※ちなみに11日間寝かせたからこそ旨いという趣旨ではないので、そこのところをご理解いただければと。
魚を釣って下処理をしたまま、冷蔵庫や冷凍庫にいれておくと、あれやこれでいつの間にやら放置してしまってけっこうな日にちが経ってしまうことはありませんでしょうか。
わたしは頻繁にありましてね。
そんなこんなで、今回は釣った日から11日間経ったイトヨリダイの調理です。
釣ってから11日目のイトヨリダイの状態
イトヨリダイを釣ったわけですよ。
10月末に。
その日に下処理(ウロコ&エラ&内臓をとる)してですね、そのあと、随時料理をしながら食べて、もうそろそろ食べきらないとなと思ったら、月日は川の流れのごとしってやつで11日目になっていたわけです。
おそるおそる、チルドルームから取り出してみたところ、身が甘エビのような状態&やや南国フルーツのようなにニオイ(マンゴー?パッションフルーツ)になってしまっていたんです。
東南アジアで果物が売っている市場を歩いたことがある人はいるかもしれないですが、ああいったものが熟した甘いニオイになっていて、これはしまったぞ、後ろ倒しの悪い癖だなと思ったんですが、折角なので捨てないで調理してみることに。
イトヨリダイのカレー煮込み
さて、じゃあどうやって食べようかなと思って考えたときに、カレー粉で煮込めばある程度のものが出来上がるんじゃないかなと。
生で食べるのはやや不安ではありますしね。
日本は市場経由であれば魚は保冷されて流通3日、4日目の魚を食べるわけですが、海外、それもアジアやアフリカの市場って、ほぼ腐っている状態の魚が市場に並んでいます。
眼は白濁して、粘りは出ているし、各種の蠅がぶんぶん集って、まー腐敗なう。という状態なのですが、これを現地の方々は、フライにしたり、カレー煮込み(香辛料で煮込む)にしたりするわけです。
で、これを実際食べてみると、『フツーに旨い』(この表現が一番似つかわしいかなと)
期待していた残念な味ではなく、おいしい。でも、超絶旨いというわけでもない状態。これが『フツーに旨い』というものかなかと。
状態的に、日本人がみれば、食中まったなしというものでも、ちゃんと加熱すれば大体食べられるわけです。
という前振りをしておきますが、イトヨリダイのカレー煮込みをつくってみました。
<イトヨリダイのカレー煮の作り方>
- フライパンにオリーブオイルをいれて、すりおろしにんにくを加熱(弱火)
- 下処理したイトヨリダイの皮目を両面焼く
- 玉ねぎを投入し、調味料(白ワイン+ナンプラー+白コショウ+タイム+カレー粉)をいれて蓋をして中火で加熱
- 10分~15分後出来上がりをみながら、最後にレモンかライム汁を絞って出来上がり
こちらが出来上がり状況。
みるからに旨そうです。
カレー粉はスリランカの市場で買ったフィッシュヘッドカレー用のやや爽やかなブレンドのものですが、国内であればS&Bやらギャバンやらで手に入るものでも全く問題ないと思います。
イトヨリダイからにじみ出た肉汁と白ワインの旨みにカレー粉とレモン汁がスパイシーに調和しているような風景。
・・・
味は、
「フツーに旨い」
これにつきます。
魚は長期で熟成すると、ある時期から旨みが飛ぶというか薄くなるというのはあるなと。
内臓・鱗・エラ付きだと、もうとんでもなく臭くなってしまうんですが、下処理をして低温を維持していれば、結構たべられるもんなんだなーと思いました。
- 白ワイン(アルコール&酸)
- レモン汁(酸)
- ナンプラー(魚醤)
- カレー粉(スパイス)
この4種類のアイテムは魚のニオイを消すためにも有効なので、ちょっと気になる魚料理に使ってみるとよいですよ。
今回は汁っ気を少なくしましたが、トマトやら玉ねぎやらを大量にいれて汁っ気をある程度だせば、南インド風のカレー感はもっとでると思います。