毎年3月から5月にかけては、ホタルイカが漁獲されるシーズン。
流通速度や鮮度管理も向上し、産地以外でも生のホタルイカをスーパーで気軽に手に入れることができたり。
今回は実際に「生ホタルイカ」を買って食べてみた話です。
生ホタルイカを食べる危険性
ボイルされたホタルイカは、日本全国のスーパーにならぶのでみなさんもご存知でしょう。
が、産地では生を調理して食べるのが一般的なようです。
ホタルイカには、アニサキスがいるんじゃないの?
そう思って調べてみると、「旋尾線虫(せんびせんちゅう)」という線虫の仲間が全体の7%程度寄生している可能性があるとのこと
この旋尾線虫をたべてしまうと、食べて数時間後にお腹が痛くなったり、嘔吐したり。
あらこわい。
また時間差攻撃で、食べてから2週間前後に「皮膚爬行症(ひふはこうしょう)」という、ちょっと禍々しい名前の症状がでるらしいんですね。
これって、皮膚にみみず腫れができて、それが移動するとのこと。
がくぶる。こわい。
一方、産地の富山湾界隈の方々によるネット上のコメントをみていると、「生ホタルイカ(゚д゚)ウマーヒャッハー!」「ホタルイカは生にかぎるぜー( ;∀;)」みたいなものもみられたり。
当たらなければ、どうということはない。
そういうことなのでしょうか。
スーパーにて「生ホタルイカ」を買った
近所のスーパーに行ったら、ホタルイカシーズンということもあり、新物のボイルホタルイカが売られていました。
250円。リーズナブルで何より。ご奉仕ありがとう。
消費期限まで数日あるので、鮮度はよいのでしょう。
ふと隣をみると、ボイルされていないホタルイカもありました。
量もボイルとくらべると少ないが598円。
ふむふむ。刺身等で生食する場合は内臓をとるのね
にゃるほど。いい値段だな。
普段だったら買わないんのだけど試してみよう。
ということで買ったのがこちらの生ホタルイカ。
特に状態がよいものが選別されていて、鮮度は高そうです。
心なしか冷蔵庫から出しておいておいたら、身の白さが増したような。刻一刻と鮮度は落ちているということでしょう。
ズームしてみるとこんな感じ。だんだん白くなってきました。。。
目はキレイ。
生ホタルイカの「なんちゃって沖漬け」
イカ類の沖漬けは、水揚げや釣ったばかりで墨をさかんにはいて、ぴゅーぴゅーいっているイカを漬けダレにぶち込むわけです。
イカが海水の代わりにつけダレを吸い込み、死亡、タレが全身にしみこんでうまいぜヒャッハー。というやつですね。
なんちゃって沖漬けというのは、鮮度が高めのイカ(お亡くなりになったもの)を家庭で漬け込むという技です。
<漬けダレの材料>
- 醤油
- 砂糖
- みりん
- 日本酒
- しょうがスライス
- 島唐辛子(伊豆大島産)
※一旦煮切ってから冷やしてつかう
うーむ。よく浸かってくれよー
とはいえ、このまま食べると、旋尾線虫が死亡していないかも。
ということで、冷蔵庫でしばらくつけたあと、冷凍庫で4日寝かせます。
この様子はまた別途。
解凍したなんちゃって沖漬けは、ルイベ状態でスライスしてレモンをしぼって食べたり、
厳密には家庭用冷凍庫は-18℃程度。
確実に処理したい場合は業務用冷凍庫が必要です。
(a) −30 ℃で4日間以上、もしくはそれと同等の殺虫能力を有する条件で凍結すること(同等の 殺虫能力例:−35 ℃(中心温度)で15時間以上、または−40 ℃で40 分以上)
出典:国立感染症研究所
生ホタルイカの串焼き
スタンダードな30秒ボイル刺身にしようとおもったのですが、イカって焼くとうまいよね、ってことで串焼きに。
活殺獣神衝!
うわ、やべー串が燃えた!
追加で火属性のダメージか!
ということで串が燃えて、ファイラ!
ちわーっす。できあがりでーす。
レアな内臓がジューシー。
レモンをしぼって生姜をつけていただきます。
ひーはー。うーむ美味。
実に美味。ものすごく美味。
白ワインとよく合う。
生ホタルイカの30秒ボイル刺身
市販のボイルホタルイカは、保存性を保つためにしっかりボイルしていると思われ内臓もくずれません。
あれはあれで酢味噌をつけてうまいですね。
が、生のホタルイカをちょいっとボイルしたものを刺身にするのも旨いようです。
ためしてみます。
<酢味噌の材料>
- 味噌(赤より白系のほうがまろやか)
- みりん
- 酢
- 砂糖
この材料をまー適当にまぜておきます。
そんでもって、ホタルイカをざるに入れ、海水ほどの塩分濃度にした湯でゆでます。
声をあげて30秒数えましょう。
そういえば、子供ちゃんだったころは、お風呂にはいるとき100秒数えていたなー。
というとこで、ゆであがり。
ソフトボイル状態
旋尾線虫は、熱に弱いようで30秒熱湯でボイルすればOK。
2. 生食用以外の場合は、加熱処理(沸騰水に投入後30秒保持、もしくは中心温度で60℃以上の加熱)を行うこと。
出典:国立感染症研究所
で、ゆでたての半ボイルホタルイカを食べる。
・・・
・・・
・・・
なんだこの旨さは。
産地で漁獲されてすぐに浜で釜茹でされているやつもまー旨いんだけど、半ボイルはさらに生に近く、風味が抜群。
内臓ともども、命が口のなかでスパークするというやつですよ。なにそれ。
ぜひやってほしい。
まとめ
産地以外では、ホタルイカはボイルで売られていることがほとんど。
ですが物流の発達により、選別された状態のよい生ホタルイカをスーパーで見る機会も増えてきました。
生食は寄生虫による危険が伴うので、サクッと茹でてから食べるか、冷凍処理してから食べることをオススメします。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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