こんにちは、jomoです。
先日初挑戦し、撃沈の憂き目にあった東京湾のテンヤスミイカ。
このままでは、エギ・スッテで狙うスミイカのノウハウ記事の信ぴょう性も薄れるというものです。
1月22日、凪の大潮という絶好の釣り日和に2回目のチャレンジをしてきましたので、そのようすをお届けします。
結果としては、前回の反省点を踏まえた釣り方が効いたのか、良型を含め6杯と雪辱を果たせました。私のようなテンヤスミイカビギナーの方、また、これから初めてみたい方に読んでいただけると、参考になるかと思います。
釣り客少なく、割り当てを期待!
お世話になったのは、横浜・金沢八景の一之瀬丸。そこはかとなくリア充オーラをかもし出す渡辺直人船長がスミイカ船の舵を握ります。1年の半分はスミイカを追っている(もう半分はマゴチ)だけあって、まさにプロ中のプロ。分からないことは積極的に聞きましょう。
受付のガラポン抽選会ではお年玉クーポン券がもらえました
席は左舷の前から2番目。当日は3連休の中日。初日と3日目に釣り人が分散してくれたのか、私が座った左舷は4人のみ。
しめしめ、これは割り当てが増えるぞ…。
やはり底物の場合「割り当て」は釣果に影響を与えると思うんですよ。同じ筋を釣るとして、そこに落ちている仕掛けが少ないほど、ターゲットがアタックしてくる率は上がります(コマセを使う釣りはまた別の話)。加えて、オマツリの頻度が減ることで実釣時間が長くなるというメリットも。
どうしても釣りたい魚がいるのならば、平日の釣行を計画してしまうのも1つかもしれません。
久里浜沖で釣り開始も、肘痛く
凪良く、期待が高まります
出航した船は一路南へ。
スミイカ釣りは秋に東京湾の中央付近に位置する浅瀬「中ノ瀬」で開幕するのですが、この時期は深場に落ちて集まるそう。そのたまり場の1つ、久里浜沖で釣り開始です。水深は70メートル前後。
よし、じゃあさっそくキャストし…。
いててて。
じつは3週間ほど前、ジムで左肘の靭帯をケガしているのです。痛みが強く、キャストは無理そう。
左肘の負傷が前回の反省点を潰す
前回のテンヤスミイカの記事で、以下のの3つを反省点として上げました。
- 専用竿(長い)でうまくキャストできない
- シャクリでテンヤが浮きすぎる
- シャコの頭部を固定する輪ゴムの色など細部にこだわり迷走する。。。
前述した左肘のケガが、幸いにも1と2をクリアしてくれました。
1については、キャストを完全に諦めました。ただでさえ専用竿では飛距離を出せないのに、当日は肘が痛すぎて前方に仕掛けを振り出すことすらできません。
そこで、徹底して船下を狙うことに。広い範囲を探れない分、覚悟をきめて丁寧にしゃくるように心がけました。
シャクリに関しては、本来支点となるべき左手に負担をかけると肘が痛いことから、竿尻を左脇に挟んでここを支点にするように工夫しました。
「リールをパーミングした左手を腰あたりに構えて支点とし、右手でリールシートと元ガイドの間を下から支えて小さく鋭くしゃくる」という正しいフォームと比べると、シャクリ幅もスピードも劣ります。
しかしこれが功を奏し、テンヤが30cm程度とちょうど良い高さに跳ね上がるようになりました。これで2も解決(?)。邪道ですねー笑。
ちなみにこのスタイルには、追いアワセがしにくいという致命的な欠点があります。支点の位置が高いんです。
何より、玄人衆のシャクリのような美しさがありません。肘が治ったら、専用竿でのキャストとともに、正統派のシャクリを身につけていきたいです。
信じたい、この透明感
3は、前回の釣行に備えて買った透明輪ゴム一本槍で。この輪ゴムのみをタックルボックスに入れることで、余計な迷いを払拭しました。
さらに、スッテも使わず、一貫してテンヤのみで釣ることを決意。とにかくあらゆる迷いを断ち、シャクリへ集中する戦法です。
歴戦のスッテ兵たちも、この一戦では待機
スミイカの取り込みに苦しむ
釣りを開始して30分ほど、船内ではポツポツと型を見た人が出てきました。
5秒、6秒、7秒と短めのステイ時間でシャクリを繰り返すも、いまだノリはなし。さっそく迷いがでて、輪ゴムを変えたり、スッテをつけてたくなりますが、今回はその選択肢はNO。しゃくることのみに集中!
うーん、スミイカもこう寒いと活性が低いのかも。
気分を変え、やや長めに10秒ステイでしゃくってみます。
しゃくっ 一瞬止めて…ふんわり落とす。
10秒ステイ
しゃくっ 一瞬止めて…ふんわり落とす。
10秒ステイ
しゃくっ 一瞬止めて…ふんわり落とす。
10秒ステイ
しゃく、
ドシンッ!
ノリました!
重量感。
脳内に分泌されるアドレナリンに高鳴る動機と荒くなる鼻息。すかさず追いアワセ。左肘をかばいつつ巻いてきます。
水面まで来たスミイカは、この時期らしい、なかなかのサイズ。
落ち着いて…竿を立てて…。
あ、痛ーい!左肘が思ったより痛く、スミイカを水面から上げられません。くぅー。よし、もう少し竿を短くして持ってならいけるか、、、。って、痛たたた。
あっ!
変な竿の操作で振り子のように揺れたスミイカが船にぶつかり、バレてしまいました。
船長室から飛び出てきた渡辺船長が、すかさずスミイカが吐いたスミの煙幕のあたりをタモですくってくれたものの、すでに逃げてしまったようです。。。
この煙幕の中に隠れていることもあるようですね。
「丁寧にやってねー、慌てなくてもまず逃げないからさ」
了解っす、おし落ち着こう。
長めのステイでスミイカのノリ良く、数が伸びる
どうですこのシャコの目は、いかにもスミイカ受けが良さそうな…
気を取り直し、再び船下を丁寧に攻めていきます。
ステイ時間は先ほどノリのあった10秒でいくことに。惰性でシャクリゾンビになることもなく、粛々とシャクリます。
スミイカがシャコを見ていることを信じ、そして、シャクリごとにその接近が行われていることを想定しながら…。
よー、中ノ瀬は楽しかったかい?
しゃくっ
そこは深くて暗いよな。
しゃくっ
腹減ってねーか?シャコなんてどうだい?
しゃくっ
そうよ。生きてる上モンだぜ。どうよ、この輝く目は?
しゃくっ
ちょっとだけ味見してってよ。ね?
しゃくっ
ドシッッ!
重。
よーしよし、今度は確実に取り込みますよ。
水面まで来たら右手でアシストして竿を立て、スミイカが手元に来たらすかさず右手でテンヤをキャッチ。
開始から1時間ほどでようやく1杯めをゲットです。我に返ると、渡辺船長がタモを持って待機してくれていました。ありがたや…。
その後はポツポツと追加でき、6杯まで数を伸ばすことができました。
グッドルッキングガイズ
この日のステイ時間は小型の1杯が5秒、残りは全て10秒。長めが効果的な日だったようです。釣況によってステイ時間を使い分けるというのが重要な釣りですね。
テンヤスミイカ道はまだまだ続く
今回の釣行では、「船下狙い・テンヤのみ」でも十分な釣果を出せることが実感できました。
ただ、乗船人数が多くて席が潮ケツの場合に釣果を伸ばすには、キャストが必須になるのだと思います。
また、スミイカがやや浮いているのか?スレていなくて好奇心が旺盛な個体が多い場合、スッテにばかりノるシチュエーションもあるようで、臨機応変な対応が求められそうです。
平田さんのテンヤスミイカ記事では、船長からスッテの使用を強く勧められて釣果を出したとのことです。
ただ、私のようなテンヤ初心者はまず、しゃくりを低く、鋭く、安定的に繰り返すことが一番大事なのかなー、と思っています。
おまけの料理:白灼墨鱼
刺身に天ぷらやフライというようにどう料理しても美味しいスミイカ。
今回は中華料理「白灼墨鱼」(スミイカの湯引き)にしてみました。
白灼墨鱼
皮をはぎ飾り包丁を入れたスミイカの身に、塩・コショウ・紹興酒で下味をつけ、片栗粉とサラダオイルをまぶしておきます。
表面が白くなる程度にさっと湯がき、水分を軽くふいたところに白髪ねぎ、糸唐辛子を乗せ、ソース(醤油・ごま油同量+砂糖少しだけ)をかけます。
白煙が出るまで熱したピーナッツ油(なければサラダオイルでもOK)を白髪ねぎの上から回しかけ、刻んだ香菜をあしらって完成です。
加熱することで増したスミイカの甘みがとても美味しい一品。ねぎの香りとイカの旨味、ごま油の香ばしさが混然一体となったソースをご飯にかけてかきこむのもおすすめです。
ようやく入り口に立てたテンヤスミイカ道。
今後も楽しみながらゆっくりと歩を進めていきます。ご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご一緒しましょう。
寄稿者
jomo
東京湾・相模湾の船釣りがメイン。小物釣りなら何でもウェルカム。江戸前物としてカテゴライズされる、マダコ、マゴチ、スミイカあたりの船が好き。
当日のタックル
- ロッド:リョービ 夢幻海スミイカ
- リール:ダイナスター150
- ライン・リーダー:PE1.5号+リーダーフロロ5号
- しかけ:スミイカテンヤ、シャコエサ
お世話になった船宿
関連アイテム
▼テンヤスミイカの釣果を安定的に上げるには専用竿の持参が効果的です。深場の場合、手返しを考えハイギアのリールがオススメ。PEラインはアワセ切れもあるので1.5号以上。1月2月は70m程度の水深がメインなので、高切れに備えて最低150mは巻いてあるとよいでしょう。リーダーは4号もしくは5号。リーダーをつけることでキャストミス時の高切れも少なくなります。テンヤは25号の夜光タイプを複数持参して、蓄光しながらローテーションすることで釣果が伸びます。
ORETSURIフィールドレポーターについて
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