カサゴといえば年中釣れていつ食べても旨い魚。
頭の大きさに対して身の量が少ないものの、骨などのアラからいい出汁が出るのが魅力でもあるなと。
大きいサイズは刺身にするほど身も取れますが、中小型は丸ごと唐揚げにしたり、ブイヤベースや味噌汁などの具材にするのもオススメです。
ということで、今回は『カサゴチゲ』をつくります。
カサゴの下処理
こちらは本牧埠頭界隈の船釣りで釣れたカサゴ。
アミコマセをつかった五目釣りで、サバの切り身を即席でつくって落とし込んだら入れ食いになったあのカサゴです。
マアジが38㎝とやけにデカイので小型に見えますが、食べごろサイズです。
釣り物のカサゴは眼がまだ生きていますね。
鱗と内臓・エラをとる。
今回背びれなどを残したまま調理していますが、棘が刺さりやすい魚でもあるので、はじめに調理ばさみでカットしてから行うのがよいですよ。
水分をぬぐって冷蔵庫で保存。
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釣ってから6日ほどチルドルームで寝かせておいたものです。
鍋物の具としては骨ごとぶつ切りにしましょう。
骨からいい出汁が出ます。
頭部は調理ばさみや出刃包丁で梨割りにしておくとさらにグッドです。
カサゴチゲを仕上げる
まず、かどや業務用ごま油銀印(or韓国料理用の濃い目のごま油)に牛脂(スーパーなどでもらえるもの)を入れて加熱します。ごま油は風味が強いものを選ぶとよいですよ。
ORETSURIでは、よくかどやの銀印をつかっているんですが、これは業務用でコクと香りが強いタイプです。おなじくかどやの金印は上品な香りと覚えておきましょう。
家庭でつくる天ぷらの揚げ油などにこの銀印をいれると、抜群に風味がよくなります。ユッケなどにつかうのもオススメ。
このかどやのごま油銀印に牛脂が溶け込んできたあたりで弱火にし、すりおろした生姜とニンニクをくわえて風味を脂に移しましょう。
このとき油がはねるので蓋をするとよいです。
カサゴチゲのベースは、カルビスープにします。
コチュジャンで辛みはつけますが、多めの牛脂をつかいそこに韓国唐辛子の粉末タイプをいれて、真っ赤な脂にしたものを冷蔵庫にいれて固まらせたものを牛骨スープで割ると本格的なカルビスープができあがります。
焼肉屋(韓国・朝鮮料理屋)でこの牛脂ベースでつくっているところをごくたまに見ますが、その他はほとんど中華スープ+ごま油+コチュジャンなんですよね。
これが本式の作り方かはわかりませんが、牛脂ベースでつくるとコクが半端ないので、みなさんも一度はスーパーの牛脂を多めに拝借してつくってみましょう。ほんとオススメです。
家庭では今回のように、ごま油をベースにそこに牛脂をいれて脂身が透明な液体になるまで適度に加熱し、中華スープとコチュジャンで仕上げるのが楽です。
カルビ用の肉(焼肉のたれに10分漬け込む)を炒めたあとに野菜類を投入。
<野菜例>
- 大根
- 人参
- しめじ
- 長ネギ
- 白菜
- 玉ねぎ
- ニラ(仕上げに。風味がよくなるのでオススメ)
などなどお好みで。
野菜類は炒めなくてもスープをわかしたあとにさっと火を通すだけでもよいです。
飲食店での作り方は、手鍋にスープをいれて、唐辛子牛脂を投入してそこに野菜や別煮のカルビ肉の塊をいれて塩コショウなどで調整して仕上げます。
ということで、鍋に湯をはり、味付けを進めましょう。
<カサゴチゲの味付け>
- 昆布だし
- 中華ダシ類(ウェイパー・創味シャンタン・ダシダなど)
- みりん(重要)
- 黒コショウ
- ナンプラー(魚醤)やオイスターソース。魚介系の旨みを手軽に加えられるのでナンプラーはほんと便利
- コチュジャン
コチュジャン派の方はチューブよりタッパーで買うとよいです。
ざっくりつかえる、ヘチャンドルのコチュジャンがおすすめ。
全体に火が通ったら刻んだニラをいれて追いごま油を回し入れる。
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こちらで出来上がり。
赤いスープの上に、牛脂とごま油が混合したものの膜が覆い、つややかに輝いているなあ。という具合になっていたら大体うまく仕上がっています。
その他の塩っ気は、塩で調整ではなくナンプラーの量で調整しましょう。
それと、
今回は、カサゴチゲなどといいながら、ほくほくしながら、あまったステーキ肉をスライスして加えていますが、牛脂+カサゴ+調味料でも十分旨みがでます。
牛脂のあの香りがあまり好きではない人はごま油オンリーで。そのほうが胃もたれもしにくいかなと。
どんぶりにご飯を軽くもって、カサゴチゲをそそげば、カサゴクッパにもなります。
間違えてコチュジャンを入れすぎるとくどくなるので、少しずつくわえていきましょう。
しみじみ温まる抜群のうまさですが、骨もあるわけで、そこはきをつけましょうね。
カサゴ以外の根魚でもOK
このレシピですが、カサゴ以外の根魚でもバッチグーです。
- ハタ類
- ソイ類
- タラ類
などなど、自由につくってみてください。
牛脂はスーパーで肉などをかったついでにもらっておいて冷凍しておけばいろいろ便利。
ではでは。