東京湾のマゴチといえば夏が盛りですが、どうやら最近は4月ぐらいから秋まで盛んに釣れているようなんですよね。
ボートの釣りでもエリアによっては十分に狙えるのがこのマゴチですが、金沢漁港の相川ボートの店主にお聞きしたところ、八景界隈のマゴチはどうやら夏より今のほうがよいようです。
湾内なので、真夏の盛りは酸素やらプランクトンの大量発生やらが関係してくるんでしょうか。そのあたりは不明なのですが、秋になってなおマゴチが釣れ盛っている相川ボートさんに『平田水軍オフ会』でお邪魔してきました。
台風前で雨予報で参加者すくないぞ
29日の夜からまれにみる規模の台風が首都圏を通過したわけですが、その日の朝とあって雨もふるわけですが、当日4時過ぎに相川ボートさんのウェブページをみたところ14時までは出船するとのこと。
相川ボートさんは予約なしで乗船可能。先着順。出船はTOP画面で確認
平田水軍オフということではじまった本釣行ですが、ふたを開けてみれば台風うんぬんもあり、参加者はわたしをふくめて3名。しかも知人・友人同士というカリスマ性のなさです。
電車釣行派なので、いつも金沢八景駅から船宿街を通りながら金沢漁港まで鼻歌まじりで20分弱歩くんですが、この日はシーサイドラインへ乗ることに。
朝焼けがキレイだったんでね。東京湾側に太陽が昇るのがちょうど野島公園駅の上ぐらいから見えるのでオススメです。
相川ボートさんの入り口。釣り船ではなくボート店なのにマゴチの釣果写真がすごすぎ。
間違いなく東京湾・相模湾ではもっともマゴチが水揚げされているボート店でしょう。マゴチのエサ釣り・ルアー釣りでプロ級の人も通っています。
む、
むむむ、
お、俺釣ステッカーが貼ってあるぞ。
まずは餌のシロギスとメゴチを釣りに日産沖へ
この日は昼前から北東風が吹いてくるということで、そうなると、南に岸壁がある通称『日産沖』のポイントは北からの波でやや荒れるので釣りにくくなってしまうという状態。
ポイント迷うな・・・
こんなときはやさしい店主氏に聞いてみましょう。
店主「海の公園がよいかもしれませんね。こないだもマゴチ6本あがってますし」
わたし「餌も釣れるんですか?」
店主「本来この季節は海の公園の浅場にキスがきているはずなんですが、あんまり餌は釣れないようですね」
わたし「むむむ。ううむ。」
・・・
とのこと。
ここで前提条件となる情報をまとめておきましょう。
- 海の公園は南風で強風が吹くと八景島駅側の岸壁に吹き寄せられ帰還が困難になり場合によっては転覆まったなしという、通称『帰らずの公園送り』になる
- 北東風が吹く場合は、日産沖側の岸壁が波立つので注意
- 海の公園では航路(八景島側の9m付近)以外の浅場(~5m)でもマゴチがわんさか釣れている
- 海の公園で餌が釣れるかは微妙…
この図は簡単にポイントを表しているので釣行時は必ず相川ボートさんのサイトを熟読すること
ということで、この日は泳がせ釣りメインだったので、まずは朝の風が少ない時間に日産沖で餌のキスとメゴチを確保しつつ。そのあと海の公園エリアでマゴチばこばこという算段でいくことに。
さて、最初から海の公園にいかないことが吉と出るか、凶と出るか・・・
・・・
ということで、日産沖到着。
この季節海苔棚が入り始めたようで迂回しながらの到着ですが、だいたい2人乗りであれば15分ぐらいかかるかなと。
シロギスやメゴチは入れ食いとは到底いえず、広く探ってポツポツ釣れる程度。
というのも、竿がシーバスロッドなので極端に食い込みが悪いんですよね。
うーむ。やっぱりメバリングタックルで来るべきだったか・・・・
ともあれ、まずは1尾。小型のシロギスです。エサにはちょうどいいサイズ。
いつみても釣りたてのキスの体表がつややかに光るさまっていいですな。
どこだ連邦のモビルスーツは?
・・・
む。
これはなかなかの引き。
首ふってやがるぜ。
なんのなんの。
こ・れ・は。
・・・
・・・
・・・
や、貴殿でしたか(キュウセン)
ひさしぶりにベラも食べてみようかとおもいキープしようとしたもののサイズが小さいのでリリース
さ、
気を取り直してっと。
・・・
・・・
・・・
クンクン。
結構引くな。
シロギ、
あ、
貴殿でしたか(キュウセン)
それもそのはず、
この日産沖(テストコースの向かいです)の岸壁際30mぐらいはキュウセン地獄でして、ベラファンにはたまらないポイントではあるんですが、もしシロギスやメゴチを狙いたい場合は岸壁から50mぐらいはなれた砂地をねらったほうがよいですよ。これほんと。老人とORETSURIなかの人の話は一度はきくもんですよ。
じゃあおまえはなんでそれを知っていてキュウセン連発しているのかって?
まー、落ち着いてください。
砂地であんまり釣れなかったので岸壁から20mぐらいから砂地にかわるエリアの変化をねらっていたんですよ。
ということで、
メゴチとシロギスを合わせて合計6尾ほど釣りあげて、ダイワの友バッグで泳がせつつ、海の公園へ。
ボート釣り便利グッズ『ダイワの友バッグ』ブクブクなしで活餌がイキイキ
と、見せかけて、一旦、日産沖のマゴチ活性をみるためにひと通りメゴチを流してみます。
右舷よーし(バルケッタ300HG+ライトゲームSS TYPE73MH+PE1.5号+バランスシンカー15号)
受太郎類の装着バランスはこのようにグリップ付きのグローブをはさむとちょうどいい
左舷よーし(ゲンプウ+ライトゲームBB TYPE73 H200+PE2号+バランスシンカー15号)
仕掛けは手製で、フロロマイスター5号(1.5m)+管付セイゴ針16号です。
です。
ですです。
うーむアタリないですね。
風が強くなってくるうちに海の公園へ移動。
決戦海の公園
ここで、釣り場を1周してきたという本イベント参加者の荒井さんが到着して話をきいてみたところ、シブいながらもなんとか2本のマゴチを釣ったとのこと。すげーな。さすがだな。
と、おもいつつ、魚はいるということでやる気をだして流しはじめることに。
ポイントは海の公園の真ん中あたりの水深5mぐらいのところです。
やや雨がふってますが、この程度、当たらなければどうということはない。
着底後、バランスシンカーを底から1mの位置に維持するわけですが、ボートが流されて水深が常に変わるので、頻繁に棚を取り直すのが重要です。このあたりは釣り船のマゴチ釣りと変わらんですね。
ボートは、潮が満ちてきているというのがあるのでしょう、金沢漁港側から海の公園側にゆっくり流れています。
・・・
・・・
と。
今、左舷のライトゲームBBの穂先がやや引き込まれた気が・・・
気のせいだろうか。
念のため、竿を手にとって、ゆっくり竿先で聞き上げると、
クンクン。
あ、これ来てるな。
よし、ゆっくり聞き上げてみよう。
クンクン。
クンクン。
グングン。
ゴンゴーン。カルロス・ゴーン。
すわ、
巻き合わせ!
ゴンゴーン!
ということで乗りました。
この首振り。
マゴチですね。でもそんなに重くないな、50㎝ないな。
・・・
ジャン。
メゴチ丸呑みのマゴチ君でした。
いやーこのフォルム好きだなー。
とりあえず、ボウズでなくなったのでここで気も楽に。
下衆大将氏、はじめてまともなサイズのマゴチを釣る
と、ここから海の公園真ん中エリアから八景島側に流されるようになってきて、同船の下衆大将こと北條貢一が釣れていないのが気になります。
わたし:「あれだよ、オモリは底べったりじゃなくて底上1mね」
下衆大将:「あ、べったりじゃないのね」
と、その後、底上1メートルでしばらくあたりがでないで流していたところ、下衆大将氏がいきなりだまりはじめました。
あとできくに、同氏はアタリがあると黙るという仕様らしいんですね。
下衆大将:「あれこれきてるのか?」
わたし:「ゆっくり聞き上げてみな」
・・・
クンクン。
クンクン。
グングン。
ゴンゴーン。カルロス・ゴーン。
わたし:「よし、一気に強く合わせて!」
が、
下衆大将氏、何をおもったかそのままゆっくり巻き上げていくという状態。これではマゴチのことなので飲まれていない限りはバレること必定。
わたし:「ちゃんと強く合わせて!」
下衆大将:「むbほあいdがた★、こうか?」
ふにゃー(合わせ)
わたし:「もう一回もっとリールを巻きながら長く強く合わせて!」
グーン(合わせ)
これで乗ったでしょう。
・・・
・・・
・・・
ということでドヤ顔のおっさんがこちらです。
こちら荒井さん撮影。
マゴチは上顎がほぼ骨格で、飲み込まれてもハリス切れしますし、強く長い巻き合わせで飲み込まれた針を口横部分まで引きずり出して針がけするのが基本です。
他の釣りと違ってアワセが強いのとボートだと力が上下の動きで吸収されがちなので余計強く合わせる必要があるなと。
その後、反応がないので仕掛けをあげてみたら・・・
シロギスの胴部分にマゴチがくわえたあとがあったり。
大型のシロギスはかなり食い込みが悪いのでできるかぎり使わないほうがいいなーと。
その他、
イカにやられただろうキス。
これもイカかな。
野島沖で、ラストミステリーふしぎ発見!?
その後、海の公園でマゴチの本アタリがあったのですが、すっぽぬけてしまったという状況。
まだ続けようとすると、下衆大将氏が小便をしたいというのでその様子を撮影しておきました。
ボート釣りでは柄杓やバケツにこのように用を足します。間違っても立ち上がらないように。
ここからは餌が切れたので荒井さんにもらったルアーをつかうことに。
こちらが荒井さん手製の仕掛け。浮き上がりにくい軽めのジグヘッドにPE4号あたりでアシストフックとラバーが装着されアピール力とフッキング力を増している仕様。このアイテムは相川ボートさんでも販売されています。
このワームをキャストしていると。
ぐにゅーん。
あ、
これは、
もしかして、
タコ?
いや重すぎるな。
でもポンピングすると巻けるしな。
捨てロープか網だなこれは。
・・・
・・・
・・・
あがってきたのは、メデューサ。
ではなくて、捨て網(ロープ)ですね。
小型のナマコがたくさん。
クロナマコとアオナマコ。
同じ種類とはいえ、同じ場所でとれて色がこれだけ違うと、違うものとして認識しますよね。
種類不明のエビ。
野島周辺のメバルはこういったのを食べているんでしょうね。
謎ガニA
謎ガニB
ということで、捨て網はゴミながらもそこにやら藻類がついて、立派な生態系ができていたという。
ということで14時沖上がり。我々はマゴチを1尾ずつ。荒井さんは計4本。すごいな。
荒井さんの釣った大型1本をいただいて帰りにバーミヤンに寄りつつ、よもやま話をして家路につきました。
ではでは。
お世話になったボート店
みなさん気さくでよい方です。予約はできないので、早めに到着しましょう。天気の良い週末は7時以降の到着だとボートが出払ってしまうことも。
関連アイテム
ボートの泳がせ釣りでは『友バッグ』必携!(詳しくはこちらの記事で)