スミイカを釣ったあとに料理するとき、一番難しいのは薄皮むきだと思います。
舌触りのよい刺身にする場合は必須な工程。わたしもそれほど得意ではないんですよね。
おじがその道60年以上の現役寿司職人なのですが、スミイカをネタとして取り扱っています。今回、苦手な人も多いと思われるスミイカの薄皮剥きのやり方をきいてきました。
動画主体ですが、参考にしてみてください。
プロが語るスミイカの薄皮の剥き方
▼まず動画をチェック
<スミイカの薄皮むきのポイント>
- まな板は水分をしっかり拭きとった状態にしておく。
- 消毒済みの清潔な布巾を用意する。リードよりはひっかかりがある布巾のほうがやりやすい。キッチンペーパーは水分で崩れるので使わない
- 背側の薄皮は頭部側に切れ目をいれて、そこから指の腹をつかってはがす。切れ目は完全に切りはなさいのがポイント。爪を使うと切れやすくなるので注意
- 慣れないときはよくあることだが、部分的に薄皮が残ったら爪楊枝をつかって薄皮の残りをはがす
- 腹側の薄皮は布巾で簡単にとれる
スミイカとモンゴウイカ
東京湾産スミイカ(コウイカ)
ちなみに知らなかったんですが、最近は中近東あたりのモンゴウイカ(おそらくトラフコウイカ)が薄皮をとられた状態で冷凍されて日本に入ってくるようです。
アフリカ沿岸からアラビア海やアデン湾あたり、イエメン、イランあたりも産地とのこと。
4キロぐらいまで成長するそう。釣りたい。
出典:マルハニチロ
国内でモンゴウイカといえば、カミナリイカのことを指すのですが、海外産のコウイカの仲間もまとめてモンゴウイカと呼ばれています。
江戸前のスミイカはサイズやシーズンにもよるが、キロ2,000円~3,000円程度とのこと。高級品であって、一般消費者の判断では、見た目や食味部分でも輸入モンゴウイカ(美味ということ)とは比較もできないところもあり、外国産モンゴウイカも混ざって提供されているところもあるようです。
こちらは薄皮をきれいにはがしたスミイカ。
まな板が乾いているのは基本ですね。
下処理の際に、大き目のものはいくつかに分割してスライスしてネタにするそう。
この頭部側の端を全部切り落とさない技術は慣れとのこと。刺身包丁はよく研いでおき、力の加減で調整。これは数をこなすしかないですね。
おいしい寿司は地道な仕込みがあってこそ。
以上、60年以上、寿司の道で生きているおじの話でした。
たくさん釣って、スミイカの薄皮剥きを練習したいと思いましたねー。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)