突然ですが、釣り業界で最臭絶対王者として君臨しているものはなんでしょう?
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そう、流石ですね!正解です!
もちのろんで、アミコマセですね。
アミコマセについて
アミコマセといえば、岸釣り・沖釣りに関わらず最強のコマセ餌として名高い今や日本の釣り業界になくてはならないエサですね。
集魚力というパラメーターに特化した餌のため、あまりにも臭い&保存がきかないので、だいたい産地で即冷凍封印され、1キロ単位でのブロックで釣り餌屋さんで販売されていることが多いかと思います。
釣り餌屋さんでは前日までに予約をしないと凍ったままでわたされしばらく使えないという現象が生じた方も多いことでしょう。
アミは食べられる?
そんなアミコマセの原料であるアミは、アミノ酸豊富で実は一般の人たちにもよく食べられているのをご存知でしょうか。
こんな感じに甘じょっぱく佃煮にされたものは白飯とよくあい、かなりうまいです。
セブンイレブンのおにぎりに登場してもいいぐらいの一品です。まだ食べたことがない人は魚だけにやっておくのはもったいないので一度は試してみるとよいですよ。
他にも、アミの塩辛というものもあります。
これはキムチを漬ける際のうま味調味料として知られていますが、以下のような使い方もあるようです。
韓国ではチゲやスープ、ナムルの隠し味として
パスタやチャーハン、卵焼きにも入れても美味しいです
海老味噌を買いにいく
さて、ここまで、え?これ釣りメディアだよね?と思った方が多いように、アミコマセに使われるアミは食用としてもイケるよということをお話してきましたが、ここからが本題です。アミコマセペーストといっても過言ではない、海老味噌を買いにいき料理をつくってみます。
この海老味噌はアジアでは各国で作られている調味料なんです。
中国:蝦醤
→李錦記のものが購入しやすい。が、同ブランドの調味料はすべて混合アレンジされているのでそこは難点。
→乾燥が進んだペースト状の海老味噌。臭い。チャーハンをつくるときに少量いれると絶品。
ベトナム:マムトム(シュリンプペースト)
→解凍したオキアミをコマセバケツにいれ自宅裏へ放置して、「あ、わすれてた」と1か月後にみてみたらこうなった的なビジュアル。矢鱈に臭い。詳しくは後ほど。
アメ横にいった
上野アンダーグラウンドに行ってきました。
いつきても混沌の町ですね。好きです。
チョコレートのたたき売りとか、いつの時代かよと。昔、小さいころ母親に連れられ買ったら、全部のチョコがファットブルーム現象で白くなっていて、矢鱈にまずく、安く売り込まれる商品は絶対にワケがあると少年ながらにおもった記憶が鮮やかによみがえってきます。
道路交通法的にはどうなのかわかりませんが、どんどんやれと個人的には思います。台湾っぽいですね。好きです。
魚介類。魚の目利きが少しでもできる人であれば、すでに明確に腐敗兆候をだしているめっちゃ鮮度が悪い魚が売りたたかれていることに気づくはずです。マジでアタル5秒前です。
小腹がへったので中華飯屋でも。
わ、失敗した。のび麺の占有率高&具少な&スープちゃんとつくってない系で麻辣味で誤魔化すパターンにあたってしまいました。700円。圧倒的な原価率の低さ。
わ、失敗した。鶏肉がふにょふにょしていて香ばしくないパターンだ。と、いろいろふがいない状況でした。
前回いった向かい側の店はかなりよい品だったもの、同じようにみえる中華飯屋でも味の差はかなりあるようです。今度はいる時は、食べている人の品物を確認してからにしようと。
あらためてアジアの基本ルールを思い返しました。
アメ横センタービル地下へ
やってきました。アジア食材の聖地。あいかわらず地下におりるときにすえた甘い匂いがこみあげてきて、アジアだなーと実感します。
長くなるので、アメ横センタービル地下レポートについては過去記事をご覧ください。
買ってきた調味料たち
左から、ベトナム海老味噌のマムトム(600円)、タイのスイートソイソース(250円)、豆鼓醬(350円ぐらい)です。
李錦記の豆鼓醤は買うつもりがなかったのですが、上野で買うのをわすれて近所のスーパーで買いました。乾燥豆鼓(トウチ)が手に入ればそれがベストです
こんな感じに混ぜ物がたくさん入っているわけですよ李錦記先輩の製品は。コチュジャンとか同社の製品はトマトペーストとか入ってますからね。
スイートソイソース。要は、甘い醤油です。カオマンガイのツケだれや、炒め物に使います。
独特の風味がありねっとりとしています。溶かしバターにレモンを絞りこのスイートソイソースと混合するとなかなかうまいエビ類のつけダレになる気がします。
そんでもって、この方。マムトム。ベトナム最強クラスの臭い調味料です。もうあれです。
ペットボトルにアミコマセを入れて、そのままベランダに放置したやつにラベルはったみたいなビジュアル。600円。現地価格をしりませんが、100円しないんじゃないかと。
後ろのラベルをみたら、
シーフード ペスト
とあります。伝染病を彷彿とさせる文字列ですね。海産物を媒介して伝染する黒死病というやつでしょうか。原材料は、カタクチイワシ(アンチョビ)、塩、砂糖、小エビ(淡水海老?アミ?)まーオキアミペーストと呼びましょう。
マムトム(オキアミペースト?)を利用した料理を作る
今回は、ナスとひき肉のホラパーバジル炒めを作ってみます。
材料はこちら。手前からホラパーバジル、パクチー、ピーマン、ナス。ホラパーバジルはなかなか手に入らないのですが、さわやかで一味ちがったアジア系の風味が出ます。個人的はもっと日本に普及してほしい野菜ランキング上位に入っています。
豚ひき肉。ひき肉は脂身が多いほうが旨いです。
ナスとピーマンをうすくカット。ナスは油通しをしないので、薄く火が通りやすいようにします。
ホラパーバジルは茎が硬いので葉のみ利用します。茎は乾燥して茶にするか、パクチーの根と同様、たたいてフォースープのダシ取りに使うとよいでしょう。
中華鍋をひたすら熱する。
炒め物は短時間で調理するため、できるかぎりテフロン加工のフライパンではなく中華鍋をつかうとよいです。
これさえあれば、イシモチなどの白身魚を下ごしらえして油にぶち込めば、映画酔拳あたりの食堂でてくる魚料理がすぐ出来上がります。
鯉や鮒や雷魚やナマズなど、その界隈も姿のままぶち込める豪快さ。
家庭の場合、中華鍋を安定させる装置がないので一定の腕力が問われるため、男性メインの調理器具かなと思います。俺たちの力を家庭で見せつけるときですよ。
サラダ油とごま油を5:5にして多めに入れ、にんにくとひき肉を炒めます。
ナス、ピーマンを投入。ナスは油をよく吸うので、鍋肌が乾いたら積極的にサラダ油で追い油をしましょう。
ナスとピーマンが火になじんだら、ホラパーバジルを投入。うーんさわやかな香りです。
ここでナンプラーを投入。
このナンプラー余裕で賞味期限がきれているせいか、戸外で飼われている、いつ洗ったか飼い主も忘れてしまった雑種犬の背中あたりの臭いがします。。。
そして、マムトムを投入。オキアミのゾンビみたいな感じですね。心の底から臭い。。。
服についたら泣くレベルです。そうそう、わかりやすくこの順番にしていますが、炒め物の場合、事前に調味料はすぐ投入できるようにしておきましょう。
さらに、スイートソイソースと酒を投入して、炒める。仕上げにごま油をひと回し入れる。
完成。
これがうまくないはずなかろうと思いながら白飯と一緒に書き込んでみたところ、まーうまいことうまいこと。
実際のところ、マムトム(オキアミ発酵ペースト)がなくても、ナンプラーやニョクマムさえあれば旨いのですが、なんとなくさらに旨味が強まった感があり、海老やアミ類の偉大さに感謝しながら食事を終えました。
マムトムですが、うまいことはわかったので、次回は、釣り餌を漬け込んで、釣りに活かしてみたいとも思います。
ブラックバス釣り用のワームにつけても化学兵器並に集魚力を発揮しそうですし、海のぶっこみ釣り用の魚の切り身にまぶして漬け込んでも、なかなかハードコアな感じがしております。
ではでは。現場からは以上です。
余談:マムトムはあまりにも臭いので、麻薬のにおいを遮断するという意図で捕まった事件もあるようで。
ホーチミン市税関支局は30日、オーストラリアに輸送する国際スピード郵便を検査していた際、マムトム(エビを塩漬けにして発酵させたペースト状の塩辛) の容器の中から9.86キロ、末端価格にして70億ドン(約3380万円)のプソイドエフェドリン(Pseudoephedrine:PSE)を発見したと発表した。
出典:ベトジョー ベトナムニュース
麻薬捜査犬が、マムトムの臭いのなかにある麻薬を発見できたのでしょうか。ちょっと気になる話題です。。。
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