人気のタコ釣り。ここ数年はエギタコが特に人気を拡大していますが、伝統的なテンヤを愛する人もまだ多いジャンルです。
両者の釣果に共通して関わるのが集寄(しゅうき)。
今回はタコ釣りの釣果を上げる集寄の種類と選び方のコツを解説し、おすすめアイテムを紹介します!
タコ釣りの集寄メリット・デメリット
まずはじめにタコ釣りの集寄使用について、メリット・デメリットを紹介していきます。
メリット:タコを効果的に寄せることができる(できているという自信が持てる)
集寄はつけなくてもタコは釣れるが・・・
タコは視覚や嗅覚(味覚)で餌(獲物)を捕捉し、テンヤやエギに襲い掛かります。
タコは「高度な知的生命体である」という研究結果は多数あり、捕食行動以外にも、対象物に抱き着いたり触って遊ぶこともします。
餌やエギ単体だけでなく集寄を効果的につかうことで、タコの食性だけでなく好奇心に訴求し、釣果につなげられるかもしれません。
参考情報:オクトパスの神秘:海の賢者は語る(南アフリカ海域におけるタコの生態について学べます)
デメリット①:潮受けしやすくなる
集寄はつければつけるほど潮受けします。
潮が速い海域や深場などでは、集寄をつけることで底取りもできなくなることもあります。
そのため、集寄をつけないほうが釣れることもよくあります。
また集寄つけすぎ問題は、船釣りでは自分だけの話ではなく、オマツリの原因にもなります。
タコを釣りたい一心での集寄のつけすぎは禁物です。
もしオマツリが頻発する状態や底取りが上手くできない場合は、思い切って集寄をすべて外してみましょう。
デメリット②:触りがわかりづらくなる
集寄をつけるデメリットの2つ目はタコの触りがわかりづらくなるという点です。
前述の潮受けとも重なるのですが、集寄をつければつけるほど、エギやテンヤの動きがわかりづらくなります。
低活性時のタコは触腕の先だけでエギやテンヤに触れます。
このとき集寄をつけすぎていると、竿の感度がいくら良くても「触り」の判断ができません。
結果、エギやテンヤをタコの前から素早く移動させてしまったり。
また、さらに激しく動かしてタコが乗る「間」をつくれなくなってしまうことも。
タコ集寄の特徴とおすすめアイテム
次によく見られるタコ釣り用の集寄を紹介し、それぞれのおすすめアイテムを紹介していきます。
集寄系オモリ
タコが好む夜光グリーンカラーのオモリ
エギタコの場合、最も基本的な集寄はオモリです。
オモリだけを集寄として扱えば、潮受けも減ります。
夜光白・グリーン、白、赤、ホログラムなどの色付きオモリは、タコの好奇心を刺激し釣果につながることもあります。
無垢オモリから自作する場合は、屋外で白や夜光スプレーで色をつけたり、マニキュアで色をつけ、ホログラムシールなどを貼り、クリアコーティングします。
<おすすめアイテム>
反射材・フィルム・テープ素材
アルミやビニールフィルム素材の集寄や集寄リーダーはテンヤでも人気
ホログラムシールなどの反射材や、アルミやビニール製フィルムでつくられた集寄はタコ釣りでも昔から人気です。
特にアルミやビニール製フィルムのアイテムは「集寄リーダー」とも呼ばれ、PEラインや渋糸の先糸として使用することもできます。
底上にあるエギやテンヤの上50㎝程にアルミやビニール製のフィルムが漂い、周囲のタコにアピールします。
50号程度のテンヤ釣りならばよいですが、軽いオモリのエギ釣りでは潮受けしやすくなるので注意が必要です。
100均アイテムなどで自作も簡単ですが、脱落しやすいものは海洋ゴミを増やす原因ですので注意しましょう。
<おすすめアイテム>
タコベイト系
針部やタコエギ頭部やスナップ部などに簡単に装着できるタコベイト
タコベイトはワーム類に近いですが、集寄としてアピール力を高めるのに効果的です。
タコベイトは頭部をカットしたり穴をあけ、針・タコエギ頭部・スナップ部に装着して使用します。
<おすすめアイテム>
ラバー系
ラバージグなどで用いられる細いラバー素材の集合体もエギタコやテンヤの集寄として人気です。
エギの頭部やスナップにつけてアピールを高めます。
<おすすめアイテム>
ブレード
コロラドブレードはきらめきや音でタコを寄せる
ウィローブレード・コロラドブレード類は回転することで光のきらめきを反射してタコを寄せます。
単体で装着するものとリーダー型のものがあります。
<おすすめアイテム>
ワーム類
餌やエギに加えて、ワーム類をつかうことでタコを寄せる方法も人気です。
比較的、蟹やザリガニ(エビ)に近いタイプがよくつかわれます。
装着方法はサイズによりますが、大型のものはエギ本体に結束バンドで固定。
小型は針やスナップ類に固定します。スナップへ固定するときは結束バンドをワームにセットしてから装着すると外れにくくできます。
<おすすめアイテム>
まとめ
潮が速いor触りをしっかりとりたいときは、高アピールエギを使い集寄をつけないことも有効
今回はエギタコ・テンヤマダコでよく使用される集寄(しゅうき)について解説しました。
メリット・デメリットをよく理解できていない場合、釣果を上げようと集寄をたくさんつけすぎている例も見ます。
市販品の場合、根がかり時のコストはさらに上がるほか、肝心の釣果にもつながらないことも。
タコ釣りで集寄をつかうときは、釣況に応じて、使用していくとよいでしょう。