こんにちは、木田です。
今月、3匹に終わったカワハギ釣行がありました。その釣りを振り返ることで釣り座と釣果の関係がだんだん分かってきたのですが、実は同じ釣行をきっかけとしてカワハギ釣りにおける「針」についても自分なりの新発見がありました。
中級者以上の人はとっくに知っていることかもしれませんが、カワハギ釣りの針に悩む、私と同じような初心者もいると思うので、記事にしてみます。
カワハギ釣りの針の話
カワハギ用の釣り針は大きく分けると、「ハゲ針系」と「丸セイゴ針系」の2種類があります。
カワハギは別名「ハゲ」とも呼ばれるのですが、もともとカワハギ釣り専用に作られた針が「ハゲ針」で、「丸セイゴ針」は、「セイゴ」ことスズキを狙う基本的な針で、汎用性が高いため微調整を加えられいろいろな釣りに利用されています。
「ハゲ針」系をダイワは「フック」、シマノは「攻掛」と呼んでいます。「丸セイゴ針系」の場合、ダイワは「スピード」、シマノは「吸わせ」と呼びます。以前やっとカワハギ釣りコンプレックスを解消できたときの話にも書いたのですが、私は、これら2つの針の使い分けが理解できておりません。
どうしても理解したくて、ネット上をさまよったり、本を買ったりして情報を探すのですが、腹落ちする説明に未だ出会えずにいます。
釣り人とカワハギとのコンタクトは、人間から近い順に、リールと竿、ライン、仕掛け、そして針な訳です。が、針という、魚とのコンタクト最前線の道具の性質を分かっていないので、それが故に釣れない、釣り方が定まらないのはある意味当然です。
ですので、なんとか、針の形状とそれにマッチした釣り方、もしくは、特定の針を使う状況を見極めたい。と思い、この記事を書くに至りました。
アタリを出してからの打率の話
ところで、今回の釣行の最終的な釣果は3匹だったのですが、アタリが3回だったのかというとそうではなく、気づけたもので合計5回ありました。
つまり、5回のアタリ中、釣り上げたのが3匹で打率6割。もちろん、アタリを出すまでにも多くのテクニックと工夫が必要な釣りではありますが、せっかく出したアタリから6割しか釣り上げられないのでは、釣果が伸びるはずもありません。
10月の巳之助丸さんでのカワハギ釣行でも水面近くで複数回バラしており、自分の釣りは、アタリを出すまではまあまあ上達してきたが、打率を上げるところに課題があるように感じています。
首を振られ、針を伸ばされ、逃げられた
逃げられたカワハギの中で、痛恨のバラシがこの写真に表れています。
針はハゲ針です。号数(大きさ)は違いますが、使用する前は左側のような形をしています。一方、バラした仕掛けを回収したところ、3本針の真ん中の針が右の通り、完全に伸ばされていました。
どの釣り人でも逃した魚はでかいのですが、竿に伝わる感覚からして、このカワハギは、本当に大きかったはず。尺(30cm)とはいわないまでも、25cm以上はあったと思います。たぶん。
基本通り、タタキ、弛ませの後、ゆっくり聞きアワセたところでカワハギがかかったので、竿全体をゆっくりと持ち上げると、キン・キン・キン!とこの魚特有の首振りをするカワハギ。
でかいぞ!あまりに力強い引きなので、強引に巻き上げるとバレそうな気がして、少しの間、そのキン・キン・キンを楽しみながら、カワハギが弱るのを待ち、そろそろ弱ったと思ってリールを使って巻き上げたところハンドル3回転(およそ2m)巻き上げたところでスッと軽くなり、ジ・エンド。
針に掛かったカワハギが首を振り、針が伸びて逃げられてしまったという訳です。
どうしたら大型カワハギの引きに対抗できるのか?
針を伸ばすほどのカワハギなので、かなり大きい。肝もパンパンに入っていることでしょう。
釣りたい。
このカワハギをバラさないためにはどうしたら良いのでしょうか?
① 強引に巻いてみる
カワハギが頭を振るときに、竿を持つ手に伝わる感触は格別ですが、放置すると針を伸ばされる。であれば、あまり頭を振らせる時間的余裕を作らず、針を伸ばされる前に、多少強引に巻き上げてしまえば良いのかもしれません。
② ドラグを調整しておく
次は逆の考えで、ドラグです。カワハギ釣りでドラグを緩めて使う人はあまりいないと思いますが、針が伸ばされたのは、ラインとカワハギが引っ張り合いをした、その接点に針があったためです。ドラグが効き、糸が出れば引っ張り合いは解消され、針を伸ばされることはなかったのではないかと思います。釣り人の中には多くはありませんが、ドラグを緩めて(といっても1kg程度なのでしょうが)使う人もいるようで、それほどおかしな対策でもないかもしれません。
③ 針を変える
ハゲ針はそもそもフトコロが広く針先がどちらかというと外側を向いています。この針に大型のカワハギが掛かって全力で頭を振られたら、たしかに針は伸びやすそうです。
スピード系であれば針が内側を向いていますので、伸びには強い形状かもしれません。と、針に思いをはせたところで、ここからカワハギ針の話をしていきます。
太軸のカワハギ針が販売されていたのを知る
大型のカワハギにはスピード系が適しているのかも?と思って、聖地キャスティング(DAIWA系の釣り道具小売チェーン)を物色していたら、なんと!DAIWAのカワハギ針に「パワー●●」というのが存在することを知りました。
早く言ってよ~ン
太軸ということで、針の素材が通常版より少し太いバージョンです。太軸だと掛かりが悪くなるという話もあるようなのですが、次回の釣行はこの針で大型カワハギにチャレンジしたいと思います。と、思っていたら・・・
万能な「マルチ」の登場
伝統的なハゲ針系 vs 丸セイゴ系(スピード・攻掛)論争は自分の中で解決していませんが、まずは太軸に変えてみよう。というところまで腹落ちしたところ、キャスティングで新種?の針を見つけてしまいました。
マルチ?!
商品説明に「万能」の文字が・・・この針で思った通りに釣果を伸ばせれば、自分の中の「カワハギ釣りの針」論争は解決です。なんだ、あれこれ考えて消耗している場合じゃなかったのか。
もう一度言うけど、
早く言ってよ~ン
ダイワのカワハギ針のラインナップまとめ
おまけです。DAIWAのカワハギ針のラインアップは複雑でとても分かりづらいので、以下の通りにまとめてみました。(2019年11月現在。入数、パッケージの色ともに変更になる可能性はあります。)
全体像の理解としては以下の通り。
- ハリスの長さは7cmが標準
- ハリスが10cmと長いシリーズと逆にハリスが6cmと短いく太いものがある
シリーズ名の下にある数字(7.0/2.0など)は、スラッシュの前の数字が針の号数、スラッシュの後ろの数字がハリスの号数です。
▼D-MAXカワハギ 糸付き 徳用SS/25SS (ハリス7cmの標準シリーズ)
「50本入り/チモトのケイムラなし」が基本だが、●がついているものは「25本入り/チモトのケイムラあり」(シリーズ名:D-MAXカワハギ 糸付き25SS ケイムラ)
▼D-MAXカワハギ 糸付き25SSロング(ハリス10cmと長めなシリーズ)
「25本入り/チモトの蛍光玉等なし」
▼D-MAXカワハギ 糸付き 25SS誘い (ハリス6cmと短く太いシリーズ)「25本入り/チモトの蛍光玉等なし」
今のところ自分にとっての汎用針は「ハゲ針系」の「ネオフック」なのかも
小一時間掛けて上の表を作って、ひらめいたことがあります。
メーカーとしては、販売に力を入れている針の種類により多くのバリエーションを作るはずです。釣り人にも想定されるシチュエーションに応じた針をたくさん購入してもらい使ってほしいはず。
実際に釣果につながるアイテムは釣り人の間で話題となり、継続して売れるため、小売店でも売り場面積ひろげることもできます。
そういったことを考えると「マルチ」には今のところ太軸バージョンがなく、また、サイズ展開も貧弱です。メーカーとしてはあまり注力ポイントではないのかもしれません。
すると私が使うべき、比較的汎用的な針は「ハゲ針系」の「ネオフック」(2019年8月ダイワより発売)なんじゃないか?と今、気づきました。この記事書いて良かったー。
ちなみに現状の我が軍のカワハギ針はこのような布陣です。
今回の記事がみなさんにとってのカワハギ針選びの参考になれば幸いです。(最寄りの釣具店がキャスティングなので、DAIWA系の話に終始してすみません。)
カバー写真の可愛いカワハギはもちろん、丁寧に針を外してあげて、リリースしましたよ。
では皆さん、ハッピーフィッシング!
寄稿者
木田 和廣(@kazkida)
オフでは水泳と釣り。オンではGoogle アナリティクスによるWeb解析コンサルタント、Tableauによるビジュアルデータ分析コンサルタントをしています。Web解析に関する本も書いてますよ。
ORETSURIフィールドレポーターについて
関連アイテム
▼ダイワのカワハギ針は以下を基準に選んでみるとよいでしょう。ビギナーほど最初は丸セイゴ系の針(スピード)を使い、向こうアワセ的に釣るのが釣果を得やすくオススメです。
- 大型のカワハギが多いときは太軸モデルや太ハリスを選ぶ
- 小型が多いときは針の号数を落とす
- 食いが渋いときは長ハリスをためす