ORETSURII読者の皆様、はじめまして。
東京都内在住、一姫二太郎、妻1人ネコ4匹と暮らす『つりねこ』と申します。主に東京湾や相模湾から出る釣り船に乗って、フグ、イカ、アマダイ、アジなどの釣りを周年楽しんでいます。
今回は、金沢八景の野毛屋さんから出船したアカメフグ(ヒガンフグ)釣行記をお届けしたいと思います。
野毛屋さんの受付方法
釣り船に乗る場合、船宿さんによって席取りとか予約のルールって違いますよね。
野毛屋さんの場合、出船は予約制ではなく当日に並んで席を確保します。
並ぶといっても船宿が開く時間の5時半までは駐車場も開きませんから、野毛屋さんの店舗前を先頭にクルマで行列することになります。
この日、つりねこが行列に並んだのは4時20分。
なんと、その時点で既に10番目でした(汗)。
みんな早いなぁ。野毛屋さんの人気ぶりが伺えます。
野毛屋さんでは車でならんだ順番に駐車券が配られる。
仮眠しながら待つこと1時間強。
店に明かりが灯って人が出てきました。
並んでいるクルマ1台1台に通し番号が振られた駐車券が配られますので、それを持って今度は店舗前に番号順に並んで、壁にある座席札を取っていくというシステム。
四隅は既に埋まっていたので、つりねこは左から2番目をチョイス。
なぜか?
東京湾の冬場は北風が吹きがち。通常は風に向かって船を立てますから東側になる右舷の方が陽が当たって暖かいことが多いんですが、若干人が少なそうだったので左舷に入りました。結局左右同人数でしたが…
乗船名簿に必要事項を記入したら、座席札と駐車券を持って受付。乗船料を支払います。氷もこの時に一緒に買っとくといいでしょう。
アカメフグをもとめて、いざ出船!
一通り受付などを済ませたらいよいよ船に乗り込みます。クーラーや船バッグは軽トラで運んでくれるので、釣り人は竿だけ持ってテクテク船着き場まで歩きます。
それにしても寒い。
幸い風は強くなさそうなので日が昇ればどうにかなるだろうと思っていましたが、これが甘かった。
とにかく手が一日中かじかんでいました。口もロクに回らないし(笑)
乗船すると程なくしてエサのアルゼンチン赤エビ10尾が配られます。
エビはまだ凍ってますから海水につけるなりして少し柔らかくしましょう。
そうこうしているうちに出船時間。
が、お隣左舷大トモのお客さんが待てど暮らせど来ません。そこで船長の指示で、つりねこが一つズレて大トモに入ることに!何たるラッキー補欠繰り上げ当選的な!
ということで、そそくさと釣り座を移動。
いざ出船を待つばかりとなった刹那、大トリ、いや大トモ氏登場(笑)。
出船時間を勘違いしていてクルマで待機していたようです。残念…いや、間に合って何よりでした、ほんとに。せっかくの釣りですからね。
さて全員揃ったところで、だいたい片舷12名ずつのアカメハンターを乗せた船は、凍えた空気を切り裂くように一路八景沖のポイントを目指します。みんな亀みたいに首をすくめて寒さに耐えてます。
実釣開始!いきなり顔をだしたのはアカメフグではなく…
ほどなく到着。ポイント近いってホントいいですね。
まずはノーマルカットウから!高なる!!
エビは尾羽と頭を落として、尾から3節ほどからを残して剥き身にしたものを、タチウオ針くらいの大きさの針に刺して使います。
フグ用のカットウ仕掛けは市販もされていますが、つりねこは仕掛け自作派です。簡単ですから皆さんも是非作ってフグ釣りしてみて下さい。
すると、いきなり竿を曲げるのは、今日が2019年初釣りの同行者、バスプロM氏!
しかも船中第一号!さらに!何と釣り上げたのは……トラフグ!M氏、持ってますねぇ。
その後もM氏は順調にアカメ、良型ショウサイと掛けて数を伸ばし、見事フグ三元(トラ、アカメ、ショウサイのフグ御三家)をツモ。さすが。
辛抱の末ようやく本命のアカメフグに出会えた
一方のつりねこ。
最初に掛けたフグはコモンフグでした。
コモンフグは野毛屋さんでは釣果にカウントされません。そのため、記録上ゼロのつりねこに対してM氏は既に3つほど。さすが…
極寒の中辛抱強く誘っているとようやく来ました、本命アカメちゃん!
時刻は釣り開始から2時間が経過した9時半でした。
シブいながらもひとまず本命ボウズは逃れてホッ。うー寒い。いろんな意味で。
この日は終始八景沖あたりを流していました。
水深は大体15m前後のポイント。
流し変えるたびにポツリポツリと型は見ますが、これが続きません。そしてしつこいようですが寒い。たまに背中側から当たる太陽をこれほどありがたいと思ったことはないくらい。
つりねこからは左舷しか見えませんが、あまり釣れない沈黙の時間が長く続きました。そんな中でもたまに出会い頭の事故みたいにアタリがあって、まれにフグの顔が見られるというような厳しい状況。
ここで仕掛けをチラシに変えて、アピールしそうなオモリを選んで、とにかくマシンのように無心に丁寧にシャクりを続けます。
チラシ仕掛けも自作ですが、これは作るのが面倒なので、最初は市販をオススメします。
足下だけでなく投げてもみましたが、この日は終始仕掛けが船下に入り込む流れで、投げてもすぐ戻ってきてしまうので、足下を丹念に誘うことに。
あー富士山、綺麗だなぁ…
湾フグ(アカメフグ)のカットウ釣りの釣り方ってこんな感じ
富士の美しさに心を奪われそうになりながらも、今日は特にゆっくりとした誘い下げに注意しながら誘い続けました。
ここで簡単に東京湾のフグ(通称「湾フグ」)の釣り方を説明します。外房のフグはまた少し違うようです。
- 仕掛けを着底させて糸フケを取る
- スッと30cmくらい仕掛けを軽くシャクる
- 1〜2秒止める
- ゆーーっくり仕掛けを降ろして再着底させる
- ゼロテン状態で5秒ほどステイ
- 2に戻る
アタリが出るのはほとんど4か5です。
仕掛けが底にある時のアタリは即アワセですが、降ろしている時のアタリは、そのままフグを底まで連れてって仕掛け着底後にアワセます。その際、鬼アワセはフグが散るので厳禁です。
わかりやすいアタリも出るには出ますが、モゾ…とか、フワ…とかいった奥ゆかしいアタリを取っていくのが湾フグの醍醐味ですかね。たぶん。
で、うまくいけば、エサ針の下のカットウ針にフグが掛かるというシステムです。
この日はフグが少ないのか活性が低いのか、はたまた正月休みなのか知りませんが、状況がシブい。
なので、とにかく丁寧な誘いを心がけました。
船の揺れを相殺しながら極力一定の速度でゆっくりと仕掛けを降ろすイメージ。
オモリがストンと着底しないように気をつけます。まずカットウが着底して、その後にオモリを底にそっと置くような感じ。あくまでイメージです。
とにかくひたすら無我の境地でそんな誘いを続けたお陰か、単なる出会い頭か、まぁほとんど後者なんでしょうけど、誰も釣れてない時に連発できたりして、じわじわとフグを追加。13時くらいの時点で、コモンフグを除いて8尾に。
その頃Mプロは…
無心で誘いを続けていると隣のMプロが
「つりねこさん、タモいいっすか?」
ハッと我に帰って見てみると、何か重そうなの掛けています。とりあえずダッシュで仕掛け回収してタモの準備をしようとしたら
「あ、やっぱいいっす…」
バラしたかと思いきや、サメ(笑)
サメにしては可愛いサイズだったので抜き上げてリリース。大きくなっても帰ってこないでね(笑)
てかサメかよ。気遣い上手なつりねこは、ダッシュで仕掛けを回収する前にアタリがあった事は、そっと心にしまっておきました(笑)
気を取り直して残り2時間弱。
ツ抜けを目指しましたが残念ながら追加できず。船長は少し延長までして頑張ってくれましたが応えられず、結局8尾のまま終了。
日はもう西に傾きかけています。
結局最後までずーと寒かったなぁ、ほんと。
盛り上がりに欠けたが、最後に異様にアガった!
片付けていると船長が数を聞きにきたので、8尾と答えると、何とトップタイとのこと!
マジすかっ!?超絶に嬉しい!!(笑)
野毛屋竿頭ステッカー
このステッカー超欲しかったんですよねぇ。いやー嬉しい。
頑張って無心でシャクッた甲斐がありました。つりねこは左トモ2番。トップのもうお一方は左ミヨシ2番でした。
前と後ろがトップ。この辺が野毛屋船長の流し方だなぁと思ったり。きっと、船中満遍なく釣らせようと流してくれるんですよね。まだ2回しか乗ったことないので詳しくは知らんけど。
最近のつりねこの竿頭といえば、乗客4名中(笑)とか、そんなのばっかだったので、今日のトップはほんと嬉しいです。さーこのステッカーどこに貼ろうかなぁ。
サクサクと船長がフグをさばく
港に戻ると船長のお捌きタイム。鮮やかにサクサク捌いていきます。
そうそう、フグ船では必ずフグ調理師免許を持った人(大抵船長)が釣ったフグを捌いてくれます。なので勝手に持って帰ったりしないでちゃんと捌いてもらいましょうね。家に帰っても楽チンですしね。
フグを身欠きにすると区別付かないので、アカメはヒレ全部カット、ショウサイはヒレ残し、コモンは尾ビレ半分だけカットという風に見分けられるようにしてくれます。
ちなみにショウサイはヒレにも毒を持っているので、間違ってもひれ酒とかしないようにご注意を。
宿に戻って手を洗おうとしていると、つりねこブログを読んで下さっているという方にお声掛けいただきました。何か小っ恥ずかしい(笑)。ありがとうございます!またどこかで同船できるといいですね。
持ち帰ったフグはひとまず洗って仕分けだけしておきました。朝早かったので流石にヘトヘトです(笑)。道具を全部洗って気を失うように寝ました。
2019年の初フグ釣行は上出来。しかし「勝って兜の緒を締めよ」ではないですが、隠れた課題山積なので、今後もますます精進したいと思う次第です。
アカメフグのカットウ釣りタックルについて
湾フグことアカメフグやショウサイフグのアタリはかなり繊細なので、できれば専用竿を使いたいところです。
が、無ければカワハギ竿とかマルイカ竿でもいけると思います。
リールは小型両軸にPE0.8号あたりを巻いておけばバッチリです。リーダーは4号〜5号のフロロをひとヒロ(約1.5m)。
仕掛けは市販で十分だし、船宿にも特製仕掛けが売られています。
オモリは10号を基準にその前後持ってればバッチリ。
少しこだわりだすと、仕掛けの自作をして色々工夫してみるのも楽しいです。もう少しこじらせると、穂先の自作をはじめます(笑)
東京湾のフグカットウ釣りは楽しい!
今回は、たまたまトップ取れましたが、相変わらず課題は山積です。
色々悩むのも楽しみの一つなんですけどね。フグ釣りは楽しいですよ(笑)
それではまた。あー早く釣り行きたい!
釣行データ
釣行日:2019年1月4日(金)
時 間:7:00 〜15:20頃 (少し延長)
天 候:晴、前半やや北東の風のち凪、大潮
船 宿:野毛屋(アカメフグ)
漁 場:金沢八景沖
釣 座:左舷トモ 2番
釣 果:8尾(アカメ×6、ショウサイ×2) 、ゲスト コモンフグ1尾
仕 掛:自作チラシ針、ノーマルカットウ、オモリ8号〜10号
道 具:サクラのフグ竿+ダイワエアドRT 100H-L、ドンペペ 0.8号 、リーダー4号ひとヒロ
寄稿者
つりねこ
「釣りができない週末なんて!」(http://tsurineco.blog.jp)というブログを書いてます。
よかったら覗いてみて下さい!
東京湾のフグカットウ釣りのタックル
野毛屋では店頭と船内でオリジナルのカットウ仕掛けが購入できる。アカメフグは砂礫や障害物があるエリアに生息しているため、カットウ針の針先が摩耗しやすい。替え針やシャープナーは必須。
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