東京湾で人気の船タコ釣り。
今回は「タコエギ」や「スッテ」をつかったマダコ釣りで、釣果を抜群に向上するノウハウを解説します。
※釣り場は東京湾を想定していますが、釣り方全般は他エリアでも応用できます。オモリやPE号数などは各エリアにあわせてください。
東京湾の船エギタコ釣りについて
自分が得意なエギタコセッティングを見つけるのも楽しみの一つ!
東京湾の船タコシーズンは4月末~12月まで
東京湾の船タコシーズンは4月末の富津エリア(海堡周り含む。テンヤ限定。エギ・スッテ不可)からスタートします。
その後、東京湾奥エリア(千葉~東京~横浜)で6月1日に解禁。1か月後の7月1日に富岡沖(小柴沖≒金沢八景~幸浦沖エリア)が解禁されます。
以降、10月頃まで乗合が続き、平均釣果が伸びづらくなると、タコ出船をする船宿が減り、ひと段落します。
近年は、夏から冬までロングランで出船する船宿もありますが、夏~秋ダコのあとは、冬タコとして、11月後半から12月にスポット的に出船する船宿が一般的です。
では、なぜ12月前後に出船するか。
関東地域では、正月のお節料理の縁起物として「タコ」を食べる習慣があるからです。
<季節ごとのマダコ釣果傾向(東京湾)>
- 4月末:富津沖(海堡周り)スタート:テンヤのみ。漁業者への配慮・資本保護観点からエギやスッテは使用不可。
- 6月:千葉湾奥部~川崎沖~横浜沖の岸壁際・荒根周りが主要ポイント。~300gまで子ダコが数多く釣れる、中ノ瀬は比較的良型だが数がでない
- 7月:富岡沖(金沢八景・幸浦沖エリア)解禁、前年からの生き残りが混ざり、開幕当初は2キロ・3キロの大ダコ、4~6キロの超大ダコが釣れることも
- 8月:徐々に主要ポイントのタコが釣りきられ、数や型が出にくくなる。船宿によっては岸壁際の捨て石・敷石など荒い根を攻めることも
- 9月:マダコの産卵シーズンのピーク。メスは卵を産み付けてから孵化するまで1か月程度は餌をとらなくなる。シビアなタコが増えるが成長が遅い個体が釣れ盛る時期も
- 10月:年によっては釣果を出しづらくなるために、この頃にマダコ船が減る
- 11月~12月:正月のマダコ用に再度タコ船が出船。根周りを攻める船が多く、数は釣れないが、釣れれば成長した大ダコ(1~2キロ)であることが多い
※湾奥のタコ釣りは12月末で禁漁(遊漁船組合の取り決め)。プレジャーボート派は6月前に湾奥でスタートしている
<参考>
出典:姫島周辺海域におけるマダコの産卵期と産卵場の推定 – 大分県
地域は変りますが、これは大分県姫島でのマダコの産卵期と漁獲状況がわかるデータです。
8月9月と卵壺の割合が増えていることがわかります。9月に蛸が釣りづらいのはメスが餌をとらないで卵を守っていることが多いのも理由です。
7月~9月に釣ったマダコは抱卵していることもしばしば。
また、12月や1月にもタコは漁獲されていますが、6月から9月までの漁獲量とはかなり差がありますね。
2019年の東京湾マダコ爆湧き~「テンヤ釣り」から「エギタコ」が主流に~
科学的な要因は不明ですが、タコにも「当たり年」と呼ばれる個体数が多い年があります。
特に2019年は6月1日の解禁からたくさんのタコが釣れ、各船宿は20杯の定量(自主規制)を設けて出船していたのですが、20杯を釣る釣り人が続出しました。
20名乗船して全員20杯近く釣果がでることもあり、合計で400杯近く釣れる日が連続していたことも。
2019年までは伝統的な「タコテンヤ」で狙う釣り人のほうが多かったのですが、エギタコの浸透とともにタコ釣り未経験の釣り人も参戦しはじめました。
エギをつかったエギタコは、テンヤに比べて、シーズン初期に多い小型のデキダコも「からめとりやすい」という特徴もあります。
現在は体感値で、釣り客全体の8,9割程度がエギタコで狙っている傾向にあります。
それまでエギタコ竿のレンタルや販売がなかった船宿でも、この流れに対応しはじめています。
また、タコで出船していなかった船宿も蟹餌・レンタルテンヤ・糸巻きを用意しなくて済む「エギタコ乗合」をはじめる流れができました。
今日では、シーズンが開幕すると、東京湾では平日でも多くのタコ釣りファンでにぎわっています。
ニーズによりタコエギを販売する船宿も増えた
もっと釣るための「エギタコ」タックル解説
軽量で丈夫なエギタコ竿を各メーカーがリリースしている
さて、タコをエギで狙う際に、どのような竿をつかえばよいのでしょうか?
初めてでも、もっと多くのタコを釣ることができる釣り竿を紹介します。
やっぱり「船エギタコ専用竿」が有利
まず、船からエギでタコを狙う場合、以下の条件がそろっている専用竿がオススメです。
- 穂先が適度に柔らかい:オモリやエギを底上で安定させやすく、タコの「さわり」や「ノリ」と根がかり判断がしやすい
- 胴部分が強い:海底にはりついた大型のタコを引きはがしやすい
- 180cm~190cm:キャストしやすく、操作性も高い
▼エントリークラスの船エギタコ竿(1万円台) 必要十分な性能!
▼ミドルクラスの船エギタコ竿(2~3万円) 強度・軽さ・感度がアップ!
▼ハイクラスの船エギタコ竿(3万円~) さらに強度・軽さ・感度がアップ!
エギタコ専用竿以外で、エギタコ釣りに流用しやすい竿は以下の通りです。
- ビシアジ竿:強度は充分。穂先が強く、先調子ではないので、アタリの感知や根がかり回避は船エギタコ専用竿に劣る。重い
- バスロッド:ミディアムヘビー以上のバスロッドも取り扱いやすくオススメ。ロングキャストしやすいガイド構成。穂先が固い
- スミイカ竿:テンヤスミイカ竿は先調子で穂先の感度が高く強度もある。長いのでキャストに慣れが必要、持ち重りする
- ヤリイカ竿:ヤリイカ竿は穂先の感度が高く強度もある。短めなので投げやすい。難点は重さ
- ジギングロッド:強度は充分。穂先が固く、感度で船タコ専用竿に劣る。根がかり初期と触りの判断がしづらい
- ライトゲームロッド:82調子のHクラス以上がオススメ。軽量でつかいやすい。穂先の強度で不安が残る
- カワハギ竿:小型の数釣りにはオススメ。ハイクラスの竿は穂先が繊細で破断リスクが高め。安価な入門竿(グラスソリッドティップ)のHクラスがおすすめ
写真のように穂先が固い竿は根がかりとタコのノリがわかりづらく、重いリールは持ち重りしやすい
「船エギタコ釣りに向いていない竿」は以下の通りです。
- 穂先が固すぎる竿
- 穂先がチューブラー(中空)
- 穂先の先径が細すぎる
- 穂先がカーボン素材
- 全体的に強度が低い竿
- ガイドリングが小さすぎる竿
- 重すぎる竿
- 長すぎる竿
「穂先が固すぎる竿」は特に川崎~横浜の岸壁際根エリアで使うと、根がかりとタコの触りやノリとの区別がつきにくく、仕掛けのロストを増やしてしまいます。
「穂先がチューブラーの竿」は破損しやすいので注意しましょう。グラスソリッドティップは破損しにくいのでおすすめです。
また、グラスソリッドティップでも、先径が1mm以下など細すぎるものは適していません。
カーボンソリッドティップも破損しやすいので注意が必要です。
「全体的に強度が低い竿」は、タコを底から引きはがしたり、根がかり外し時にバット部分や継ぎ目前後から破断しやすい傾向にあります。
カワハギ竿やバスロッドを使う場合は、高弾性カーボンの含有率が高い(樹脂補強率が低い)上級品より、多少安めの強度が高そうなものを選ぶとよいでしょう。
「ガイドリングが小さすぎる竿」はPE3号or4号+8号10号リーダーの結び目が詰まってしまい、穂先破損の原因になりがちです。
「重すぎる竿」は手持ちで誘うときに疲れで竿先が下がりがちです。竿先がさがると、PEラインが張りやすくなくなり、オモリが底を離れる時間が増えたり、エギの移動速度が速まり、アタリが激減します。
「長すぎる竿」はキャストしづらく、小突きも難しくなるため釣果が減りがちです。
▼「さらに学ぼう!」船エギタコ竿に関しての詳細解説はこちら。選び方もバッチリ!
リールはパワーギアを中心にPE3号以上が最低100m巻けるもの
パワーギア・高ドラグ力・パワーハンドルのリールはエギタコに最適(写真はダイワのフネXT150P-OP)
船エギタコ釣りでは、基本的にベイトリール(両軸リール)が使用されます。
ギア比はハイギアモデルよりはノーマルやパワーギアを選びましょう。
大ダコが釣れた際の巻き上げが楽になり、張り付かれた場合も剥がしやすくなります。
ハイギアのリールを使用する場合、力を入れやすいシングル・パワーハンドルモデルや剛性の高い金属丸型筐体のリールを選ぶと巻重りをカバーできます。
キャストで狙う場合、メカニカルブレーキのみより、サブブレーキが併用できるものが微調整でき有利です。
ダイワやアブであればマグネット系のブレーキ、シマノであれば遠心力ブレーキ・DCブレーキ(ハイエンド)付きが最適。
ちなみに船タコ釣りでは、底しか狙わないためカウンター機能は不要です。
ドラグもフルロックで狙うので、高性能のリールは必要ありません。
▼船タコ釣りでオススメの汎用両軸リールは「ブル―マックス船」「ゲンプウXT200PG」か「フネXT150P(汎用モデル)」です。
エギタコ専用リールと比較して低価格で汎用性が高いので、他の釣り物にも流用しやすいのが特徴です。
ゲンプウシリーズはメカニカルブレーキしかないため、キャスト主体の釣り方では注意が必要です。
▼2023年時点では、ダイワのフネXT150P-OP(よりエギタコに最適化されたモデル)が1番コストパフォーマンスが高いエギタコ向けリールです。次いで、テイルウォークOCTOPUS LIGHT 54Rがおすすめ。
フネXT150P-OPは超ローギアです。巻き取り長さは、ハンドル1回転51㎝。
サクサク巻けますが、巻き取り速度がかなり遅くなります。
ドラグの滑り出しも滑らかではないので、水深~30mの浅場でドラグを使わない釣り物以外には、流用しづらいと考えておきましょう。
ドラグ性能は変らないですが、従来モデル「フネXT150P」の巻き取り長は、ハンドル1回転51㎝。
ほどよいパワーギアなので、より広い釣り物へ活用したい場合はこちらを買うとよいでしょう。
大蛸のはりつきには苦戦しますが、手返しを考えると「フネXT150H」もおすすめです。
尚、テイルウォークOCTOPUS LIGHT 54Rに付属のPE2号は東京湾には適していませんので、使用前に3号に巻き替えるのが無難です。
スピニングタックルとエギタコ釣りについて
古いスピニングリール、小型のリールはベール折れ(付け根の破損)に注意
富岡沖や中ノ瀬など「平場」のエギタコで釣果をあげるためには、キャストの飛距離も重要になってきます。
タナのとりやすさや、巻き上げ力の強さからベイトタックルを使用する釣り人が主要ですが、中小型狙いであれば、スピニングタックルでも対応可能です。
また飛距離も出しやすいため、ベイトタックルのアンダーキャストになれていない釣り人は、スピニングタックルをつかってみるとよいでしょう。
スピニングリールは、やや大型で巻き上げ力が高いものがオススメです。
構造上、アワセ時にベール部分が破損しやすいため、あまり安価なワゴンセール品や古すぎるリールはさけたほうが無難です。
▼スピニングリールでエギタコをするデメリットは以下の通り
- 大型はポンピングしないと巻けないので身切れなどバレやすい
- 海底に張りついたタコを剥がしづらい
- 道糸のハリとたるみを調整しづらい
▼最低でもレブロスLTクラスのリールがおすすめです。
PEラインは3号がオススメ
古くて傷んだPEラインは交換しておこう!
東京湾エギタコのPEラインは3号(要リーダー接続)がベストです。
東京湾以外で根がかりが少ないエリアでは、速潮・オマツリ対策のためにPE2号指定であることもあるのですが、東京湾は根がかりポイントが多めです。
2号でも小型~中型は釣れますが、2キロ以上の大ダコが完全に底石などに張り付いている場合、アワセ切れをする可能性が高くなります。
タコを釣りあげるときに、異常な重さを感じる個体もしばしば。
ウチムラサキやホンビノスなどの貝殻を抱えて上がってくるタコも多い。軽くても高負荷
これは以下の理由です。
- ウチムラサキなどの貝殻を多数抱えて上がってくる個体(貝殻は軽いが水の抵抗が強くなる)
- 石を複数抱いている個体(+300g~3kg程度)
- コンクリートブロックに入っている個体(2kg~5kg程度)
また、細ラインはバックラッシュ時に修復時間が長くなりがち。
全体的に釣りをしている時間が少なくなってしまいます。
2号以下のPEラインを使うと、飛距離は伸びますが、すこし傷がつくとキャストミスやアワセ時の高切れも増えてきます。
これまでPE2号から8号まで試してきましたが、飛距離・強度・潮受けを考えて、国産PEラインの3号がベストです。
※エリア(例:明石)によっては潮受け・おまつり対策で2号が標準です。
また、浅場の荒根攻略主体の船宿の場合は4号がおすすめです。
▼Twitterで聞いてみたところ、東京湾ではPE4号以上と3号のユーザーがだいたい40%ずつでした。
東京湾で船エギタコをする方に質問です。
PEラインは何号をつかっていますか?
(記事素材として埋め込みます🐙)— ひらっさん (@tsuyoshi_hirata) May 31, 2023
<エギタコPEの選定>
- 3号:小型から中型主体で潮受けを減らして少しでも飛距離を上げたい。大型もしっかり釣りたい
- PE4号:3キロ・4キロ・5キロUPの超大ダコを海底から強引に引きはがしつつ、バックラッシュ時の修復を容易にしたい。荒根対策
4本編みと8本編等は好みですが、根ずれ対策とコストパフォーマンスならば4本。
平場での飛距離重視ならばリーダーをつける前提で、8本編のラインを選ぶとよいでしょう。
5号以上~8号でも釣りはできますが、潮が速い場面では、オマツリ頻度があがるので注意が必要です。
▼下巻きをして150mもしくは200m巻きを、100mずつ2回にわけて使用するのが経済的
フロロカーボンリーダーをつけよう
エギタコのリーダーは8号(30lb.クラス)以上推奨
タコがいる場所は障害物周りがほとんど。
特に岸壁やテトラ周りでPEラインをスナップと直結するとラインが摩耗しやすくなってしまいます。
またPEラインを直結する場合、結び目部のライン強度が半分程度になってしまいます。
そのため細糸ほど、大ダコが乗った際に大アワセすると結び目から瞬断してしまうリスクが高くなります。
できれば、耐摩耗性が高いフロロカーボンリーダーを使用しましょう。
PEラインの号数やガイドの大きさや結び方、障害物の程度にもよりますが、8~16号程度がオススメです。
筆者はPE3号に対してフロロカーボン10号を使うようにしています。
尚、ナイロンリーダーでも問題ありません。
リーダーは短めでTOPガイドから出してキャストする。結び目がつまるとこのように穂先が折れることも
ちなみに、竿のガイド構成によってはあまり太いリーダを結ぶと、結び目がトップガイドにつまります。
あらかじめタックルとの相性を考えて用意するとよいでしょう。
テンヤの場合、20~40号程度のナイロンリーダーをつけることもあるわけですが、それでもタコのノリは変わりません。
8号未満の細すぎるリーダーは根がかり時や、大ダコに張りつかれた際のロスト増につながります。
潮受け対策やエギやスッテを自然に動かす目的でリーダーを細くする方もいると思います。やりすぎに注意しましょう。
ちなみにリーダーの長さは30㎝ぐらいあれば十分なのですが、摩耗した際につめていくので50㎝位にしておくとよいです。
垂らし長めでキャストできるスキルがある場合、リーダーは70㎝~1m程度あっても大丈夫です。
あくまでもリーダーの長さは根ずれやアワセ切れを防止するためのものです。
荒根エリアでキャストをしないスタイルの場合、PEラインの根ずれ防止のために1.5m程度リーダーをとるのもよいでしょう。
特に沈みテトラ周りは穴の上下で1m以上の高低差があり、長めのリーダー装着が有効です。
▼リーダーを結ぶのが苦手な人、時合いを逃したくない場合は、簡単に装着できる市販品「ダイワ(DAIWA) 速攻タコエギリーダー」もおすすめ
タコ狙いのエギとスッテについて
エギとスッテには「タコ専用」のものと、アオリイカやスミイカなど「イカ狙い」用があります。
違いは「カンナ」と呼ばれるフックの形状や線材の太さです。
「身切れ」は、エギタコ釣りあるある
アオリイカやスミイカ用のエギやスッテでもタコは釣ることができるのですが、身切れの確率や、ハリが伸びてばれることも増えてきます。
デキダコは掛けやすくなるのですが、大型狙いの場合は避けたほうがよいでしょう。
タコはどんな色でも釣れますが、経験上、基本的に潮色に対して目立ちやすい色のノリがよいです。
タコがのる乗らない以外に、カラーチェンジをすることは、小突きつづける精神力・モチベーションの継続にもかかわります。
自分が得意と思える色を使うのが大切です。
一般的には、赤・白・オレンジ・ピンク・ゼブラ系カラーが人気です。
緑系も効果的なときがあります。
迷ったら、それぞれ3つずつ用意しておけば安心です。
まわりでよく釣れている人がいたら、その人と同じ色のエギをつけるのもよいでしょう。
▼安価なタコエギを購入した場合は、使用前にアイ部分にサルカンをつけたラインを結び、フック部分をもって引っ張ってみましょう。さほど力をいれなくてもアイやフックがぬけてしまうモデルもあります。タコエギはロスト以外にも、アイやフックの破損リスクが高めです。余裕をもって用意しておいたほうが安心です。
安価なタコエギは新品でもアイやフックが抜けることもあるので要チェック
名前は忘れたんだけど、このタコエギはアイの接着が甘く、頭部側のボディに割れ目があり、根がかりしてなくてもアイがとれます。4連続で同じようなことがあったので、大ダコを逃したくない人は、釣行前にラインを結んで引っ張ってみて。フックも重要なんだけど、アイもすごく重要! pic.twitter.com/6jekJcNjpy
— 平田 剛士@ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) July 13, 2021
タコエギとタコスッテの使いわけ
タコスッテは浮力が強めに設計されている
タコエギとタコスッテの使い分けですが、基本は以下の通りです。
- タコエギ:根がかりを軽減したいとき(半傘針)
- タコスッテ:より小型のアタリも拾っていきたいとき。より小さい力で自然に動かしたい場合。全方位にハリがあるモデルが多い(全傘針)
基本はタコエギ1本か2本ですが、荒根周りは1本で丁寧に攻めた方が根がかり率も減り、釣果も上げやすくなります。
平場では2本に増やすことでアピール力と大ダコのバレが少なくなります。
より浮力が高いスッテをつけてアピール度高めたいときには、「タコスッテ単体」「タコエギ×タコスッテ」or「タコスッテ×2」という構成で狙っていきましょう。
中小型のタコを含めて数を狙っていきたい場合は、小型のタコスッテ2本付けや、アオリイカ用エギやコウイカ用のスッテ使用がおすすめです。
▼タコやんはもともと岸釣り用のタコエギです。海底でのバランスがよく、底上からすこし浮かすことで根がかりを回避しつつ、タコからの視認性も高いです。
付属オモリを外してダブルスナップなどで~25号のオモリをつけましょう。オモリを外して、エギタコ用のスナップに装着すると海底でのバランスが悪くなりフッキング率が下がります。
▼オクトパスタップは肉巻きエギなどにおすすめ。単体でもよく釣れます。
▼レッツライドは比較的安価かつバランスのよいタコエギです。
▼クロスファクター(CROSS FACTOR) サイコ オクトパス DXも安価でよく釣れるタコエギです。
▼ハリミツの蛸墨族シリーズはバランスがよくフック部分のブレードのアピール度も高いタコエギです。1本つけて遠投して巻いてくるだけでもアピール度は大。
▼ダイワ(DAIWA) エギ 快適船タコエギSS。やや高め。ハリミツの蛸墨族シリーズとほぼ同様です。好みのカラーがあるほうを選びましょう。
▼平場での使用を想定して人気なのがシマノのタコマスター フラッシュブースト。タコが乗るステイ時にも反射板がきらめきアピールする優れもの
▼YO-ZURI(ヨーヅリ) タコやん 船スッテは、船エギタコ用に設計されたスッテです。エギと比較して浮力が強く、底上でのアピール度も高いのが特徴。フックは根がかり時に伸ばして外しやすいのですが、大ダコがヒットした場合も伸びることが多く、1本だけではバレる率が高いので2本付けするとさらに安心です。
▼YO-ZURI(ヨーヅリ)のウルトラスッテは、東京湾ではスミイカ用で人気ですが、エギタコにも使えます。中小型を狙う際は細かいアタリをからめやすくなります。針は強度の高いM2を選びましょう。
▼安価なタコエギにはアイ部分の合わせ目に隙間があり浸水したり、ぐらつきがあるものもあります。エポキシ系2液式接着剤で充填して固定すると強度をあげることができます。
▼タコエギの基礎知識。おすすめタコエギを紹介!
スナップ類について
2.8キロのマダコを釣ったあとのエギタコとスナップ。ハリは伸び、オモリ部分のスナップも破損している
エギタコ用スナップで重要な点は以下の3つです。
- 線材が高強度である
- サルカンの形状に出っ張りがない
- 底上からエギやスッテを離しすぎない
あまり細い線材をつかったものはキャスト時・根がかり回収時・大ダコ張り付き時に破断しやすくなります。
また、インターロック式等でサルカンに出っ張りがあるタイプは、キャスト時やオマツリ時などに、ラインがひっかかりサルカンが開いてしまうことがあります。
シングルスナップで自作するときのオススメは、強度が高く、ラインのひっかかりが少なく同サイズで破断強度の高い「ハヤテスナップ付きクレン」です。
他にローリング(スクリュー・スパイラル)スナップ、クロススナップ、トローリングスナップもエギ部の固定にはおすすめです。
サルカンを複数連結したり、捨て糸を長くして、底上から離し根がかりをさける方法もあります。
一方、あまり底からエギやスッテが離れると、タコのノリも少なくなります。
また捨てオモリ式の場合、捨て糸の号数を細くしすぎるとオモリのロストが極端に増えます。
10号~8号のリーダーであれば6号程度の捨て糸にしておきましょう。
▼エギタコ用に一番おすすめなのがダイワの「Dスイベル タコエギスイベル」です。M・L・LLサイズがあります。オモリ装着部分のスナップに引っ掛かりがないセーフティタイプで、エギ装着部分はスパイラルタイプでスピーディにエギが装着できます。スナップ開閉で爪が傷む悩みを感じている人にもおすすめ。
▼次におすすめなのが、オーナーのワンタッチタコスナップシリーズです。シングル・ダブル・トリプルがあるのですが、エギ装着部がスパイラルタイプで破損しづらい形状。オモリ装着部分がインターロック式なのでやや開きやすいのはメリットでもあり、デメリットでもあります。
▼NTスイベルの「タコスイベルSP」はシンプルなエギタコ用スナップ
▼ダブルやトリプルタイプ
<タコエギ2本付け用のサルカン自作方法>
- 丈夫な親子サルカン、ダブルスナップサルカン(強度は調整)、トローリングスイベル×2、スプリットリング(丈夫なもの)を用意する
- 親子サルカンの枝側にスプリットリングをはめ、そこにトローリングスイベルを2つセット
- 親子サルカンの下糸側にダブルスナップサルカンを装着し、完成。
※ダブルスナップの破断強度を~10kg程度にすることで、PE3号以上でサルカンが壊れてオモリ以外は回収しやすくなる
▼エギタコ用スナップのノウハウ解説
集寄(しゅうき)について
潮受けするので釣り客が多い場合は集寄の利用はほどほどに・・・
タコは目立つものに反応を持ちやすいため、テンヤでもエギでも集寄(しゅうき)というアイテムが市販されています。
- ゴム素材のタコベイト類
- フィルム類
- ビニール素材
などを、エギの頭やボディやリーダー部分(エギの上30~50㎝程度)につけるのも一つです。
エギの上30~50㎝程度の位置にビニールやフィルム類をつけると少し離れた周囲のタコを集めることもできます。
一方、エギ上の集寄はキャストしづらくなるというデメリットがあります。
基本的に、タコを釣りたいあまりに集寄をつければつけるほど、キャスト時に風の抵抗を受けやすくなり飛距離が落ちます。
また潮受けしやすく、道糸が斜めになりやすくなり、細かい触りへの感度が落ちます。
集寄を使用する場合、つけるメリットデメリットを理解して、試してみるとよいでしょう。
「タコはエギやスッテ単体にも十分抱き着いてくる」
その前提をもって、集寄は最低限にするのがおすすめです。
▼エギタコで使用される集寄についての詳しい記事
オモリの号数や色について
東京湾のエギタコでは、船宿が特に指定しない限り20~25号程度の錘を使うことが一般的です。
30号以上のオモリは船の移動が速いときに仕掛け安定に効果的ですが、根がかりリスクが高まります。
ポイントごとの地形に慣れていたり、水深が浅い場合は、より軽い5~20号の錘をつかうと根がかり対策にもつながります。
一方、潮流や釣り座の混み具合にもよりますが、指定の号数からあまり軽いオモリをつけると、オマツリの原因になってしまいます。
また、海底からエギやスッテが離れている時間が長くなり、タコのノリが悪くなってしまう場合もあります。
オモリは高価なものでなく、一般的な六角オモリで十分です。
▼根がかりしやすい釣りなのでオモリは十分な量を用意しておきましょう。
着色されていたり、光を反射するオモリの場合、タコがオモリの動きにも反応しやすくなる傾向もあります。
▼根がない平場の場合は、アピール度の高い白(夜光含む)・赤金・金などの錘で試してみるのも一つです。
▼カサゴ用のホゴオモリは根がかりを軽減します
▼テープ類でオモリをカスタムするのもテクニックの一つ
▼エギタコにおけるオモリの役割詳細解説
船エギタコで釣果が倍増する釣り方
ここからは実釣で活かせる船エギタコの釣り方を解説します。
記事末にYouTubeでの動画解説リンクもあるので、一読後にわかりづらいところは動画でご覧ください。
仕掛け投入と誘い
①船下で釣れない場合②平場③潮先では積極的に投げることでタコとの遭遇率が増える
まずポイントに到着したら、いきなり投げず船下から狙ってみましょう。
キャストして狙うより素早くアタリが出て、船中1杯目のタコを釣りあげられるかもしれません。
特に荒根周りの場合は、投げることでラインが斜めになり、根がかりリスクが高まります。
平場の場合は、船長がピンポイントな根上に船をあてることもあり、はじめから投げるより効果的なことも。
キャストによって根の筋をずらしてしまうこともあります。
<投げないほうがよい(ことが多い)場面>
- 荒根でラインが払い出される場面(潮裏)
- 平場でピンポイントな根上の場合
- ポイント到着一投目
- タコの活性が低く、じっくり動かした方が良い場合
次の条件下では下手投げでキャストしてみましょう。
- あきらかにタコが散らばっていて船下で釣れない
- 船の移動があまりなく、釣り座的に不利
- 根がかりが少ないエリア(貝殻まじりのガレ場等)
エギタコ船では、オーバーヘッドキャストは禁止です。
またキャスト時には、必ず穂先にPEラインが絡んでいないことを確認しましょう。
最初はブレーキ調整の具合を確かめるためにフルキャストせず、親指でしっかりサミングしながらキャストします。
この1ステップで、いきなりバックラッシュが起こり釣りができなくなってしまうリスクが減ります。
ブレーキ調整に問題がなさそうな場合、潮先側にできるだけ遠くにキャストします。
とはいっても、なれない場合は30mくらいキャストできれば御の字です。
着水する瞬間にサミングをしてPEラインの放出を一旦ストップします。
水深10m程度であれば数秒で着底するはずです。
竿先を目線より上にあげて小突くと道糸にたるみをつくりやすく餌木が跳ねすぎない
着底したら、竿先の角度を「水平」もしくや「水平よりやや上の目線と同じくらい」まで上げます。
その後、余分なPEラインを巻き取り、竿先で海底を感じましょう。
竿を水平より下げてアクションしていても釣れますが、船の移動が速い場合やタコの触りに対してエギを引っ張り上げてしまいがちです。
エギタコ系の竿であれば穂先が柔軟であるので、底質なども感じやすいはずです。
アクションは人それぞれですが、キャストした場合は以下の通りです。
- ストップ&ゴー(ゆっくりずる引きをして、一旦止めて、またずる引きをする)
- 一点でシェイクしたり小突いて、時折エギを跳ね上げる。アタリがなければ、巻き取って場所を変えて繰り返す
1か所で誘う場合なのですが、オモリが底から離れないように注意しましょう。
基本オモリが底に着いたまま、誘い、オモリを立てたり寝かせたりしながらさそっていきます。
- 穂先が固い竿を使っている
- 竿を持つ手を力み過ぎている
- オモリが軽すぎる
- 船の揺れが大きい
こんなときは、知らず知らずのうちにオモリが底から離れてしまいがちです。要注意。
あとは小突き方を派手にするか繊細にするか、待ち時間の長さ程度の違いしかありません。
エギタコはおもっているよりは単純な釣りなのです。
小ダコ(~300g)が多い場合は、タコの触りやアタリがわかりづらいときもあります。
タコの活性が著しく低いときも同様です。
特に潮が速めで集寄をたくさんつけているときは、細かいアタリに気づけないことが増えます。
そんなときはせっかくタコがエギにふれていても知らないうちにエギをタコから離してしまいがちです。
こういった取り逃しを避けるために、10秒から20秒誘いをいれたら、必ず空アワセをいれるようにしましょう。
荒根では空アワセが特に大切
根が荒い岸壁際では、ずる引きをすると根がかりになりがちです。
空アワセにより深刻な根がかりを避けながら釣ることができ、フォール時に別の根(穴)を狙えるため、平均釣果を高めることにつながります。
根の少ない平場の場合、ズル引きをする際は竿を立てて行うより、竿を寝かして横に動かす方が、エギやオモリが底上から離れにくいのでおすすめ。
地形にあった釣り方を実践していきましょう。
根がほぼない平場では竿を寝かしてさびくと底上をトレースしやすい。遠投する場合は竿を立てる(道糸と竿の角度を90°にする)
アタリからランディング
タコの触りやノリは竿先と手の平で感じる(金属的ではなくグニュっという感触)
海底でオモリを小突いていると、あるとき粘着質のものに押さえ込まれるようなアタリが出ます。
たとえばオモリが海底についたまま小突けているようであれば、スナップの稼働範囲が変わり、やがて金属的な動きを感じなくなります。
そう、ついに、タコがエギに触れたのです。
やりましたね!
でも、このとき、すぐに合わせてはいけません。
タコは興味を持ったものに対して、まず脚先でチェックするからです。
そのため、タコのアタリを感じた瞬間(~5秒以内)に即アワセすると脚部分の身切れによるバレやすっぽ抜けが多くなります。
まずは竿先部分をつかって小突き続けましょう。
これを「小突き待ち」と呼びます。
タコは脚先でエギを触る。触りにすぐ合わせると身切れの原因になりやすい(特にエギ1本。大型は剥がしやすいが、身切れる)
誰かと一緒に釣行した場合は「あ、タコかもー」「触ってんなー」「のってんなー」と、のんびり声をかけてから、深呼吸をして落ち着いて小突き続けるぐらいがおすすめです。
目安は20~30秒ぐらい。
完全にラインを張らないで、クラッチを切り、ラインをゆるめて、再度張るようなアクションも「本気ノリ」の確率を高めます。
タコが完全に乗っているかどうかを確認するために竿をつかって伸ばすような動きを「餅伸ばし」と呼びます。
一方、船の動きが大きく、活性が低い場合、ラインを貼りすぎるとタコがエギを離してしまうので注意が必要です。
多くの場合、タコは動かしていれば餌木を抱き続けます。餌巻きが1本入っていると、さらに長時間抱きます。
しばらくすると、竿先の可動域が少なくなります。
またそれまで感じられたスナップやオモリ類の動きも全く感じられなくなります。
さわり→乗り→20秒程度小突くとタコがエギに完全に覆いかぶさり、ランディング率が上がる(大型は剥がす力が必要)
これはタコが全身をつかって「エギ・スッテ・オモリ」に覆いかぶさるからです。
竿先を下げながら道糸を巻き取り、長いストークで底からはがすイメージ
時は今。
このタイミングで、竿先を海面近くまでもっていきながら余ったラインを急いで巻き取りましょう!
そして、バット(竿のグリップ上部分)をつかって、長く強めのストロークで合わせます。
竿先でかけるようにするとかけ漏れが増えてきます。
ある程度「小突き待ち」を入れ、バットを使ってしっかりあわせれば、高確率でタコの「脚の付け根」や「口付近」にフッキングします。
「脚の付け根」や「口付近」は、脚先と比較して身切れしづらい部位なのです。
活性やサイズによっては、前アタリからあまり長く小突き続けると、タコが離れてしまうこともあります。
またラインを張りすぎている場合もすぐに離れてしまうことも。
こういったことが頻発する場合は、「比較的早めにアワセのタイミングを入れていく」か「餌巻きエギを使う」と釣果につながります。
ちなみに、ハリがかりしたタコには引きがありません。
布切れや捨て網の残骸などは金属的なアタリでないため、タコの乗りと錯覚しがち
ヒットした物体がタコなのか、海底のごみ(捨て網や岩など)なのかは、いざ上げてみないとわかりません。
合わせたあとは、ラインの巻き取りをやめず、一定のテンションで巻き続けましょう。
タコも2キロを超えてくると相当な負荷がリールにかかるため、「ポンピング」といって竿を上下させつつ巻きたくなります。
一方、ポンピングは「身切れ」や「瞬間的なラインのたるみ」などがバレの原因になるので、控えましょう。
この点スピニングリールは巻き上げ力が低く、ポンピングをしないと巻き上げできないかもしれません。
テンションがぬけないように、特に注意が必要しましょう。
エギタコ釣りで、パワーギアや巻き取り力の強いリールが必要な理由は、こういった理由からなのです。
ハンドルも利き腕巻きがおすすめです。
かかり具合をチェックして抜き上げ、餌木をつかむ。2本あれば2本つかむ
さて、海面下にタコが見えたら、竿をあげてテンションを保ちつつ、落ち着いて、まずフッキングしている位置やかかりの深さを確認しましょう。
500g程度までで、かかりもしっかりしていれば抜き上げたほうが手返しが圧倒的に速いです。
たも網をつかうとエギが網に絡むため、解くための工数が増えます。
とはいえ、大ダコや、足先などかかりが浅い場合は無理をしてはいけません。
大ダコの場合、一見フッキングしているようでも、針先が曲がってしまっていることもしばしば
念のため、たも網で取り込みましょう。
自分で入れるほか、船長や周りの人も手伝ってくれるはずです。
網入れは隣の釣り座との自然な協力関係でもあるので、朝一にまず挨拶しておくことをオススメします。
ちなみにエギタコ釣りではあまりないですが、船べりにタコが張り付いてしまうと取れなくなってしまいます。
船べりとの距離はしっかりとってから釣りあげましょう。
※ちなみに、大蛸は海面で時間を置くと、エギを自分で外して逃げてしまうことも多々あります。躊躇せずタモ入れしましょう。
エギ上の集寄が効果的な場面も
釣りあげた後
タコを釣りあげたあとは洗濯ネットが便利
釣りあげたあとのタコは華麗に脱走するので、速やかに網にいれましょう。
チャックがしっかりしまる洗濯ネットがオススメです。
洗濯ネットは船宿でレンタルできるところもありますが、持参するとそのままビニール袋にいれ、クーラーへしまえるので便利。
洗濯ネットごと厚めのビニール袋にいれればクーラーも汚れずタコも傷みづらい
タコの持ち方ですが、貼りつかれたときに頭(胴体)をもってひっぱっても剥がれません。
船体や座席などに貼りつかれたら両手を使い、利き腕とは反対で脚を剥がします。
同時に利き腕で頭(胴体)を持ってすかさず剥がすとスムーズです。
タコに張り付かれたら、まず脚から外そう
このとき、タコの口(脚のつけねの中心)に手があると、タコに噛まれて痛い思いをします。
人体に対して毒はありませんが、注意しましょう。
タコにはりつかれると噛まれるので注意。痛いです
ちなみにタコを締める場合、眉間にハサミなどの刃物を刺してねじるのですが、すぐには死にません。魚と違って心臓が複数あり、即死させるのは困難です。
無理に締めるよりは、氷をいれたクーラーに洗濯ネットごといれておけば勝手に締まります。
さほど食味も変わりません。
洗濯ネットに蛸を収納したあとは、すぐにキャストしたくなりますが、ここで注意です。
手指にぬめりがついていると、タックルを投げてしまうことがあります。
必ずタオルなどでぬめりを拭ってから、釣りを再開しましょう。
▼洗濯ネットより手返しを上げたい人向けのタコ入れアイテム
▼クーラーに入れる前に超極厚のビニール袋にネットごと入れると便利
持ちかえったあと
12月に東京湾で釣ったマダコ
タコはヌメリが強い生き物です。
ヌメリを食塩等で落としたあとに、調理しましょう。
もみ洗いする際は粗目の洗濯ネットにいれたまま行ったり、軍手をはめた手で行うと素早くできます。
大量の食塩をつけたまま長時間もみ洗いをすると、身に塩気が強くついてしまいます。
塩辛くなってしまったタコは真水につけることで、多少軽減されますが、旨味も逃がしてしまいます。
タコのヌメリや内臓がついたまま冷凍してしまうがおすすめです。
解凍すると水洗いだけでぬめりが落ちます。
タコは脂肪分が少なく、食味も冷凍により劣化しにくいと覚えておきましょう。
エギタコで釣れる釣れないの差はどこにある?
エギタコの釣りをやると、圧倒的に釣れている人とボウズの人の差が出ます。
では、釣れる釣れないの差はどこにあるのでしょうか?
釣り座の差
船長により船の流し方のクセ(前進・後進タイプなど)があります。
また、天候による流し方の制限にもより、タコの釣果に右舷・左舷・船首側(ミヨシ)・船尾側(トモ)の偏りがでてくることがあります。
岸壁が狙えるエリアでは岸壁側の釣り座が比較的有利で、潮で流していくような釣りの場合は、船が流れていく潮先側の釣り座が有利です。
また潮が止まっている時間帯に強い風が吹いている場合は、風流しとなり、風下の釣り座が有利になります。
仕掛けの差
仕掛けやメンテナンスの有無による釣果の差もでます。
- ハリ先が常に鋭いか?
- ハリ先は曲がっていないか?
- 色や形のローテーション
- エギやスッテの1本付けと複数付け
- オモリとエギ・スッテの位置関係
- 集寄の位置
- 餌巻きの有無
これらの要素を意識していきましょう。
これはよくあるのですが、針先が甘い状態で延々と釣り続けている人もいます。
根がかりをしたときはもちろん、ガラ場では気づかないうちに貝殻と接触して針先が甘くなっていることも。
頻繁に針先を確認して、必要であれば研ぎましょう。
針先を親指の爪にあててみて、滑ってしまう用なら、研磨が必要です。
▼タコエギの研磨は専用アイテムが便利
キャストの飛距離
特に平場の話ですが、キャストの有無・飛距離の差・角度(適切な方向)はエギタコの釣果に大きくかかわります。
点と線の釣りと言われますが、船下だけを狙う場合は「点」。キャストができれば「線」でタコを狙うことができるわけです。
特に釣り座の条件がよくない場合でも、ロングキャストができるようならば、広く探れて釣果に恵まれます。
左右の釣り人がキャストしないスタイルの場合は、迷惑でない範囲でキャストする幅も扇状に広げられるため、さらに釣果も伸びることでしょう。
誘いの差
誘い方の差もエギタコの釣果に関わります。
小突きの強さ・幅・速度、シェイクの仕方、ずる引きのスピードやステイ時間など、タコの活性や潮などにより、フィットする釣り方は変わってきます。
過去の成功体験にとらわれ、釣れないのに、周りも見ず、人の話を聞かない人ほど釣れません。
広範囲にキャストして手返し良く釣っている人だけ釣れず、船下をじっくり小突いている人だけが釣果を出すときもあります。
また釣れていない人によくあるのが、オモリが底から離れてしまっている強めの小突きです。
自分では「細かく小突いているつもり」が、いつの間にか大きな動きになってしまう人もいます。
これは特に男性で全体的に筋力があって手首やひじなどの関節が固めの人にありがちです。
エギタコではオモリを海底から離してはいけないと覚えておきましょう。
根がかり回避力の差
「根がかり回避力」の差は、道具とテクニックにより変わってきます。
- 可能な限り軽いオモリを使う
- 余計な集寄をつけない
- 穂先が繊細な竿をつかう(根とノリの差を判断する)
- 全体的に固めの竿をつかう
- 根周りでは集中して釣る
- 根がかってもすぐに道糸をはって外そうとしない(道糸をゆるめてから瞬間的に張る)
頻繁に根がかりしてしまうと、そもそも釣りをしている時間が少なくなります。
他にルアーをロストしてしまい、やがて根がかりが怖くなり、積極的な誘いができなくなってしまいます。
ポイントにあった釣り方をし、的確に底を攻めつつも、根がかりをできるだけさけている人はタコを多く釣っている傾向にあります。
▼東京湾奥部(川崎・横浜)の荒根での根がかりロストを半減させるノウハウ
▼回収できない根がかりはラインブレーカーをつかってできるだけラインが水中に残らないようにしたい
無駄に投げすぎ
タコが根の奥に入って活発でないこともある(写真はシマダコ)
エギタコベテラン勢の不調によく見られるのが「無駄に投げすぎる」という点です。
エギタコはキャストすることで広く探れるメリットがあるのは間違いなく、キャストを得意とするベテランほど、まわりより投げようとします。
一方、キャストは諸刃の剣です。
- 手返しが悪くなる
- 根がかりしやすくなる
- 手返しを早くしようとして、エギを素早く回収しがち
以上のようなデメリットもあります。
特に、根が多い場所でタコの活性が高くない場合は、キャストの釣りは適していません。
船下に落とし、根上や隙間をしつこく誘うことで釣果が上向くこともよくあります。
小型のタコほど、サメ(特にドチザメ)やエイ、大蛸からの捕食圧をさけるために根の隙間や奥に潜んでいます。
低活性時の個体も根の奥でひっそりとしているため、ねちっこく誘う必要があります。
キャストの釣りは場所と状況を選んで行うとよいでしょう。
▼その他船エギタコで釣果が伸びなくなる罠はこちら!
エギタコ釣りの疑問アレコレ
エギやスッテでタコ狙う際に、疑問に思うことに対してのアンサーを紹介します。
大型のタコについて
一般にマダコの寿命は1年~2年と言われています。
メスは産卵後、9月頃の水温であれば約1か月間卵が孵化するまで餌をとらず、孵化後死にます。
一方オスダコは生き続けることもあり、大型の個体はオスであることがほとんど。
東京湾におけるタコのサイズ別の釣りやすさは以下の通り。
- 1~2キロ:しばしば釣れる
- 3キロ級:あまり釣れない
- 4キロ級:めったに釣れない
- 5~6キロ級:年数杯でるか出ないか
▼5キロ弱と3キロ弱の違い
今日釣った大ダコと去年の超大型。
同じ容器に入れるとこの通りちがいますね。ふしぎとそれぞれ大型と小型の二杯という釣果だったんだなぁ。 pic.twitter.com/rmuDKRMoWT— 平田 剛士/ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) July 6, 2021
大ダコって狙って釣れるの?まぐれでしょ?
持ち帰って水が切れた状態で4.8kgのドヤ顔
タコは数釣るのも面白いですが、やっぱり大型が釣れると興奮するものです。
では、大型のタコを釣るコツはあるのでしょうか?
筆者が考えるアンサーは以下の通りです。
- タックルを強力なものにする
- エギやスッテを複数付けすることで「身切れ防止」と「カンナ破損」「アイ破損」を防止する
- 100均エギや安価なタコエギをそのまま使わない(フッキングミスやカンナ破損)
- 仕掛けの移動距離を短くする(大型は動きが遅い?)
- 仕掛けを派手に動かしすぎない(小型が乗りやすくなる)
- 解禁日直後や12月のスポット出船を狙う
まずは、タックルは強いものを用意しましょう。
2キロ、3キロ、4キロクラスが底上の障害物に貼りつき、引っ張りっこになると、根がかり状態と変わりません。
タコは目感度・手感度で「根とノリ」の差を判断しますが、大型のタコの場合、手1本でもエギ・スッテ・オモリが完全に押さえつけられます。
根がかりかと思うわけです。
こんなとき、カワハギ竿・ライトなバスロッド・ライトゲームロッドなどでは、到底引きはがせません。
釣り人は「あー根がかっちゃったよ」と思うわけです。
「張り付かれなければよい」というのはその通りなのですが、身切れ対策で、「本気ノリ」まで小突き続けたら張り付かれていたというのはよくあります。
完全に大ダコにはりつかれた前提でも、しっかり勝負できるタックルがベターです。
まわりで小型の数が釣れても、「俺は大型狙いだからね!」と、心の中で唱え続けるのです。
11月12月も東京湾で大蛸を狙うチャンス
中・小型マダコの数釣りはどうやってやるの?
小型のタコは早い動きでもどんどん乗ってくる
中・小型のタコは、海中動画などでも動きが俊敏なのが見て取れます。
潮色によっては、数メートル離れたところからスーッと、泳いできて、いきなりエギに多いかぶさります。
まずは数を伸ばしたいという場合は、タコと遭遇する確率を高めるためにキャストしましょう。
潮にもよりますが、「点」ではなく「線」で釣ったほうが、タコとの遭遇率は高まります。
キャストしたときは小突くより、海底をさびくようにしたほうが手返しがあがるため、有利です。
その他、船下の釣りでは、できるだけエギが目立つように派手に小突くとよいでしょう。
小型のタコは警戒心も低いため、より多くのアタリが多くでるはずです。
また「空合わせ」も有効です。
小型のタコはエギにのっても、よくわからない場合もあります。そんなときに10~20秒に一回空アワセをいれることにより、ノリに気づくことがあります。
ちなみに、小型のタコは比較的早めに合わせても、しっかり乗るため、手数を増やすことができます。
ライトすぎるタックルだとだめなの?
昨今、様々な釣りがよりライトな路線に進んでいます。
軽い道具ほど感度や引き味がよく、疲れにくいという魅力があります。
一方、繊細なカワハギ竿やPE2号以下でのチャレンジなどは釣りはしやすいものの、竿の破断リスクや、高切れ率が高まります。
小型だけでなく中・大型が釣れた時のことや、根がかりしたときの回収率なども考えていくならば、一定レベルの強度が必要です。
100均エギや安価なエギやスッテでもタコは釣れるの?
釣れます。
エギやスッテ単体でいえば、なんでも釣れると思います。
一方、100均エギの針先(カンナ)は甘いですし、ハリ自体の接着部分がとれてしまうリスクもあります。
エギ自体より、フックやアイに注目して、できればカスタマイズしたほうがよいでしょう。
エギやスッテを「鶏皮・豚バラ・脂身」や「集魚スプレー」で加工する意味ってあんの?
しぶいときこそ餌巻きが効果を発揮する?
筆者は「餌巻きエギはタコに効果がある」と考えています。
エギタコ釣りで一番重要なのは、平場なら広範囲にキャストし、底をしっかりとって根がかりを避けつつ、状況にあった誘いをし続けることです。
一方、何をやってもタコの触りが感じられないことがあります。
エギタコでは裏技として、エギやスッテに鶏皮・豚バラ・豚脂身を巻いたり、集魚スプレーをするカスタマイズが知られています。
科学的根拠として、タコは触手にある吸盤の縁に多い受容体で嗅覚や味覚を感じることができます。
そのため、味やニオイがあるエギやスッテであれば、抱いている時間などには変化があるかもしれません。
筆者の餌巻きエギについての体感値では、以下の通り
- タコが離れずエギを抱きつづける
- 投げておき、動かさなくてもタコが抱いていることがある(食事をしていて、竿をとったら抱いていたことが数度)
- 水潮などで渋いときに一点集中で小突いていると巣穴から出てくる印象
ただし、餌巻きエギにもデメリットがあります。
- 鶏皮・鶏肉・豚肉・豚の脂身などは集寄同様、潮受けしやすくなる
- エギの浮力などバランスが崩れる
- 手指に油脂がつき、キャスト時にロッドを落としやすくなる
- 同、船べりにつくと滑りやすくなり危険
- 手指にカンピロバクターなどの菌がつき、その手で食事をするのも危険
餌巻きエギを使用する際は船宿で禁止されていないかルールを確認し、取り扱ったあとは、アルコール成分を含んだウェットティッシュなどでしっかり拭っておきましょう。
<鶏皮・鶏肉・豚バラ・豚の脂身について>
- 鶏皮:安価。軽く持ち運びしやすく脂による滑りが少ない。再冷凍しても組織が強くへたりがすくない。潮受けしづらい
- 鶏肉:皮目の脂身と肉が分離しがち
- 豚バラ:全体に巻くと潮受けしがち。かなり滑る
- 豚の脂身:全体に巻くと潮受けしがち。ずれやすく、かなり滑る
- バターや液状ラード:何度も塗る必要がある、かなり滑る
餌巻きエギのおすすめは、安価で再冷凍しても崩れにくく、しっかり巻ける鶏皮です。
エギやスッテ全体に巻いてもよいですが、カットしたものの背中に巻いてしっかり固定するだけで十分。
▼豚の脂身はテンヤでも人気のカスタマイズアイテム
▼タコやん船スッテエサ巻きは、スッテとしても使えて、ささみなども巻きやすいアイテム。カラーも豊富。
ただし、全体的な餌の固定は一般的な布巻エギの方がずれにくく、つけやすい。
▼餌巻きエギを扱った後の食事は消毒必須
エギやスッテを複数つける意味ってあんの?
1本より2本、2本より3本となりがちなエギやスッテだが・・・
これも状況によってメリットデメリットが変わってくるのだと思います。
根がかりしやすい根エリアでは、エギやスッテを複数つけることで根がかりは多くなります。
ほかに潮受けしやすくなるので、潮流が速い場合などは誘いにともない、底から浮きやすくなり、タコのノリに影響するはずです。
一方、根がかりが少ないガレ場(ウチムラサキなどの貝殻や小粒の石が多いエリア)では、周囲へのアピール力は大きくなります。
また、大きなタコがかかった際はフックが複数個所にかかるというメリットがあります。
負荷が分散するため身切れしにくくなり、安価なエギやスッテでも、カンナやアイが脱落するなどのリスクを軽減できます。
まとめると、ロスト時のコストは上がるものの、複数のエギやスッテを組み合わせることはケースバイケースで、釣果につながるはずです。
東京湾の船エギタコ、釣り場ごとの特徴
川崎~横浜沖の護岸エリアは根がかりに注意
川崎新堤(東扇島防波堤)周辺は根が極めて荒い
川崎新堤へは渡船があり岸からタコを狙う人も多い
6月1日解禁から狙われる川崎新堤付近から大黒・本牧埠頭近辺の護岸エリアは、根が極めて荒いのが特徴です。
場所にもよりますが、キャストを控えめにし、道糸をできるだけ垂直にして釣るのが根がかりを避けるコツです。
キャストをする場合は、オモリを5~10号程度に落とすと根がかりが減るのですが、オマツリをしないように釣り座や潮流などの配慮が必要です。
釣り慣れていない人は船下だけ狙うようにしましょう。
また、穂先が固すぎる竿や7:3調子の竿は、根にある穴にオモリが落下していく感覚をとらえにくいので使用を控えたほうがよいでしょう。
ジギングロッド、岸釣り用のタコ竿などは穂先が固めです。
タコの前あたりと、根がかりの判断も付きづらいため、トラブルが増えて釣果は伸びず、ロストによる釣行コスト・精神的負担が増えます。
73調子のビシ竿も根がかりしていく感覚をとらえる難易度が上がります。
扇島JFEスチール沖付近。岸壁よりは根が荒い。沖目は砂泥にガラ場
扇島沖
大黒ふ頭付近のテトラ帯。岸近ほど沈みテトラの深さがありリーダー痛みが激しい。20m離れるとゴロタ石のような地形
<川崎~横浜沖で根が少ないエリア(砂泥)>
- 鶴見つばさ橋付近
- ベイブリッジ付近
- 各ポイントの岸から30m以上離れた沖目
八景・富岡沖周辺の護岸際(通称「福浦岸壁」)も根が極めて荒い。ロングキャストは即根がかりに・・・
南本牧ふ頭周辺の護岸際も一部を除いて根が荒いエリア。時より根が薄いエリアがあり、釣りやすくなる場所も
中ノ瀬は根がかりが少ない砂泥主体のエリア
中ノ瀬では積極的にキャストしてみよう。タコとの遭遇率があがる
中ノ瀬で根がかったら、それはだいたい良型のタコ
東京湾奥側の中央部にある中ノ瀬エリアも根がかりがすくないエリアです。
2021年はシーズン初期から狙われていますが、根をでたタコはサイズが大きいことが多い印象です。
キャストが有利なエリアです。
富岡沖~八景沖の沖目エリアは根がかりストレスが低い
巨大なマダコの潜む富岡沖(八景沖~幸浦沖あたり)
7月1日解禁の富岡沖~八景沖あたりは、岸壁エリアもありますが、沖目のガラ場狙いが中心です。
このエリアは比較的根がかりしづらいため、様子をみつつ、ロングキャスト+エギ・スッテの2個付けなどが有効。
飛距離重視でエギを底上で安定させる場合30号オモリも効果的です。
解禁当初は3キロ、4キロ、5キロUPの超巨大タコも登場するので、しっかりしたタックルを用意しましょう。
このエリアで根がかりがあったら、それはもしかして大ダコかもしれません!
<富岡沖~八景沖で根が荒いエリア>
- 横浜金沢木材ふとう東防波堤灯台付近
- 幸浦から福浦・八景島にかけての護岸際
船エギタコで出船する東京湾の船宿とエリア傾向
東京東部~千葉北西部(浦安等)の船宿
東京東部から千葉北西部の船宿の場合、川崎~横浜沖を攻めるときもありますが、地理的に千葉側の港湾地帯のタコポイントを攻めやすいという強みがあります。
千葉側は、タコが湧く数に対して、釣り船の競争率が比較的低いエリアです。
これは、船宿集積地帯である川崎~金沢八景の船宿から、かなり距離があるためです。
たとえば金沢八景付近の船宿が千葉港側のポイントへ向かう場合、片道で30キロ以上の航程があります。
これは、東京湾口に向かうのと同じような遠征となるので、燃料費や時間から考えても気軽に攻略できる場所ではありません。
実際に各船宿がどのポイントを攻略するかは日によるわけですが、千葉側が好調であるのならば、東京東部から千葉北西部の船宿を検討するのも一つです。
東京西部の船宿(品川・羽田等)
品川や羽田界隈の船宿も、メインのポイントは川崎、横浜沖です。
一方、航程の途中に、羽田周りや川崎の運河周り(京浜運河)があります。
このエリアは横浜界隈の船宿はあまり攻めないため、比較的釣果を上げやすい場合もあります。
タコは運河周りに生息するイガイやカニを捕食しているため、意外なほど数多く生息しています。
川崎から横浜の船宿(新山下・本牧漁港等)
横浜界隈の船宿は、ベイブリッジ付近・本牧・大黒まわりの岸壁ポイントまで最短です。
他エリアの船宿と異なり、本牧・大黒海釣り施設手前の細かいポイントを攻めることができる優位性があります。
川崎から横浜界隈の船宿は、6月1日解禁エリアの一つである川崎新堤付近や扇島界隈へのアクセスも近いと言えます。
横浜南部の船宿(柴漁港・金沢八景・金沢漁港)
横浜南部の船宿は7月1日解禁の富岡沖・八景沖へのアクセスがよいのが特徴です。
時期によっては八景島手前のポイントを攻略することもあります。
船宿によっては、釣果が出しにくいシーズンには近隣の岸壁際を攻略します。
根がかりは当然多いのですが、釣りきられていないタコが狙え、シーズン終盤でも釣果を上げやすいという特徴があります。
一方、根がかりしづらいポイントを中心に回る船宿もあります。
自分のスタイルにあった船宿を選ぶためには、各船宿のウェブページやブログをチェックしておきましょう。
横須賀以南の船宿
横須賀以南の地先は共同漁業権エリアでもあり、各船宿はタコ船で出船していません。
まとめ
12月の正月タコ狙いの釣行。1杯でも釣れるとうれしいシーズン
東京湾で人気が高まっている「エギタコ釣り」について徹底解説しました。
エギやスッテはシルエットも小さく、ハリも小型のため、テンヤ釣りより子ダコのヒットが多くなります。
シーズン初期の6月7月は、100g~200g程度の個体がたくさん釣れることも。
タコは成長が速い生きものです。
あまりにも小さい個体は、状況に応じてリリースするなど配慮するのも一つです。
楽しいエギタコ釣りを!
▼冬タコ攻略ノウハウ記事
動画でみる東京湾の船エギタコ釣り
東京湾の船エギタコ釣り。筆者の釣行風景です。
釣り方や道具については、のんびりこの動画をご覧いただければイメージがつくはずです!
▼2022年6月湾奥エリア解禁(川崎・本牧・大黒・中ノ瀬)日のエギタコ釣行
▼富岡沖・八景沖でのエギタコ釣行(2022年7月解禁)
▼横浜沖(富岡沖~本牧沖)でのエギタコ釣行(2022年12月)
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▼タコ専用締め具。口から眉間にむけて差し込むツール。より鮮度高く持ち帰りたい人向け
▼タコエギが増えたらケースも用意したい。ダイワのタコエギケース255が人気
▼タコエギのハリは根がかりから回収すると曲がっている。プライヤーで直そう
▼タコエギやスッテのハリが甘くなったらシャープナーで研ごう。かなり重要
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