エサ釣りで使用する釣り針は、みな数字が大きくなるほど、サイズが大きくなっていきますね。
一方、ルアーフックには「2/0」「3/0」というような謎の号数表記がされています。
あれはどういう意味なんでしょう。
エサ釣り用でも、タチウオの釣り針には「2/0」というように「/0」の表記があったり。
今回は、何気なく購入している釣り針の号数・番手表記について解説します。
釣り針のサイズ表記は餌釣りでは「号」が一般的。ルアーフックは「#」=番
まず、釣り針のサイズについて。エサ釣りでは主に号数が表記されています。
完成仕掛けでは「ムツ針2号・ハリス2号」という具合ですね。
これがルアーでは異なり、名称も「フック」とカタカナ表記されることが多く、号数の代わりに番手(#1、#2)のように販売されています。
エサ釣りでは「釣り針のサイズ」が大きくなると号数が増える
針の太さには細軸・中軸・太軸がある
エサ釣りの場合、釣り針のサイズが大きくなり、線径が太くなるにつれ、号数の数字が増えます。
たとえばオーナーのアマダイ針であれば12号より13号のほうが大きく、使用されている素材の線径が太くなるわけです。
大物狙いの場合は、より大きな号数をつかうことで、飲まれにくくなり、ハリスが保護されます。また、ハリが折れたり、曲がったりすることも少なくなり、安心して魚を釣ることができると覚えておきましょう。
アイテムサイズが大きくなるにつれ、号数の数字が増えるというのは、エサ釣り用のサルカン等もほぼ同様です。
※メーカーによって一部例外はあります。
「ルアーフック」は「#=番手」が小さいほどサイズが大きい
ルアーがきちんと動くフックの番手を選ぶのが基本
続いてルアーのフックについて。
基本的に「#」というように表記され「番」として読まれることがほとんどです。
ルアーフックは餌釣り用釣り針と異なり、サイズが大きくなるほど、番手が小さくなっていくという特徴があります。
代表的なルアーフック「ST-46 スティンガートリプル」のサイズ表記
出典:株式会社オーナーばり
つまり、#10(10番)より#3(3番)の方がサイズが大きく、線材も太いものが使われています。
ここで気になるのが、#1/0、#2/0、#3/0というような「/(半角スラッシュ)」で区切られた表記です。
これは、0以下の数字を表しています。
前述の通り、ルアーフックは番手が小さくなればなるほど大きくなるので、#1よりは、#1/0の方が大きいわけですね。
この番が小さくなるとサイズが大きくなるのは、ルアーやフライ用のスイベル類も、ほぼ同様です。
#1/0、#2/0、#3/0という表記は、ほとんどの釣り人が「イチゼロ、ニーゼロ、サンゼロ」というように呼んでいます。
エサ用タチウオフックはなぜ「#1/0、#2/0、#3/0」表記なのか?
タチウオフックの「/」表記の謎
これは船タチウオの餌釣りをはじめるときにだれもが気になる疑問です。
なぜ餌用フックなのに、タチウオの釣り針は号数ではなく、#1/0、#2/0、#3/0というようなルアー用フックのような番手表記をしているのでしょうか。
船タチウオ針でも、#1/0→#2/0→#3/0の順に番手は小さくなっていくのですが、サイズは大きくなっていきます。
基本的に東京湾で使用されている標準フックは#2/0。小型の数狙いの場合は#1/0、大型のドラゴンサイズは#3/0を選ぶとよいといわれています。
このタチウオフックの番手表記はなぜなのか?
ずばり、タチウオ用の釣り針は、ルアー釣り用の「ワームフック」をベースにして開発されているからです。
すこし前の時代は、タチウオ仕掛けの針=「ワームフック2/0がオススメ!」というような解説がされていました。
要は、ブラックバス釣りなどで使用されるワーム用ストレートフックが使用されていたわけです。
その名残から、号数ではなく番手表記されているわけですね。
つまり国内発祥の針由来というよりも、海外のルアー用フックを餌釣り用に改良しているというわけです。
そういった背景もあり、ほとんどのメーカーが管付き針でタチウオフックを販売していたのですが、ヤマシタからはより軽量で自然に餌が漂うという発想でたたき針のタチウオフックが販売されていて人気です。
針やフックの号数や番手表記は共通規格ではない
一つ注意しておきたいのはハリの号数や番手表記については、各社で共通の規格ではないということです。
メーカーによって同じチヌ針でも号数によるサイズ感・線径が異なりますし、フックの番手表記も異なります。
また、同じメーカーでも針の種類が異なれば、号数からイメージできるサイズ感は異なってきます。
通販の場合、購入前にメーカーサイトで番手と強度を参照するのがベスト
昨今では、釣り具もECサイト経由で購入する人が増えてきました。
買いなれていれば、「この釣りは〇号」「このルアーには#3/0」というように判断しやすいと思います。
現時点で、釣り針メーカーのサイト上や商品パッケージで、線材の太さや耐久力についての解説はあまり積極的に行われていません。
一方、号数や番手ごとのサイズ感はイメージしやすいようになっています。ぜひ参考にしてみましょう。
出典:エヌ・ティ・スイベル
サルカン類については耐久性がイメージできるように強度「○○キロ」という解説がされています。
まとめ
今回は、エサ釣りで使用する釣り針やルアーフックのサイズ表記について解説しました。
船タチウオ用の釣り針の表記については謎が解けた方もいるんじゃないでしょうか。
エサでもルアーでも、釣り鈎は魚に一番近い重要な釣り具です。
形状だけでなく、その大きさや太さが釣果を左右するわけですので、一度、何気なく購入している釣り針の号数・番手表記について見つめなおしてみるのも一つですね。