆側。
グレーの筐体に対して、赤い指し色がよいですね。
これが、SVS(遠心力ブレーキ)の蓋兼、メカニカルブレーキノブです。
このノブなんですが、SVSカバーの内側にあるので、微調整しづらいです。
持ち手側から。
ライトゲームBB(NEW)と合わせてみました。
ロッド側の赤色と見事に調和しますね。
汎用小型両軸リール「ゲンプウ」よりもさらにパーミングしやすいですね。
小型なので、手の小さい子供や女性にもよいと思います。
こちらはステファーノCI4+と合わせたもの。
かなりコンパクト。
ゲンプウ200PGとの比較。
メカニカルブレーキ部分が逆サイドについていることにより、よりスッキリしていますね。
シマノの小型両軸リール「バルケッタ」「ゲンプウ200PG」との比較
最後に実釣でつかった印象は以下の通り。
- カワハギ釣り:バルケッタ300HGと比較して軽い。持ちやすい。巻き上げがさらにすいすい。キャストのトラブル軽減
- 夜アナゴ釣り:キャスト時のトラブルも少なく、投げ小突きもバッチリ。片手で糸ふけも調整しやすい
- LTアジ釣り:40号ビシでの巻き上げ負荷も大人男性ならば楽。
- マゴチ釣り:HGでも、55㎝ぐらいまでのマゴチならスイスイ巻ける。HGの場合、巻き抵抗からベイゲームよりサイマキ餌の有無が判断しやすい
餌マゴチで使うと軽量なので手感度があがります。また、巻き感度がよくなりフグが多い時期にサイマキの有無がわかりやすくなるメリットも
55cm程度までのマゴチはすいすい上がります(ベイゲームの剛性には劣る)
まとめ
ライトアジなど負荷が強い釣りではハイギアはやや巻重り感あり
今回はシマノのオフショア小型両軸リール「スティーレSS」のスペックと使用感について紹介しました。
「スティーレ」「ステファーノSS」「ベイゲーム150番」については、比較する人も多いと思うんですよね。
スペックや位置づけの違いについても、よく理解いただけたんじゃないかなと思います。
カワハギ釣りでの使用を重視するのであれば、「ステファーノSS」。
そしてさらに軽量な上位機種ステファーノへ。
小物釣りでいろいろ楽しみたいのであれば「スティーレSS」。
ちょい大物や負荷のかかる釣りもやりたいのであれば、「ベイゲーム150番」という選択がおすすめです。
とはいってもデザインなども変わるわけで、自分がこれだと思うリールを選べばよいと思います。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)