ORETSURI読者のみなさん、どうもこんにちは。
釣り界にピューリッツァー賞があれば、受賞間違いなしの「マゴチをバラして崩れ落ちる釣り人」のモデルとなった木田です。
なんのことかわからない方のために。こちらです。。。
この記事にあるとおり、自身はマゴチを2本ヒットさせるも無念のボウズでしたが、5匹釣り上げた編集長からマゴチを3匹も頂きました。
釣果ゼロで帰宅するのは、家族に対しても、色々とシンドイものがありますので実に有り難いです。
今回は、この3匹のマゴチくんたちのその後についてレポートいたします。
マゴチミイラを試してみる
平田さんや一之瀬丸のマゴチ船長が、マゴチは丸のまま4日の熟成推しということもあり、釣行当日はマゴチくんたちは食卓に並ばず。
ではどうなったかというと、キッチンペーパー&サランラップぐるぐる巻きのORETSURI名物マゴチミイラとなって、我が家の冷蔵庫で、出番がくるそのときまで待機いただくことになりました。
ちなみに、鱗とヒレは包丁と調理ばさみで落としています。
ぐるぐる巻きのミイラになってくれたのがこちらです。
大きさが違うので、ミイラになって頂いてもなんとなく、誰が誰か、分かりますね。左から「最大くん」、「最小くん」、「真ん中くん」です。
最小くん(マゴチだよ)が目覚める
冷蔵庫の野菜室で本当は4日熟成させるところですが、4日目に3匹が同時に3000年の眠りから覚醒してしまっても食べきれないなと思い、まず1日熟成の「最小くん」を釣行翌日の夕飯にいただきました。
ミイラをほどくとこんな感じ。
多少出たドリップをキッチンペーパーが吸収していい感じです。
なぜマゴチは大名おろし。なのか?
ちなみに、私は10本くらいの「マゴチをさばくYouTube動画」を見たのですが、全て「マゴチは普通、大名おろしでいいんです」というような解説でした。
そこに、なぜ三枚おろしではなく、大名おろしなのか?については言及されていません。
そうした「これまでこうだったからそれで良いのだ」というロジックにはなんらかの理由があるとは思うのですが、そこを敢えて「なぜか?」と考えてみると面白いと思います。
マゴチは他の多くの魚と違い、上から押しつぶされたような扁平な形をしています。
こちらがさばく前の魚の形です。
赤い線が包丁が入るラインで、上半分が大名おろし、下半分が三枚おろしだと思ってください。
マゴチの場合、「(三枚おろしでとれる肉の量-大名おろしで取れる肉の量)÷三枚おろしで取れる肉の量」を「大名おろし損失率」と定義すると、その指標は5%以下ではないかと思います。一方、普通の魚の「大名おろし損失率」は場合によっては10%近いのではないでしょうか?
これが「普通の魚は三枚おろしが望ましいのだけれど、マゴチは大名おろしで良い」という定説の背景なのではないかと思います。
さて、どういったおろし方が良いのか?のまとめとなりますが、
- さばき方による一匹の魚から取れる肉の量の差
- 取れる肉の量が重要なのか、さばく時間を短くした方が良いのか?(大名おろしの方が一般的にさばく時間は短くて済みます。大量に釣った魚を短時間でさばかなければいけない場合「大名おろし損失率」よりも、さばくのにかかる時間の方が重要な場合があります)
- (キスのように比較的小型の魚では)確かに三枚おろしの方が取れる肉の量が多いが、絶対量の差はほとんど変わらないんじゃないか?
などを考えて、どちらの方法でさばくかを判断するのが良いかと思います。つまりこの魚だから、このさばき方。というような絶対的な決まりはないんじゃないか?ということですね。
どこに答えがあるかはわかりませんが、状況に応じて、自分の頭で考えると、釣りは楽しいな。と。
5ヶ月間熟成した秘剣柳刃包丁!そしてカルパッチョ祭り
さて、大名おろしで、だんだん「魚」から「料理」に近づく最小くん。
私の中で、マゴチといえば、「釣れたそばから料亭に直行する魚」ということで、さばくこちらも気合を入れます。
ここで、1月に購入してからこれまで封印していた柳刃包丁が登場。ドーン!!
お料理ですが、カルパッチョ、薄造り、アラ汁、骨せんべいになりました。(アラ汁、骨せんべいは写真がありません)
さすが柳刃包丁。良い仕事をしてくれています。
残る2本のマゴチ、「真ん中くん」と「最大くん」は、それぞれ熟成3日目、4日目にムニエル等にもなったのですが、「最小くん」のカルパッチョが非常においしく、リピート登板となりました。
この4日熟成の「最大くん」のカルパッチョが今回のMVPです。
投入した材料としては、マゴチのそぎ切り、ベビーリーフ、ケイパー、ミニトマト、キャロットラペ(たまたまあった)。それを、柚子胡椒とすりおろしにんにくとバルサミコ酢で頂きました。もう、アレンジしまくりのカルパッチョですけれど(本来、カルパッチョは肉料理なので)。
お味は、もちろん、「ホホホホホ(^^)、白ワインとの相性バッチリ。また、マゴチ釣りたいな♫」という出来栄えでした。あ、そういえば自分ではまだマゴチを一匹も釣っていないのでした。。。
魚釣りはどうしても殺生がともないます。
ですので、釣って持ち帰った魚はおろそかにせず、心をこめて料理して、必ず美味しく頂きたいものです。
また、船上でたくさん釣れた場合で、持ち帰ってもさばけない、食べられないと思ったら、「もう釣らない」という選択をできる自分でいたいものです。
初心者でヘタッピーなので、まだそんなに釣れていませんが。
寄稿者
木田 和廣
オフでは水泳と釣り。オンではGoogle アナリティクスによるWeb解析コンサルタント、Tableauによるビジュアルデータ分析コンサルタントをしています。Web解析に関する本も書いてますよ。
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やっぱりあると便利な柳刃包丁。