釣行時の手荒れといえば、肌が弱い人からするとかなり心当たりがあるのではないでしょうか。
何を隠そう筆者も、相当手荒れしやすい体質です。
釣りにいけばいくほど悪化していくあの手荒れ。時に我慢できないほど痒くなったり。
特に夜間寝るときに痒さが酷くなり、寝ている間にかきむしってしまい、朝起きると悪化していることも。
新型コロナウィルス対策でアルコール消毒する機会も頻繁になってきたいますが、アルコールも手荒れが悪化しやすいんですよね。
皮膚が弱ったところにスプレーすると赤くなってかゆみがでてくるという。
結論から言えば、釣りが原因で手荒れがなかなか治らない場合、通院がベストです。
とはいえ、予防できることも事実。
今回は、つらい釣り由来の肌荒れの予防法と応急処置の方法を紹介します。
釣りでの肌荒れの原因
まず釣りでの肌荒れの原因を整理しておきます。
アオイソメ・ジャリメなどの虫エサ
アオイソメ
アオイソメなどの虫エサを素手でハリにつけると、かならず体液が手指につきます。
皮膚が過敏な場合、この体液がついたままにすると、手指の皮は剥けてしまい湿疹になることがあります。
オキアミ・アミエビ
オキアミ
オキアミやアミ(エビ)は自己分解しやすいのですが、これは酵素が多いためです。
オキアミやアミエビの汁等が手指についたままにすると、手指の皮が分解されてアレルギー症状が出やすくなります。
ワーム類の油脂・エキス
オイルや集魚エキスが添加されたワームが増えている
ワーム類を触ると手指が痒くなり、肌が荒れる人も。
もともとのプラスチックワームの可塑剤で肌荒れする人もいます。
また、オイルや集魚エキスが添加されたものも多く、敏感肌な人はこれらに触ると痒くなってしまう場合もあります。
海水
波しぶきをかぶっただけで全身が痒くなるひとも
海で釣りをする限り、必ず海水と触れる必要がありますが、この海水にふれるだけで手指が痒くなる人もいます。
敏感肌や皮膚が薄い場合、塩分やプランクトン等が影響して痒くなります。
①ふだんから手指の保湿に気を使う
保湿をしっかりして皮膚が健康であれば手荒れしにくい
まず、釣行前の対策として重要なのが、日々の保湿です。
たとえば手をハンドソープで洗ってそのままにしてくと、肌が粉を吹いたり、明らかに乾いているのがわかりますね。冬場は顕著です。
この乾燥状態は、肌の保護膜がとれている状態です。
そのまま釣りにいくと、餌の酵素・水由来の雑菌・ワームオイルなどによって皮膚が刺激を受けやすくなります。
ふだんの保湿を、しっかりして釣行するのが大切です。
ニベアはシンプルで安価なハンドクリーム。
香りも気にならない程度です。白と青があるのですが、保湿力は青ラベルが強いです。
べたつきが苦手な人は白ラベルがさらさらです。
②水に強くコーティングできるハンドクリームを使う
保湿をして釣りに行ったとします。
それでも、餌を触るごとに手をあらっていたらコーティングしていたクリーム類の保湿成分がすぐに流れてしまうという経験をしたことがある人もいるはずです。
そんなときには手指をしっかりコーティングして、水にぬれてもはがれないハンドクリームでカバーしてしまうのも一つです。
筆者は、釣行前に「アトリックス エクストラプロテクション」をつかっています。
このハンドクリームは、手指をコーティングする力が強くて、水がかかっても落ちにくいのです。
食器洗いで手荒れしている人にも圧倒的な人気なのですが、釣り餌などで汚れる前にコーティングしておくと、明らかに肌荒れしにくくなります。
③ニトリル手袋で手指を保護する
オキアミやアオイソメなどの餌や海水由来の手荒れを防ぐのに有効なのが、ジャストサイズのニトリル手袋をはめて釣りをする方法です。
ニトリル手袋は医療用などで使われている薄手の手袋。
汚れや・ウイルス・菌の侵入を防ぎます。
既に手荒れが起きていて、刺激を受けたくない人はこの方法がよいでしょう。
体質によってはかぶれてしまう人もいるので、様子をみて使用します。
冬場は、チタニウムグローブの下などにつけることで、水濡れも防げるため保温効果が高まるというメリットもあります。
サイズが大きすぎると、海水などが浸透しやすくなるので注意しましょう。
④餌・ワーム類・魚を触ったらすぐに手を真水で洗う
釣行時の肌荒れは、オキアミやアミエビなどの酵素・イソメの体液・ワーム類の油脂・海水など多岐にわたります。
海での釣行の場合、汚れた手を海水で洗うだけでかゆみが出てしまうこともあります。
肌が弱いと実感している人は、手を洗う際に真水であらうことをオススメします。
また、炭酸水や濃い目の緑茶・ジャスミン茶で手を洗うと汚れや臭みが良く落ちます。
筆者は炭酸水を持っていき手を洗うことが多いです。
炭酸水で刺激を受ける体質の人もいます。既に手荒れしているときは真水をペットボトルにいれてつかうとよいでしょう。
⑤釣行後にきちんと手指をケアする
手指の肌荒れ防止には、釣行後のアフターケアも大切です。
たとえば船宿で沖上がりに手を洗ったらそのままでなく、ハンドクリームで保湿をしっかりと行うのがベストです。
湿疹などがみられる場合は、状況によって塗り薬を使ってから保湿するのも効果的です。
かゆみが酷い場合、夜間寝ている間にかきむしってしまうことも。
そんなときには、抗アレルギー系の薬を医師に処方してもらい、服用してから寝るとかゆみが軽減され、回復が早くなります。
⑥釣行日を詰めすぎない
連日釣行など釣行日を詰めすぎるのは控えましょう。
釣行後に皮膚が回復しきるまでにまた刺激をうけることになり、深刻な手荒れにつながりやすいと言えます。
酷い手荒れがある場合は、肌荒れが落ち着くまで釣行を控えるのも一つです。
⑦食器洗いを素手で行わない
海釣りの場合、釣行後に魚を料理する人も多いと思います。
食器用洗剤は、手指の油脂を洗い流すだけでなく、弱った肌に刺激などの悪影響を与えます。
洗剤をつかって、すぐに肌が赤くなる人は注意が必要です。食器洗いは素手で行わず、厚手のゴム手袋やニトリル手袋をつかうとよいでしょう。
釣行後は、紫外線・摩擦・餌由来の酵素などで、手指がダメージをうけているということを認識しておくことが必要です。
▼食器洗いは袖まであるゴム手袋を使うと安心です。
▼魚の下処理をする際はより強力な手袋を使いましょう
まとめ
今回は、釣りに由来する「手指の手荒れ」を防ぐ方法を紹介しました。
冒頭にお話しした通り、釣りが原因で手荒れがなかなか治らない場合、通院がベストです。
肌荒れにも様々な種類があり、細菌性なのか、単に皮膚が炎症をもって痒くなってしまっているなどの切り分けが必要です。
状況によって適した薬やハンドクリームも異なってきます。
はじめはただの炎症だったものが、炎症部分に細菌が入ってしまい、より強力な手荒れになってしまっていることもあります。
そのあたりは素人では判断しづらいところです。
手に真菌が感染すると、手水虫という病気になってしまい、厄介です。
真菌感染では市販薬の使用でさらに症状が悪化してしまうこともあります。
何年も続く頑固な手荒れも、通院をして、ステロイドや抗生物質を含む薬の処方をうけて塗りはじめたらすぐに快方へむかうということもあります。
就寝時の痒みにより、無意識で掻いてしまうという場合も、飲み薬によって痒みをおさえるという方法があります。
予防や応急処置は自分でやりつつも、長引く手荒れは時間をつくって通院すること強くおすすめします。
手指にかゆみは時に死ぬほどつらいことがありますが、だいたいのかゆみは治るものです。
希望をもって一つ一つ対処していきましょう!