釣りと自由の話。楽しく釣りを続けるためにできることはなにか?

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江ノ島の釣り場のゴミ
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~この記事は約 7 分で読めます~

いやはや正月早々インフルエンザにやられて寝込んで1週間。その後に気管支炎に発展して咳がとまらなくなって、熱が続いて云々。

インフルの高熱の最盛期にいたっては、昼夜敢行で狂った七人の小人みたいなのが脳内で小槌をふるい続け、ズキンズキンと苦しんだもんです。インフルエンザって、こんなにつらいものだったのか。結局家族3人がインフルに罹患して散々でしたよ。ワクチンはうったほうがいい。俺は次から必ずうつ。

さて。

今年は年始から以下の記事にTwitterで意見が集まっていました。

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青物の超一級ポイントでシーバスロッドで小さいメタルジグを投げる人がいます(平田が答える) 人間は常に問いをもっている生き物。 釣り人も一緒です。 今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。 そんな中、インターネットでは確かではない答え...

記事は、恒例の読者質問へのアンサーです。まだ読んでない方は一読いただいてから続きを読んでもらうとすこし理解が深まると思います。

質問内容をまとめると以下の通りです。

  • (場所は)青物の超一級ポイント
  • (まわりは)みんな青物ロッド
  • シーバスロッドで小さいメタルジグ を投げる人がいる
  • (地形的に)テトラだし、余程自信が無ければ取れないとわかっているはずなのに…
  • (質問者は)釣りの仕掛けは自由とは承知している
  • (該当の釣り人に)いつも走られて切られるんだよな〜と自慢されるとイラッとしてしまう

まず、この質問について考えたことは以下の通りです。

「釣り方は法令に違反しないかぎり個人の自由」

が、さらに責任ある大人としての考えや、釣り人としての矜持の観点を加えなくてはいけないなーと思いました。

それは以下の二つです。

「場や他人の自由(他人のやる釣り)を侵さないことで、自分の自由がなりたつ」

「魚の命とやりとりしているという観点」

なんだか道徳教育的な話ですが、それぞれ説明していきます。

目次

釣り場でお互いできるだけ気持ちよく釣りをするために

先ほどの記事ツイートに対して、目立ったのが「釣り方は釣り人の自由だから他人がどうこういうことではない」というような考えのツイートです。

そらそうさな。

匿名主体のTwitterで「そんなん個人の自由だろ!」と、鼻息荒い意見をみると、流されて一見、そうだよなーフリーダムだよなーと思ってしまいがちです。では、筆者はなぜこの意見を主張しなかったのでしょうか。

それは、日本の釣り場に自分だけの釣り場なぞ、ほぼ存在しないからです。

どんな穴場と思われる釣り場でも、オープンな場所であり、誰かが竿をだしていたり、出すかもしれないことがほとんどです。自分だけのプライベートポンドやビーチを所有しているエグゼクティブ層ならば話は別なのですが、多くの釣り人が一般庶民で、誰もが足を運ぶ釣り場に出かけて釣りを楽しむわけです。

都市に犯罪が増えるのと一緒で、人が増えるとなにかとよろしくないことも起きてくるものです。

釣り場には、クロスキャスト部隊、釣り座幅寄せ地上げ部隊、クーラーボックス海にけり落とし工作員などがよく現れます。そもそも釣り人がどうの前に、人としてどうなんだっけ貴殿、いままでよく生きてこれましたね?というような人にエンカウントしたりするわけです。

そんな状況下で釣りをするときに考えなくてはいけないのは、お互いにできるだけ迷惑にならないように釣りをしようね。ということです。そういった想像力をもった人が多いほど、釣り場の平和やひとりひとりの楽しみが守られるのでしょう。

もともとの質問にあった、内容。

(場所は)青物の超一級ポイント
(まわりは)みんな青物ロッド
シーバスロッドで小さいメタルジグ を投げる人がいる
(地形的に)テトラだし、余程自信が無ければ取れないとわかっているはずなのに…
(質問者は)釣りの仕掛けは自由とは承知している
(が、該当の釣り人に)いつも走られて切られるんだよな〜と自慢されるとイラッとしてしまう

これを考える限りでは、シーバスロッドで小さいメタルジグを投げている人は、おそらくラインやリーダーも細目なわけで、まー常習的な気配を漂わせて「いつも走られて切られるんだよな〜」とか主張してくる時点で人として残念方面な方なんだと思います。それがスーパーライトショアジギングなのかなんだかわからんのですが。

走られるんだから、テトラ以外にも、周りの人のところにもグングンかけた魚が走るんでしょう。「わちゃーとまんねー。ドラグが鳴いてるぜ。うはは」ってな具合に。んで、右往左往する。で、左右でキャスティングしている人が「ちょ、こいつこっちくんなよクロスするだろ」みたいに迷惑に感じる。

そういった「お前は存在自体が迷惑だよ」ということをきちんとジェントルに主張する人もいれば、キレて説教をしてくださる方もいれば、なにも言わないでただただ心中迷惑に感じている人もいることでしょう。きっとだまってやり過ごす方が多いんだと思います。

その場にいたわけではないので、実際んところはわからんのですが、その釣り人は弱めのタックルで魚をバラすだけでなく、他の人とお祭りしてバラしてしまったり、ルアーをロストする原因になることも想像できます。

おかっぱりの話から離れて、釣り船の乗合船で考えてみても同じです。

餌でもルアーでも変わりはないのですが、たくさんの釣り人のなかで、自分だけ極端に釣り方を変えたり、弱めのタックルで釣りをするとする。

そこにワラサ・ブリクラスがヒットすると、上げられないで、走り回られ周囲数人がオマツリ&何人かはPEから高切れor仕掛け全損みたいなことになり、コスト面でも時間面でも全員に迷惑がかかってしまうわけです。

おかっぱりの場合、船とちがって、個人主義がより色濃い風土もあります。なかには何か勘違いをしている人も散見されるんですが、釣り場は誰のものでもないし、自分が迷惑をかけられたくないというのと同じくらい他人も迷惑をこうむりたくないと思っていることを常に頭の片隅で考えておきたいところです。

魚の取り扱いは自由。だけれども・・・

釣りというのは魚の命を多かれ少なかれ痛ぶるという点で業が深い趣味であると思っています。

それについて、どう考えるかは人それぞれなんですが、こうした話をつきつめると「じゃあ、釣りなんてやらなければいい」みたいな小学生論破でドヤりがちです。そうイキるなよ。

釣り方が合法的であれば、釣った魚をどうしようがその人の自由です。リリースするのも自由ですし、持ち帰るのも自由。ただし、岸壁などに放置するのは不法投棄扱いになるので、自治体の条令などに抵触する可能性もあります。

いつも走られて切られるんだよな〜と自慢されると

このあたりから考えるに、この弱めのタックルでいつもやっている人は、毎回青物に走られてラインブレイクをしているのでしょう。それがリーダーからなのか道糸のPEライン(たぶん)からの破断なのかはわかりません。

が、この人は、切れることがわかっていて、その状況に対してなんの良心の呵責もなく、まわりの人に「いつも走られて切られるんだよな〜」といって、おそらく笑いながら伝えてくるんです。質問者が「自慢」という表現をつかっているので、大方そういうことでしょう。

まーそれも自由です。

が、その発言で、周りの人から自分がどう思われているのかというあたりを想像できていないという点がかわいそうなところなのかもしれません。

よくSNSでラインブレイクして喜んでいる動画などをあげている人をみるんですが、やっぱり釣ろうとした魚に針が残ったまま切れてしまうっていうのは、なんらか負の気持ちになったりするのはわたしだけでしょうか。

わたしはいつも「やっちまったな-。考えが甘かったな」と考えます。そんでもって、次はそうならないようにしたいと思ってタックルの強度や釣り方を変える。

ここでタックルの話になると、よく、「貧乏人は釣りをするなってことですか?」とか「初心者を馬鹿にするな」「ベテランがマウントとるなよ」とか「釣りは道具じゃない!」みたいに、まーよくわからん角度から顔を真っ赤になって匿名で主張する人がいるんですが、あーそうですか、とは思います。

そうじゃないんだよ。

ふまえろよ。

そういった、物事の本質から眼をそらして、勝手に自分が攻撃されたとおもって主張している人にはいつもそう思っています。うんざりなんだよ。

金がないとか、貧乏人は釣りをするなとか高い道具を装備しろとか誰もいってねーんだよ。俺たちのプロマリンがあるだろ。そう思います。ラインだって、リーダーだって、細いのだって太いのだってたいして値段は変わらんのだから四の五の言わず、状況に応じたタックルでやればいいだろうと。

ここであるのは、「たまたまそういうシチュエーションに遭遇したらシーバスロッドでもなげたくなりますよね」という意見で、まーそれはそうなんだけど、もともとの質問にあった釣り人は常習的にふまえてない釣り方をしてまわりに迷惑をかけてヘラヘラしているやつなんだってところを十分理解いただきたいところではあります。

最後に、大変熱心な方だとは思うのですが、元記事を読んだ人からGoogleフォームに以下の問い合わせが来ていました。

ちょっと読んでみてください。

まーよくわからんけども、自分が攻撃されたと思って、メールアドレスにわざわざご自身のアングリーを練りこんで匿名でウンコを投げ込んでくるような人だということはよくわかります。

質問内容のコメントをよむにつけ、いろいろ苦労されているんだろうなーということもわかります。ハンドルネームが「ヘラヘラ次郎」とありましたので、元記事にあったようなヘラヘラのところだったり、いろいろと身に覚えがあったのでしょうか。

まとめ

そもそもの読解力の問題もあるとは思うのですが、自由をはきちがえたり、物事にたいしてわけのわからない絡み方をして、匿名のSNS上でなんとか己の武力をしめしたいという人も散見されるような世の中ではあります。

それはそれでいたしかたありません。

一方、日々消滅しつつある岸釣りの釣り場で、釣り人同士ができるだけお互い楽しく、釣り続けるために何ができるのでしょうか。

それはやはり自分の「自由」とか、「海は誰のものでもない」とか、そういった大きなことばかりを主張するのではなく、ちゃんと現場で諸々まわりをみて配慮しあって遊ばないといけないよねってことなんだと思います。

今回、特にTwitterで盛り上がっていたツイートを拝見していてあらためてそう思った限りです。

あと、最後に、「人のつかっている道具云々は自由だろ」という話があるとは思うんですが、それについては以下の記事を読んでおいてください。

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ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

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