【幻魚?下魚?】ご奉仕価格299円のゲンゲはうまいのか?

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ゲンゲの触感
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ゲンゲとの出会い

相変わらず近所のスーパーを巡回していますと、なにやら青文字でやっつけで商品名『ケシゲ』と書かれた魚介類が売られていました。ご奉仕価格299円。これは安い。でも、閉店時間も近いのに一切売れてないっぽいぞ。まーいっちょ買ってみようなということにあいなりました。ネット情報を調べるかぎり富山湾が有名らしいですが、これは青森産のようです。

目次

ゲンゲについて

それにしても『ケシゲ』ってなんだろう?とおもったら、他のパッケージにはやっつけで『ゲンゲ』と書かれていて、Google先生にきいてみたところ富山湾など捕られている深海魚だそうで、身はゼラチン質で覆われており、もともとは鮮度が落ちやすいのでげ『下魚』『下の下』として扱われていたものが、流通も発達し、産地以外でも食べられるようになり、テレビなどでにも登場するようになり『幻魚』としてブランディングされるようになりはじめたようです。

まな板の上のゲンゲ

今回買ったものは頭と内臓と尾の先が落とされたものでした。ゲンゲは水分が多く極めて鮮度が落ちやすいようで、産地から東京・神奈川エリアに送られてくる際には頭と内臓を落としておいたほうが保存がよいのかもしれません。

身や皮は鱗が気にならない、ぶよんぶよんゼラチン系です。ぶよん。

下ごしらえとして、臭みをぬくため(そもそも臭くないけど)ティファールでわかした90℃ぐらいの湯をかけてみます。それほど、湯が濁らないですね。

ゲンゲのお吸い物をつくる

想像するに淡白な味だとおもうので、一品目は吸い物に。ぬらしたキッチンペーパーで表面を吹いた真昆布を水から加熱しだしをとります。昆布は沸騰するまえに取り除くと雑味がでなくてよいです。

美食DQN漫画の美味しんぼですと、海原雄山が『引き出し昆布』云々の技法とのたまうことがありますが、これは、雄山のキャラの原型北大路魯山人の言葉に由来しています。

 昆布のだしを取るには、まず昆布を水でぬらしただけで一、二分ほど間をおき、表面がほとびた感じが出た時、水道の水でジャーッとやらずに、トロトロと出るくらいに昆布に受けながら、指先で器用にいたわって、だましだまし表面の砂やゴミを落とし、その昆布を熱湯の中へサッと通す。それでいいのだ。これではだしが出たかどうか、心配なさるかも知れない。出たか出ないかはちょっと汁を吸ってみれば、無色透明でも、うま味が出ているのがわかる。量はどのくらい入れるかは実習すれば、すぐにわかる。このだしはたいのうしおなどの時はぜひなくてはならない。
こぶを湯にさっと通したきりで上げてしまうのは、なにか惜しいように考え、長くいつまでも煮るのは愚の骨頂、昆布の底の甘味が出て、決して気の利いただしはできない。京都辺では引出し昆布といって、鍋の一方から長い昆布を入れ、底をくぐらして一方から引き上げるというやり方もあるが、こういうきびしいやり方だと、どんなやかましい食通たちでも、文句のいいようがないということになっている。

出典:青空文庫『だしの取り方』北大路魯山人

魯山人の話の通りやるとすると、昆布はさっと湯に通すぐらいがよいようですね。まー好みでどうぞ。

と、ここでは、海原雄山に激怒されそうな手法をとります。なんと、白だしをいれたあとに、ヒガシマルのうどんスープをぱらぱらりと投入するという技法。

雄山にもし味見をされたら、ちゃぶ台がひっくり返され、

「この吸い物を作ったやつは誰だ!」

と、激おこされること待ったなしです。

トミイ副部長からは

「ひゃまおかー!だいじょうぶなのか?化学調味料が入った吸い物なんて!!?」

みたいな合の手がはいり、

山岡が、

「落ち着いてください。今回の勝負は、食通でなく一般の人が相手だ。一般の人の舌は化学調味料無添加の繊細な味に対してものたりなくなってしまうものなんだ。世の中のラーメン店も同じだ。だから今回はあえてヒガシマルのうどんスープを入れたんだ」

的な能書きが施され、

栗田が、

「山岡さん…」

みたいなつぶやきをし、結果、審査員の庶民一同、雄山の吸い物(引き出し昆布の技法)ではなく、山岡のヒガシマルのうどんスープをうまいという判定をするという意外な展開・・・

あ、妄想がすぎましてね。

とはいえ、庶民がメリハリきいたすまし汁をつくるためにヒガシマルのうどんスープはいろいろと便利なので覚えておいてもよいでしょう。

そんでもって、湯どおしで下ごしらえしたゲンゲと日本酒を投入。よくみると万能ねぎみたいなのが浮いていますが、これもヒガシマルのうどんスープ由来です。

と、ここで山形県産赤みずを下ごしらえします。奥多摩や丹沢あたりの渓流でとってきましたとかいってもよいですがね。それにしても、最近は山菜もスーパーで手に入る時代で便利ですね。

こうして前の写真をスルーして、まな板に載せてしまえば、あたかも渓流からとってきたような絵になりますね。

この赤みずもサッと湯通しします。

そんでもって、水気を切る。

このように鰹節をかけて醤油で十分うまいですよ。胡麻和えもよいです。

今回は、ゲンゲのお椀に添えてみます。柚子を散らすとまた乙です。うーんシンプルでうまいです。ゲンゲは、プルプルした食感で、クセもなく、わらび餅というか魚のフルーチェというかまーそんな味です。

強い旨味があるわけではないですが、口の中でとろける触感が独特でコラーゲンも豊富そうでなんとなく健康的な気がします。このゲンゲは加工されて健康食品としても扱われるようで。

ヒガシマルのうどんスープを使わないで、昆布と白だしと日本酒だけで仕上げたほうが上品で高級感がでます。ヒガシマルが入ると、大阪の立ち食いうどん屋の情景がにじむ味になります。

ゲンゲの煮付けをつくる

2品目はゲンゲの煮つけです。醤油・みりん・酒・しょうがスライスを入れた雪平鍋に湯通ししたゲンゲを入れ、弱火で火を通します。身が崩壊しそうな気がしたので、今回飾り包丁はいれないでおきます。

落とし蓋はキッチンペーパーで。煮汁が少なくても味が全体に行きわたりやすくなります。

約20分後。炊きあがりました。針生姜をのせてます。春先であれば木の芽を沿えても野趣あふれてよさそうです。

早速食べてみると、

ぷるふわ

とした食感。んーなんともいえませんね。口に入れたそばから溶けていく…

これはうまい。おぼろ感満載で、煮つけというか飲み物のような触感です。やはりフルーチェみたいな…

まとめ

というように、ゲンゲですが、簡単に料理できて、うまいくて安い&ゼラチン質たっぷりという一品です。スーパーでみかけるとことは産地以外ではまだあまりないかと思いますが、もし売られていたら、買ってみてもよいでしょう。今回は吸い物と煮つけにしましたが、ほかにはフライにしたり干物のするという方法があるようです。

過去のスーパーの魚介類を食べてみるシリーズ

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