【はじめてのテナガエビ釣り】荒川ご当地仕掛け「十字天秤」のメリットとは? @荒川・平井大橋

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テナガエビ
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こんにちは、木田です。

先日、初めて「テナガエビ釣り」にいってきました。

ここ3年、梅雨時になると気になっていた釣りもの。なぜ梅雨かというと、テナガエビは毎年梅雨時に産卵シーズンがやってきて、浅場に群れが集まるのです。

同行者は下衆大将氏。場所は荒川テナガエビの人気スポット「平井大橋」です。

ORETSURIで情報収集してくれた下衆大将氏が、スポット近辺に「竿しば」という釣具店があるのを見つけてくれました。ここで仕掛けを購入しつつお話をきけば、新鮮で精度の高い情報が得られるに違ない。

そう直感したので、仕掛けはあえて用意せず、2.7mの延べ竿・クーラーボックス・ビニールバケツ・エアポンプだけをもって、総武線各駅停車に乗り込みます。

さて、どんな釣行になったのでしょうか?

目次

竿しばで「十字天秤仕掛け」をゲット

新小岩駅から歩くこと15分、「竿しば」さんに到着。年季の入った看板が目印です。

店内は思っていたよりかなりコンパクトで1坪程度。店内には所せましと仕掛けや浮き、タナゴ竿などが並べられています。

「テナガエビを初めてやりたいんですが」と切り出すと、正座姿が美しいおじいさん店主が仕掛け、釣り方、スポットなどを穏やかに教えてくれます。

そこで購入したのが、十字天秤仕掛け。

竿しばさんオリジナルのようです。

十字天秤仕掛けはヤジロベーのような形状をしています。

縦には直径3mm程度、長さ15cm程度の鋼棒、横には直径1.5mm程度、長さ15cm程度のワイヤー。この二つの素材が丁寧に溶接され、横のワイヤーの先端にはハリスを結ぶ環がこれも丁寧な溶接で付けてあります。

荒川発祥テナガエビ釣り用「十字天秤」のメリット

竿しばの店主曰く「釣る人は朝早く来て2時間くらいで60匹くらい釣ってゆく」とのこと。

我々は初めてでしたので、10匹を目標にします。実際に十字天秤を使ってみると、なかなか良くできた仕掛けでした。

何より素晴らしいのが、エサの赤虫を川底すれすれで、かつ底に付かない高さにいつでもキープできるところです。

縦棒が着底すると、上部に着けた浮きの浮力によって直立します。ワイヤーに結んであるハリスは縦棒の下端と同じか、1cmくらい短くセットしてあるため、川底すれすれの位置からブレることがありません。

慣れない川釣りで、水も濁っており、川底はゴロタ地帯で結構な凹凸あるという状況。また、当日は、釣っている時間帯に潮が満ちてくる時間帯であったため、水深も常時変わります。十字天秤なしでは、棚を探るだけで時間がかかってしまったものと思います。

ワイヤーがしなやかで餌を適度に動かし、違和感をもたれにくい

ほかにメリットとしては、ワイヤーが程よく柔らかいので、エビに違和感を持たれにくいように思いました。

あとは、事前に収集した情報によると、テナガエビはエサをハサミでつかんだ後、巣穴に引き込んで落ち着いて食べる習性があるとのことで、合わせのタイミングが悪いと素穴に入られてしまい、ハリス切れの原因になるとのことです。

その点、この十字天秤を使うと、ある程度重さがあるので、テナガエビも巣穴まではエサをもっていけません。そのため、ハリス切れのリスクが低下するように思います。

当日の釣行でも、根がかりしてハリスが切れた以外はハリスが切れることはありませんでした。

荒川の藪をかき分け「テナガエビ」スポットへ

首都高中央環状線と荒川の土手。むこうには隣接する中川が

今回、竿を出したのは荒川の平井大橋を上流に数百mあがったところの左岸。

竿しばで教えてもらった情報をもとに徒歩で向かいます。

すっかり初夏ということもあり、川岸にはびっしりと生い茂る草。

かつ、明確な目標物がないため、スポットにたどり着くまでがちょっとした探検です。Googleマップが使えるような場所ではないので、けものみちのような踏み跡があるところを、アタリをつけて進み、さまようこと15分。

ようやく、教えてもらったテナガエビポイントに到着しました。

天気の良い土曜日の午後だったので、先客がたくさんいるのでは?と思いましたが、シーバス?を狙う一組の家族以外は誰もおらず、ゆっくりと釣りができます。

十字天秤でのテナガエビ釣りは「タイム聞きアワセ釣り」

十字天秤仕掛けでは、浮きは水面下10cm程度に水没させ、天秤を水中で直立させるために使います。

そのため、浮きでアタリを取ることはありません。なので、仕掛け投下後、定期的に仕掛けを上げるタイム釣り、かつ、アタリに対して合わせるのではなく、「エビ、ついてますか?」を尋ねるようにゆっくり仕掛けを上げる、聞きアワセで釣ります。

一般的な仕掛けでは「テナガエビがエサをつかんで巣穴に戻るときに浮きがスーッと横に動く」のが、この釣りの醍醐味とされていますが、十字天秤仕掛けでの「タイム聞きアワセ釣り」ではそうしたことはありません。

  1.  天秤両側のハリスの先にある針に赤虫をチョンがけする
  2. 仕掛けを投入
  3. 浮きが水面に浮かんでしまうようでは水中で十字天秤が寝てしまっているし、逆に浮きが見えないようでは、仕掛けの状態が分からないので、水面下5~10cmになるように一度仕掛けを上げて、ウキ止めのゴムをずらして浮きの高さを調整する
  4. 再度仕掛けを投入し、浮きが所定の位置にあることを確認
  5. そのまま1、2分放置。エビがエサを食べる時間を与えます
  6. ゆっくり聞きアワセ

運よくテナガエビがついていると・・・。

ビビビッ!

おお、掛かった。

という具合に、意外と簡単です。

また、エビはどこに針掛かりするのか?釣ってみるまでは半信半疑でしたが、ちゃんと口周りにかかっています。

それも結構しっかりかかるもので、この日は水面でのバラシはゼロでした。

最初の方は、聞きアワセた時、ハゼのアタリと区別がつきませんでしが、ハゼがどちらかというと、プルプルとソフトなアタリを出すのに対し、エビは、尻尾で力強く後ずさっているからでしょうか、ビビビと、直線的で、固めのアタリを出します。

テナガエビメスとデキハゼ(マハゼの幼魚)のダブルヒット。十字天秤ならではの釣果

とても小気味いいアタリです。

もう少しテナガエビを釣るためには

下衆大将氏は持ち帰らないということで、全部いただきました。

二人の釣果に加えて、頂きもの1、2匹を合わせて、7、8匹がこの日の3時間程度の釣果。

以下に気を付けると、もう少し釣果を伸ばせるのではないかと思いました。

仕掛けはあらかじめ数セット準備

根がかりや、ハゼに針を飲まれたりしてハリスを交換することになると、思いのほか時間がかかります。

いつもやっている船釣りと比べると針は小さく、ハリスも細いのです。また、ハリスの長さが大変重要なので、慎重になるためです。

ハリスの長さは決まっているので、あらかじめチチワを作っておくなど準備をしておくと実釣時間が増えて、釣果アップにつながるかと思いました。

潮周りの検討

潮が動いた方が、エビの活性もあがる。それは知っていました。

当日は潮が動く時間を狙ったのですが、潮が満ちる方向で動く時間だったのです。

釣りをしている間、見物客のおじさんたちが何人か来まして、そのたびに会話をしたのですが、総合すると、以下の通り。

  • 潮は引いていた方が釣りやすい
  • 満ちているとエビが自由に動けて散らばってしまうが、引いていると比較的一定の場所に集まるから

釣り場の特徴にもよりますが、この中川側のポイントでは干潮を挟んだ前後の時間帯がベストなのかもしれません。

複数の竿を使う

そこまでやるか?は別として、短時間で釣果を上げるには複数の竿が効率よいようです。

2、3時間で数十匹釣る人は、3、4本の竿を使うとのこと。タイム釣りの要素があるので、たしかに複数の竿があれば釣果は上がると思います。

ただ、慌ただしいですね。経験値の少ない人にはあまりお勧めできないかもしれません。私は次回も1本の竿で臨むと思います。

「テナガエビ釣り」は、のんびりしたい人にはお勧め

いつもやっている海釣りは、船宿利用にしても、ボート釣行にしても、意外と忙しいです。

手先も使えば、頭も使います。

それが楽しいのですが、今回のテナガエビ釣りは、意外とのんびりです。エビが掛かってもよし、掛からなくてもよし。「エビ、付いてるかな?」と思いながら聞きアワセるのは楽しいですし、待っている間ものんびりできて良いです。

また、下町のせいか、見物のおじさんたちが話しかけてきます。「何釣ってるの?」、「釣れてるー?」、「どんな仕掛け使ってるのー?」などなど。そんな見物のおじさんたちとの会話も意外と和むものです。

後ろに映っている方が十字天秤を制作して竿しばに納めているというおじさん

話しかけてくるおじさんの中に一人、十字天秤を制作して「竿しば」さんに納めているというおじさんがいました。

我々が十字天秤を使っているのを見ると「今度、雑誌の”つり人”のテナガエビ特集に載る」と嬉しそうに話してくれました。

釣ったテナガエビは素揚げで

釣ったテナガエビは、24時間エアポンプで空気を送りながら、クーラーボックスの中で泥を吐かせました。

途中、1回水を交換。結構水が汚れます。テナガエビをおいしく、気持ちよく食べるには泥抜きは大事ですね。

その後、日本酒で締め、ペーパータオルで拭いて水気を切り、170度程度の油で素揚げしました。揚がったら塩を振り、レモンを絞っていただきます。

居酒屋ででてくる「川エビの唐揚げ」そのもの。

泥くさくもなく、美味しい。

ただ、大きさは7、8cmのものが一番おいしかったです。大きいのは釣るのは楽しいですが、食べるにはちょっと・・・。

梅雨がシーズンのこの釣り、今期、もう一度くらいは行ってみたいです。

それでは、皆さん、ハッピーフィッシング!!

<参考情報>

荒川・平井大橋

テナガエビは平井側・新小岩側のどちらでも釣ることができます。

つり具 竿しば

  • 03-3696-0848
  • 東京都葛飾区西新小岩3-13-7

和竿でも有名な釣具店。餌や仕掛けの調達がてら釣り場情報をお聞きしてみましょう。

寄稿者

木田 和廣(@kazkida

オフでは水泳と釣り。オンではGoogle アナリティクスによるWeb解析コンサルタント、Tableauによるビジュアルデータ分析コンサルタントをしています。Web解析に関する本も書いてますよ。

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