アジもいろいろいるんだよという話

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マサバ、マアジ、マルアジ、マアジ
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アジ。いわずもがなスーパーポピュラーな魚であって、その名の通り味がいいので誰もが好きな魚だ。

でも、一口にアジといってもいろんな種類がいるのはご存知だろうか?

先日金沢八景からアミ五目船にのってきたのだが、前半でナイスサイズのアジがバホバホ釣れた。

船釣り初心者としてはもうウハウハなのだが、どことなくこのアジの色艶だったり形状が細長いところをみて、「これマアジじゃないのでは?」と気になっていた。

すると、後半のポイントで船長が「このポイントはマアジのいいのが揚がってますんで、がんばってください。最初の頃釣れたのはメアジとかなので」といっていて、沖上がりのときには、「メアジとマアジの肉質はもうぜんぜん違って、メアジは干物にして冷凍して肉の細胞を壊して云々」ということをいっていたのだ。

ふむ。アジもいろいろいるんだな。

目次

釣ってきたアジたちを眺めてみる

これが今回の釣果。一見、マサバとマアジのようにみえるが・・・

上からマサバ、マアジ、マルアジ、マアジ

よーく見ると、アジも複数種類いるようだ(正確にはわからないが)

ちょっと上のアジのほうが目がでかい気がしないでもないぞ。するってーとこれがメアジかな。だけど黄色線がない。エラ蓋の中に突起があるようだが、確認するのを忘れた。たぶんマアジということで。

上から3番目のアジ。この分離したヒレがあるのはマルアジとのこと。

<アジ類の見分け方の特徴>

  • マアジ:やや幅広(居つきの黄アジと回遊型で個体差あり)。ゼイゴのカーブが急。背鰭&尻鰭と尾鰭の間に離鰭がない。アジは一番味がいいと言われている。
  • マルアジ:やや細め、背鰭&尻鰭と尾鰭の間に離鰭がある。ゼイゴのカーブがゆるやか。アジはマアジに劣るといわれている。血合いが多目。
  • メアジ:やや幅広、背鰭&尻鰭と尾鰭の間に離鰭がない。ゼイゴのカーブが急。マアジと比べると目が大きい(名前の由来)、黄色いラインが胴に走っている。
  • ムロアジ:やや細め。血合いの割合が多い。背鰭&尻鰭と尾鰭の間に離鰭がある。
  • アカアジ:やや幅広。背鰭&尻鰭と尾鰭の間に離鰭がある。ヒレが赤い。

マルアジ(と思われる個体)は干物に

正直、個体の見分けが完全ではないと思うが、たぶんマルアジだろうと見分けた個体は基本的に干物にすることに。

サイズが大きいので頭を落として、内臓と血合いをきれいに落とした後、以下の漬け汁に30分程度浸す。

<干物の漬け汁>

  • みりん少量
  • 日本酒多目(安酒をドバドバ)

※塩分濃度は好みだが、海水ぐらいにしている。みりんと酒を入れることで、臭みを制御しつつアミノ酸の旨みを引き出すことができる(と信じている)

このように、ひものネットにいれて一夜干しにしてみたものを並べると壮観ではある。

とにかく身が厚い。

マアジは刺身に

マアジと思われる個体は、刺身にしてみた。

脂のノリでいうと、マアジ(と思われる個体)が一番ぬめぬめとしていた気がする。

フィレ状態にしておいて冷蔵庫に保管しておくと、いろいろ展開しやすい。

<アジのフィレの展開事例>

  • 刺身
  • たたいて、タタキ&なめろう(雑にたたくのをタタキと呼んでいてしっかり身をつぶすのをなめろうと呼んでいる)
  • 酢締め
  • 胡麻和えにしてまご茶漬け

これが刺身だ。

アジの場合も、初日に食べるよりは、フィレにして1日ねかしたほうが味にまろやかさが加わっている気がしないでもない。

フィレの展開事例にあった酢締めがこれだ。

今回は贅沢に、スダチとみょうがを入れて漬け込んでみた。

酢締めにすると数日はもつので毎日アジを楽しむことができる。

<アジの酢締め(贅沢ver)>

  • みりん
  • 日本酒
  • 砂糖(きび砂糖をつかうとまろやか)
  • 青唐辛子(腐敗を抑制する気がする)
  • みょうが
  • スダチ

これらをよしなに混ぜて漬け込んで冷蔵庫にしまっておこう。調理した翌日にはいい塩梅になっている。

翌日のアジの酢締め。さっぱり旨い。

翌日のアジの酢締め。さっぱり旨い。

マサバは塩焼きと炙り締めサバに

おっと、アジの話ばっかりしていたなと。俺を忘れていないか。あ、もしもし俺だよ俺。そう俺。

っていうと、どうもオレオレ詐欺っぽいが、マサバを忘れてはいけませんぞ。

そう、秋のサバは旨いと評判なのだ。

まず、フィレにして両面に塩をふって30分放置しよう。

30分たったら、水洗いをしてドリップを流しつつリードで水気をしっかりぬぐっておく。

そんでもって焼く。

焼くときは焼きすぎに注意だ。

皮目がこんがり焼け、身がジューシになっている状態がのぞましい。

こーんな感じ。

脂が多い個体はこのように、焼いていると脂がジュクジュクしてきてじつにいい。もっとやれ。

食べるときは柑橘類との相性がいいので、レモンやスダチや大根おろしをあわせて食べよう。

単純にポン酢をかけて食べても実にいい。

※正直なところアジの刺身も旨かったが、このサバの塩焼きが今回の料理ではベストであった。なので、アジ釣りでも大き目のサバが釣れたら締めてしっかり冷やして持ち帰ろう。

次に、これからの炙りしめ鯖の話をしようか。

さきほど、アジの酢締めのときに話した漬け汁とほぼ変わらないところに塩で締めたサバを投入する。

漬け時間は好みだが、1日置いたほうが個人的には好きだ。

アニサキス界隈がこわいよーという人は、酢から上げた時点で一回24時間以上冷凍しておくと安心だ。

わたしはいつも生である。ふはははは。あたらなければどうということはない。

まな板の上で、切り分けた締めサバをバーナーで炙る。

このとき、シュゴーと効果音を口で奏でると締めサバがグーンとうまくなる。

っていうのは嘘だよ。そんなに怒るなよ。

うむ。どう考えてもうまいだろこれ。

このまま酢飯にのっけて押し寿司にしたら泣けるぐらい旨そうな気配がしている。

断面図がこちら。脂がにじんでいる。

口に含むと、じんわり脂がひろがり、これが実にうまい。

別に炙らなくてもうまいのだが、バーナーで炙るとさらに旨い。サバの皮はしっかりしたものであるので、炙らないと多少口触りがあるが、あぶることでこれが噛み切れるようになる。

昨今流行りのインスタ映え的にも炙ったほうがよいだろう。

アジとサバのアラを中華スープに

本当は和食に合わせる汁物なので味噌ベースのアラ汁を作ろうとしたのだが、冷蔵庫に味噌がないという現象に気づいてしまった。

ということもあり、途中から思想転向し、強引に中華スープにした。

アジとサバのアラへ熱湯をかけて、洗い流す。いわゆる霜降りという技法だ。

その後、鍋に水を張り、そこから野菜とアラを炊いていく。

当初は味噌汁の予定だったので昆布が入っている。

が、昆布も昆布でクラスに一人はいる調整穏健派ではあるので、ウェイパーを投入し強引に中華思想に染めたとしてもちゃんとついてきてくれるのが安心できる。昆布だったら北朝鮮の主体思想でもなんとかついてきてくれるかもしれない。

最後にごま油をおとせば、完全和食に浮いている中華スープができあがる。

みなさんには味噌を切らさない人生を送っていただきたい。

まとめ

「アジを料理していてアジはいろいろいるんだなと思った」

というタイトルでお送りした本記事だが、ふりかえってみると、サバ最強伝説だと思った。

サバマンセー。

本料理の材料をゲットした釣行記はこちらからどうぞ。

今回のアジを使った竜田揚げづくりはこちらから

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