アジの開き(干物)を作るときに、「振り塩」か「たて塩(塩水)」で作るか。
これは人によって違いますね。
今回は、アジの干物の作り方について、違いを整理してみました。
釣りをして、何気なくアジを開いて干物にしている人は、参考にしてみてください。
アジは「立て塩」で干物にする人が8割
【質問】
アジの開き(干物)を作るときに、振り塩で作りますか?塩水(漬け汁)をつかいますか?よかったら理由も教えてください。— 平田 剛士|ORETSURI (@tsuyoshi_hirata) June 23, 2020
まず、アジを開いて干物にする際の作り方について、SNSで聞いてみました。
すると、塩水につける「たて塩」で作る人が8割。
ORETSURI読者向けのFacebookグループ「TSURI TALK(釣りトーク)」でも、振り塩派に対して、たて塩派が8割程度の票数です。
いただいたコメントを紹介します。
「一度に大量に作るので、塩水の方が楽。でかいビニール袋に入れて漬けてます」
「振り塩派。塩水に漬けると浸透圧で水が吸い出される。このとき旨味成分(イノシン酸、グルタミン酸など)も一緒に溶け出すような気がする。漬け込みでやったこともあるが、振り塩の方が旨いと思う。できることなら分析機関に持ち込んで、調べてみたいものです」
「塩水に票を入れました!ムラなく塩分が回る気がします。1度にたくさん作る時は特に以前クーラーBOX使って漬けた時は楽ちんでした」
「海水を持ち帰り、少々塩を足します」
干物の作り方「たて塩」「振り塩」それぞれのメリット・デメリット
ウツボの干物づくり(塩水=立て塩)
つぎに干物づくりにおける「たて塩」「振り塩」のメリット・デメリットについて紹介していきます。
「たて塩」のメリット・デメリット
「たて塩」は海水程度(3%)にした塩水を指します。
3%程度の食塩水でアジの干物を作る際は、水温・サイズ・脂肪量によっても異なりますが、30分から60分程度の漬け込み時間が必要です。
干物づくりを専門にする事業者の場合、飽和状態の食塩水を使い、数分から十数分など、短時間で製造する方法が知られています。
<メリット>
- 大量に干物を作る際に、比較的安定してつくることができる
- 塩以外の添加物を入れる際に作りやすい(酒・魚醤・みりん・茶など)
- 日々大量につくる際は塩水を使いまわすことで旨味が蓄積されていく(これが干物販売事業者の秘密であったり)
<デメリット>
- 塩水をつくるために大量の塩が必要
- 塩水を毎回変える一般家庭の場合、塩水自体に魚のうまみ(アミノ酸)が抜ける可能性がある
「振り塩」のメリット・デメリット
「振り塩」は開いた魚の表面に文字通り塩をふって締め、味付けをしていく方法です。
干物を作る際は、開いた魚から30㎝以上離して塩をふることで、均一に味付けしやすくなります。
<メリット>
- 塩水よりはうまみが抜けにくい可能性がある
- 塩の使用量が少なくて済む
<デメリット>
- 塩以外の添加物を入れて作りづらい(酒・魚醤・みりん・茶など)
- 塩の加減が難しく、なれない場合は塩辛くなりすぎてしまう
まとめ
今回は、アジの開き(干物)を作るときに、「振り塩」か「たて塩(塩水)」で作るかについて解説しました。
筆者の場合、以下の通り使い分けています。
- 数が多いアジ:塩水(たて塩で40~60分)
- 大型のアジを少しだけ持ち帰る:振り塩
- 塩以外に添加物を加える場合:塩水(日本酒・みりん・ナンプラー・緑茶などを使う)
数が多い場合は、振り塩をするために開いたアジを並べるスペースがないので大きなボールで漬け込んでいます。
一方、大型のアジを少量干物にする場合は、振り塩にしています。
これは、漬け込みよりは塩の消費が少なく、うまみも抜けにくいと考えているからです。
以上、数値に基づくものではないですが、何気なくアジを開いて干物にしている人は、参考にしてみてください。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)