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ただ、釣り糸を垂らしてみる、ということ。

玉川上水の釣り人

最近、中高年ひきこもりの話題がニュースで頻繁に取り上げられるようになってきた気がします。

若年ひきもりに対して、中高年ひきこもり。

中高年と呼ばれる年齢層になるまで、人はなにをしてきたのか。

これもいろいろのようです。

ずっと就職や自営もせず、親の庇護のもと部屋にこもっている人もいれば、いくつか仕事をしたものの、どれも続かず働かなくなった人もいます。

ほかにも、長く定職で働いていたけども、何かをきっかけにして離職して以来気力を失ってしまったり。

さきほど、中高年ひきこもり当事者の独白というような記事を読みました。

賃貸アパートの一人暮らしで預金を取り崩している。外出は3日に1回ほど。夜に食品を買う。昼は無職の罪悪感から外出しにくい。手足が痩せ、肩を動かすと関節が痛む。腹が張って体重は10キロ増えた。親友に裏切られ貸した金が返済されない。長年付き合った女性が離れた。次第に生きることの意味を失う。

パソコンやスマホはなく、社会とのつながりは新聞やテレビが中心だ。曜日に関係ない日常は寝るかテレビを見て時間をつぶす

出典:朝日新聞

この記事を読んでいて、昼は無職の罪悪感があるという点はたしかにそうだろうなと思いました。

そのむかし、2007年の初頭、スーパーブラック企業の仕事をやめて2か月ぐらい転職活動をしているときに、そんなことをすこしだけ感じたこともあったなと。

これはたぶん、まじめな人ほど感じるんでしょうね。

自分はなんにも世の中の役にたっていないんじゃないか。

昼に大の男が、仕事もせず活動することが気まずい。世間の眼がこわい。外に居場所がない。

だから部屋にこもる。すると、気持ちが鬱屈してくる。

今の時代だと、ネットやTVだけが情報のインプット材料になるわけです。

すると、やがてメディアの過剰な煽りを冷静に分析しながら取捨選択する力を失って、ネット弁慶になる。

ある人は右翼の極論に振り切れ、ある人は左翼の極論に振り切れる。

でも、ネットでは弁慶並の武力をほこっても、その実はただの中高年ひきもり。

この事実。

きっとそんな事実も人の魂をけずる原因の一つなんじゃないでしょうか。

記事で独白している男性は親友に裏切られ、伴侶にも逃げられたとのことで、孤独の真っ只中にいるんだと思います。ネット環境がないのも、この時代ではかなり救いが少ないのだと思うばかり。

この先どうなるのか。

じぶんは一生一人で、死んでいくんじゃないか。

明日も明後日も世間から逃げて引きこもる生活が続く。

いつか自死という選択肢もでてくるかもしれません。

不摂生な日々でしょうし、なんらかの病に倒れる日も遠くないはずです。

ひきこもりも多分にメンタルの病にかかわる部分もあると思うので無理強いはできないのですが、今わたしが言えるのは、こういった状態ではすこしでも自分が好きなことを探せばいいんじゃないかなと思います。

好きなことはなんでしょう。

今は特にない。

では、小さいころは何が好きだったのかな。

その延長線上にありそうなことは今でも楽しめないのかな。

絵が好きだったのであればまた絵を描いてみればいいですし、冒険小説に心を躍らせていたならば図書館で小さい頃に好きだった本を読めばいいと思います。

人の世は、だれも自分が気にしているほど他者を気にしていないので、結局自由にやればよいとは思うんです。

でも、まじめな人は自分で世間という存在を作り出して自分を責めてしまいます。

平日昼に図書館にいくと、すでに退職した老人や子供や失業中の人が多いですが、それぞれが他人を意識しているかというとそうでもないはずです。

それでも、街中はちょっと嫌だなーとおもったら、野外、たとえば釣りができるところにいけばいいんじゃないですかね。

釣りであれば、中高年が一人でいても誰も何もいわないし、時間は勝手に過ぎていきます。

しかも、適度に疲れる。

お金がなかったら釣り場まで歩いていけばよいのです。

すると、仕事をしなくても体が疲れてくれるわけです。

そうなると、もれなくメシがうまくなる。

やがて腹がふくれ、眠くなる。

なにもお金がかかる沖釣りじゃなくてもいいんだと思います。

海の堤防、川、その辺の池、釣り場は探せばたくさんあるわけです。お金がまったくないというのでなければ、最低限の釣り具セットを買って、釣れなくてもいいから糸を垂らしてみる。

すると、まー釣れない。

でも、まわりは釣れているぞ。

むこうのじいさんは釣れているな。

なんで自分だけ、釣れないんだろ。なんだかくやしいな。

魚は見えるんだけどな。

・・・

釣り場によっては人の好い爺さんが、話しかけてくれるかもしれません。

「その仕掛けじゃだめだよ、これでやってみな」

「この餌がいいよ」

話しかけられたら、こわいと思うかもしれません。

引きこもっていると返事ができなかったりするはずです。そんなときは「ありがとうございます」という一言だけ覚えておけばよいと思います。

釣り場には、ひきこもり中高年という概念を全くしらない子供もいます。

「釣れましたか?」

いや、ぜんぜんだめ。

「そこ釣れませんよ」

え、そうなの。

・・・

どうでしょう。何も気にしてない子供とであれば本音で話せるかもしれませんね。

釣りは、1時間で飽きるかもしれません。

1日やってなーんにも釣れないかもしれません。

それでも、水辺にすわって釣り糸を垂らしていくだけで、なんとなく心がすっきりするはずです。

同じ釣り場に何度も通うと、いつの間にか顔見知りができるかもしれません。

その人がなんという名前かもわからず、どんな過去があるか、家族がいるかもよくわからない。

が、

お互いに釣りという共通の遊びに興じている。

よくみたら、その中高年は自分と同じような境遇なのかもしれない。

そんなこともよくあるのが釣りというものです。

釣りには道具がつきものです。

だんだんと釣りにハマると道具が欲しくなります。

道具を買いたいという欲求が生まれるはずです。そしたら、チラシのポスティングでもなんでも、そのときできる仕事をみつけて働いてみればいいんじゃないですかね。

それと、一つだけオススメがあります。

釣りにハマっていないときに釣り場にいくときは、よく晴れていて温かい日を選ぶとよいです。

時間は無限にあると思うので、晴れたら釣りにいきましょう。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

※年齢にかかわらず、神奈川まで来れるのであれば、わたしが釣りを教えます。Twitterでお気軽にメッセージください。ネットができるという前提になっちゃいますが。

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ABOUTこの記事をかいた人

平田 剛士

ORETSURI編集長。釣り歴30年ぐらい。いつの間にか釣りメディアをはじめていたもので人生不思議だなーと思っている今日この頃。 口癖は「釣りはいいよねー」