【考察】タコ釣りで「餌巻きエギ」は本当に有効なの?

肉巻きエギの準備風景
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タコ釣りにも餌釣りとルアー釣りがあります。

本来疑似餌である、エギやスッテに餌を巻く方法「餌巻きエギ」が裏技として知られています。

もともとルアー釣りは餌を使わないで、魚をだまして釣るという側面が大きいため、餌巻きエギを「邪道エギ」と呼ぶ人もいます。

(ディスり目的ではなくて愛称として呼ぶ人もいる)

この餌巻きエギなのですが、実際にタコ釣りで効果はあるんでしょうか。

今回は餌巻きエギとマダコ釣りについて考察します。

数字的なアンサーではなく、過去の実績とタコの生態から考えてみます。

目次

タコ釣りにおける「餌巻きエギ」とは

餌巻きエギはその名の通り、エギに餌を巻いたものです。

餌はワイヤー・PEライン・タコ糸(綿)・輪ゴムなどで固定するのですが、スッテに巻く人もいます。

餌巻き用に餌がずれにくいように設計されたエギやスッテもありますが、一般的なエギやスッテに巻く人もしばしば。

ちなみにタコ釣り用としては、以下のようなエサがよく使用されています。

  • 豚バラ肉
  • 豚の背脂
  • 豚皮
  • 鶏皮(鴨皮)
  • 鶏ささみ
  • サバやサンマの切り身

鶏ささみ以外の素材で共通するのが、「脂肪分が多い」という点です。

ほかに、エギにバターやヘット(牛脂)を直塗する人もいます。

全体の7割強がタコに「餌巻きエギ」が効果アリと思っている

ネットでは餌巻きエギについて、様々な意見があります。

では、タコ釣りで「餌巻きエギ」が有効と思っている人はどれぐらいいるのでしょうか。

おなじみのTwitterで聞いてみました。

すると、Twitterでは7割強の釣り人が「餌巻きエギ」タコ釣りで有効と考えているようです。

コレを巻いたら釣れるんだ❗はスゴく必要な要素だと思いますwベテランになれば要らなくなると思いますけど、ビギナーには有難いアイテムだと思います。スプレーやタコベイト、ブレードもですねw
例)釣れない初心者にこれが秘密兵器だ!って渡せるじゃないですか❗(笑)

このようにルアーを餌化してしまうことで、自信を持てるというような意見も。

たしかにテンヤと違ってロングキャストできる餌と考えればよいのかもしれません。

同じ質問をORETSURI読者向けのFacebookグループ「TSURI TALK(釣りトーク)」で聞いてみたところ、以下の通り。

全体の9割程度が「餌巻きエギがタコ釣りで効果がある」と考えていることがわかりました。

コメントは以下の通り。

<肯定系>

  • 臭いがするから(釣れる)
  • 有ると思います。ブタの脂身を使ったテンヤで目の前で釣れてました
  • 何事も生が一番
  • 渋い船中で釣果を残せました。普通の薄切りの豚肉を巻いて、100均の細い針金で巻いて留めました
  • 兵庫の明石だと、市販の手羽先をテンヤに巻きつけて釣ります!(だから効果があるはず)

<否定系>

  • ないと思います。肉巻いてる人が、竿頭になったところ見たことがないです
  • 真ん中で隣で肉巻きの人より倍釣れたのでないんじゃないかなぁ

ふむふむ。

論理的妥当性は考慮しないとして、大部分の人が経験上、「タコには餌巻きエギが有効」と考えているのがわかります。

餌巻きエギのメリットとは

タコ釣りの餌巻きエギで代表的な食材「豚バラ肉」。赤と白のコントラスト

①「色」の要素

潮色によっても差はありますが、タコは反射によって目立ちやすい「白」や、シルエットがはっきりとしやすい「赤」(深くなればなるほど黒く見える)に反応しやすいといわれています。

本記事では「言われています」という表現を使いますが、実際それが事実なのかは科学的根拠・数値的な実験をしているわけではないので、推測するしかありません。

また単色以外にも、色のコントラストがあるエギも反応がよいといわれています。このため、レッドヘッドや、青・白・赤のトリコロールカラーや、黄と黒のゼブラカラーなどのエギも人気です。

脂身や肉の赤身などを巻くことで、エギやスッテが、白・赤・ピンクなどタコが反応しやすい色になっているのかもしれません。

また背脂などの脂肪分は海中で水をはじく性質があり、水中で何らか見た目がナチュラルに見えるという要素もあるのかもしません。

▼タコ釣りでの主要水深10mでは、赤色は黒色に近く見える。

参考:http://www.seafloor-control.com/before/html/report.html

②触感の要素

タコは目前にあるものが餌であるかを問わず、興味があるものには、触手の先端で触り対象物を知覚します。

▼タコは触ったものを餌と認識すると抱きかかえる

エギやスッテは「布巻」かそうでないかに関わらず、生物の触感とは異なるはずです。

布巻エギは感触が柔らかく、もともとイカのように吸盤に歯状の棘がある触手には有効でもあります。

一方、タコの吸盤は筋肉のみで構成されているため、布巻でない方が吸い付きやすいという説もあります。そのため「タコやん」のように樹脂むき出しで布巻をあえて採用していないものもあります。

餌を巻いたエギやスッテであれば、タコが触手でつかんだ際に布巻よりさらに柔らかく、魚肉などの生物的感触を感じさせられるのかもしれません。

活性が低いタコの場合、そばを通りすぎるエギやスッテに触手を伸ばしたのだろうと思われる前アタリがあっても、全く本アタリに移行しない場合があります。

一方、餌巻きエギでは、その触感から餌と認識して、覆いかぶさり本アタリに移行することが増えているのかもしれません。

③味やニオイの要素

タコは触手にある吸盤の縁に多い受容体で嗅覚や味覚を感じることができるという研究結果があります。

ニオイや味は水中に染み出るため、タコの付近に餌巻きエギがあるだけで、タコは吸盤の受容体を通してエギの存在を知覚するわけです。

エサを巻いたり、スプレー等によってニオイや味をつけていないエギやスッテの場合、タコははじめに動きや音から「餌かも?」と推測しているのでしょう。

が、脚先で触ったあとに、活性が低い個体は違和感を感じてすぐに離してしまったり。

一方、餌巻きエギの場合、一度タコが触手で触ると、そこから体全体で覆いかぶさる傾向にあり、本アタリが出やすい印象にあります。

結果的に、フッキング位置も触手の先端等ではなく胴体下部分になることが多く、バレにくい傾向にあります。

④浮力の要素

豚の背脂などは浮力があり、海水にいれると浮きます。

これらをエギやスッテにつけることにより、オモリがついた状態でもより自然に動きやすくなりタコの興味をそそるという意見もあります。

これは「ニオイや味」「触覚への刺激」からするとあまり重要でないように思われます。

参考論文:タコにおける視覚・触覚にもとづく行動:タコは世界をクロスモーダルに知覚しているのか?

餌巻きエギにはデメリットもある

次に餌巻きエギのデメリットを考えてみます。

①脂や肉汁で手指が汚れて滑る

前述の通り、餌巻きエギの餌に選ばれる食品の多くは脂肪分が多いという特徴があります。

釣り場でエギやスッテに餌を巻くことで手指が汚れてしまい、竿のグリップが汚れたり滑ってしまうというデメリットもあります。

最悪の場合、キャストミスでロッドを「海神奉納」してしまったり。南無。

実際に使用する際は、自宅でセッティングしたものをタッパーなどにいれて持ち込んだり、ニトリル手袋をつかってセッティングすることをおすすめします。

また船べりに脂がついた場合はアルコールを含むウェットティッシュなどで清掃しましょう。

そのままにしておくと、誰かがが滑る原因になってしまいます。

②食中毒・感染症の原因になる

餌巻きエギの主要餌である豚肉や鶏肉は、それぞれサルモネラ菌、E型肝炎ウイルス、カンピロバクターなどに汚染されている可能性があります。

釣り場ではおにぎりやサンドイッチなど、素手で食事をすることも多く、餌巻きエギをセッティングした後の食事には注意しましょう。

エサのセットにニトリル手袋をつけるほか、アルコール消毒ができるウェットティッシュを持参するのがおすすめです。

③潮受けしやすい

もともとエギやスッテはスリムな形状で、潮受けしにくいように設計されています。

ところが、エサを巻くことにより着ぶくれするわけで、潮受けはしやすくなります。

昨今人気のライトエギタコのようにオモリの号数(~15号程度)によっては、エギやスッテが浮き上がることになり、タコのアタリが減る可能性があります。

潮が速い日や海域では、潮受けに注意し、オモリの号数やPEラインの太さなどで調整する工夫が必要です。

③フッキング率が落ちる(巻き方によっては)

となりで餌巻エギやスッテを使っているのに、まったく釣果が伸びない人もいます。

みていると、道具や小突き方は問題なさそう。こんなときに意外と重要なのが、餌のセッティング方法です。

エギやスッテのフック(かんな)の大きさに対して、餌をダルマのように巻きすぎてしまうと、タコが乗ってもフッキングしづらくなることも。

また、せっかく乗ったタコのかかりが浅くなり、巻き上げ途中でのバレが増えます。

餌巻きエギをセッティングする際には、エギ本体とフックの間に蛸が乗る隙間を確保しましょう。

特にタコ用のエギでない場合は注意が必要です。

餌巻きエギとタコについて、筆者の所感

筆者の経験から、餌巻きエギは「タコに有効」だと考えています。

シーズン初期に登場する小型の活性が高い個体などは、どんなアクションでもエギに乗ってきます。

色やエギの種類などはあまり関係なく、海底からエギやスッテが離れないようにして小突いたり、さびけば数が釣れる状態です。

こんなときはロングキャストして根がかりを回避して丁寧にさぐれば、ひたすら数が伸びます。

一方、シーズン後半で警戒心が高い個体が残ったり、あきらかに海況が悪くタコの活性が低い日には、エギ自体に全く反応がないこともあります。

こんなとき、感度の高いタックルセッティングであれば、タコの前あたり(タコが触手でエギやスッテを触る)がわかります。

一方、触ってもすぐに離してしまう場面もしばしばあるわけです。

こんなときは、遠投をし続け、比較的活性が高い個体を探すのもよいですが、それでも埒が明かないときもあります。

そこで有効なのが餌巻きエギです。

実際に岸でも沖でも、低活性時に餌巻きエギを使用すると、自分や餌巻きエギを使っている人だけ釣果が伸びるという経験もしています。

  • 一度アタリが出るとタコがエギを抱いて離さない
  • 海底に置きっぱなしにしてラインをフリーにして隣の釣り人の手伝いをしたあとに巻いたら釣れている

などなど。

エギ自体はアクションをさせないとなかなか釣れませんが、餌巻きの場合は置いておくだけで釣れます。これはニオイや味の要素からなのだと思われます。

▼餌巻きエギとノーマルエギを併用すると、餌巻きエギにフッキングしていることが多い。また触手の付け根や口付近のフッキングが増える

2本付けで餌巻き側にフッキングしたタコ

こちらも餌巻きエギにフッキング

こちらも餌巻きエギにフッキング

エサをつけるのは面倒なので、釣況がシビアなときにしかやらないですが、タコがい、遠投して広く探っているのにアタリが出ないときにはやってみて損はないと思います。

タコ用餌巻きエギ・スッテのやり方

最後にタコ用の餌巻エギ・スッテのセッティング方法です。

一般的なエギでもよいですが、餌巻き用につくられたエギやスッテを使うとセットが楽になるのでオススメです。

ここではデュエルのタコやん船スッテ餌巻を使います。

今回の餌は豚バラですが、鶏皮や豚皮のほうが丈夫で、余っても再冷凍して使い続けられるというメリットがあります。

ほかに塩締めした鶏ササミ(薄く成型)も人気が高い餌です。

<その他の餌>

  • サバ(ヨーロッパ産のサバは脂肪分が多い)
  • サンマ(エリアにより使用不可)
  • カツオのハラモ
  • 豚脂身
  • 生ハム
  • ベーコン
  • バター(塗る)
  • ラード(塗る)

用意するのは、以下の通り。

  • 使い古しのPE3~4号+輪ゴム(付属のワイヤーでもよいです)
  • ハサミ
  • エサ(豚バラを半分にカットしたもの)
  • ニトリル手袋

ワイヤーを使わないのは、タコが触った際に、ワイヤーよりはPEラインとゴムのほうが異物感が少ないと考えるからです。もちろんワイヤーでも釣れます。

まず、PEラインを1mから1.5m程度カットして片側に結び目をつくります。もう片方には輪ゴムを結びます。

「タコやん船スッテ餌巻」にはオモリ部分に突起があるので、そこに結び目をかけます。

ほかのエギの場合、アイ部分に結べばよいでしょう。

肉の巻きすぎ注意

あとは豚バラを適当な大きさにカットして、エギやスッテにまき、強めに縛って輪ゴムで止めるだけです。

天然ゴム製の輪ゴムや木綿糸(タコ糸)だけで固定すると、自然分解されやすくなります。

フックの大きさにもよりますが、エギやスッテに対して餌を巻きすぎるとフッキング率が著しく低下します。特にアオリイカ用のエギなどを使う際は注意。

タコエギ以外では、無理して全体に餌を巻かないで、背中部分に1か所小さく餌を巻くという方法でも一定の効果があります。

コロラドブレードなどは潮受けしてタコの「触り」がわからなくなるので注意

この通り、タコ用餌巻きエギのできあがり。

かんたんですね。

装着したら、もれなく手指が汚れるので、できるだけ餌部分には触らないようにしましょう。

またこれは盲点なのですが、キャストに注意です。

風下側(だいたい船尾側)には餌巻きエギの肉汁が飛びます。ほかの釣り人に配慮してキャストの角度やフォームには気を付けましょう。

前回の釣行では、南西強風ということもあり、ミヨシ側に布陣した釣友がフルキャストするたびに肉汁雨が容赦なく降ってきたんですが、わたしも大人ですので、仏の心で受け止めました。まったく怒っていません。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

▼Twitterで聞いてみたところ、約40%ぐらいの方が餌巻きをしているようです!

▼以下のエギタコ釣行動画(1本鳥皮巻き)のヒットシーンをスローモーションでみていただくと、9割方タコは餌巻き餌木をメインに抱いてフッキングしているのがよくわかります。特に初期アタリからアワセまでタメ時間が長くなるほどそうなります。

関連アイテム

▼関西で人気の豚脂身

▼YO-ZURI(ヨーヅリ)の「タコやん 船スッテ エサ巻」は、慣れない人でも簡単に餌を巻けます。ワイヤーも付属。8本フックは根がかりしても曲がったり折れたりして回収しやすい仕様。PE4号にリーダー16号ぐらいをつけておけばハリを伸ばして回収できます。餌をつけなくてももちろんOK

▼餌の固定はタコ糸でもよいですが、PE3,4号ぐらいがやりやすいです。使い古しでもOK

▼スプレーで風味をつけるアイテムも。神頼みで使ってみるのもありかも。スタンプタイプも登場

▼手指の汚れが気になる場合はダイワ・タコの抱き枕をつかうのも一つ。イカゴロ・甲殻類パウダー・アミノ酸入り。餌を挟んでつかうことも可能

▼ダイワの抱き魂は浮力がある手軽につけられる集寄

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