釣り場不足に苦しんだ私が、はじめての「船釣り」に挑戦してみた話

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離島の風景
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ORETSURIをご覧のみなさん、どうもこんにちは。

え、私ですか?

はい、今回から寄稿をはじめる、ORETSURIフィールドレポーターのアサオ(@roystinky)です。

普段はおかっぱりで両軸リールのカゴ釣りを専門にしています。かれこれ15年近く離島を含めた伊豆半島の防波堤をさまよっているんですが、どんどん釣り場が減ってしまいました。

防波堤メインの自分にとっては、ここ数年の状況はちょっとしんどいです。

それでもやっぱり釣りはしたい。釣った魚だって、美味しく食べたい。この欲望をどうやったら満たせるかIQ53万の頭を使って考えていたところ、ふとあることに気づいてしまったんです。

あっち(沖)の方がスペース的に広いと。

今回は、主に岸釣りオンリーで武勇を誇っているものの、船釣りも気になっている方や船釣りをはじめたい初心者の参考になればよいかと思います。

目次

船釣りのイメージと現実について

平潟湾の船宿銀座の様子

釣り未経験者や陸専釣り師が船釣りに対して抱いている不安はだいたいこんな感じでしょうか。

  • 船酔いで釣りどころじゃない
  • お金かかりそう
  • 魚探で探った指示棚に仕掛けを落とし、電動リールで回収はズルだと思うから、先生に叱られるべき
  • 船宿が意地悪そう。常連に優しく初心者に塩対応っぽい。何かあったら太ももを強く蹴られるかもしれない

多かれ少なかれみなさんこんなことを考えているんじゃないでしょうか。

まずは「船酔い問題」です。

どうやらアネロンって酔い止め薬の効果が高いと巷で推奨されてますね。ORETSURIでも「神薬」扱いされて、ゴリ押しされてます。

結論から書いてしまうと、めちゃくちゃ効果がありました。

自分はかなり酔うタイプだと思うけど、今のところアネロンを飲んでゲロロンしたことは1度もありません。ノーアネロン、ノーフィッシング。だと思います。

2つ目の「お金がかかりそう」イメージについて。

これは実際のところある程度はかかります。だいたいの船宿が半日船で約6,000円位、1日船だと約1万円位でしょうか。船宿ごと、釣り物ごとに異なりますが、餌代や氷代も含まれてきます。

まー高いは高いですね。

とはいえ、自分の場合は都内から伊豆半島への高速往復代や餌代諸々を含めると、あまり変わらないかなと。半日船なら少し安いくらい。

タックルのお金は、ゼロから全てを揃えるとそれなりにかかるけど、幸いにもウェア、クーラボックス、小物系の道具はある程度持っていたので流用出来る物も多く、インパクトは弱そう。ロッドとリールについては、最初はレンタルからはじめればいいかなと。

誤算だったのは、色々と情報収集していたら、ロッドやリールもガッツリ欲しくなってきてしまったことです。

熟考の末、たびたびメールが届く「異国の石油王」がこっそり自分の口座に10億円振り込んでくれる可能性がゼロではないと思い、タックル購入決定の旨をお上(奥さん)に報告しました。

すると、「メルカリで眠っている釣り具を売れ!」と、超絶現実案のカウンターを食らいました。

石油王のくだりで論破も試みましたが、お上には逆らえないシステムが弊害となって、渋々ながらもメルカリデビューとなったわけです。

メルカリで使わない釣り道具を売ってみた

我が戦友。

このメルカリ、いざやってみると意外に楽しかったです。

自分が出品したロッドに買い手がついて、眠っていた道具にまた光が当たるのはなんだか嬉しい感じなんです。

自分にとっては使いきれてないものでも、他の人にとっては凄く欲しい物だったりすることを肌で感じられたり。

釣り具の中古市場は自分が思っていたよりも活発で、軍資金がタイムリーに出来たのも凄く助かりました。気づいたら売る物がなくなり、全裸になってしまうほどハマってしまいました。

今後は欲しいロッドやリールが発売されたら、どんどん道具を入れ替えていくのもフィッシングライフの楽しみ方の1つかもしれません。しらんけど。

ロッドをメルカリに出品してみて、肝に銘じたことが1つ。それは、新しいロッドを買ったらそのケースは大切に保管した方が良いという点なんです。

小物類やウェアは代わりとなる箱やケースはいくらでもあるんです。でも、ロッドのような長物はなかなか代替え品がない。梱包だって、気を使う必要があります。

危うく、売れたロッドの入れ物を手に入れる為に、同じロッドを買うというよく分からない状態になりかけました。「あれだよ、ミイラ取りがミイラになるとは正にこのことをいうのだろうなあ」、と奥さんにドヤ顔でかましたら意味が全然違ったようで恥をかきました。それっぽいことを言ってみることはもうやめにします。

そんなわけで、全裸になりながらも、メルカリで貯めた資金で新品の船用ライトタックルを買うことに成功したわけです。

買った物は、2019年に発売したばかりの「シマノライトゲームSSタイプ73」と「シマノバルケッタ300HG」。

思いっきりORETSURIの「はじめての船竿オススメ記事」に影響を受けました。もう1本硬さ違いのロッドを買いたかったけど、やっぱり石油王からの振り込みが確認出来ず断念しました。

ライトタックルを選んだ理由は、電動リールで釣り上げることへの抵抗感が少しだけあったのと、電動リールの高額さにびびったからです。

電動リールを動かすためのバッテリーも、これまた高い。これはエントリーの立場でいきなり買うのは危険と判断し、とりあえずはライトタックルの手巻き兵からだと、抜群の判断能力を発揮した次第です。

船宿や船長への恐怖感

写真はイメージです。本文とは関係ないです

船宿のイメージは諸方面から漏れ伝わってくる話しからあまり良いイメージがありませんでした。

実際のところGoogleレビューで各船宿の口コミを読んでも、漏れ伝わってきた話しと結びつくマイナスな書き込みが多々目につきます。

「わけもわからず船長に怒鳴られた」

「中乗りのスタッフがオマツリを解く手伝いをしてくれないで我一番に釣りをしてる」

「船宿のスタッフは優しいが、船長と中乗りがアレ・・・」

「受付の人が高飛車」

「中乗りスタッフが平気でタバコを海にポイ捨てする」

などなど。

ううむ。。。

こうした不穏な声がわんさか見当たるなかでのソロデビューは、いくら陸で修行を積んでいても、勝手が違い過ぎてやっぱりハードルが高い。いきなり船長や常連から強めに太ももを蹴られた日には釣りどころではありません。

これに対する解決策は、知り合いの船釣りマスターに連れて行って貰うのが多分ベストです。が、自分の場合は、まわりに船釣りマスターが見当たらず。

もしや、と思い、奥さんに「船釣りマスターだったりする?」と聞いたりもしましたが、残念ながら違いました。

こうなったら、太ももガードを付けてソロデビューを敢行しようか迷っていたちょうどそのころ、たどり着いたのが、本サイトが実施している「リストランテORETSURI」というイベントでした。

過去の開催記事を読んでみると、船釣り初挑戦の人も毎回半数以上のようで、釣った魚の料理も楽しめるとあります。しかも不特定多数がいる乗合船ではなく仕立て船(貸し切り)なので、分からないことは両隣に聞けばいいし、太ももを蹴ってくる人もいないだろうと思ったわけです。

そうこうして、リストランテORETSURI 9「太刀魚を釣って食べる!」に思い切って申し込んでみました。

リストランテORETSURIで太刀魚釣りをやってみた

カゴ釣りではダイワが多いが、船はシマノを選んでみた

そんなこんなで、リストランテORETSURIに参加してみました。

当日は遅刻でもしようものなら他の参加者に想像を絶する意地悪をされるかもと思い、少し早めに開催船宿である一之瀬丸さんに到着。

この時点では何よりも船宿のシステムが良く分かりません。車の止め場所、受付けの段取りなど不安要素がざっと4兆項目はありました。

車を誘導された指定場所に止めて待っていると、続々とそれっぽい参加者が集まってきます。そこに颯爽と編集長の平田さん(@tsuyoshi_hirata)が現れて集合をかけました。参加者は20人位で、まずは乗船名簿に名前を書いていきます。

半分位は過去にも参加したことがある人、またはORETSURIに寄稿をしている方のようです。残りの半分は初参加といったところ。船釣りや釣り自体がはじめての方も。

平田さんが淡々と穏やかに静かな口調で挨拶をはじめます。細かい内容は覚えていないのですが、「隣の人の太ももを蹴ってはいけない」的なことをいっていたような気がします。覚えてないけど。

また、船座を決めるのに平田さんお手製のクジ(段ボールの切れ端)を引いたのですが、どうも、この手書きの番号が汚すぎてうまく読めず、数字の判別に時間を要したのはよく覚えています。

乗船前には、初挑戦の人向けに船長による簡単な事前講習(エサの付け方、誘い方など)があったのは凄く助かりました。ちなみに当該イベント記事には書かれていなかったので、念のため私の方から補足しておくと、太ももを蹴ってくるような参加者は私が座った右舷側にはいませんでした。左舷側は不明です。

釣れたタチウオは2匹…

竿やリールをはじめ、釣りに役立つ賞品がいろいろ

ちなみに、私の釣果は2匹でした…。

トップが10本2名と太刀魚釣りとしてはしぶめだったことを差し引いても自分にはガッカリしました。本当は4匹だったのですが、半分は取り込み時にオートリリース。

誘い方などを含めてシンプルに経験不足とはいえ、陸でもそれなりに釣り経験は積んできたつもりだったし、You tubeで散々イメトレもしてきたので、もう少し出来るかなと思っていました。

ただ、2匹ながらも感じた太刀魚のアタリが面白く、もうこれはリベンジ釣行しかないと固く心に決意しました。

午後の料理部はピースフル

いろんな立場、年齢の人が和やかに料理を作って食べる。女性も

午後は参加者みんなでタチウオを料理する部。

皆さん紳士な「おとな」ばかりで、凄く楽しかったです。念のため、何かあった時のためにと「悪即斬」と胸に油性マジックで書いたタトゥーを仕込んで臨みました。

お子さんや女性も多く参加していたあのピースフルなイベントで、あのタトゥーがお披露目されていたら結構まずいことになっていたと思います。私が。

こんな感じで、何とか船釣りデビューを果たすことが出来たわけです。

新しい出会いがあり、釣りの幅が広がり、タチウオ料理も学べて、更にかっこいいタトゥーさえも胸に刻めました。

次はどんな言葉を刻みましょうかね。

こんな感じで、また書きます。

それではまた!

寄稿者

アサオ(@roystinky

カゴ釣りと猫が好き。人が悲鳴を上げて驚くリアクションを見ると悪魔みたいな笑い方をする。

お世話になった船宿

金沢八景・一之瀬丸

当日のタックル

ロッド:シマノライトゲームSSタイプ73
リール:シマノバルケッタ300HG
ライン:シマノPEライン タナトル4 200m 1.5号

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