豚骨ラーメンブームというのがかつてあって、猫も杓子も豚骨だった時代から、魚介だしやそのダブルスープみたいな時代に移り変わり、それが淡麗やらになっているラーメン業界。
この視点をうどん業界に置き換えると、だいたいが和出汁onlyではあります。
今回提案したいのは、鯛骨うどんです。
提案したいというよりも、流れでできたものの、まーうまかったのでご紹介です。焼き魚を大量につくったものの、どうも骨を捨てるのも忍びないな、鶏肋。みたいなときがあった場合のお役に立てていただければと。
素材はこの真鯛の塩焼きの骨と皮です。
鯛骨スープを炊きだす
まず鍋に水と日本酒とみりんと鯛の塩焼きの残りを入れます。
で、
容赦なく強火で炊きだす。
だいたい三十分ぐらい炊きだすと、
この通り。
『博多天神』ではなく、鯛骨スープです
これを別鍋にこして移す。
骨などはこの工程ですべて取り除きます。
真鯛の骨は鋭いのでなめていると痛い目にあうので注意ですよ。
この鯛骨スープに、ウェイパーで動物出汁。&昆布だしの素でチート的にブレンド。
これでそのあたりのラーメン屋を余裕綽々で凌駕する出汁ができました。
あらかじめ、真鯛も下処理をして炙ったものなので生臭さも抑えられて、脆くなった骨髄や骨周りの身からでた旨みがすさまじい仕上がり。
日本人には真鯛信仰みたいなものがあるので、鯛骨スープというのは原価を考えなければとっても引きの強いものです。原価を考えると養殖真鯛のアラがベストですね。
鯛骨うどんを仕上げる
そこに、生めん、ではなく、ただの3玉100円ぐらいのシマダヤの茹でうどんと白菜としいたけを投入。
うどんがほぐれる程度に火入れをして、仕上げにごま油。
丼に盛り付ける。
具は錦糸玉子・よりわけておいた真鯛の皮・天かす。
こりゃいいや。
これがまずいわけがないでしょうという出来栄えでして、ほーんとうんまい。
真鯛出汁にウェイパーの動物スープと昆布だしがブレンドされ実に奥深い白濁スープにゆでうどんが肩肘はらず絡んで、それをごま油が一体化させているという布陣。なにいってんだこいつ。
鯛を炊きだす以外は、市販のスープをブレンドすることで時短につながり、うどんだけいえばコストもめちゃんこやすい。
捨てるものを活かす。
日陰に陽の目をあてる人間でいたい。
うどんをかけつけ3杯かきこんで満腹の上の空でそんなことを考えたものでした。
ではでは。
※ちなみに柚子胡椒を溶かすとさらに旨いことを付け加えておきます。
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ウェイパーなのか本家創味シャンタンなのか、それぞれの信仰心や生き様によって中華スープの選択肢は変わってきますが、我が家の最寄りのOKストアーはウェイパーしか販売していないという状況で信仰心云々ではなくなっている現状があります。