キハダマグロは誰にでも狙うことができる魚
こんにちは。大磯のナベです。この夏は、キハダマグロを狙っていました。
手の届きそうな身近な釣りを紹介することが多い「ORETSURI(俺釣)」。マグロなんて、身近でないと思うかもしれませんが、十分に身近と考えます。
キハダマグロの場合、誰にでも釣れるチャンスがあります。
まず、神奈川県の相模湾と釣り場が近いのです。タックルは強いものですが、仕掛けや釣り方は、コマセマダイやアジと同じです。レンタルタックルをつかっての初めてのマグロ狙いで釣れてしまった人もいますし、同じ船で見たこともあります。
ちなみに、マグロを狙っていると、同じでポイントでカツオもけっこう釣れます。カツオはタナ15~20mで釣れます。マグロは海面にナブラがあるとき以外は、カツオよりタナがやや深く40mくらい。
こちら、今年初めて船釣りをはじめた、リキさんです。はじめてのカツオ・マグロ釣りで、見事5kgのデカカツオを釣りました。
居酒に持ち込んだようです。
マグロは、釣りものとしては誰にでもチャンスはありますし、よいときはカツオも釣れることもあり、お土産にも困りません。
でも、やはり、釣りたいのはマグロです。
可能性は誰にでもありますが、なかなか釣れません。船宿のホームページを見ていると、連日マグロの釣果で大賑わい。だけど、実際にいくと、狙っている人数も多いため、なかなか釣れません。
なかなかヒットもしません。いざかかっても、釣り糸を切られてしまったりで、なかなか釣り上げられません。
釣っている人は釣っているのか。自分がなかなか釣れてないだけなのか。実際のところ、何度いってもわかりません。
もともとマグロを狙い始めたきっかけは、メジマグロ・カツオ船で、マグロを釣った人を見たからでした。
以前(2000年代)、夏はルアーでシイラを釣っていました。
そのうちに、餌釣りをしたくなり、シイラと同じ時期に引きが強くておいしそうな、メジマグロ・カツオ船にいきだしたのです。
運良くはじめての釣りで、カツオもメジマグロも釣れました。メジでも7kgくらいあった気がします。10年くらい前で、レンタルタックルでした。
メジマグロとはいえ、マグロはマグロ。冷凍してないマグロは、なんて美味いんだ!と思ったことを今も覚えています。
レンタルタックルで初めてでもカツオもメジマグロも釣れたので、何度かいっているうちに、自分もマグロ釣りたくなりました。
それでもそのころはまだ、実際にキハダマグロを釣ろうとまでは、そこまで具体的に考えてなかったかもしれません。「釣る!」というより、「釣れたらいいな」くらいのスタンスで。
本気は、ここ3年くらいのはなしです。釣れるまで何度でもいってやるぞ!ぐらいに思ってやったのは。
昨年、一昨年も夏の間、何度かいきましたけど、これが釣れない。たまにヒットはするのですが、瞬殺で糸を切られたり、15分くらい戦ってから、レンタルタックルのPEが切れたりしてしまっていました。
タックルもなかなか高いので、どうしてもレンタルでなんとかやっていたんですよね。
ああ、今年も釣ることができなかった~と、昨年、一昨年のシーズンを終えたものでした。
今年のキハダマグロ釣行の記録
今年は、勝負かけました。本気の本気です。いろいろなものを犠牲にしても、今年釣ってやると。
全8回の釣行記録をお話ししていきます。
1回目 「2019年マグロ開始」
- 7月中旬
- キャスティングルアー
- 大磯・邦丸
今年最初のマグロ釣りは、地元大磯の邦丸からスタートです。
邦丸さんといえば、5月のシロギス船来てから、一気にマグロ(笑)。毎年マグロ釣りは8月からでしたが、今年は初めて、7月から挑みました。まだコマセが解禁していないので、キャスティングルアーで勝負です。
今年は勝負かけているので、初めてのルアーマグロをやってみました。船宿の情報を見ていると、ルアーもそこそこ釣れていた様子だったので、チャレンジ。
結果は釣れませんでしたが、世界観が変わる楽しさでしたね!ポイント、風、空気、海の色、景色、鳥の飛び方、味わったことないことだらけでした。
身近な漁港からあんなエキサイティングな釣りに挑めるのは、大変ありがたいです。
跳ねているマグロ探しや鳥山探し。味澤せいじろう船長の気合いの掛け声。
最高にエキサイティングな釣りでした。
たまたま同船できたCB-ONEの佐野さんの、マグロがかかってからのやり取りと、他の人がヒットしたときのサポートはかなり勉強になりました。
この日は、船中マグロ2本。
邦丸のルアーマグロ。いつもブログで見ているだけでしたが、見事でした。すごかった。釣れる確率うんぬんより、また行きたくなる釣りでした。
他の人が釣ったキハダマグロです
2回目「コマセマグロ解禁」
- 8月3日
- コマセ カツオ・マグロ
- 茅ヶ崎 まごうの丸
8月に入り、解禁したばかりのコマセでのカツオ・マグロ狙い。実は相模湾は8月にならないと、コマセでマグロはねらえません。
仕掛けはこちら。
コマセとつけエサはオキアミ。
画像9
黒潮に乗ってきたカツオ・マグロは、コマセ釣りが解禁してからすぐだと、まだオキアミのおいしさを知らないのか、コマセを積極的に食べてくれません。いわゆる「口を使わない状況」。
じゃあ、釣れ初めてからいけばいいじゃないか?という話になるかもしれませんが、
狙ってしまうわけですよ。最初にコマセに口を使いだす初日のXデーを。
そのXデーに当たれば、ガンと食い始めるので、釣れる確率はガンと上がるんじゃないかと。。
結果、カツオ・マグロ0。
何十隻と船が集まる船団になってましたが、釣れてる姿はまったく見えませんでした。
あとで、他の船の釣果も見ましたが、どこもコマセは撃沈。
そんな中、同船のエビングをやっていた人が、35kgのキハダマグロを釣りました。
イワシを泳がせる釣りを除いて、この日の相模湾で唯一と言っても大袈裟はでないと思います。すごい引きで釣り上げるのに30分くらいかかってましたね。しかも、ヒットさせたのが午後1時前。まさに最後の最後にヒット。すごかった。
そして、これを見て、すぐエビングセットを購入しました(笑)
3回目「初のエビング」
- 8月18日
- 茅ヶ崎 まごうの丸
- エビング&カツオ用にジギング
もうこの時期になると、コマセでも釣れはじめていました。最初、カツオも釣っておきたいので、ジギングをやることに。
この日のポイントは小田原方面。同行したMさんは、なんと一投目でカツオヒット!そして、いきなりキャッチ!この日は、もう最初からカツオのナブラも湧いていて、とりあえずカツオは期待大でした。
が、そこまでルアーではカツオは釣れませんでした。コマセの人は、けっこうカツオ釣れてたなあ。コマセでマグロも1人釣れてた気がします。
終了間際、同行したMさんのエビングに、キハダヒット!1時過ぎてたので、まさに最後の最後。
一緒にエビングしてたので、自分が気がついた時には、すでにドラグ出まくってて糸が強烈に出ていました!
やや短めのエビングロッドが、折れそうに曲がって。
ただ、かかったマグロがあまりにでかかったのか、PEから切れてしまいました。どこかで船のヘリにすってしまったのかもしれません。ファイト時間は恐らく5~10分。
Mさん、切れた時の第一声が「ああ~、ごめんなさいー!」。
これは船長に対してか、同船していた人達に対してなのか。糸が切れた悔しさの言葉より、先に一緒に船にいる人たちに対して、この言葉が出たのは印象的だったのを覚えています。
自分はジギング、エビングともにノーヒットで終了。
キャスティングじゃないので、コブだらけで見た目はひどいですが、強力にしたFGノットで挑みました。終始しゃくり倒しましたが、ダメでしたね。
4回目「嵐の中のコマセキハダ」
- 8月下旬
- 平塚 庄治郎丸
- コマセ釣り
いままで、カツオやメジマグロは釣らせてもらっていて、自分にとっては相性の良いのが平塚の庄治郎丸です。こちらの2号船さとし船長は、見事にカツオ、マグロを船の下に通す印象が強いと感じてます。
船内のアナウンスで、たまに「船の下通るよ~」などのアナウンスがあると、バタバタとカツオが何人にもヒットする光景を見ています。
見事な朝焼け。
ここまでの朝焼けだと雨が不安、と思っていたのに、カッパを忘れた!もう、最悪の失態です。
この日はパヤオ攻め。パヤオに着く頃には、もう嵐。雨風がすごい。8月というのに、めちゃくちゃ寒い!カッパなしでは釣りができない。
「ダメだ~!!」と、船内の部屋に避難してると、カッパを着ている人達でさえ「無理だ~!!」と避難をしてきます・・・。
もう、釣りをしないで部屋から外を眺めているだけでした。茅ヶ崎あたりの船は、この日は出船中止していました。
寝たり起きたりしながら、雨風が少しでも弱まって、カツオがバラバラと釣れるのを待っていました。もう、この時はマグロの気分になれませんでした。とりあえず魚を1匹釣ろう。そんな状態。
そして、なんとか雨風弱まった瞬間に、サッと外に出て、仕掛けを落とす。
ガツン!
ほーら来たよ!一投でカツオゲット!
よかった。とりあえず今年1匹目のカツオ。カツオも釣れないと、マグロも釣れない気がしちゃうからね。カツオを針から外してると、また雨風が強まってきたので、また部屋に避難。
となりのご年配の方が笑って声を掛けてくれました。「お兄さん、すごい効率いいね~笑。一回仕掛け落として1匹じゃないか笑」
嵐で余裕なかったからわからなかったけど、たしかに効率良すぎだ(笑)。ずっと外にいた人達から見たら、「なんなんだこいつは」って思えますね。
2匹目のカツオを追加して、また避難していると、なんとなーく、雨風弱まってきた。
そして、小田原方面に大きく移動。
どうやら、マグロ狙いにようやく出られるようになった模様。この日は雨風強すぎて、パヤオ(浮き魚礁)から動けていなかったのです。
そして、マグロ狙いスタート。もう濡れて寒くて、コンディションは最悪でした。集中して、挑める状況ではありません。そんなときに、今日初めての船長のアナウンス。
「反応入ってきたよ~」
その直後、さっきまで一緒に部屋で避難してたエビングの人にマグロヒット!
おお。部屋から出て一投目だ。「反応入ってきたよ」の言葉の直後すぐだ。うーん、すごい。船長、やはり船の下にマグロ通す。
このマグロは釣りあがって、20kgオーバーといったところ。
このあと、大トモのご高齢の人もコマセでマグロを釣って、この日は船中マグロ2本。強風で早上がり。
反省点は、嵐の日に気持ちだけ前のめりになり、釣りに出てしまったことと、カッパを忘れたこと。
雨でボロボロ。。。
5回目「コマセかエビングか。なんとなく気分でエビング」
- 9月7日
- 平塚 庄治郎丸
- エビング、ジギング
結果。釣れず。
コマセの人はカツオたくさん釣れてました。同行したTさん、カツオ3匹も釣ってたので、1匹分けてもらい、おみやげにできました。カツオはタタキにしておいしく食べられるので喜びます。ありがとうございました。
この日、仕立てのマグロの船は、船中で4本くらいマグロ釣って帰ってきていました。相模湾キハダマグロでは有名な、釣り雑誌の表紙にも出たことのあるTさんの御一行でした。ここまで釣ってくるとは、恐るべし。
数年前、このTさんたちと同船したことがありました。このときTさんと同行の方に、「マグロ狙うなら、置き竿でなくて、ちゃんと手持ちでアタリとっては合わせないとダメだ」と教えてもらいました。
「手持ちで合わせないと、餌が飲まれて糸が瞬殺で切られてしまう」と。
同船した日はたまたま隣でやらしてもらったのですが、この日、船内でも貴重なマグロのヒットが自分の竿にあった日でした。
置き竿にしてて、いきなり竿がガン!!!と下に入り、慌てて竿を持とうとした時には、竿は上にビヨーンと戻ってしまった状態。仕掛けを回収すると、糸は切れてしまっている。
港に戻って、船からのサービスのかき氷を食べているときに、声をかけてくれて、「兄ちゃん、さっきのあれ。あれマグロだったよ。ちゃんと手で持ってないとダメだよ。手で持って、ちゃんと合わせてたら釣れてたかもしれないよ。もったいなかったよ」と教えてくれました。
この時から、疲れても集中して手持ちで立ちっぱなしでやるようになりました。
6回目「なにをやってもダメ」
- 9月中旬
- 平塚 庄治郎丸
- コマセ カツオ・マグロ
この日もカツオはポンポン釣れていたのを覚えています。気づくのが遅かったけど、マグロ狙うなら、カツオ・マグロ船でなくて、ちゃんとマグロのみの船に乗らないとと思いました。
この日はMさんと大トモで2人でのんびり。もう、釣れないが続きすぎて、色んなものがマヒしてきている時期でした(汗)。3時くらいに現地到着し、狙った席(大トモで広々と)が取れました。
エビングよりも、すっかりコマセが釣れてる時期なので、Mさんとも話し、いったん落ち着いてコマセでやろうということになりました。
カツオ・マグロだったので、最初はカツオも狙えるポイントでしたが、最初からハリス24号で、水深40mで開始。
どうやらここはカツオポイントのようで、船内でも他船でも、カツオがバタバタ釣れているのが目に入る。
釣れているのが見えると、やはりどうしても気になってしまう。そして、誘惑に負ける。ちょっとカツオ釣ってみようかな・・・と
ハリスを14号くらいに落として、タナ15~20mに。完全にカツオ狙い。とりあえず釣ったら、またマグロ狙いに戻ればいいや。と。
今日も手持ちでアタリを待つ。
ガコン!
きたきた。うおおー!カツオもやっぱり引くー!とやりとりしてたが、なんかガンガン暴れる?引きがカツオじゃない?
中乗りさんがタモ網持ってきてくれたけど、カツオじゃなさそう・・・なんとなくわかってきた。
「なーんだー。色が違うじゃんかー笑」
と、中乗りさん。
上がってきたのはシイラでした。いちおう、タモ網で取り込んでもらいました。90センチオーバー。
キープしようかな?と迷ったけど、今日の狙いはシイラじゃない。これをキープしたら、マグロ釣れないんじゃないか。
と判断して、シイラはリリース。
その後、やはりカツオを続ける。そしてカツオヒット!しかし、途中急激に引きが強くなり、上げられなくなり、糸が切れる。
なんで??と思っていたら、でかいサメがユラ~と泳いできた。サメに食われた?
気がすまなくなり、カツオを続ける。ヒット!しかし、また糸切られる。なんでだ!なぜ上げられない??もう、隣の人、4匹ぐらい釣ってるよ!!俺0匹だよ!
またまたカツオヒット!今度は、サルカンの結び目からPEが切れた!!
あー!今日はもうダメだあ!PEのチェックしてなかったよ!しかし、このPE切れがあったから、あとにつながった・・・
この日はシイラのみ。マグロどころでなくまったくダメ。あまりに苦しんでいる姿を見かねたのか、隣の人にカツオを1匹分けてもらい、おみやげにしました。
7回目「キハダマグロ小田原攻め」
- 9月20日
- 大磯 邦丸 コマセマグロ
もともと行く予定はしていなかった。この時期、連日マグロフィーバーが続いていて、どこの船のホームページでの、マグロが釣れているのを見て、悔しがっていた頃です。
19日夕方前、Mさんが連絡をくれる。今日も茅ヶ崎の一俊丸で釣れまくってる。と、情報をくれました。ページを見ると、マグロ釣った人の写真が速報でUPされている。
釣れてるな~、と見ていて、ふと思う。
「釣ってる人の写真の背景、全部、小田原だよな?これ・・・小田原でも、根府川の沖あたりかな?」
小田原、真鶴あたりの定置網の情報を確認。定置網にもキハダマグロが大量に入ってるじゃないか!
状況はそろってるよ!これは、もう行くしかない!地元大磯、邦丸さんに電話!
いつもはキャスティングルアーの邦丸さんだけど、この時はコマセマグロをやっていた。そして、きっちりマグロを釣っているのを見ていたので、このチャンス、行くなら地元大磯港からだ!
いつもはルアーなので、邦丸さんのコマセマグロはまだ予約が入っていなくて、空いていた。
出船してくれるかわからなかったけど、釣れていたからか、少人数での出船を決めてくれた!本当に感謝です。
大磯港に4:30くらいに集合。スクーターで行くことに。マグロ用のクーラーボックスは家に置いてきたものの、釣れた時のことは、釣れてから考えればいいや。
5:30くらいに出船。
向かうは、やはり小田原。
船には、せいじろう船長。とうきち船長。自分。の3人。恐らく、通常なら出船してくれなかったのではないかと思う。でも、釣れてるからもったいないってことで出船してくれた様子。ありがたい。
これは、コマセをガンガン撒きまくって、絶対に釣らなければ!
大磯からなので、小田原に近い分、早めに到着して釣り開始はできた。まだそんなに船は集まっていないが、すでに数隻は小田原沖にいた。やはり、どの船も小田原沖にやってきているんだな。
さあ、釣り開始。今日は、前回PEから切られた反省をいかし、サルカンの結束はガッチリ!
ハリスは24号の3m。6mや8mの長いのが流行ってるようだけど、釣れてるから取り込み重視。
最初に、船長に言っておきました。
「自分はまだキハダマグロ釣ったことないです。あと、ここ最近ヒットしていません」
「まあ、マグロだからね。そんななかなかね」
あくまで、いつもどおりやる姿勢。そんな様子が頼もしい(笑)
船が徐々に増えてきて、気がつくと、50隻くらいいるんじゃないの?っていうくらい、たくさんの釣り船。それくらい感じるほどの大船団。
ぽつりぽつりと、「マグロがかかってますよ」を知らせる回転灯が他の船に点灯しはじめている。この回転灯を、自分の手で点灯させたいんだよ!
だが、そんなにあちこちで回転灯がついてるわけでもない感じだった。
今日は他の船の無線も聞こえてくる。
「いるんだけど食わないんだよな~」
船長も、いろいろ場所を回ってくれた。
「反応あるんだけどね~。食わないね~。とにかく船の周りグルグル回ってるから」
今日は人数少ないので、船長が声を出してくれると、直接語りかけてくれるようで、これがかなり勇気が出る。やってることは間違っていないんだ!マグロはいるんだ!と。
指示タナも細かく指示をくれる。
40mだったり、50mだったり。たまに、「ちょっと30mくらいからやってみて。それで食わなかったら、徐々に40mくらいに下げていってみて」とか。
せっかく指示をくれているのだから、しっかり返事をして、言う通りにやってみる。
そして、コマセはガンガン撒いた。まったく怠けず、ガンガン撒いた。人数が少ないことは有利。しかし、コマセの量は不利。それなら、自分で手返し良く、撒きまくるしかない。
ちなみに、この日の付け餌はコマセのブロックのオキアミをそのまま使用しました。なんとなく、別の付けを用意するより、コマセからそのまま付け朝にするほうが食ってくる気が自分はしています。ただのイメージですが。
前日、邦丸さんに電話した時、「つけ餌はあった方がいいですか?」と確認したけど、「うちのは大きめだから大丈夫だよ」ってことで安心。今年、別の船でオキアミが小さめのことがあったから、大きいオキアミのコマセを用意してくれると安心なのです。
40m、たまに50m、とにかくコマセを撒く。
無線で他船の船長の声が聞こえる。
「うちは釣れないよ~。お客さん2人だけなのに、全然コマセ撒かないんだもん。」
これを聞いて、さらに手返し良く短時間で何度も仕掛け投入。コマセ撒く!コマセ撒いてから、仕掛けの分カゴを上げてくる高さも、ハリスの分だけにしたり、たまには流れもあるかもしれないから、短めにしてみたり・・・
6時近くから釣り開始。時計はあまり見てなかったけど、10時過ぎくらいか。
この日は大移動無しだから、ほぼ立ちっぱなしで釣りをし続けていた。すべて手持ちで。
それでも船長の声もあり、集中力はまったく切れていなかった。
「その時」は突然、一瞬だけやってくるから・・・
ゴン!!
ゴゴゴゴン!!
きた!
竿が引き込まれた!ドラグが出る前に、合わせを入れる!
グン!グン!と強い引きとともに、糸が強く出ていく。
食ったよ。この引き・・・ 糸の出方・・・
マグロだ!
すかさず後ろを振り返り船長を見て合図!
「マグロ!食いましたー!」
「よーし!アタったかー!」
※前回のヒラメの記事にも書きましたけど、魚がかかったら、必ずでかい声で合図です。
糸が出ていくのを見ながら、いろいろな事が頭をよぎる。
やっとかかった。とうとうこの自分の竿にマグロとのやりとり
なんて引きだ。とうとうおっぱじまった。
落ち着かないと。
釣り上げられるのか?
この時に船長が声をかけてくれた。
「ドラグ少しきついかもしれないから、もうちょっと緩めてもいいよー」
たしかにちょっときついかも。少しドラグをゆるめる。船長のこの声で、少し落ち着けた。
とにかく最初はテンション張りながら、ファーストランが止まるのを待つ。40mくらいで食ってから水深150mで止まった。
急にドラグは締めすぎないようにしつつ、さあ!ファイト開始。
いままでの釣りと違う。
思いっきり竿を上げないと、魚が持ち上がらない。とにかく、とにかく重い。130mくらいまで上げても、150mくらいまで潜られるの繰り返し。
息が切れるよこれ。ハアハア言い出してた。これ、上げられるの??不安になってきた。
ドラグ締めて上げちゃうか?
「船長!これ、ドラグ締めて、あげちゃった方がいいですか!?」
「うーん、それは、お客さんの好きずきかなあ・・・」
そうなのか!このあたりは人それぞれか。だったら、サメも気になるけど、まだ深いし、時間かけて慎重に行こう。
「ハリス何号?」
「24号です!」
の会話の後、ここで、後ろを振り返って回転灯を確認。
おお。回っているよ。俺のかけたマグロで、この船の回転灯が。嬉しい。
マグロの動きに合わせて、船長も船を動かしてくれる。マグロが手前に走り、糸が船底の方に入って、やや糸が船に当たりそうになる。
この辺は、キャスティングルアーのときに見た、CB-ONEの佐野ヒロムさんのやり取りを思い出して、積極的に声を出して合図する。
「船長ー!糸が下に入りそうです!」
しかし、「今、隣に近づきすぎちゃってるから、ちょっと待ってー」との返答。
仕方ないので、体を前にせり出して、なんとか時間を稼ぐ。そのうちに、船長が船を横に動かしてくれて、糸が前に出てきた。助かった・・・。そして、またファイト再開。
でも、とにかく上げては潜られての繰り返し。喉もカラカラ。
やばい。本気で疲れてきたぞ。座ったり立ったり、竿の持ち方変えて少し腕を休めたり。
と。
どこかの瞬間で、少しマグロが弱った。
お?リール巻けるか?ドラグ少し締めて巻いてみる。お!巻けるぞ。船長が「巻ける時はドンドン巻いてー!」と言ってきたので、巻き上げるぞ!
と、したいところが、自分のリールはとにかくパワーが弱い。リールの巻き上げだけでは上がらない!
引き続き、ポンピング。それでも、110~120mくらいには上がっていた。
ここで急に引きが弱くなる。
バレたか?とかなり焦ったほど弱くなった。
100mくらいから、一気に70mまでリールだけで巻き上げられた。
勝手に上に上がったか?と思うほど弱くなったが。70mくらいで、また強くなった。この時点で、15分くらいは経ってしまっていたけど、まだマグロは弱り切ってなかったと思う。
同船してた、とうきち船長も「まだ、こいつ元気だよ」と言っていた。
とはいえ、もうそろそろ勝負かけないと!と決意して、ここからはなんとか、力を振り絞ってポンピングで上げる。
とにかく上げる。
70m。
50m。
なかなか上がらないけど、もう潜られはしなかった。この辺りは、ただただ戦った。
30m。
やっと残り10m。
上がってきた~。やっとコマセカゴが見えた~。
竿受けに、竿を置く。
とうきち船長が、ハリスをたぐってくれる。「ハリスは3mくらいです!」と言っておいた。
タモ網はせいじろう船長。たのむ!網に入ってくれ!
ハリスをたぐってくれるいる間は、またマグロが走り出してもいいように、竿を構える。気を抜かないように心がける。
それでも思う。たのむ!網に入ってくれ!これで釣れてくれ!
魚の姿が見えてきた。
マグロだ!
やっと姿を見られた。
ハリスを持って1周~。2周~。の、たしか2周目でランディング!
入った!!やった!!マグロ釣れたよ!船に入ったよ!
俺が釣ったマグロだ~!
あとから計ったら、重さは26kg
今年は50kgオーバーも出てたけど、25kgを超えたことが嬉しい!
あんまり大きすぎても、自分のリールでは釣り上げられなかったと思う。
来年はリールはなんとかしたいところ。
針は、きっちりカンヌキに刺さっていた。よかった。合わせがガッチリ決まっていたんだ。うれしい。
写真を撮ってもらう。膝にシートを乗せて撮るのだけど、この「邦丸シート」俺も使って撮られたかったんだよ~!
船長に、「これで撮りたかったんですよ。」と言うと、少しだけ笑ってくれた。
重たくて、写真を撮るのも苦戦して、数分かかった。
釣り上げるまでにかかった時間は、たぶん20~25分くらいではないかと思う。正確にはわからない。
「あのー、クーラーボックスなんですけど、あとで家から持ってきてもらうので、それまで入れさせてください」
スクーターで来たので、マグロ用のクーラーは持っていていない。ということで、これに入れさせてもらった
船長「はい。じゃあハリス付けて!次の用意して~」
釣れた余韻なんか、まったく感じさせず、すぐに次を狙う。まさにガチ。こうゆところが最高だ。
そして、すぐ再開。
もちろん2匹目。さらに大物を狙う。
コマセもまだまだある。どんどん撒く。
他の船も、回転灯をまわして、まだ釣れている様子もある。
その後も集中してコマセを撒き続けた。もう1回くらいはアタリが来そうな気もしたけど、ちょうどコマセも無くなり、この日はアタリ無しでそのまま終了。
大磯港に戻ってから、マグロは、船長に持ち帰れる大きさに捌いてもらいました。
ハラワタは捨てて、身、中落ち用骨、頭、しっぽ、心臓の状態までしてもらいました。
そこから、クーラーボックスが来るまで港で待機。やばいな。暑いから、早く来てもらわないと、マグロが・・・
しばらくして、クーラーボックスを持ってきてくれた家族到着。マグロが見られるってことで、近所の子供も4人くらいついてきた。うーん、残念。こんなにギャラリーが来るなら、ハラワタだけ落として、あとはマグロの姿そのままにしておけばよかった。
とはいえ、頭があったので、チビッ子にはこれでインパクト十分。マグロの頭を見て、ギャーギャー騒いでいた。
家に持ち帰り、庭で近所に配れる状態に捌く。中落ち欲しい人には、タッパーとスプーン持参で取りに来てもらった。
身もブロック状に切って、配った。
身はいくらでもあるので、切りながら、かなり刺身をつまみ食い。最高に美味かった。その場で食べたい人にもどんどん食べてもらった。何切れもねだってくる、近所の子供にもどんどん食べてもらった。
カマをあげた人は、すぐに家で焼いて持ってきてくれたりした。
夕方までずっと人がにぎやかで、まさにマグロ祭りという感じで、うれしかった。「マグロ」のインパクトはすごいもんだな。
結局、マグロはブロックにして、全部で15世帯くらいにおすそ分け。会社にも持っていけた。
「キハダマグロには、トロは無い」なんて聞くけど、これはどうなんだ!この脂の乗りは。
中落ちも美味い!
相模湾のキハダマグロは、ものすごく脂が乗ってて、最高に美味。食っても食っても無くならない、脂の乗ったマグロを食いまくりました。
頭も2つに割って、塩焼きに。シッポや心臓は煮つけに。心臓も、体に良さそうな味だったなー。
「マグロを釣った」と聞いた、釣りをしない人からは、だいたい同じ質問があった。
・竿で釣ったんですか?
・最初からマグロを狙って釣りに行って、マグロが釣れたんですか?
この2つが多かった。
普通は「え?マグロって釣りに行くの?」になりますよね。
これだけ、いろんな人にも喜んでもらえて、釣れてよかったよかった。
いつも情報くれて、誘ってくれて、一緒に行ってくれたMさん。
何度も行って、その後の反省会でも一緒に飲んだDさん。
自分がボウズの時にカツオをくれたTさん。
「釣りを楽しむ」を見せてくれたリキさん。
皆さんありがとうございました。
いろいろな人のおかげで釣れましたよ。
8回目「ラストマグロ。また来年会おう!」
- 10月20日
- 茅ヶ崎 一俊丸
どこかで、もう1回。もう1匹釣りたいと思いながら、なかなか行けず、キハダシーズンも終盤。
途中、横須賀 こうゆう丸さんでアジ。葉山のボートでクロダイ、イナダなど釣ってました。
最後に1回行けたのは、リキさんからの誘いがあったからでした。
なんとリキさんは、今年から釣りをはじめたも同然で、船釣りも今年が初めて。
どうやら、カツオを何匹も釣ったことで、「どうしてもマグロを釣りたい!」と思った模様。
リキさんは、最後にどうしてもマグロ釣り行きたい!しかし、いつも行ってるMさんは都合により来られない。いきなり1人で船は不安ということで、自分に、一緒に行こうと連絡をくれました。
これはすごく嬉しかったです!
Mさんを通じて知り合ったリキさんと、2人で行くことになった釣りの縁。今年から始めたリキさんが、ここまで釣りに熱くなってくれて、一緒に行けること。本当に嬉しかったです
釣りの結果は、船中ノーヒット。
気合いの、最初から最後まですべて手持ち。でやってましたが、全然ダメでした。
この日の相模湾は、全然釣れませんでした。一俊丸さん全体でも、マグロ0でした。
今年のマグロはこれで終わり。来年も頑張ります。
この後のシーズンは、まずは泳がせでブリを狙います。
長々とありがとうございました。
■寄稿者
大磯のナベ
大磯在住で主にロングボードでの釣りをしています。釣果やノウハウなどを今後ご紹介していきます!
大磯のナベさんの過去寄稿記事
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