「朝起きると、胃がむかむかするんです。」
「歯磨きをすると、おえっていうアレ。」
・・・
少年時代に胃薬のCMにでてくるそれらのメッセージをみてもまったく実感がわからず、ようわからんけど、おっさんっていうのはなにかと大変なものなんだなー。と、思っていたのです。
ところが、あの永遠とも思われた月日がスーパーカーのようにびゅんびゅん走り去っていき、いつごろからでしょうか。わたしもおっさん界隈の仲間入りを無事果たすことができました。
鼻毛に白いものが混じってから、かれこれ8年ぐらいはたった立場からすると、やっぱり朝起きたら胃もたれとか、胃がむかむかしているから二度寝ちゃんという状態はかなり実感のある症状です。つらい。
真夜中に小腹が減る。そこで、威勢よくシャウエッセンとかポテトチップス一袋とかカレーヌードルあたりをかます。で、寝る。
そんでもって起きる。
すると、胃もたれですよ。
歯磨きをして、舌をみがくとおえっているんですね。かなしい。
でも、人間はごはんを食べないと生きていけません。
もっと生きていたい。
なんだかんだ世を嘆いているあなたもそう思ってはいるんではないでしょうか。
今回はそんな中年界隈にむけた釣魚料理「「アジなめこおろし」をつくったので紹介します。
マアジは酢締めにしておく
素材はマアジです。できれば、黄アジがよいと思います。
あんまり大きのよりは25cmぐらいまでがよいかなーと思います。
さくにして、
シンプルな酢締めにする。
今回はすし酢に15分ほど漬け込みました。
このぐらいのつけこみだと、表面2mくらいだけ酢が浸透している状態。
酢締めにしたアジは細切りに。
糸づくりといってもよいんですが、それほど細くないので。
なめこおろしダレをつくる
胃には大根おろしがいいんです。
なんでかというと、おろしたての大根には、「ジアスターゼ」という酵素が入ってまして、この酵素がでんぷんの分解を促すんですね。
文豪夏目漱石氏もじつはかなり胃弱だったんですが、著作を呼んでいると、大根おろしを飲んでいたりするような記述があったりします。
そこになめこです。
なめこにはオクラなどにも共通する粘りの物質がありましてね。そいつがおっさんの胃粘膜を保護して消化をうながしてくれるわけです。
今回は、新潟さんのでっかい完熟なめこというやや高めの素材を用意しました。が、まーそのあたりにうってるちっこいザ・なめこでもOKです。食べ応えや香りはカサがひろがった完熟なめこが優勢です。
なめこはさっと湯通しするか、1分以内でレンチンして冷やしましょう。今回レンチンしすぎてなめこがへたったのは事実です。
大根おろしをつくったら柚子の皮を擦りましょう。柚子は丸のまま、皮の黄色い部分だけすります。
そこに七味唐辛子と安ポン酢を。
ん、それって、胃にいいんだっけ?という話なんですが、まーそういった細々したことを気にしすぎるから胃弱になるんですよ。どんとこい。
そこに酢締めのアジをいれて、すこし和える。
で、盛り付ける。
・・・
仕上げに、柚子皮とか小ねぎをちらしておけばよろしいかと。あと追い七味。
これをですね、白飯にぶっかけて食べる。
すると、あれ、
ワイ、お腹減ってなかったのに、飯がかってに吸い込まれるぞ。なんだこれはポルターガイストか。
みたいなことになる。
他にも、安めんつゆあたりでわったつゆに、冷水で締めた蕎麦もあうはずです。
アジなめこおろしそば。
おそらく、日本全国どの蕎麦屋にいっても食べられない逸品ですね。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
<大根の部位とおろしの水気について>
今回のアジなめこおろしは、青首大根の青いところをつかっているので、甘めにできています。辛めにしたい場合は辛い種類の大根か、大根の下側をつかうとよいです。また今回は飯をかき込むために水気をすこしだけしぼって仕上げていますが、まとまりをよくするためには、ちゃんと絞ったほうがよいです。盛り付けをするときの見栄えもよいです。
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