【超巨大】135cm26.9kgのヒラマサをオカッパリ泳がせ釣りで仕留めた冒険

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巨大ヒラマサ
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こんにちは!島根のニッシーです!

目次

「山陰地区、ヒラマサ王者決定戦」への参戦

10月〜3月の期間で開催される「山陰地区のヒラマサ王者決定戦」にエントリーしていました。

大会期間中に、「オカッパリ(岸)から釣り上げた1匹のヒラマサ」のサイズで競う大会で、「カゴ釣り、泳がせ釣り、ルアーフィッシング」と釣り方は自由です。

泳がせ釣りで釣り上げた「70センチ級ヒラマサ」

僕も「ルアーフィッシング、泳がせ釣り」でヒラマサを狙っていました。

歴代の大会優勝サイズは、「100センチ、10キロ」クラス。

「60〜80センチクラス」はポツポツ上げていたのですが、入賞のためには「90センチオーバー」を目指したいところでした。

日本海最強の魚!「海のスプリンター」ヒラマサ

「青物御三家」と称される「ヒラマサ、カンパチ、ブリ」。

ルアーで釣り上げた「80センチ級ヒラマサ」

カンパチ

ブリ

青物御三家の中でも、「持久力、スピード」で群を抜くと言われるのが「ヒラマサ」です。

ヒラマサの異名は「海のスプリンター」。

フッキングすると「時速50キロ」にもなる速度で釣り人を引きずり回し、「底知れない持久力」で根に潜ってラインをブチ切っていきます。

「重量とスピード」を併せ持つヒキは体感した者にしか理解出来ず、大型のヒラマサをかけた僕の友人は堤防から引きずり落とされたことがあります。

GTの鱗を落とす

沖縄の怪物「GT(ロウニンアジ)」

沖縄の海には「GT(ロウニンアジ)」という怪物がいますが、ヒラマサは日本海最強クラスの魚といえるでしょう。

ちなみに、ニュージーランドではヒラマサの近縁種を「キングフィッシュ(魚の王)」と呼びます。

「デカマサ」対策で、GTロッド「ガーラモンスター」を導入

実際に、僕も「デカマサ」の洗礼を受けました。

晩秋になり、「大型ヒラマサ(デカマサ)」の回遊シーズンになると泳がせ釣りの竿に大型がかかり、強烈な走りを止めきれずに根ズレで切られる場面が出てきました。

このとき使用していたのは、「4.5号のヒラマサ用磯竿」。

堤防ではある程度戦えるタックルですが、根がキツい磯場では「10キロを超えるデカマサ」を無理やり止める必要があり、太刀打ち出来ません。

そこで投入した秘密兵器が、ダイワの「ガーラモンスター」。

リールも同じく、対GT用の「PENN、Slammer III8500」。

この組み合わせは、僕が沖縄で「GTやマグロ」といった怪物に挑む時に使用する「最強タックル」です。

まさか地元の海で、このタックルを使うことになるなんて思いもしませんでした。

「10キロ級のヒラマサ」に狙いを絞った仕掛けが、こちら。

「ヒラマサ泳がせ釣り」仕掛けの図

餌のサイズに合わせて「ウキの浮力」を選択

エサは「現地調達した魚(アジ、カマス、イサキ、グレなど)」を使用し、「目通し」して泳がせます。

「目通し」をしたアジ

「目通し」だと魚体に直接針を刺さないので「エサが弱りづらい」、身切れをしにくいので「エサがすっぽ抜けにくくなる」というメリットがあります。

超大物用ヘビータックルは「危険」を伴う

怪物クラスの魚と闘うために強いタックルを選択する際には、「自身の体力に見合ったタックル、ドラグ設定」でないと「命」に関わります。

大前提として、適切なリールのドラグ設定。

ドラグが緩すぎる場合、いくら強い竿でも「魚の走り」を止め切れずにラインを出されて切られるだけです。

逆にドラグを締めすぎた場合、強すぎる竿から全衝撃をまともに受けて一瞬で海に引きずり落とされたり、ラインブレイク時には反動で吹き飛ばされて大変危険です。

ギリギリの範囲で魚を走らせて消耗させる「適切なドラグ設定」、怪物クラスの爆速を受け止める「釣り人自身の体力と持久力」、腰を落としてひたすら受け身で耐える「忍耐力」。

こうした「経験値」と合わせて、「釣り場の地形、天候要素、魚が走る方向などの運要素」が全て合致した時に、怪物との死闘を制することが出来るのです。

怪物クラスのファイトは、まさに「綱引き」

僕は怪物クラスとのファイトを「綱引き」と表現しますが、腰を落として全体重耐えなければならない「地獄のファーストラン」は、体験した者にしか分かりません。

僕はこれまで沖縄で、「GTやマグロ、カジキ」といった化け物達にコテンパンにやられて鍛えられた経験があり、ある程度のイメージと心の準備が出来ていました。

「153センチ、26.9キロのヒラマサ」との死闘

以下は死闘の直後、僕がSNSに投稿した体験談です。

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【神話の海でみた、白昼夢】

出雲大社の御前、「日御碕」の磯で、真っ白い夢が降りてきた。

日御碕近くにある「出雲大社」

何度も大物にヤラれ、対GTタックルで挑んでいた「泳がせ釣り」。

現地で調達した「グレ(メジナ)」を餌にした泳がせに襲いかかって来たのは、想定外過ぎる大怪獣だった!

餌は20センチ級の「グレ(メジナ)」(写真は45センチの別個体)

グレが逃げ回る前アタリに身構えていると、一気に竿が海面に突き刺さり、ドラグがけたたましい悲鳴をあげて、ラインが沖に走り出した。

まるで「大型トラック」に引き摺り回されるような、暴力的な走り。

「日本海にもGTがいたんだ‼」と、本気で思った。

沖縄で体感したGTと同等か、それ以上のヒキだった。

「根に潜ろうとする怪獣」を止めることに死に物狂いで、やりとりは正直覚えていない。

限界までドラグを締めこんでも「地獄のファーストラン」は止まらず、竿を握る「手、腰、全身」がドラグなみに悲鳴をあげていた。

「意地でも止めてやるっ!!」

それだけしか頭になかった。

しばらくリールを巻くことも出来なかったが、「タックル」を信じて竿を立てテンションをかけることで、自分に出来る「最大限のプレッシャー」を魚に浴びせ続けた。

竿を手放して楽になりたい気持ちを必死に抑えて綱引きをしていると、ようやく魚が止まった!

すでにお互いの体力の限界が近かったが、背中を岩に預けながら、渾身のポンピング!!

何度かまた走られたものの、観念した魚を徐々に寄せてくることが出来た。

おそらく体感時間で、ここまで40分近くが経過。

最後は冬の日本海に飛び込み、腰まで海水に浸かりながらタオルで魚体を縛って岸にずり上げた。

そのすぐ後に、僕も酸欠で意識が朦朧として車内に戻ってしばらく気絶。

あわや、共倒れするところだった。

怪獣の正体は、「135センチ、26.9キロ(※釣場で血抜き後に検量した数値)」のヒラマサ。

なんと胴回り85センチという、神話に登場する怪獣のような、規格外サイズの「ヒラマサ」だった。

胴回りは驚異の「85センチ」

オカッパリからの中国地方記録、日本全体でも歴代ベスト3に入るような大記録!!

「年末ジャンボの1等を当てるより難しいですよ!」と、持ち込んだ釣具屋の店長さんがお祝いしてくれた。

「規格外サイズ」で検量時は大騒動に

釣具店常備の検量器では測定出来なかった

メディアの取材をして頂く際に、すっかり忘れていたヒラマサ抱っこの写真撮影中にふと思った。

「夢でも、まだ覚めてくれるな」

明日の朝になっても、この投稿が消えていないことを切に願います。

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正直な話、今でも長い「夢」を見ている最中だと思っています。

ハンドランディング成功後に、「アドレナリンが切れたand興奮して叫び過ぎた」ためか呼吸困難に近い息苦しさに襲われました。

釣り上げた磯場が、駐車スペースのすぐ目前だったことも幸運でした。

最後の力を振り絞って魚体を車に運び入れたところで、気絶するように爆睡。

後部座席いっぱいの「巨体」

数時間後に回復して目が覚めると、大急ぎで検量に向かいました。

釣り上げた直後は、満身創痍で写真を撮るのを忘れていました。

なので今回の「ヒラマサの写真」は、メディア取材の際に改めて撮影して頂いたものなので、実際の釣り場とは無関係です。

超巨大ヒラマサを解体する

「ヒラマサ」は夏が旬の魚ですが、年間を通じて美味しく頂くことができ、中でも脂肪をたっぷり蓄える冬は特に美味しくなります。

ヒキの強さのみならず、「味」も青物御三家でナンバーワンと称されます。

脂肪たっぷりの「超メタボ体型」

特に今回のヒラマサは、驚異の「胴回り85センチ」という規格外なメタボ体型のため、とんでもない旨さが予想されます。

ただこのサイズ感のため、解体するのも一苦労。

かつて、「GT(ロウニンアジ)を捌いた経験(過去記事)」を思い出しながら作業を開始しました。

解体場所に選んだのは、「軽トラの荷台」。

「軽トラの荷台上」で解体する

軽トラを水道ホースの横につければ、「洗いながらの解体に便利」ですし、解体時の高さもベストポジションで疲れにくいです。

後片付けもそのまま洗い流すだけなので、我ながらグッドアイデアだと思いました(笑)。

まずは「頭と尾」をおとす

荷台にブルーシートとまな板を敷き、内臓を除去した後に「頭と尾」をおとします。

「頭部」だけでも8キロあった

今回は記念に「頭部を剥製」、「尾をトロフィー」に加工をお願いするので、大事に冷凍保存しました。

ここから、「身」の部分を解体していきます。

「身」を切り分ける

脂がノリまくっているお腹の断面がこちら。

断面部全てが「大トロ」のよう

見えている部分全てが「大トロ」のようなすごい脂ノリで、想像していた以上の体脂肪量です。

あまりに脂量がすごいので、包丁を入れるとすぐに「刃がギトギト」になって大変でした。

「五枚おろし」で捌く

デカすぎて刃が届かないので、ヒラメのように「五枚おろし」で解体を進めていきます。

「半身の半身」(4分の1)で、このサイズ感!

「半身」だけでこのボリューム

包丁の切れ味がすぐ落ちる「ギトギト脂」に苦戦しながら、30分程かけてなんとか解体を終えました。

怪獣ヒラマサは「味も規格外」だった

食べ切れない大部分は友人たちに配り、5日間じっくり熟成させてから頂くことにしました。

「トロ」の部分はもちろん、「赤身」にまでしっかり脂がノッています。

ヒラマサの「トロ」部分

ヒラマサの「赤身」部分

まさに全身が「脂肪」のかたまり。

包丁で切り分けている段階で、ヨダレが止まりませんでした(笑)

「ヒラマサのお刺身」

盛り付けると、魚というより「超高級なお肉」に見えます

ヒラマサの「トロ」部分

「トロ部分」のお味は、まさに「マグロの大トロ」のよう。

口にした瞬間にとろけてしまう食感で、「濃厚な脂の旨味」を楽しむことが出来ました。

想像していたギトギトした脂ではなく、胃もたれなく何枚でも食べられる旨さでした!

ヒラマサの「赤身」部分

「赤身部分」のお味は、「マグロのトロ~中トロ」のよう。

先ほどよりも脂肪分がもっとサラっとしていて、しっかりと食感があります。

赤身部分は、熟成によって「身の旨味と芳香」がしっかり引き出されていて、これまた絶品でした!

いずれも個人的には、「マグロよりも遥かに美味しい」という感想。

これまで食べてきた魚の中でも1位2位を争う、尋常じゃない旨さでした!

大好物の「胃袋」も、超ビッグサイズでした。

ヒラマサの「巨大胃袋」

「胃袋」の中は小魚がギッシリ

胃袋の中は、「子アジ」などがギッシリ満タンに詰まっていました。

ヌメリをとって湯引きした「胃袋」が、これまた美味。

ヒラマサの「胃袋の湯引き」

ポン酢を垂らせば、「コリコリした歯ごたえと濃厚な旨味」が楽しめます。

他にも煮付けたり、身を炙って食べたり、海鮮丼にして贅沢に盛り付けたりと、思う存分にヒラマサを味わいました。

「大会優勝」に向けて、記録更新を目指す

現在エントリー中の「山陰地区のヒラマサ王者決定戦」ですが、大会期間中には何度もサイズの更新が出来ます。

エントリー期間が終了するまでは、今度は「日本記録の更新」を目標に次の1匹を追いかけ続けます。

さらなる「大記録」を目指す

今回釣り上げたヒラマサですが、「魚拓」は検量した釣具店に掲示予定、「頭部」は剥製(完成まで1年待ち)、「尾」はトロフィーに加工して頂く予定です。

それでは、また!

寄稿者

ニッシー

ニッシー

※本記事はニッシーさんの「【沖縄冒険日誌】しままやー」を再構成したものです。

今回のタックル

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