人間は常に問いをもっている生き物。
釣り人も一緒です。
今日も世界では多くの問いが生まれ、答えが見つかっています。
そんな中、インターネットでは確かではない答えがいろいろと流布され、それがまことしやかに拡散されたり。
そんな、ウェブ上に転がっている『釣りのなぜ?どうして?』について、釣りメディアORETSURI編集長の平田が勝手に回答する本シリーズ。
今回の質問
メーターオーバーが釣りの一つの目標ですが、メーターオーバーで自慢できる、釣った感を感じられる魚ってなんだと思いますか。
質問者:けんピーさん
<平田の回答>
「魚図鑑をめくって心惹かれる魚を探しましょう」
どうもどうもこんにちは。いやはや、久しぶりの回答になっちゃいましたね。いやね、何かと子育てで立て込んでましてね。
▼家でPCを開くと息子がものすごいスピードで寄ってきてこれですよ。もうなにもできないんだこれが。
いまどきは生後9ヶ月でもツイートするのがフツーです。 pic.twitter.com/VpxgVHnCE8
— 平田 剛士@ORETSURI (@tsuyoshi_hirata) 2019年5月22日
今日も保育園に連れていこうとして、おむつを替えようと裸にしたところ、強ボタンで立ちションと立ちグソというコンボをかましてくれましてフローリングが大変なことになりました。立ちグソはおしりの割れ目からメリメリっと出てくるんですよ。ご存知でしたか?
ということで、ほかの質問も平田式熟成法でしっかり血抜きをしたあと、ぜんぶチルドルームで寝かせたままになってしまっています。もしかして、このまま放置して冷凍庫に封印してしまうかもしれません。はい。
いやね、みんなが疑問に思っている釣りに関するちゃんとした質問だったらいいんですよ。そういうのは待ってますし。すぐに回答します。でもね、あかん質問も多いんです。
さて、今回の質問。
これはちょっと気になったので回答します。
これ、マネーの虎であれば、
「…CMのあと、一斉に虎たちが挑戦者に噛みつく!」
的な煽りナレーションが聞こえてくる案件です。
で、CMが終わった後に、虎達がこんなことをきくんですよ
- 「そもそも、なぜメーターオーバーなんですの?」
- 「あなた、なんでその目標を立てはったんですか?」
- 「ようわからんのですが、あなたはどんなジャンルの釣りが好きなんですか?」
- 「淡水か海か、オールジャンルいけるんですか?」
- 「この事業計画書、はっきりいってクズっすわ。アップで見せたろか。外歩けへんで」
- 「うちの社員だったら殴ってるでしょうね」
- 「あほんだらいいますわ。謙虚になれよ!」
うーむ。
虎達、なかなかキツイ。
こんなことを聞かれたらテンションさがりますね。
でもね、安心してください。わたしは虎ではありません。
真剣に質問について考えていきたい。
だけども考えれば考えるほど、釣りが本当に好きな人はこんな質問するのかなと、疑問におもってしまっているわたしがいるんです。
え?「釣りが本当に好きな人」の定義ってなんなのかって?
その話になると、2万字を超えてしまいますし、わたしもそれほど時間はないのです。
さて、質問に戻ります。
サクサクっといきましょう。
メーターオーバーで自慢できる、釣った感を感じられる魚
はーん、自慢したいわけですね。
釣った感を感じたいんですね。
つまり、対外的には自慢したいし、自分も魚の引き味を体感したい。ということか。
うーむ。
自慢してどうなるのか。
そうですねー。
自慢したいのであれば、やっぱり珍しい魚を釣ればいいんじゃないでしょうか。
JGFAの記録魚をチェックしてそれを片っ端から更新していくのもいいんじゃないですかね。
SNSでもリアルでも、自慢であれば写真や動画ですよね。
いわゆる「映え」が求められる時代です。
自分のタイムラインに映える魚はなんのか。人が思わずいいねしたりシェアしたくなるものはなんのか。
わたしは常日頃SNSでの釣果写真などバズっているのをチェックしているんですが、だいたい以下の通りだと思います。
- 規格外にデカイ魚(その魚の平均サイズを大きく超えている)
- 魚の姿がものすごく美麗(最近ではスマフォのアプリのエフェクトが効いているもの)
- 動画などでファイトの壮絶さが伝わってくるもの
- 顔出しの女性が魚をもっている写真
あなたが女性で顔だしできるのであれば所謂#貴殿でしたか系でもなんでも多くの人がチヤホヤしてくれるはずです。
が、男性の場合は競争がさらに激化するので、もっとインパクトが必要ではあります。男はつらいよ、ってやつです。
1mオーバーになりそうな魚ねー・・・
そうですねー、
淡水では
- 鯉
- アリゲーターガ―
- 草魚、レンギョ、アオウオ、雷魚
- ビワコオオナマズ
- イトウ
海では
- スズキ
- ウツボ
- キハダマグロ
- タチウオ
などなど。
これらのうちもレア度はそれぞれ違うので、あんまりレアじゃないのを釣っても自慢になりません。
たとえば鯉。
鯉の場合は、都市河川などによくいる量産型屁鯉の1mオーバーよりは野趣あふれる野鯉の色艶のほうが自慢できると思います。
お金があるんなら、手っ取り早く海外や離島にいってしまうのが手っ取り早いかもしれません。基本的な釣りスキルがあればさらに物珍しい魚に出会うことができるわけです。
貧乏だったり、そこはエコノミークラスでいきたいという場合は淡水や浅場の海で釣れる大物がいいんじゃないですかね。ウツボとかは比較的誰でもよく釣れますし。磯場にぶっこんどけばいつか釣れます。
でもね、ここですこし立ち止まつて考えてみてほしいんですよ。
「誰かに自慢したい」っていうのが先にたってしまうのって、面白いのかって。
人によって何のために釣りをするのかという目標は異なりますが、自慢したいがために釣っているのってスタイル的にあんまりSNSでも支持を受けないと思うのです。
むしろ今の時代は、自分が釣りたい魚を自ら探し、「大好き!」「最高!」「この面白さを伝えたい!」と、あふれんばかりの情熱で発信していった方が、結果的に他人の興味関心を得られると思います。
まとめます。
質問者さんにオススメしたいのは、
まず、釣魚図鑑を片っ端から読んで、好きな魚を探す。そのなかで体長が1m超えるものを探してモンハンのように追い求める。
もし追い求め続けることができれば、いつかきっと「自慢したい」という気持ちよりも、魚の「すばらしさ」「カッコよさ」「かわいさ」を伝えたいという気持ちが勝るんじゃないかなと思います。
ネット民もかしこくなってきてはいます。誰しも「ドヤ」前提の動きは察知しやすい世の中なんです。
なので、もっと純粋に釣りの面白さを探してみてはどうでしょうか。
今のシーズン、テナガエビ釣りなんて最高におもしろいですよー。
以上、今後ともよろしくお願いします。
平田(@tsuyoshi_hirata)
※質問がないとエンドレスでYahoo!知恵袋などの質問を勝手に回答していく仕様です。子育て繫忙期のため、これはという質問のみ回答します。出前はしておりません。