釣りをある程度やりこむと、多機能プライヤーがほしくなってくるはず。
今回は釣り用のプライヤーで筆者が長く愛用しているシマノの「ADプライヤー RH TYPE-F CT-541P」について解説します!
プライヤーの機能・用途を満たしたアイテム
釣りにおいてのプライヤーの用途はだいたい以下の4つ。
- 釣りあげた魚から安全にフックを外す
- ラインをカットする
- 安全にルアーのスプリットリングを開く
- ルアーのアイ(ラインを結ぶ部分のワイヤー)のバランスを調整したい
釣りのスタイルによってどの機能を一番使うかは、人によって異なるんですが、これらをすべて含んだアイテムがシマノの「アドバンスドプライヤー RH TYPE-F CT-541P」です。
略して「ADプライヤー」です。
値段はAmazonで2,500円前後(変動あり)。
釣具店だと2,700円ぐらいで販売されていることが多い気がします。いいお値段。
単純に釣り用のプライヤーでかんがえるとすこし考えてしまう値段なのですが、一度買えば数年つかえるし、かなり便利なので、その便利さを紹介していきます。
「アドバンスドプライヤー RH TYPE-F CT-541P」。防錆用のフッ素加工の黒
わたしも、かなり前から使っています。
どれぐらい前からかというと、たぶん多摩川河口でシーバスを釣ったりしていたときなので、もう何年もたっているはず。
アドバンスドプライヤーには開閉用のバネがついてるんですが、そこだけ劣化して折れたほかは故障はなくずっと使い続けられています。
鋼材全体がフッ素加工されているので錆びにくいですし、一般的なペンチ類に比べ鋼材が薄めではあるものの堅牢性が高いアイテムです。
アドバンスドプライヤー RH TYPE-F CT-541Pのインプレ
まず先端が絶妙な角度のついた突起がありますね。
このようにスプリットリングが開閉できる!出典:シマノ
この角度のおかげで、それほど力をいれなくてもスプリットリングが簡単に開閉でき、フック交換などが楽なんです。スプリットリングは#1~#5まで対応。
ルアーを利き腕じゃない方の手で押さえて、利き腕でアドバンスドプライヤーをつかってサクッと交換しちゃえます。
たとえばサーフの釣りだと、砂の上を引きずるシーンも多くなるため針先がすぐに甘くなりますね。
そういったときにサクッとスプリットリングを開いて交換可能なので、手返しがとてもいい。
グリップエンドにロープ等を取り付ける穴があるので、スパイラルコードをつけてヒップバッグ等と併用するとよいです。
この先端の角度は針外しでも有能です。
シーバスやヒラメなどから、骨格が固めのマゴチまで、トリプルフックやシングルフックをがっちりホールドするのに適してます。
当たり前ですが、小型の淡水魚などのハリ外しには、口に入りづらいので適していないです。
PEラインもサクサクきれる。出典:シマノ
次に、このプライヤーにはギザギザの刃がついています。太目のナイロン等だけでなく、PEラインがよく切れます。
PEラインはかなり滑りがよいので、ふつうのハサミだとすべってしまうんですが、このギザギザ加工によってラインが動かず、サクッと切れる。
PEラインカッターだけでも、4~800円ぐらいすると思うのでこれがついているプライヤーってだけで優秀です。
それと、PEを前歯で切ってると歯が欠けるんで、やめたほうがいいですよ。1.5号以上は、ほーんと注意。経験者談。
この刃部分はかなり便利なんですが、数年つかっているとどうしても刃は甘くなってきます。
それでもギザギザの部分があるのでPEラインが引っ掛かり、前後に動かすと造作なく切れるので重宝してます。
この部分を重視する人は数年ごとに買い換えたほうがよさそうですね。
ルアーチューナー。ルアーマン以外はつかわないかも。出典:シマノ
それと、鋼材の外側にあるU字側の凹みはルアーが曲がって泳ぐときなどに、アイ部分を曲げるのにつかったりする部分です。
ルアーマン以外にはあんまり用がないところではありますね。わたしはあんまりつかってません。
刃の内側にあるU字側の凹み、スリーブかしめです。これもジギングや底物釣りをやるかた以外は使わないかも。
わたしは一回もつかってないです。
ご覧のとおり、開閉スプリングが折れてしまってるんですが、利き腕の片手で容易に操作できる軽さです。
人にもよると思いますが、片手で開閉するときは、写真のように中指と人差し指をつかうことがほとんど。
なれてくると簡単に開閉できます。バネ部分がじゃまで、はじめから外してしまっている人もいるそうです。
このバネ部分は本体とくらべてあんまり強度が高くないので、どこかで劣化して壊れるはずです。線材の付け根が折れます。
ほかにいつのまにか外れてなくなっていることも。
だけど、バネがなくてもそのまま使えるので心配なく。
このアドバンスドプライヤーですが、ウツボやクロアナゴなど、釣りあげるとねじりながら強烈に抵抗する魚のハリ外しにもつかってみました。
が、写真の通りそれほど変形なく使えています。
ただ、超大型のウツボなどが激おこのときに繰り出す「ローリングうつぼアタック」などを食らうと、多少鋼材部分がたわみます。
メーターオーバーのウツボを相手にするときは注意が必要
激おこウツボは余裕でフックを破断したり・・・
エイなどはデカくても釣りあげるとあまり動かない(動けない)ので破損の恐れなく問題なく使える
そういったときは無理せず、一度魚を落ち着かせてから針外しすることで長く使えるかなと。
さらに大きい魚のハリ外しなどは、より強度の高い「ベントノーズプライヤー類」をつかったほうがよいです。
ADプライヤー 「CT-541P」「 CT-542P」の違い
ここまで、RH TYPE-F CT-541Pについて紹介してきました。
よくみるとシマノには似たようなプライヤー「RH CT-542P」があることに気づく人もいるはず。
両者の違いを説明していきます。
左が「 CT-542P」、右が「CT-541P」です。
価格差はAmazonでいうと、約600円程度「CT-541P」が割高。
左が「 CT-542P」、右が「CT-541P」
両者の違いは金属表面の防錆加工の違いだけ。
こちらが「CT-541P」。
金属部分がグレーブラックですね。フッ素加工のフライパンと同じようなものと考えてください。
海釣りでヘビーに使う場合、CT-541Pのほうが錆びを気にせず長く使えます。
「 CT-542P」はステンレス素材でフッ素加工はありません。
ステンレス素材も錆を完璧に防ぐわけでもないので、海釣りで使う場合は、釣行後に海水をよく流し、しっかり乾燥させて時折油をぬっておくと長持ちします。
フッ素加工がすこし剥げた「CT-541P」
フッ素加工の「CT-541P」も錆びないかというとそうでもなく、長くつかっているとうっすらと赤錆はでます。
それと酷使すると当たり前ですが、フッ素加工は剥げていきます。
※これは両モデルに共通することですが、プライヤーとPEラインカッターをしっかり機能させるために、ボルトがかなりしっかり締め込んであるプライヤーです。
スムーズにひらかないと感じる人も居るかもしれませんが、CRC556を吹いて、使い込むと緩んでいくものと考えておきましょう。
まとめ
ほんとによいアイテムなので、リストランテORETSURIの賞品にしたことも
本記事では、シマノの「アドバンスドプライヤー RH TYPE-F CT-541P」がやばいぜ、超使えるぜ、長持ちするぜ!ということについて使用感をお伝えしてきました。
価格面で3,000円弱ということで、きっと釣り具店などで購入を気後れしてしまったことがある人もいると思います。
ですが、汎用性が高く、現行製品で最もすぐれた釣り用のプライヤーだと思います。
デザインも華美ではなく質実剛健といったところ、飽きず愛用できるはず。一度つかってみてほしいところです。ダメならメルカリで売ればいいんです。人気があるのですぐ売れるはず。
釣友などへのプレゼントにもむいてます。つかったことがない人はもちろん、同じアイテムをもっていても、長く使うときには複数本あるにこしたことはないので喜ばれるはず。
追記。プライヤーはロストしやすいので尻手ロープ類をつけたほうがよいかも
実は、ADプライヤーなんですが、これまで10回以上購入しています。
え、買いすぎだろという話なんですが、自分用に4回、イベント賞品や友人へのプレゼントとして買い重ねているわけです。
それだけ使いやすいし、おすすめできるというわけですね!
▼Amazonだけでも6回購入履歴がありますね。残りは店舗で買ったもの。
ブルーは4回。
ブラックは2回
ちなみに自分でなぜ4回買ったかというのは、ロストしているからです。
手漕ぎボートと釣り船でぼちゃんと落としてしまいました。
他に船宿に置き忘れたのか、紛失してしまったり。
日本のどこかで誰かがつかっているんでしょう。それはそれでいい。
小物で軽いものでもあり、意外と手が滑って落としてしまうというのがあるので、尻手ロープを併用したほうがよいかもしません。
いずれにせよ、落としても再度買っていたり、イベントの賞品として何度も選んでいることから信頼具合が見て取れるんじゃないかなと。
関連アイテム
▼持ち手のカラーはブラックとブルーが選べます。価格はAmazonが安いです。(Amazon>楽天・ヤフー・リアル店舗の順)
カラーはブルーのほうが相場的に安価なことがほとんど。2,200円台が底根です。
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