今回はヒラメを釣るときのエサについての考察と「メゴチ餌」でヒラメを狙ってみた話です。釣りって知識偏重になりがちなんですよね。どうしても知っていると「シッタカ」しがちですが、「知っているの」と「実際に経験」したのでは大きな差があるのですよね。ORETSURIではライターがネットの情報をまとめるのではなくて、実際に経験した情報を主としてみなさんにお伝えしていければと思います!じゃ、いってみましょう。
ヒラメの釣り餌についての考察
ヒラメをエサ釣りで釣るときに一般的なのは以下の通りですね。
- マイワシ
- カタクチイワシ
- 小鯵
- 小鯖
- カマス(アカカマス、ヤマトカマス)
- ギンパク(ウグイの幼魚)
- シロギス
「カミツキ」こと「イトヒキハゼ」。釣りあげると噛んでくる。生命力が強い
▼これに加えて、「カミツキ」こと「イトヒキハゼ」も、以前数枚ヒラメを釣ったことがあります。
ヒラメ釣りに使用する餌として一番有効なのは青物系です。
これは誰でも納得いくところかなと。
鰯類を中心に栄養価も高く、捕食しやすく消化しやすい&よく動くのでヒラメにアピールするのだと思います。イワシは「海の米」というようにも呼ばれますが、魚食性の高い魚の本能に刻み込まれた餌なんでしょうね。
海中でイワシやアジなどのエサは暴れるときに光るんですよね。「フラッシング」といいますが、ほかにイワシはうろこがキラキラ落ちるのでそれもアピールにつながると言われています。
「ピンギス」サイズのシロギスはヒラメにも有効
他に相模湾の遊漁船や手漕ぎボート釣りでは現地調達で「シロギス」を釣ってヒラメを釣ることもあります。
シロギスは同じ底物餌の「マハゼ」や「メゴチ」などより動きが早く、うろこのフラッシング効果もあるのでアピール度が高いのだと思います。
6月以降水温が上がり、ピンギスサイズが水深10mより浅場にどんどん差してくるときに、ヒラメの主要餌がこのシロギスになっていることもあり、ショアからのルアーゲームでもシロギスを模したカラーやシェイプが有効なときもあります。
ヒラメの場合はよく動く餌が有効。
これはマゴチよりヒラメのほうが遊泳力が高いからからなと。
マゴチは攻撃レンジが底上30cmぐらいが中心で、やる気があって1mまでだと感じています。ふらふらと海面近くまで餌を追尾してくるマゴチもいますが、これはごくまれな行動です。
対してヒラメは大きくなるほど遊泳力が高くなり、やる気があるヒラメやイワシなどの群れについているヒラメは中層を泳いでいることもあったりします。
寒ビラメ@東京湾・八景沖(底上にドチザメがいて、棚を5mにしたら釣れた)
オモリの位置を海底から5m程度にして、釣ったこともあったり。
が、「メゴチ餌」ではこれまで釣ったことがなかったんですね。なんどチャレンジしても、マゴチやアカエイはつれるもののヒラメが釣れない。
そうなると、ヒラメ狙いではメイン餌として使いづらくなるわけです。
メゴチは底上でゆっくり漂い激しい動きをしないですし、魚体のカラーがカモフラージュ系で濁った潮の場合は視認性も低いのかなと。
おそらく予想として釣れるはずなのですが、やはり釣りというのは自分で経験してみないと腹落ちしないものですよね。
今回はそんなメゴチ餌でのヒラメ釣りの話です。
メゴチ餌でヒラメを釣る
この日は週末に企画している「はじめての船釣り体験」で親子の参加者の方にLTアジ釣りをレクチャーしていました。
前半は凪。小雨がぱらつく状況ながらも濁りも適度でアジの食いは終日よかった日でした。
着底して1mでシャクリ、2mで待つと入れ食い。
あたりの出方もアジが体当たりをするようなもので、活性の高さがうかがえます。
アジのアタリも、やるきがないときはもぞもぞかすかに出るだけだったりするんです。
釣りあげても元気なので、写真がうまくとれず。
瞬く間に、バケツが黄アジ水族館に。
サイズは中アジサイズが主体。
かすかなアタリがと思ったらピンギスが。
これは天ぷら用にプレゼント。
で、話題の中心はこちらですよ。
メゴチ君です。
もともと尾側にスレがかりしていたのを、口にかけなおしてみました。
LTアジ釣りではハリス1.5号のフロロカーボンだったのですが、このとき、2号のフロロカーボン市販仕掛けに変更して、枝針をとって1.5mの1本ありにチェンジ。
これでマゴチとかヒラメがきたらあげられるのかなー。ま、たも網があるし、ドラグゆるゆるにしておけば、当たった瞬間のいわゆる「瞬断」も防げるだろうなと。
このように置き竿で。
レンタルビシ仕掛けのままで、オモリを底上1.5m~2mあたりにおいておくイメージ。
たまにタナを取り直すと、ビシの水抵抗でかなり竿がまがる状態。
そうこうして、南西風が強まり、時化てくる東京湾。
この時点でハルト船長が「午後船お休みになっちゃいましたよー」というぐらいの吹け具合。
・・・
落とし込んでから約20分。
釣り体験の親子に、「こうやってやるとマゴチとかヒラメが釣れるんですよ(たぶん)」とか言っていただけに、ちょっといいとこ見せてみたい。
まーでも、流し釣りじゃなく、アンカーしているし、釣れないよなー。
よなー。
と、思っていたら・・・
ギギギギ。
あれ、今ドラグでたな。
愛用のシマノのバルケッタ300HGはドラグ音がなる仕様なんですね。
内心、高鳴る心臓の鼓動。
が、ちょっと余裕をもって、「あれ、いま当たったかもー」みたいに竿を手にもって軽くきき上げる。
・・・
ギギギギー。
あ、これ馬路できてるぞ。おい。
これはとりたい。
が、マゴチにしろヒラメにしろ合わせると抜けるかも。
むしろアワセ切れ必定だな。合わせなくても細軸のムツ針だったら勝手に口の外側にかかるはず。
ということなのでドラグをかるく締めただけでさらに、食い込むまで待つことに。
グイーン!
お、ノッタ!
そんなに大きくないものの、40cm~50cm程度の魚の重量感。
マゴチのような首振りがなく、水の抵抗を感じるひきはエイやヒラメかな。
アカエイだとピザサイズでももっと重いからヒラメかも。
ヒラメかも―、とハリス切れをしないようにドラグがすぐに出る状態でやりとりをしてまいてくると、ハルト船長がたも網で見事ランディングしてくれました。
おお、ヒラメじゃんか。
40cm強といったところ。
うれしさ。
この時期のヒラメは産卵に絡まないサイズのほうが身が厚い状態。ソゲサイズでも全体的に楕円に近い魚体だと刺身でかなり旨いのです。
その後、泳がせ釣りをしてみたいというお父さんと子供ちゃんにシロギス餌でチャレンジしてもらったところアタリ出ず。
このヒラメ、釣れていた中アジを餌にすると釣れないサイズ
途中ちょっと泳がせていたのですが、アジのアタリはポイント移動後もでつづけていたので、3人で釣り続ければ100尾は超えたはず。
お、ヒラメ氏がなにか吐き出したぞ。
君の名は?
短時間胃袋にいただけでこのようにとろける消化力
これは餌にしてたメゴチですね。
お役目ありがとうございました。君の死は無駄にはしない。
ヒラメは魚のなかでももっとも好きな魚の一つで、この頭部の攻撃的なフォルムがめちゃくちゃかっこいいんですよね。
それにしても、これまでメゴチでヒラメは釣れないような気がしていたんですが、実際に釣ってみるとふしぎなもので「いける」という自信につながりました。
みんなもメゴチが釣れたらやってみてね。マゴチは釣れるけど、ヒラメも釣れるよ。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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▼ライトゲームSSとバルケッタ300HGは汎用性が高く、軽くて剛性も高いアイテム。ドラグ音がなるのはやっぱりいいですねー。
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