気軽にはじめられて、楽しい船エギタコ。
近年の東京湾では比較的タコの湧きが良い年が続き、はじめてのチャレンジでもまとまった釣果を得やすいのも魅力です。
一方、船エギタコには問題もあります。
それは頻繁な根がかりの発生と仕掛けのロストです。
釣り慣れていない場合、エリアによっては根がかりが頻発してエギやオモリのロストが多発してしまうことも。
なによりロストは海にゴミを増やすわけです。
加えて「一回の釣行で船代以外に数千円から1万円程度のお金を費やしていた」なんて話もよく聞きます。
お金はともかく、バンバン根がかりすることでタコ釣り自体に気が重くなる人もいるはず。
何を隠そう、筆者がそうです。
今回は「船エギタコで根がかりロストを軽減するノウハウ」を紹介します。
ここ数年、筆者は船エギタコで根がかりを原因とするロストを激減させることができました。
2022年6月1日の湾奥部解禁日でも、キャスト主体のヨコの釣り(根がかりやすい)で平均以上の釣果を上げつつ、ロストを0にすることができたので、そのノウハウを共有します。
※東京湾以外でも根がかりが多いエリアでは参考になるはずです。
東京湾奥のタコ釣りポイント別、根がかり度数
川崎新堤こと東扇島防波堤。「タコの数より海底で眠るエギやテンヤの方が多い」と釣り人は言う
はじめに東京湾奥の船タコでよく狙われているポイントの根がかり度を把握しておきましょう。
釣行前に主な釣り場の特徴を把握しておくことで、必要な準備もしやくなるはずです。
東京湾の神奈川側では、湾奥にあたる川崎・横浜・中ノ瀬エリアが6月1日に解禁します。
以下、根がかり度を★の数で表現します。数が多いほど、根がかりとロストの可能性が増えると考えてください。
<6月1日解禁エリア>
- 川崎新堤(東扇島防波堤):★★★★★ 沖堤防の造成時に、かなりの捨て石が投下されているため、極めて根がかりしやすい
- 扇島西公園沖:★★★★ 岸に近づくほど根が増える。沖目は航路で砂泥
- 扇島JFRスチール沖:★★★ 岸壁から30m以内に根が多い。が、場所によりばらつきがある
- 大黒海づり公園~大黒防波堤東灯台:★★★★ 海釣り公園東のテトラ帯の沖目は根が多い。かなり根がかり、ロストしやすい
- 中ノ瀬:★ 基本的に根がかりしない。ここでの根がかりは大ダコの可能性もある
※なぜ岩場を狙うの?:梅雨時はイシガニやタイワンガザミの産卵期にあたり、岩場に多くの蟹があつまり、タコもそれをねらっています。また前年生まれたタコは小さいため、大きなタコ・サメ・エイなどに捕食されやすく、岩の隙間に潜んでいます。
6月中は上記のポイントを攻めるため、高度な根がかりの回避術もしくは、大量のエギやオモリを必要とします。
次に、7月1日に八景沖・富岡沖(幸浦付近の沖目)が解禁します。
<7月1日解禁エリア>
- 富岡沖、八景沖の岸壁エリア(岸から30m以内):★★★★★
- 同沖目のガラ場(ウチムラサキなどの貝殻がたまっている砂泥エリア):★★ ここでの根がかりは大ダコの可能性もある
ガラ場はホンビノス・ウチムラサキ・アサリなどの貝殻が大量に堆積している場所
貝殻が堆積しているエリアはゴミも多くたまる。蟹などの餌も多いのでタコも多い
富岡沖や八景沖は通称「ガラ場」と呼ばれるようなウチムラサキやホンビノスの貝殻がたまっているエリアです。
砂泥地が広がり、根もうまっているため本格的な根がかりは少ないのが特徴。
基本的に7月以降は、根がかりが少ない沖目を狙う船宿がほとんどです。
一方、9月以降もロングランでタコを狙い続ける釣り船は積極的に根がかりが極めて多い岸壁脇を狙うこともあります。
次第に沖目からはタコの個体数が減るので、岸壁際の攻めきれられていないエリアを狙うというわけです。
八景沖・富岡沖とはいえ、シーズン後半の岸壁攻めの場合、川崎~横浜の岸壁脇と同等の根がかり度と覚えておきましょう。
次に、エギタコでの根がかりロスト対策を解説していきます。
エギタコ根がかりロスト対策①先調子で穂先の柔らかい竿を使う
船エギタコ専用竿は頑丈なだけではなく、穂先がやわらかめにできている
エギタコの根がかり対策でとても重要なのが、先調子で穂先の柔らかい竿をつかうという点です。
たとえば、ジギングロッドはよくエギタコに流用されています。
ジギングロッドなどルアーロッドは、ルアーをしっかり動かす必要があるため穂先が固めにできています。
強度的に問題なくても、硬い穂先の竿では、岩とタコのノリを判断しづらいもの。
やわらかめのソリッドティップを備えた船エギタコ専用竿がベストですが、他のジャンルの竿を利用する場合も8:2~9:1調子の竿で、穂先が柔らかめの竿を選びましょう。
あまり穂先が固い竿は、気づかないうちにエギが底上を離れる原因にもなり、タコのノリが悪くなります。
ハイスペックな竿ほど、底質の変化やタコの触りも感じ取りやすくなります。
一方、1万円前後のグラスソリッドティップの竿でも調子がエギタコに適していれば、根とタコの触りぐらいは判断できます。
▼エギタコ竿でも特に先調子気味のものを選びましょう。詳しくはフネエギタコ竿解説記事をチェック
エギタコ根がかりロスト対策②軽い竿とリールを選ぶ
軽いタックルは操作性もよくなり手感度もあがる
船タコ釣りというと、竿に強度が求められるわけですが、頑丈な竿ほどブランク素材が肉厚で重くなっていきます。
たとえば深場釣り用の竿は重いオモリを扱うため太くできているため、重量があります。
長すぎる竿も重くなるので180㎝前後が船エギタコには適しています。
重い竿は自然と力んで持つ必要があり、操作性もさがり、感度が低下します。
できるだけ軽く、強度も担保している竿を選びましょう。
リールも同様です。
▼リールはフネXT150P-OPのように、軽量で最大ドラグ力が強いものがベストです。
エギタコ根がかりロスト対策③リーダー(先糸)を使用する
根周りの船エギタコでは8号~10号40lbクラスがよく使われる
エギタコではPEラインの道糸にエギを直結せず、リーダー(先糸)を使用しましょう。
オマツリ時などにPE2号程度のラインでスナップに直結している方を見かけます。その後、みているとその方が根がかりした時はかなりあっけなく高切れしています。
タコのノリ自体はリーダー有無では変わりません。PEラインの太糸直結でも、問題なく釣ることができます。
一方、PE直結の場合にエギやオモリが根がかりすると、針やスナップが伸びる前に結び目から切れやすいという特徴があります。
PEラインは結び目の強度が直線強力の60%程度になってしまうからです。結び方によってはラインがすべり、すっぽ抜けも多くなります。
フロロカーボンラインであれば、結び目は70%程度の強度を保つことができ、結び目から飛んだり、ぬけるようなことは軽減します。
ナイロンラインは結び目の強度を85%に保つことができるのですが、伸びの少なさと耐摩耗性という点でフロロカーボンラインがおすすめです。
またリーダーの結束は何度も練習して、強度が出せるようにしておきましょう。
エギタコ根がかりロスト対策④PEラインは4本編の3号がおすすめ
PE2号以下の細ラインで得られるメリット < PE3号で得られるメリット
エギタコではPEラインは細すぎても太すぎても不適です。
2号以下のPEラインは飛距離は出て感度は良いのですが、根がかり時に高切れリスクが高まります。
特に弱っていると顕著です。
平場でも大ダコが数キロのブロックや複数の岩や貝殻(潮受けする)を抱いている場合があり、2号では巻き上げがむずかしくなり、アワセのタイミングで瞬間的に高切れします。
筆者も過去にPE2号(数回使用)を使い、根がかりがほぼないガラ場のエリアで大ダコと思われる個体が乗ったことがあったったのですが、合わせた瞬間に高切れしたことがあります。
では、どんなタコでも釣り上げらえるような太いPEラインはどうでしょうか。
太すぎるPEラインは潮に流されやすく、オマツリしやすいのはもちろんのこと、大切な感度が低下してしまいます。
潮にながされないようにするためには、オモリを重くする必要があるわけですが、オモリを重くすることで根にハマりやすくなり、本格的な根がかりをしやすくなります。
根がかりも絶対にとれないハマり方があり、そうなった場合、太すぎるPEの場合はラインも切れないので大変な経験をするはずです。
多くの釣り人が言うことですが、東京湾のエギタコでのPEラインは3号がベストです。
根が少ない平場や深場狙いの地域などは2号をつかうのもよいですが、基本的に擦れに強い4本編の3号をおすめします。
2号の場合、2kgぐらいまでは問題なく上げられますが、3kg以上になってくると不安を感じるはずです。
※なぜ4本編がおすすめなの?:8本編より潮受けし、飛距離は伸びないのですが、キャストや根にはまった際、リーダー上部分が擦れることもあり、擦れによりつよい4本編が安心です。
▼スペック上3号200m巻けるリールの場合、150m程度巻くとちょうどよい量になります。200m巻くためにはラインを濡らしかなりのテンションをかけないと巻けないので注意しましょう。頻繁に釣行するのであれば300m巻を購入し、150mずつ巻くのが経済的です。東京湾であれば浅場狙いなので、100mあれば十分です。下糸を巻いて、3回にわけて100mずつ使うとさらに経済的。
エギタコ根がかりロスト対策⑤オモリの形状
よく言われることですが、オモリの形状は根がかりのしやすさに関わってきます。
ホゴオモリと呼ばれるカサゴ釣り用の棒オモリは、細長い形状をしています。
細長いオモリは、オモリ下部が着底したタイミングで(気づければ)、エギやスッテの位置を根から遠ざけやすいので根がかりしづらくなります。
根の形状が高くない場所では、丸オモリが根にハマりづらく根がかりしても抜けやすい場面がでてきます。
ただし、丸型のオモリはエギやスッテの位置とオモリ位置が近くなりがちで、エギのかんな部の根がかりにもつながる場面が増えます。
海底でも安定せず転がりやすいため、いつのまにか流されて根にハマるということもでてきます。
使いなれている人以外は選ばない方がよいでしょう。
エギタコ根がかりロスト対策⑥捨てオモリ式
捨てオモリ式のエギタコ仕掛けは「海底に残してしまうオモリを増やすかもしれない」という点で、功罪はあるのですが、よく使われているテクニックです。
ナイロンやフロロカーボン6号前後の捨て糸にオモリをつけることで、根がかり時にオモリだけを海底に残し、エギやスナップなどを回収しやすくできます。
捨て糸の号数によっては些細な根がかりでもオモリをなくしやすくなってしまうので注意が必要です(もしくかしてオモリごと回収できた根がかりだったかも)。
捨て糸仕掛けのメリットは損害率が軽減する点です。
仕掛け全体を失う損害を100%とすると、損害率を20%程度(オモリの値段による)に抑えることができます。
考え方によっては、海底のごみを少なくし、損害額も減らすことができるというわけです。
捨て糸の代わりに、オモリを固定するスナップ部分だけ、強すぎず開きやすいものを選ぶのも一つです。
その場合、道糸の強度より低いものを選びましょう。(PE3号であれば破断強度10kg程度が目安。インターロック式が開きやすい)
オモリがハマったとき、引っ張ることによりスナップが伸び、その他の仕掛けを回収しやすくなります。
エギタコ根がかりロスト対策⑦地形ごとにオモリ号数を頻繁に変える
ポイントごとに根がかり度は変るわけですが、船の位置や釣り座によっても、底質は変ってきます。
たとえば、横浜や川崎の岸壁際の釣り場の場合、北風下げ潮ならば、左舷ミヨシ側を岸壁につけることが多くなるはずです。
そうなると、左舷側は根が荒くなりがちで、右舷側は比較的根が薄くなったり、砂泥エリアとの際が近くにあったりします。
このようにオモリの号数は同じポイントでも頻繁に変えていきましょう。
東京湾の浅場であれば、多くの船宿で25号~30号程度を標準にしているはずです。
実際は水深7、8mと以浅といった湾奥岸壁際であれば、10~20号程度でなんとかなります。
平日等で極端に人が少なく、誰ともオマツリしなそうであれば、ナス型5号でも大丈夫。
釣り座の間隔、投下しているラインの筋、投げの有無などで、オモリを軽くして試してみるの一つです。
ただし以下の条件下では、軽いオモリがエギを浮かせてしまい、タコのノリを極端に減らすことがあります。
- エギ、スッテ、集寄を多くつけている場合
- 豚肉餌巻きなどでボディからはみ出る部分が多い場合
- PEラインが極端に太い(例:6~10号等)
- 穂先が固い竿
- 潮が速い
根がかりしづらいエリアでは底を安定してトレースできるオモリ号数を選び、根が荒いエリアではオモリの号数を5号単位で変えていきましょう。
※捨てオモリ式でスナップを使わない場合、オモリの交換工数が増えるので、スナップは使用したほうがよいです
※オモリを軽くすることで他に釣り人の迷惑になりそうな場合はすぐにやめましょう
エギタコ根がかりロスト対策⑧オモリに結束バンドで加工する
忍者の装備っぽいので「ニンジャくんオモリ」と命名します!
通常の六角オモリを用意します。
100均で結束バンドを買い、十字状にオモリに結んだら余分な部分をカットしないまま、瞬間接着剤で固定してみましょう。
小さな穴であればオモリがハマることが少なくなります。
※デメリットは潮受け、ゴミを拾いやすい、オマツリ時に絡みが複雑になりやすいかもという点
小さな穴にはハマらないニン!
▼詳しい作り方はこちら
【エギタコ
カスタマイズ】
忍者の装備っぽいので「ニンジャくんオモリ」と命名します!・結束バンド2個でオモリをとめ、さらに2個で縦に結束バンドをとめる
・瞬間接着剤固定バンド部は道糸側にぬけ、回収できるのでゴミがどんどん増えることはないです
潮受けするので長さや太さを適度に調整 pic.twitter.com/iPxVz6lMtP
— ひらっさん♨ (@tsuyoshi_hirata) June 7, 2022
エギタコ根がかりロスト対策⑨針が細いエギやスッテをつかう
タコやん船スッテは下側にも針があるため根がかり&ロストが増えるように見えるが・・・
エギタコというと、やわな針でではなくて、頑丈な針がついたエギやスッテをつかいたいものですね。
が、ポイントによってはあえて針は細いエギやスッテを使うのも一つです。
細軸のハリであれば、根がかり時、簡単に伸ばして回収することができます。
たとえば、ヨーヅリのタコやん船スッテには「トリックフックコンセプト」が採用されているのですが、根がかり時のみハリが伸びたり折れて回収しやすいのが特徴です。
出典:デュエル
大蛸がヒットした際は、複数本針が根本まで刺されば針が折れることはほぼありません。2本付けすればさらに安心です。
タコやん船スッテは、エリアによってほんとにおすすめです。
エギタコ根がかりロスト対策⑩餌木やスッテをひとつだけつける
エギタコでは2個付けが主流になっています。
2個つけることでアピール度が増し、フッキング率もあがり、針に負荷が分散するので、針折れやカンナの抜けが軽減します。
一方、複数つけることで潮受けし、底の変化を感じ取る力は落ちます。
ほかに、カンナが根に干渉する率も高まるわけです。
根が荒い状態で自信がなければ、餌木は1本でやったほうが結果的に手返しがよくなり釣果も上向きます。
エギタコ根がかりロスト対策⑪オモリを立てて釣る
エギタコでは底上でオモリを立てて釣ることが大切です。
オモリを這わせたまま引きずるとエギ自体の根がかりが頻発します。
オモリが立った状態であれば、ハリの位置から根が離れ根がかりが少なくなります。
常に竿先を水平より上側にし、オモリを立てて、海底の地形を把握しながら小突きましょう。
※丸オモリではオモリを立てるという概念がありません。六角オモリをつかうとオモリを立てる感触を学びやすいです
エギタコ根がかりロスト対策⑫素手で竿を握る
かなりシンプルな根がかり対策ですが、グローブなどをはめないで素手で竿を握るのも大切です。
グローブをすることで、手感度は確実に低下します。
夏前後であれば素手でやりましょう。
エギタコ根がかりロスト対策⑬キャストする場所と竿の位置を考える
根が荒い場所で重いオモリをつけてキャストすることは即根がかりになりがちです。
キャストする前に、周囲の地形を把握しましょう。
船長のアナウンスはしっかり聞くのが基本です。
キャストする場合、船下を狙う他の釣り人と筋が変わるので多少オモリを軽くしてもオマツリになりにくいメリットがあります。
オモリ25号程度で釣っている場所でも、オモリ10~15号でも問題なく釣りになります。
また小突きやサビキをする際は、竿を立てることにより、オモリを立てて誘えるため、エギのハリが根がかりすることが少なくなります。
エギタコ根がかりロスト対策⑭集中する
寝不足は根がかりの素
おっと、かなりの精神論が出てきましたね。
そう、集中する。
当たり前ですが、意外とできていないことも多いのではないでしょうか。
- 睡眠不足
- 飲酒
- 談笑に夢中
- 昼飯後
こんなとき、あなたは本当に集中できているのでしょうか。
オモリが着底する瞬間、タコの触りと根の違いを判断するあの瞬間に「案外集中できていない」のは誰にでもあるはずです。
とにかく集中しましょう。そうです、もうなんどそう思ったかはしらないですが、前の日はよく寝ましょう。
たとえば水深7mであれば、あっという間にオモリが着底します。
サミングをしながらゆっくり落とし、根にオモリが触れた瞬間に親指でスプールを止めて、オモリが完全に倒れないように、やや巻き上げる。
または瞬時に竿先を上げつつ、底質を確認しつつ探るというようなことも、集中していれば簡単にできます。
昼下がりには、強烈な眠気がつきものです。
そんなときは四の五の言わずキューピーコーワゴールドαを服用しましょう。「集中できない云々」の話はそれからです。
※波がそれほどないときは酔い止めのアネロンを飲まないことで、眠気を軽減することもできます。
エギタコ根がかりロスト対策⑮船宿を選ぶ
つづいて、そもそも論いっちゃいます。
あなたと船宿の相性がよくない場合があります。
一口にエギタコといっても、「荒根エリアを鬼のように攻める釣果至上主義」なのか、「できるだけ根がないエリアで釣果を上げようとする」のかは船宿や船長によって異なります。
ヤンキーに「喧嘩上等」という言葉がありますが、釣果が一番大切であれば、「ロスト上等」でも大丈夫かもしれません。
100均の安エギに肉巻きデコレーションし、根がかりしたら何も感じず、次にいく。それも一つの釣りです。
でも、「やっぱりエギやロストのオモリはできるだけ控えたいよね」ということであれば、鬼攻め系の船宿はあなたにあっていません。
釣果ブログ等で「今日も根がかりが少なめなエリアを主体にやりました」とUPしている釣り船を選んでみましょう。
また、ポイント面で考えれば6月に釣行するよりは、7月にエギタコをするほうが平均的に根がかりは少なくなります。
テンヤの手釣りをしてみよう
わたしはエギです。いやテンヤです
おい、エギタコの話をしていたのに、テンヤの話が出てきたぞ。
そう、思いましたね。わたしもそう思いました。
でも、ちょっと考えてほしいのが、テンヤをつかった手釣りのすばらしさです。
テンヤはある程度仕掛け幅があるため、根にハマりづらいのが特徴です。
また手釣りのため、竿で感じるより根とタコのノリを判断しやすく、根もかわしやすいのです。
もし「まわりがエギタコエギタコいっているのでエギタコをやっているんだよね」というのであれば、一度テンヤのタコ釣りを試してみるのも一つです。
地味かもしれませんが、テンヤはテンヤでタコのノリが素手で感じられて独特の釣趣があります。
どの船宿でも、糸巻きやテンヤがレンタルできるので、初期コストも安い釣り方です。
テンヤのデメリットは、エギと比較して小型のタコが乗りづらくなるので、ひたすら数を追求したい人には不向きです。
また、小突く際に竿のてこの原理をつかえないため、手首がつかれます。
根がかりの外し方
いつか根がかりとノリの違いを8~9割判断できるようになります
最後に根がかりの外し方です。
「根がかった」「タコだな」の判断をまずしましょう。
- スナップ類が可動している
- エギのハリが岩などにひっかかり、オモリが岩にぶつかっている感触がある
この場合は根がかりであることがほとんどです。
なれてくると、本格的な根がかりになる瞬間に気づくことができ、回避できるようになります。
では、本格的に根がかりになってしまったらどうするか。
一番ダメなのは、その場で竿をいっぱいにギュンギュン煽ることです。程度にもよりますが、竿が折れる原因になります。
1シーズン1回は竿が折れているひとを見ますよね。穂先折れ以外は、だいたい根がかり時です。
根がかりしたなーと思ったら、まずクラッチをきって道糸をゆるめましょう。
針だけ根がかっている場合で、オモリがフリーであれば、オモリの反動により針が外れる場合もあります。
その後は、緩めた状態から、瞬間的に力をくわえて、次にゆるめる、を繰り返します。
どうしてもだめな場合、船によっては、操船で外してくれるジェントル船長もいます。
が、基本的にはそのままの流しになります。
- 根切棒にPEラインを数周巻き付けて待つ(船の移動で勝手に切れる)
- 竿を道糸と直線にしてひっぱる(ドラグ力が強いリールであれば、ライン、フック、スナップ、スイベルのいずれかで外れる)
この2つの方法が一般的です。
素手でPEラインを数周つかんで外そうとすると、船の移動により、手指に怪我をするので注意しましょう。危険です。
まとめ
タコエギやスッテごとに姿勢や沈下速度が違うことも覚えておきたい
今回は船エギタコでの根がかりロスト対策について詳しく解説しました。
エギタコは気軽にタコが釣れる反面、根がかりも頻発しがちです。
特に東京湾奥部は荒根周りをさぐることが多く、準備が必要。
タックルの工夫、仕掛けの工夫、釣り方の工夫などで根がかりを軽減できれば、ゴミも少なくなりますし、コストも軽減します。
一つ一つ試してみて、自分にとって最良なエギタコタックル・仕掛け・釣り方を模索してみるのも楽しいものです。
▼筆者の釣り方です。オモリを15号~25号使い分け、湾奥部でロスト0で平均的な釣果を上げることができました!