海の潮にはいろいろな種類があります。
「赤潮」「青潮」「水潮」「早潮」「濁り潮」「澄み潮」などなど。
今回は、海釣りでいう「クラド」が混じった潮について解説します。
海の「ヨゴレ」「ヌタ」「垢」「ドロ」「オリ」「ノロ」なとど呼ばれる「クラド」ですが、釣りにはどのような影響があるのでしょうか?
「クラド」とは
釣りで言う「クラド」は、海中を浮遊する植物性プランクトンの死骸を指します。
水温などの要因により植物プランクトンが大量に死ぬと、繊維状の死骸がまとまって海中を浮遊するようになります。
触ってみると、とろろ昆布のような触感。
酷いときには海面から海底まで、浮遊していることも。
「クラド」が酷いと魚が釣れなくなる?その影響について
クラドが多く漂っている潮では魚が釣りにくいといわれています。なぜなのでしょうか?
光量・餌の視認性への影響
海面から海底までクラドが漂うことによって、海中の光量が遮断され、暗くなります。
視覚によって餌をとっている魚にとっては餌をとりづらくなるわけです。
また餌と浮遊するクラドが混じってしまい、餌が海中で目立ちづらくなってしまいます。
酸素濃度への影響
クラドは植物プランクトンの死骸で、腐りながら陸などに打ち上げれられていきます。
死骸がバクテリアによって分解される際に酸素を必要とするため、海中の酸素濃度が低下するとされます。
また、魚のエラにクラドが絡みつき、魚の活性が下がるともいわれています。
釣り糸やガイドの影響
クラドが多い海域で釣りをすると、道糸・ハリス・ガイドなどにクラドがまとわりついて、釣りづらくなってしまいます。
道糸についたクラドがリールに巻き込まれラインがスムーズに落ちなくなることも。
まとめ
クラドは水温が上がる冬場から春の潮替わりでよく見られるのですが、秋にも見られます。
海中を覆いつくすほどにクラドが浮遊している日には、あまり釣果も伸びないことも。
海域を移動すると、影響が少なくなることもあります。
クラドが多い日には、できるだけ潮通しがよい場所を探して釣りをするとよいでしょう。
また、同じ場所で釣りをしていても、潮の変化によっていつのまにか、クラドが無くなることもあります。