おっす、ORETSURIフィールドレポーターのアサオです。
今年、陸専門釣り師から船釣りデビューしたルーキーです。
前回の記事で話したように、太刀魚天秤仕掛けデビュー戦は大惨敗の2匹。まぁ、海を汚したくないから針もエサも付けてなかったから当然なんですけどね。何なら釣り竿一式を車に置いてきた気さえもする。
そんな自分でも、とうとうドラゴン級のタチウオを釣り上げることが出来たので、船釣りルーキーの皆さんのご参考になればと思ったり、これっぽっちも思っていなかったりしています。
釣りあるある。釣行前夜に釣友に家族問題勃発
とはいえ、1人ではまだ不安なので、ここはサカオ君を誘うことに。
彼とは大学からの付き合いで、毎年一緒に離島遠征に行く仲。船釣りに関しては自分よりも験がある釣り友です。サカオ君は常によだれが垂れっ放しではないし、語尾に「だわさ」とかもつけないくらいに正常です。
船宿はサカオ君お薦めの「五郎丸」さんに決定。すると釣行前夜、彼から不穏なメッセージが・・・。
釣行前夜に届いた「THE・不穏メッセージ」。中年釣り師は一度は受信したことがあるかも
メッセージの文面からも修羅場感が伝わりますね。これ。
これはね、もうしょうがない…。
そもそも家族あっての趣味だし。
多分釣り人あるあるのうちの1つで、釣行直前に、アレがコレで奥さんと喧嘩してしまい釣りに行き辛くなる悲しみのパターン。
ご多分に漏れず、私も過去に何度かあります。こういう場合は素直に釣りを中止して、家族でスーパー銭湯にでも行くのがセオリー。湯上りにフライドポテトで食べてれば、美味しいのでなんとかなるわけです。
しかし、明けて4時の出発直前にサカオ君から届いたメッセージが…。
ちょ。
短文に勢いに任せたエイヤ感満載といったところでしょうか。いや心中は察する。でも、これって絶対に離婚される流れよねーって思ったので一応静止。ところが、「大丈夫!」の一点張りというわけです。頑なに。
多分、これはキャンセル電話を船宿にするために泣く泣く起きたら、準備された釣り道具一式が視界に入ってしまい、寝静まっている家人の様子をみて、ええいままよ、やっぱり行っちまえ!という感じになったと推察。
そして強行突破の末、船宿五郎丸に到着した彼がみせた笑顔がこれですよ。
この男が1ミリも反省していないことがこの笑顔からも分かりますね。
奥さんにこの写真を送ってやろうかと思いましたが、このタイミングで送ったら本当に離婚されると思ったのでやめておきました。これが友情ってやつですよ。まぁ、結局こうして無駄に世界中に公開しちゃったけど。
一応フォローしておくと彼は、釣りはせず泣きながら正座で反省の句を詠み続けていました。
リベンジ太刀魚@五郎丸
そんなダメなサカオ君を乗せて、船は観音崎沖のポイントに到着。
デビュー戦の棚は10-15mと浅場だったのが、今回は打って変わって棚が50-70mと深めです。オモリも80号で、潮が早くまっすぐに仕掛けが落ちていかない状態。
何となくやり辛さを感じつつも、ハンドル1回転程度のシャクリで誘うと1投目からゴツンとあたりが!
ここは基本通りにと、誘いは止めず同じリズムで誘ってみたけど、残念ながらのせきれず。追いかけが甘いと判断して、2投目はハンドル半回転の誘いに変えてみたところ、前アタリを挟んでガツンと分かりやすい本アタリ!
そのまま巻きアワセを入れるとうまくのってくれて、60m付近からのゴリ巻き開始。魚影が見えてからも、ハリスがゆるまないようにと手前ポチャンに気を使い、無事ランディング成功。指4本位の太さとまずまずの大きさ。
これは調子がいいと、同じ誘いを続けているとコンスタントにアタリが続きます。途中アタリが止まったので誘いを変え、シェイクしてからピタ止めをしてみたところ、今度はひったくるようなアタリ!自分で考えながら変化をつけたところで、狙い通りにアタリがあるのは、釣り人冥利に尽きますね。
ただ、もはや1投目で気づいたのですが、70mからの手巻きはかなりしんどい。特に大きめの太刀魚が掛かった時は結構な筋力を要します。まわりをみても、手巻き兵は自分のみで、皆さん電動兵で手返しよくウィーンウイーンとやっておりますね。ずるい。
ここで手巻き兵という身分にかまけて、つかれてひと呼吸なんてした日には、太刀魚が横に走りオマツリ。そして、自分が「高切れ連続殺人事件」の主犯格となるのは精神衛生上もよろしくない。
だから、ノンストップでとにかく巻き取ります。これを午前中いっぱい続けるのは、もうかなりしんどくて、後半は腕が上がらなくなりました。こりゃ、みんなが高い電動リールを購入するわけですよ。それが正解だこれ。
そんなこんなで腕がパンパンになりつつも、お昼前に沖上がり。
自分の釣果は4本サイズをアベレージに14匹。船内は7~23匹だったので、手巻き兵ながらもなんとか中位には入ることが出来たわけです。「手巻き兵であれば中位に入れば実質優勝みたいなもの」ってのは某ORETSURI編集長氏の談ですけど。
ただ、竿頭を狙うのであれば電動リールは必須だなと痛感しました。なので、帰宅後すぐに購入代金として10万円の入手方法をググりました。それっぽいサイトが沢山あったので、片っ端から個人情報を入力しまくったので、近々10万円が振り込まれることでしょう。この行動力と知識は皆さんにも是非見習って頂きたいと思います。
あと、お世話になった五郎丸さんは、受付けのおじいちゃんを含めて、船長さんも紳士で良かったです。船内アナウンスも船宿業界ではかなり珍しい「敬語」で物腰し柔らかく優しくて。そういう意味では、船内で一番ダメな人は、サカオ君だけだったと思います。間違いないと思います。
ちなみに、サカオ君は、「奥さんに送った謝罪LINEが既読にならない」と釣り最中にボソリと嘆いていました。一応、彼なりに反省しているのだと思って励ましたところ、「こういう時はポテチを買っていけば機嫌が治るから大丈夫!」と元気いっぱいよくわからないことを答えていました。
奥さんにかけるコストが釣りと比較して低すぎやしないかと余計心配になった次第です。
第2回リベンジ太刀魚@一之瀬丸でついにドラゴンを釣り上げる!
生臭い写真でタチウオの生首写真で失礼いたします。一番上が5本指サイズのドラゴン
完全に太刀魚釣りにハマったので、2週明けて今度は金沢八景の一之瀬丸さんへ。
今回はソロ釣行。この回で、ついにドラゴンサイズを釣り上げることが出来たわけです。
釣りにおいては失敗体験も当然大切ですが、やっぱり沢山釣る、大物を釣るという成功体験もそれ以上に大切なことだと思います。魚をかけるイメージを多く持つという観点でも。
成功体験をベースに、時に涙のエッセンス絞って、釣り人は明日に向かって強くなっていくわけですよ。サイフを空っぽにしながらね。
釣り全般にいえることですが、大きいサイズだけを狙ってもなかなか釣れるものではありません。ハリを大きくしたり、ハリスを太く長めにして狙うことは出来るけど、釣れるか否かはほぼ運次第。
だから、私は毎度船に乗る時は、自分は釣れなくてもいいから、この船に乗る全ての釣り客が笑顔で帰れますように、と願っていますよ。
私はジェントル世界ランキング5位には軽く入るほど実力の持ち主で、ジョージ・クルーニーがライバルですから。ちなみに、サカオ君は37億位です。
そんな、ほぼジョージ・クルーニーとも言える自分が、釣りをはじめたいと思っている人に、大物を釣るにはどうしたらいい?と質問されたらこう答えてやります。
「世界平和を願うだわさ!うんこブリブリ!」
こんな感じでまた書きます。
寄稿者
アサオ(@roystinky)
カゴ釣りと猫が好き。人が悲鳴を上げて驚くリアクションを見ると悪魔みたいな笑い方をする。