コマセをつかった釣りや身餌をつかった釣りで、天秤を使いますが、意外と地味な存在と見られがち。
一方、よく考えてみると、天秤の果たす役割は意外と重要なんですよね。
- 手前マツリを避ける
- 餌を自然に漂わせる
- 魚のアタリを弾かないようにする
などなど。
今回は、特に繊細な釣りにおすすめの「ハイブリッド天秤」を紹介します。
ハイブリッド天秤とは
天秤の軸側がステンレス。腕の半分は形状記憶合金
出典:サニー商事
「ハイブリッド天秤」は、コマセカゴで高いシェアを持つサニー商事が販売している天秤です。
商品コンセプトは「海中にあるもう1本の竿」。
特徴は、ステンレス素材の付け根側と形状記憶合金製の腕を結合させている点。
ステンレス素材ではどうしても食い込みづらく弾きやすいアタリもとれます。
形状記憶合金単体の天秤は餌を動かすような釣りには向いていませんが、ハイブリッド天秤であれば餌を動かすような釣りにも最適です。
メリット
魚のアタリに対しては、形状記憶合金が弾かず、より自然に食いこませることができます。
また魚の動きに対しても形状記憶合金部分が柔軟に動くため、バレ率も軽減します。
さらに、ステンレス素材独特のコシにより、餌を積極的に動かすような釣りにも対応しています。
デメリット
- ステンレス単体の天秤よりはややコストが高くなる点
<剛性について>
剛性という点で形状記憶合金はステンレス部分との接合部分から破損しやすいイメージがありますが、ハイブリッド天秤はまだ破損したことがありません。
リーディングアームⅡは持ち運び時に2回破損したことがあります。
丸くして持ち運ぶのはNG。ステンレス部分の長さによっては、形状記憶合金とのつなぎ目の角度が急になりやすい
ハイブリッド天秤のラインナップ
ハイブリッド天秤 直
アマダイ・タチウオでは直線タイプが有利
餌を動かすことが効果的な釣りでは、腕部分が直線上になっている「直」タイプが最適です。
- アマダイ
- 餌タチウオ
- ウィリー五目
- イサキ
ハイブリッド天秤 弓
コマセ釣りなので、魚の食いを弾かないようにし、バレにくくする目的では「弓」タイプが最適。
- コマセマダイ
- ライトアジ、ビシアジ
- コマセ五目
特にライトアジやビシアジではクッションゴムをつけなくてもバレが少なくなり、食い込みもよくなる印象です。
魚種別のハイブリッド天秤
その他、魚種に応じたハイブリット天秤が販売されています。
- シロギス用:ハイブリッド天秤 KISU:船と岸で使用できる天秤。オモリ取り付け部分はスプリットリング
- オニカサゴ用:ハイブリッド天秤 ONI:誘いで仕掛けが上から落ちるアーム角度が特徴
- マグロ用:ハイブリッド天秤 MAGURO:弓型タイプの強化版
- シマアジ用:ハイブリッド天秤 SHIMA-AJI:ロングライフクッション内蔵
まとめ
アジのアタリがシビアなときにハイブリッド天秤は効果的!
今回は、特に繊細な釣りにおすすめの「ハイブリッド天秤」を紹介しました。
個人的には、アマダイ・タチウオ・ライトアジ・ライトイサキで使用したことがあります。
特に効果が顕著なのが、アタリがシビアなときのライトアジです。
食いが悪いときのアジは餌をすぐ吐き出すのでアタリを弾きがち。
そのときクッションゴムをつかうことで食い込みをよくするのもよいのですが、ややアタリがとりづらくなります。
ハイブリッド天秤では、アタリをより食い込ませやすく、かつアタリ自体も敏感に感じ取れるような印象を持っています。
天秤部分を変えることでとれるアタリや、かけられる魚もいますので、ぜひ試してみてください。