9月中旬、金沢漁港横内丸さんからマダコ釣りにいってきました。
東京湾では6月からスタートし、7月に富岡・八景沖が解禁するわけですが、9月に入ってからはさすがに低調。
もうそろそろシーズンも終わりかなとおもったら、そこかしこで「水温が下がりタコが復調」ということで、そうですか、それならわたしも参らねばと思い、釣行してきました。
結論からいうと、南西強風で沖に出られず、思ったような釣果にはなりませんでした。
「餌巻きエギ」がスレダコには有効?
こちら横内丸さん。朝はオーナー船長が受付をしていて、6時に釣り座くじ引きをスタート。
8月ぐらいまではかなりの釣り客がやってきていたようですが、最近は落ち着いてきたようで、この日は10名。と、いっても近隣の船より多めですね。
終日南西強風予報ということもあり、横内船長から「今日はね、風強いからジェットコースターぐらいまでしかでないから、あんまり急がないでもいいです。8時からしか竿を出せないんで。7時50分ぐらいに出ますんで」とのお話。
まーそれは仕方ないよね、と、船に乗り込み、釣り座の準備などをスタート。
それとこれです。
餌巻きエギ。
これは「タコやん船スッテエサ巻」なので、餌巻きスッテと呼んだほうが正確かも。
せっかく時間があったので、この餌巻き作業を行うことに。
横内船長も「それと、タコは餌をつけたほうが釣れますからね」とのこと。
このあたりの認識は人によって異なるとは思うですが、最近の渋いタコは動きだけでは乗らなかったり、ショートバイトで終わるので、餌は有効だと思っています。
前回のORETSURIタコ釣りイベントでも、餌巻きエギはアクションしないで底に置いておくだけで釣れましたからね。
今回は、カナダ産豚バラをチョイス。脂身と肉部分のバランスがちょうどいいなと。
エギやスッテ一つにつき、半スライスぐらいで十分です。
横内丸さんでも餌が買えるそうで、買った人は鶏皮をゲットしてました。
鶏皮ってスーパーによっては売ってないんですが、エギに巻いた時の耐久力は豚バラよりあります。余ったら再冷凍しちゃえばよいし、オススメですね。
たのしそうな釣り客
それにしてもこの人、やけに楽しそうですね。はい、わたしです。
ちなみに、現地で豚バラを巻くとラードが手指について呪われます。
なので、ニトリル手袋がオススメです。
手指が脂っぽいまま、キャストなんてしたら、ぬるっとロッドごと海神様に奉納してしまうかもしれませんしね。
こんな感じに半分にカットした豚バラを巻きつつ。
丸型の錘はエギの位置がより海底に近くなりタコが乗りやすくなります。根がかりも増えるけど
海外ブランドの安PE4号でぎゅうぎゅうに巻く。
タコやん船スッテエサ巻の場合、本体下の錘全部に釘があるので、そこに結び目をつくったPEラインを固定。PEの反対側には輪ゴムを結んでおくと固定しやすいです。
おい、逆風&爆風でキャストが飛ばないぞ。責任者を出せ
釣り座は一緒にいったアサオ氏が5番目のくじをひいたことにより、左舷ミヨシ側に。
ミヨシから「オレミヨシデイイカナ?」とかいっていたアサオ氏。その次にわたしで、3番目はアサオ氏の前職同僚。
さきがけの小兵を船首にみながらのタコ釣り
前半は潮がミヨシ側に流れている様子。
船は南西側をむいているわけで、もろに逆風なわけです。あーこれはちょっとやらかしたかもな。と思っていると船首でキャストしているアサオ氏がチラホラタコをゲット。
いるにはいるんだなと。
同じくタコをやっている忠彦丸は日産側の岸壁際。小柴丸、一之瀬丸は住友手前あたりを重点的に流している様子。
いろいろあおってくるアサオ氏を華麗にスルーしながらも、ちょっと焦り始めた9時15分、待望の一杯。
船釣りって不思議で、1尾でも釣れるとテンションがあがり、なんだかんだで釣れはじめる気がしますよね。
ということで9時35分、2杯目のタコ。
この八景港前(八景島付近)は、タコがいてもサイズが小さいようで、釣れても300、400gぐらいがメイン。
潮どまりからの上げ潮でまたポツポツとタコ追加
その後、潮どまりもあり、所謂「沈黙の八景」ってやつです。何が所謂だかわからないけど。
シロサバフグの子供
たまに、ビビビッ!というようなあたりがあったらそれはフグです。
こっちも素人じゃないんで、あーフグだなーと引っ張ってくると、海面まで追ってきたシロサバフグが8尾ほど。アグレッシブっすね。
これが、秋冬のスミイカ釣行でちょっかいを出してくるんだろうなー。
その後、釣れないし、まったくアタリも出ないし、船も風が強いんで、この八景島界隈しかできないしってことで、飽きてしまったなーとおもって左の釣り座をみたらアサオ氏の友人ゲンさんはフツーに寝てました。
釣れないときに休める人、寝ちゃったりできる心の余裕って素敵だなと。
それに引き換え、こっちはどうだ。
左舷ミヨシでは、小兵があーだこーだ言いながらキャストし続けているし、わたしはわたしで頻繁にエギを変えたりして頑張っている。
性格だなー。なんだかんだで釣果を出したいんだ。
と。
タコの目はヤギの目。「俺は餌巻きラブだよ」とのこと
13時37分、ようやくマダコを追加。
このあたりから1キャスト1根がかりという状態。
もともとこのあたりの根は荒くないものの、ラインの角度なのか、アサオ氏は根がかりがほぼなく、わたしは一等ごとに根がかりをするという状況。
ミヨシのお立ち台から前方になげると、かけあがりに干渉しにくいというのがありそうなのと、デフォルトで釣り座が高いので、海底からの角度がつくのでしょう。
これに対して、適切なソリューションが思いつかず、午後の疲れもあり漫然とキャストして小突いていたらエギ&スッテを4つロスト。
なんとも罪悪感と喪失感がでるのがタコ釣りなんですよね。
リーダーが短くなったよ最上川(最上川に意味はありません)
タックル自体はPE4号+16号ナイロン+テンヤスミイカ竿なので、やや強めながらも、かけあがりのギザギザにハマるともう取れない。
ひっかかる度に、お立ち台に移動して何度か外れたものの、もうダメなのはダメですね。うーむ。
そんなときに右舷ミヨシの男性は全くキャストせず、足元に餌巻きエギを落として小突いていて7杯。
キャストはしないで、丁寧に活性が低いタコを拾っていったほうが良いのかも。
が、古今東西キャストができる釣り人というのは、どうしてもキャストしたくなるわけです。
最初は船下をコツコツやっていても、なんとなく投げた向こう側にタコがいる気がしてくる。
広く探ったほうが釣果が伸びそうな気がしてくる。そんな気持ちわかるでしょ。
だから投げる。俺も投げる。明日に向かって投げる。
が、南西逆風ということもあり、ギリ30m届くかどうかという状態。
そこから水深6,7mで、巻いてくるとかけあがりみたいなところがありごつごつ。ここで竿を垂直に構え障害物(かけあがり?)をジャンプするように回避。
と、何か触ったなと、極先調子のテンヤスミイカが教えてくれるわけです。
あーこれタコだ。
が、こいつがすぐ離す。
このようにかなり活性自体は低いんですが、再度小突いていると、また探り探りでアタリが出る。
そこに同タイミングで根にかかるのかオモリがごつごつして動かなくなる。
さらに小突くと、オモリの動きが少なくなり、タコも乗っている状態。
そこから大アワセをしつつ、ロッドをなるべく高く構えて根がかりを回避してゴリ巻。
すると釣れるわけです。タコが。小さいけど。
終日同じ場所だともうこの景色も飽きたなと
同じように繰り返して5杯目。
やはり根がかりを回避したところでタコが乗るというパターンでした。
ふむ、これは見切ったな。
このままいけば、7尾でTOPと並ぶな、と思ったら、沖上がり。
ミヨシで4杯だったアサオ氏がなんだか文句をいっていたんですが、冷静に全部スルーしておきました。
結局TOPは7杯。わたしは5杯。
船中で最大サイズは1~2キロ程度の模様。
とりあえずキリンレモンをあおってから、帰りの車で缶コーヒーだなという算段
横内丸さんは、沖上がりに缶コーヒー&キリンレモン缶のサービス。
これ地味にうれしいですよね。帰りに飲んで帰れるし。
船宿側としては、利益率が下がるわけなんですが、このあたりはユーザー目線だなと。
家に帰ったらタコはそのまま冷凍し、豚バラを生姜焼きに。
人間が食べても旨いんだからタコだって、と、この導き方はちょっと非論理的ですが、改めて餌巻きエギの強さを知った日でした。
まとめ
- キャストして根がかりのなら、足元を手堅くやったほうがよいときもある
- シビアなタコには餌巻きが有効(船中8割が餌巻きでも餌巻)
- 同じようなところにキャストしていても角度によって根がかり頻度が変わる
- 竿をたててアクションすると根を越えられる場合もある
- キャストする釣りだと向かい風はつらいよ
平田(@tsuyoshi_hirata)
お世話になった船宿
使用タックル
- ロッド:アルファタックル(alpha tackle) 海人 スミイカ 240
- リール:アブガルシア ベイトリール REVO BIGSHOOTER WM60
- ライン:シマノ タナトル4(4号)
- リーダー:サンヨーナイロン ライン エクストラ V-500 16号
※スミイカ竿は長いので慣れていないとキャストできないので注意です。