※この記事は日清食品株式会社&JETBOIL(株式会社モンベル)&ビクトリノックスの提供ではありません。
カップヌードルは好きですか。わたしは好きです。
では問おう。貴公はどの味が好きか?
これは悩む。そうさな、わたしはカレーヌードルとシーフードヌードルが9割かなと。それにトムヤムヌードルの刺客が加わるという布陣。あれは旨い。
さて、
今回は一身上の都合により、シーフードヌードルの話です。
シーフードヌードルはもうあのスープのコクが圧倒的なんですよね。あれはなんなんだろう。魚醤や貝のような海鮮のコク。あの奥深さ。
まさに完成された一品です。
とはいっても、シーフードヌードルは一工夫することで、さらに攻撃力を高めることができるんですよ。
じゃ、いってみましょう。
どこへ?
いやだなー、海に決まっているじゃないですか。シーフードっていったら海でしょうが。
神奈川のきれいな海で”カメノテ”をとる!
よくみると釣り人の荷物に上にカラスが。
やってきたよ。海です。
超絶シーフードヌードルの材料は、こういった磯にいます。
内湾の堤防にもいるんですが、食料にすることを考えると、できる限り外洋に面していてきれいな海のところのものが望ましいのです。
神奈川だと、三浦半島や真鶴あたりの海は透明度が高くてよいですよ。
今回の素材は、こちら。
カメノテ。
知る人ぞ知る極旨食材である。
アップでうつしたろか?
いいだろう。これがカメノテだ。
漢字で書くと、亀の手です。その名の通り、みためが亀の手に似ているという。
英語でいうと”タートルハンド”ですよ。
はいうそです。
英語では、”Japanese goose barnacle”とのこと。
直訳すると、日本のガチョウフジツボ。わかったようなわからないような。
カメノテは甲殻類の一種なのですが、幼体がこうした岩場に付着したあとはフジツボ同様動きません。どうやって生きているかというと、潮が満ちてくると体から蔓脚(まんきゃく)という触手がでて、流れてくるプランクトンなどを食べるんですね。
カメノテは柄が長いマイナスドライバー類を使うと手指を怪我せず安全に取れるのですが、今回はふらっとよっただけなので、ビクトリノックスをつかうことに。
都道府県別に磯遊びは漁具の制限があるので注意なのですが、神奈川県の場合は「いそがね」とよばれる貝などを岩からはがす道具が使えます(夜間使用禁止)。まービクトリノックスも「いそがね」みたいなもんですよ。
ナイフのブレード部分をつかうと、刃がかけたり折れてキケンだし哀しい思いをするのでやめておきましょう。それと採取する際は軍手をつけてやると怪我をしにくいです。
このようにカメノテのつけ根部分に刃を差し込んで、あとはテコの原理ですよ。
支点、
力点、
作用点!
⇓⇘⇒+p(弱)
ま、ざっとこんな感じです。
道具さえあればそれほど力はいりません。素手だとちょっとキツいけど。
小学生でも簡単に取れるシーフード。それが亀の手なんですね。
小サイズのカメノテ。大サイズは人が入らない場所にしかいない
ざっと3分でこのくらいとれました。
イージーモードな食料調達。
まだまだあるのですが、こういった誰にでもとれる生き物っていうのは獲りすぎるとすぐにいなくなってしまいます。
釣りでも磯あそびでも楽しくて興奮すると我を忘れてしまうこともありますが、程々にしておきましょうね。
採取したカメノテは、砂などをはらんでいるので、きれいな潮だまりなどでもみ洗いします。
よし下処理も終わった。
あとはこのカメノテをジェットボイルで炊いて、シーフードヌードルに流し込むだけだぜ。
・・・
と、取材班が、ふりむくと!
バサバサバサッ!
ぐわ。
カラスが白いものを咥えて飛んでいきやがったぞ。
空軍がいたとは!
それにしても、あの白いのはなんだったんだろう。
・・・
・・・
・・・
ちきしょう!
ワイのゆでたまごが。
このうらみ!はらさでおくべきか!!
アルミホイルで包んで防御していたのに突破するとは。なかなかやりおるな。
うーむ。楽しみにしていたのに。
……あれ、セブンイレブンの昆布おにぎりがねーぞ。
まさかの将門。きゃつめ、おにぎりをもって飛び去ったのか。ぐぬぬ。これがいきものの世界。
本来、世界は弱肉強食。油断をしたものは狩られる実力社会。力がないものは知恵を使い、空を飛べる空軍兵は死角から攻撃してくるというわけか。
自然は学びがおおいぜ、全く。
あの昆布おにぎりはシーフードヌードルの締めに雑炊にして食べる予定だったのに。
よくも昆布おにぎりを。
オラ、おめーのこと、ぜったいにゆるさねー。
・・・
ふー、深呼吸でアンガーマネージメントですよ。
おーし。
じゃ、本当のシーフードヌードルってやつをはじめましょうかね。
富井副部長「ひゃまおか、三浦半島の海がきれいだからってこんな磯にこびりついていたカメノテをつかうなんてだいじょうぶなのか?」
部長「山岡君」
栗田「山岡さん、このカメノテが本当に秘策なのかしら」
周大人「さて、カメノテとシーフードヌードルか。中華料理では…」
山岡「本当のシーフードヌードルってやつを見せてやりますよ」
愛用のジェットボイルを用意。
このアイテムは、すんごい特急で湯がわかせるオススメアイテムです。
岩場でも安定しておける!
風が強いときは、磯裏か風よけを使用しないと立ち消えるので注意。
よし、俺のターン!
こんなこともあろうかと買っておいた2リットルのペットボトルから水を流し込み、カメノテを投入。
ターンエンド。
あとはわかすだけ。
ダシが発動するのを待つだけさ。
ちなみに、味噌汁にするのであれば、昆布とかつおだし&みりん少々をいれるとよいです。アウトドアであれば、四の五の言わず、ほんだしあたりを携帯するのがベスト。
そのままゆでて食べるのであれば、海水で炊けばオッケー。
ジェットボイルであれば500mlが2分強で沸きます。すごい。3分はかからないはず。これは旧型なんですが、新型はもっと速く沸くという、あれこれ生き急ぐ現代人向け。
そうこうしていると沸騰。
蓋をあけて吹きこぼれないように火加減を調整しつつ、カメノテを容赦なく強火で炊きだしましょう。
実際には余裕綽々で吹きこぼれました。はい。
このように濃い出汁がでる。
嗚呼、湯気に磯が香っているよ。
鼻にひろがる蟹や貝のような芳醇な香り。
これをカメノテごとシーフードヌードルに流し込みましょう。
「ココカラ⇑ハガス」という文言も徹底的に洗練されているように感じるカップヌードル
やはりシーフードヌードルにもっとも合う場所は海ですね。
あとは頭上の空挺部隊の奇襲に警戒しながら、いざとなったら迎撃できる体制でスタンバイ。
いいですか。
大切なものを守るには、平和を唱えているだけではだめなのです。
もし、相手を攻撃したら、自分も大変なことになる。
それが相手の攻撃を防ぐために必要なこと。国家安全保障にもとめられることなのです。
のび太がジャイアンレベルの武力と胆力があれば、あの漫画はつまらないのですが、スネ夫ものび太をいじめませんからね。
そもそも、我が国は隣国に強大な…
あ、3分たった。
・・・
・・・
・・・
おい、これをみろ!
し、シーフードヌードルの表面に磯がある!
アップで見せたろか?
これだ。
なんだこの圧倒的な磯の香りは。
スープの濁りから視覚的に伝わるコク。
さ、伸びないうちに、盛大にすすりましょう。
よく見ると帽子が小さい
ふむふむ。
ドキドキ。
ドキドキ。
ズルズル…..
ズルル―
先日初対面の子供に「歯が尖ってる」といわれました。
ぐは。
めっちゃうまい。
・・・
海原雄山「馬鹿め!インスタントラーメンなど料理ではない!味のわからぬ山猿が究極のメニューを担当するなど笑止。…ズルズル……こ、これは!……(な、なんというコクだ。信じられん)」
京極万太郎「これは山岡はんの勝ちやな。コクの奥ゆきが違う。このシーフードヌードルに比べれば海原はんのラーメンはカスや」
唐山陶人「ふむ。雄山の仕上げたフカヒレラーメンも旨かったが。今回の勝負。士郎の勝ちだな。」
富井副部長「か、勝ったのか。海原雄山に勝った!東西新聞万歳。ひゃまおか万歳!ワーイ!」
部長「富井君、落ち着きたまえ」
山岡「…」
海原雄山「中川、帰るぞ」
中川「は。」
いやはやこのコク。
もうね、めちゃくちゃうまいんですよ。
ミシュラン〇星とか、食べログ4.0以上とか、特製ラーメン一杯1,350円とか、
ふざけんなこのやろいいますわ。
謙虚になれよ!
って、海が叱ってくれているような超絶さ。
これが、200円程度で食べられるなんて、日本にうまれて本当によかった。
カメノテの味と食べ方
カメノテの味は蟹とアサリとタコが混じったような旨みと食感です。
ある程度デカくなると、塩ゆでで、すこしは食べがいがあるんですが、今回採取したサイズは可食部分が少ないので味噌汁などの出汁として活用するのがベストです。
とはいえ、カップヌードルを食べ終えつつ、のこったカメノテを剥いて食べてみました。
まだ食べたことがない人も、釣りの帰りなどにすこしだけ楽しんでみるのも一つです。
カメノテとはよくいったもんですね。
つけね部分の外皮をむしると身があらわれます
殻部分のなかには褐色の触手があります
この部分は取り除きましょう
カメノテの内容物全体像
カメノテの全体像
どんどんむいて食べる
しみじみ旨い。もっとお金を稼いで大きい帽子を買おうと思います
本当のシーフードヌードルってやつを見せてやりますよ。#料理 #俺釣り写真部 pic.twitter.com/RcxOiLJ2Ag
— 平田 剛士@ORETSURI (@tsuyoshi_hirata) 2019年3月30日
※磯場における魚介類の採取方法や採取できる種類は地域によって異なります。必ず都道府県別のルールを確認してから海の恵みを味わいましょう。また、磯場をはじめとして海は危険がいっぱいです。状況に応じてライフジャケットや磯靴など適した装備で楽しみましょう。タイドプール程度であれば子供も安全ですが、30cmあれば子供は溺れるので、親が採取に夢中になって子供から眼を放すなどはNGです。それと空軍(カラス・トンビ)にはくれぐれも注意です。
関連アイテム
▼ビクトリノックスのトラベラーは釣りにも便利なツールがいっぱい。
▼ジェットボイルがあれば、釣りの合間にカップヌードルやコーヒーを簡単に作れる!
▼ジェットボイルフラッシュであれば、2分以内に沸騰!
▼シーフードヌードルは飽きないんですよね。
▼磯遊び関連の漫画もたのしい!