どうも平田です。
船や堤防からのエギタコが人気ですね!
釣ったタコを「タコ飯」や「タコおこわ」にすると旨いわけですが、その他の飯物はないのだろうか。
と、あれこれ考えたときに思い浮かんだのが、タイの「カオ・パット(パッ)・クン」です。
要は、タイ風エビチャーハンですね。
現地の屋台で食べたことがある方もいるとは思うんですが、シンプルでめちゃ旨いやつです。
バホバホかきこめる主食。
「カオ」がご飯、「パット」が炒める、「クン」がエビという意味合い。
今回は、あれをタコでアレンジしてみたいと思います。
ちなみにタコはタイ語で「プラームックヤック」で、イカが「プラームック」で、「プラー」が魚です。
ってことで、タイ風タコチャーハン(カオ・パット・プラームックヤック)の作り方を紹介します。
レシピなどは、現地を旅行した際にいろんな料理人が作る様子を観察して、まーこうだろうなーと勝手に想像したものです。
なので、正式なもの(タコチャーハンは現地にはなさそう)とは違うとは思うんですが、まーそれはそれで。
タコの下処理
大ダコは脚がうまそう!
今回釣りあげたタコをつかっているんですが、もちろん、売っているタコでもよいと思います。
マダコじゃなくても、スナダコでも、イイダコでもいいし、ミズダコでも、ヤナギダコでもよいかなと。
こだわりがない場合、タコは一度冷凍してから解凍してぬめりを落とすと楽です。
今回は冷凍しておいた2キロ級のマダコの脚を使います。ぬめりはとってあります。
あと、吸盤の汚れもしっかり洗い流しておきましょう。
1本は別の料理にするので、1本がチャーハン用ってことですね。
よくタコの足先は「毒があるから捨てる」という俗説があるんですが、毒はないので食べても大丈夫です。
ただし、脚先の吸盤は細かく、なにかと汚れが残りやすいのできれいに洗ってから使用しましょう。
そういうのがめんどくさい人はポアしてしまうのも一つです。
切り方はこのようにぶつ切り。
比較的大きめに切っても、あまり火を通さないので噛み切れないということはありません。
ジャスミンライスは洗わないで炊こう!
そうそう、コメを炊いておきましょう。
ノーマル米でもよいんですが、ここはジャスミンライスを選びます。
その名の通り香りがよいコメで「香り米」とも呼ばれます。
カルディあたりでも3号のコンパクトなものが売っているんですが、タイカレー、タイチャーハン、タイ雑炊みたいなものにはよくあいます。
ジャスミンライスは炊き上げる前も独特の香りがあります。
たとえるなら、室内で飼っているゴールデンレトリーバーの足裏の香りです。
もしくはとんがりコーンのような穀物由来のやすらぐ香り。
犬を飼ったことがある人はわかると思うんですが、室内犬の足の裏って、不思議といいニオイがするんですね。
我々人間とは大違いです。
あとはタイ人スタッフが多いタイ古式マッサージ屋の扉をあけたときの香りも一緒。
あれは、まかないで食べてるジャスミンライスやお供えのパンダンリーフ由来の香りです。
パンダンリーフを入れてご飯を炊いている場合もあるんですけどね。
ジャスミンライスは香りを楽しむものなので、コメを洗わないでノーマル米と同じ水量で炊きましょう。
炊く時間も一緒です。
・・・
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・・・
さて。
炊きあがると、室内が幸福の香りに包まれます。
この香りが好きか嫌いかはわかれるんですが、わたしは大好きです。
むかしかっていたゴールデンレトリバーのことを想い出すんですよね。
タコとレタスのタイ風チャーハンをつくろう
はい、材料はこちら。
- 炊き上げたジャスミンライス
- 長ネギとピーマンみじん切り(玉ねぎでもよいです)
- プチトマト
- みじんぎりにんにく
- レタス(かざり)
- ぶつ切り生タコ
- ナンプラー
- 醤油(今回は中国の醤油をつかってます。やや甘め)
- フライドガーリック
- 胡椒
※皮をむいたキュウリの薄切りがあると「らしさ」がでます
そう、チャーハンをつくるときに重要なのは、材料をすべて用意しておくことです。
というのも、強めの火力で中華鍋をあおることになるので、あとであれこれ考えると焦げやすいんですよね。
もしくは火を弱めたときに油がまわってべちゃべちゃになるという。
パラパラしたチャーハンに仕上げるためには、調味料ともども、必要なものはすべて用意しておきましょう。
これ重要。
次に中華鍋に多めの植物油を入れ、みじん切りにんにくをいれ、油に香りをうつしつつ、タコを投入。
火力が強すぎるとにんにくがマッハで焦げて苦くなるので注意です。所謂マー油状態ってやつですね。
タコはサクっと10秒~20秒炒めればよいです。
この工程ではタコの外側を加熱しつつ、水分(エキス)を出す意味合いがあります。
結構水分がでるわけですよ。
なので、コメと一緒にこの工程をやると、一気にべちょります。これホント。
はい、このように火が通ればOK!
タコはエキスごと別の碗にうつしておきましょう。
その後、中華鍋をサクッと洗い、再度加熱して油をなじませます。
仕上げ工程ではラードをつかうと独特のコクがでます。俺は動物性油脂を減らしたいという人は植物油で押し通しましょう。
でも、体内に入ればあら不思議、その油も動物性油脂になるわけです。
その後は、卵チャーハンをつくるんですが、ちょっとその工程の写真を撮ってません。
ちょっとチャーハン苦手だなー、旨いは旨いんだけど、料理人レベルではつくれない。
そんな人はヤリイカレタスチャーハンの記事を読んでください。
はい、卵とコメがなじみましたか?
そしたら仕上げていきましょう。
刻みねぎ&ピーマンをイン。
さきほどのタコを汁ごとイン。
で、炒める。
この間、ずっと強火です。
テフロン加工のフライパンだと強火にするとコーティングが弱るので注意しましょう。
あれは中火以下でつかうものです。
すると、パサパサぎみのコメがタコエキスを取り込みパラパラふっくらしてくるはずです。
いいぞいいぞ、もっとやれ。
このエキスは、カオ・パッ・クンで用いられるようなカピ(塩エビやアミの味噌)の代打です。
チャーハン全体のうまみを強化する意味合いがあります。
仕上げに、ナンプラー、中国醤油、胡椒でフィニッシュ。
分量はよしなに。
あとは盛り付け。
フライドガーリックと小葱をぱらり。
ライムを絞って、箸じゃなくて、スプーンかレンゲでかきこんでみましょう。
ガホガホ。
・・・!!??
なんじゃこりゃ!
という旨さなんです。
油に移ったガーリックの香り。タコ汁とナンプラー+醤油のうまみと全体をまとめあげるラードのコク。
それでいて、ライムがさっぱりしていて、おっさんの胃ももたれない。
士郎のやつ、やりおる。
ってことです。
一緒にシンハービールで流し込むのもいいし、ライムソーダ(強炭酸水+ライムorシークワーサーを絞る+ガムシロップ)もおすすめです。
おまけ料理、タコの冷菜 バルサミコ風味
こちらは「タコの冷菜 バルサミコ風味」です。
タコの脚を10秒ほど茹でて、冷まし、薄くスライスします。
その後、以下の調味料をまぜてかけるだけ。
- ちょい香りがよい高めのオリーブオイル
- バルサミコ酢
- 胡椒
- クレイジーソルト
- 刻みバジル
- ライム汁
まとめ
デカダコとの出会いが生きがいです!
ということで、タイ風タコチャーハン(カオ・パット・プラームックヤック)の作り方を紹介しました。
Google先生に聞いてみたところ、カオ・パット・プラームックヤックという料理が出てきません。
タイの人はあんまりタコをチャーハンの具としては食べないのかもしれません。
ヤムウンセンの具もイカが多いような。
それにしても、チャーハンってやつは、いつ食べてもうまいんですよね。
でも、なんとなく夏に食べたくなるのは、わたしだけでしょうか。
昔、永谷園あたりのCMで、夏場に若い男性が汗を流しながらチャーハンをつくって、かきこんでいたシーンがあったんですが、あーいうイメージです。
上品に食べるんじゃなくて、空気ごとかきこむ。
孤独のグルメの五郎さんも飯は「スゥースゥー」いいながら吸い込んでます。飯ダイソンってやつですね。
それと、釣り物としてのタコの旬も夏だと思います。
ってことで、タイ風タコチャーハン(カオ・パット・プラームックヤック)。
夏にタコを釣ったら、みなさんも、ぜひ試してみてください!
ではでは。
平田 剛士(@tsuyoshi_hirata)