スッテで狙う「スミイカ」ボート釣行@東京湾

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スッテ
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こんにちは、木田です。

横須賀・浦賀のサニーサイドマリーナウラガでボートF.A.S.T 23(全長7.00m、90馬力の船外機付き)をレンタルして、スッテによるスミイカ釣行に行ってきました。同行はいつもの釣り友、下衆大将です。

サニーサイドウラガで貸していただくボートには名前がついていて、今回借りた艇は「ティガ」号。名前があると愛着持てるのでいいですね。

当日は、晴天、ほぼ無風、大潮という言い訳の効かない絶好のコンディションでのスタートだったのですが、昼前から東南東の風がかなり強く吹きました。

当日は私が船長をしましたが、操船歴が浅く、船のコントロールの引き出しが少なく、ボートが風で流されて非常に釣りにくい状態。

また、自身のスミイカ釣行歴としては、遊漁船でのシャコテンヤで2回。うち1回はボウズ、もう一回は1杯とこれまでまだ1杯しか上げていません。スッテによる初めてのスミイカ釣り、しかも、ボートで操船しながらの釣行です。

果たして釣れたのでしょうか?

目次

スッテによるスミイカ釣りとは

スッテによるスミイカ釣りについては、同じくフィールドレポーターのjomoさんの解説記事がとても参考になります。当日マリーナに向かう車の中でも予習に励みました。釣り方について、私から補足することはありません。

スッテスミイカのタックル等

当日のタックルはカワハギ竿「DAIWA カワハギX M-180」にPEライン1.5号。先端にフロロカーボンのショックリーダー4号をFGノットで結びます。

仕掛けは釣り友(と呼ぶには偉大過ぎるのですが)荒井さんにプレゼントしてもらった胴付仕掛けです。

スッテの種類はこちらの4種類を持ち込みました。どの情報でもオレンジが鉄板のようなので、ロストに備えてオレンジだけは2匹準備しています。

これでタックルは問題ありません。

下衆大将が良型スミイカを上げる

9時前に出港。

港近くの比較的浅い根の周りを「もしかしたらいるかも?」くらいの気持ちで30分ほどアタック。生体反応なし。そこで本命の浦賀水道航路の西側水深35mに移動します。

白が釣りながら流されて移動、黄色がエンジンで移動

ボートはギアをニュートラルにして、風や潮で自然に動く状態にします。すると、線状に動くことになるわけです。

一方、スミイカがいると思われる場所は面状なので、理想的には上の図のように船を動かします。

そんな理想的な操船をしたいものだと考えながら操船しつつ、釣りもします。すると、出港してから1時間くらいだったでしょうか比較的早い時間帯に、下衆大将が良型のスミイカを上げました。

自分の操船で釣ってくれたという嬉しい気持ちと、先を越され悔しい気持ちのないまぜになった複雑な心境です。

東南東の風、強まり操船が難しく…

その後、潮止まりの時間帯もあり、生体反応がない時間帯が続きます。

仕掛けを落とす。着底確認。糸ふけ回収、叩く、5~10秒ごとにしゃくる。無反応。仕掛けを落とす、着底確認。糸ふけ回収、叩く・・・延々とこの繰り返しです。

と、そうこうしているうちに東南東の風が強くなってきました。ボートが風に押され、どんどん、西北西に流されます。体感では秒速1mとはまではいかなくとも、秒速0.5m程度では動いていた気がします。

すると何が起きるのかというと、仕掛けが着底している間に船が動いて仕掛けから遠ざかってしまいます。

オモリは海底から動かしてはいけない(動かすと釣れない)ので、船が仕掛けから遠ざかる分、リールから糸を出すことになります。そうしてどんどんリールから糸を出しては短時間で叩き、また、糸を出しては叩く。

糸はほとんど水平に出てゆき、魚探が示す水深は36mなのに、カウンター付きリールが示す糸の放出量は80mにもなっています。

これでは到底釣れないことは初心者の自分でも分かります。

やってみたこと

こんなときの操船テクニックを事前に仕入れていましたので、やってみました。

パラシュートアンカー法

まずは、マリーナでレンタルした、パラシュートアンカーをつかいました。

パラシュートアンカーとは、一般的な金属製の、海底に着けて船を固定するものではありません。

船につないだ大きな三角コーン状のビニールを海に落とし、その抵抗で船が風に押されて動くスピードを遅くするものです。

初めて使ってみましたが、風が強すぎるのか、使い方がイマイチなのか、それとも、パラシュート部分が小さいせいか、まったく利きません。アンカーがあってもなくても、同じ速度で船は流されます。

遊漁船だと畳10畳もあるようなパラシュートアンカーを使うことがあるのですが、今回使ったのは畳半畳程度の大きさでした。風の強さとサイズがあっていないのかもしれません。

アイドリングエンジン法

もう一つは、エンジンの動力を利用する方法。

船のエンジンは船尾にあるので、重心が寄っている船尾を風上に向けて姿勢を安定させ、そのままだと風で船首方向に流されて働く船の移動を、ギアをバックに入れたアイドリングで打ち消す方法です。

船のギアはオートマなので、バックに入れれば、7,000回転程度のアイドリングでもゆるゆると後ろに動きます。

これをやってみましたが、「釣りながらでは無理」でした。バックの力が強すぎて、今度は糸が船首方向に流れてしまったのです。

また、船尾をいつも風上に向けて維持するというのも言うは易し、行うは難し。やってみるとそんなにうまくはいきません。

遊漁船の船長で、釣らせるプロならばともかく、自分も釣りたいボート釣行で、釣りをせず操船だけに集中するのは本末転倒感があります。

もっと同乗者が多い場合はともかくなのですが、二人釣行、しかも、相方だけ釣れている状態ではなかなかキツイものがあります。

この二つのテクニックがワークしなかった時点で、この日の釣行はボウズを覚悟しました。

できることをやる

ボウズを覚悟しながらも、「その時点でできることをやる」主義で発見した釣り方が以下です。

  •  左舷トモに位置取りする
  •  ボートが流されていく先に仕掛けをキャスティングする
  •  一回のキャスティングで一回だけ叩きとシャクリをする

図でいうと、ボートの左舷トモ(船尾)から、ボートの流されていく方向にできるだけ遠くにキャストします。

船はその間もどんどん流されていきますが、なんとか着底、糸ふけ回収、叩き、シャクリを1回だけ実行できます。

シャクってしまった後は、急いで仕掛けを回収し、また、船の流れていく方向にキャストします。

一キャスト、一叩き、一シャクリで効率は非常に悪いですが、意図した通りに叩きで誘いを掛けられている実感があり、徒労感はありません。

左舷トモでの釣り

残り一時間。スミイカが釣れた???

マリーナには15時に帰港する決まり。

すると、釣りができるのは14時30分まで。13時半をすぎ、「残り一時間ですね」と下衆大将と帰港時間を確認した後も、黙々と「船の流されていく方向へのキャスティング」を続けます。

釣りは面白いもので、これまで100回シャクって掛からなくても、次のシャクリで掛かるかもしれない。そのアタリを信じられるかどうかで釣果が変わってきます。

キャストする。着底。糸ふけ回収。叩く。シャクる。掛からない。急いでラインを回収。キャストする。着底。糸ふけ回収。

・・・これを20回も繰り返したでしょうか、ついにその瞬間がやってきました。

シャクる。

ガツン!!

まぎれもなくスミイカが乗った感触です。あとはラインを緩めないことだけを考えて、慎重に、等速でリールを巻きます。

見えた!スミイカだ!!

下衆大将がタモ入れをしてくれて、この釣行の最初で最後の一杯をゲットしました。

そして、この笑顔。

決して大きくはない一杯のスミイカですが、思い出に残る一杯となりました。

釣り人なら誰しもこんな一杯、一匹を持っていますね。

それでは皆さん、ハッピーフィッシング!

寄稿者

木田 和廣(@kazkida

オフでは水泳と釣り。オンではGoogle アナリティクスによるWeb解析コンサルタント、Tableauによるビジュアルデータ分析コンサルタントをしています。Web解析に関する本も書いてますよ。

お世話になったマリーナ

サニーサイドマリーナウラガ

使用タックル

ロッド:DAIWA カワハギX M-180
リール:DAIWA スパルタン MX IC
PEライン:1.5号
ハリス:フロロカーボン 4号
仕掛け:荒井スペシャル

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