どうも平田です。
今回はカワハギの肝と味噌を合わせた鍋の紹介です。
実は4年前に1度同じようなコンセプトで記事にしているものがあります。
「カワハギの肝土手鍋」と名付けた鍋料理なのですが、これは旨い。
今回はさらに香り高く仕上げるコツをお伝えします。
東西カワハギ鍋対決を見事制した関東が誇る「カワハギ炙り味噌柚子鍋」
加熱すると臭みが出やすいカワハギの肝からコクだけを味わえ、仕上げにすりおろした路地柚子が季節を感じさせる。
まさに釣り人なら一度は家族に披露したい冬の逸品。#山岡士郎に教えてあげたい pic.twitter.com/qMkl5ah9kO
— ひらっさん@ORETSURI (@tsuyoshi_hirata) November 21, 2022
スミイカのゲストとしての良型カワハギ
先日テンヤスミイカをやってきました。
上手の中ノ瀬主体の時期ですが、船長が深場探索日として考えていたようで、浦賀水道航路まわりから、下浦、剣崎手前、久里浜・鴨居エリアなどちょい深場中心の釣行でした。
結果は8杯。最大690gでした。
中盤以降やっと釣れた釣果で、最後は深場で3連荘もあったので、実に満足な釣行。
深場のスミイカは潮受けが強いため、ヒット時の衝撃ボーナスが加わります。
さて、序盤の下浦沖は以前も感じたことなのですが、つぶ根周り(?)に大型のカワハギが多く生息しています。
アベレージ25㎝以上が、船中ぼんぼん釣れ、30㎝級もしばしば。
全体で10枚以上は釣れていました。もっと釣れていた感あり。
(これがカワハギ船だと難易度が上がる)
カワハギ船なら大喜びなのですが、スミイカ船なので、「くぅー!」といったところ。
超デカい。
隣に座った、普段カワハギメインで食べ飽きてしまったという釣り人から2枚わけていただき持ち帰り4枚。
釣ったそばから、ハサミでエラをカットして血抜きし、その後、クーラーの氷海水で持ち帰り。
スミイカ船は氷が不要とされるのですが、ホウボウ、アマダイ、オニカサゴ、マルイカなどもしばしば釣れるので、氷が少しあると安心です。
カワハギの肝を下処理する
最大は28㎝強。
隣の方にいただいた個体だと思います。
全個体ばっちりに肝が入っており、胃腸の内容物や胆嚢に触れないように丁寧に処理。
日本酒に漬け込んでおきます。
肝だけは当日に処理しておきたいですね。
その後、金網のついたザルに木べらで裏ごしし、血管をすべて除去します。
肝醤油での刺身もそうですが、血抜きしたつもりでも、肝内部に走る太目の欠陥には血の残りがあり、これが残っていると雑味や食感の悪さにつながります。
必ずやりましょう。
肝味噌を練って鍋を仕込む
次に、肝と味噌を合わせていきます。
- カワハギ肝(裏ごし)
- 味噌(マルコメ麹美人がおすすめ)
- 白味噌(甘ったるくなるので少量)
- 日本酒
- 本みりん
- しょっつるorナンプラー
混ぜあわせたあと、鍋に塗るようにし、バーナーで炙ります。
するとこの通り。
香ばしい香りが立ちます
あとは具材を入れ、出し汁(昆布・カツオ等)を注ぎます。
具材はシンプルでよいと思います。
白菜だけはマスト。
味噌出汁とよく合います。あとは油揚げも入れると汁を吸って美味。
今回は使用していないんですが、仕上げに「松山揚げ」を入れると最高です。
カワハギのアラは霜降り処理をしておくと雑味が減ります。(とはいっても味噌の成分に臭みが吸着する)
骨の残骸が増えるので、あらかじめ別に出汁をとって取り除いておくのも一つです。
出汁は昆布でやるとシンプルですが、カツオだしも入ったほうが深みは増します。
今回は市販のホタテとしいたけのスープ(顆粒)を加えて、さらに味に厚みを出しています。
あとは炊く。
魚料理全般がそうですが、臭みを軽減するためには、あんまり高温でぐつぐつ火を通し続けるよりは、沸騰手前ぐらいでじっくり火を通すとよいでしょう。
また味噌は加熱により、風味が飛ぶので、具材に火が通った仕上げ時との2度に分けて入れるとよいです。
こちらは火入れをして時間がたったものを撮り直したもの
カワハギの身も3㎝幅程度でぶつ切りにしておくと、骨離れがよく、火の通りもはやいです。
仕上げに、この時期安価に手に入る路地柚子をまるごと1個皮目をすり下ろします。
(しぼり汁を入れてもよいのですが、苦みえぐみを感じる場合もあるのでよしなに)
盛りつけて出来上がり。
さて、味は・・・
味噌にカワハギの肝独特の臭みがかき消され、コクのみが残った状態。
そこはかとなく、味噌を炙ったことによる香ばしさがある。
さらに仕上げの柚子皮がさわやか。
以前の肝土手鍋は、あらかじめ柚子胡椒を味噌に練り合わせてから仕上げていました。
が、柚子胡椒はそれなりに辛いので、kidsがいる家庭には適さないかもしれません。
なので、一旦鍋として仕上げて、そこに柚子皮をすりおろすほうが適していると思います。
そして、大人はさらに碗にとりわけたあとに、柚子胡椒などを溶かして食べる。
もみじおろしもよく合います。
実に染み入る味わい。
ORETSURIレシピはいつもそうですが、レシピの余白は残してあります。
練り合わせる味噌の種類など自分好みで工夫してみてください。
食後にラーメンを投入する場合は湯や出汁を足し、創味シャンタンやウェイパーを投入しておけばOK。
仕上げに葱油を垂らすとさらにグー。
ではでは。
平田 剛士(@tsuyoshi_hirata)