船釣りシーンで人気の汎用ライトゲームロッド。
今回は根強い人気を誇るダイワの「アナリスターライトゲーム」を紹介します。
旧製品や競合製品との比較を含めて解説するので、お買い物前の参考にどうぞ!
アナリスターライトゲームとは
出典:ダイワ 64調子・73調子・82調子の全12モデルがリリース
「アナリスターライトゲーム」はダイワブランドを持つグローブライド社から長年販売されてきた人気船竿シリーズです。
入門機種「ライトゲームX」の1つ上位に位置し、船釣り中上級者を中心に多くの釣り人から選ばれています。
ORETSURI経由でもAmazonで毎年かなり多くの本数が売れています。
実売価格
アナリスターライトゲームは以前2万円を切る価格で購入できました。
が、物価上昇により、実売価格がやや上がり、20,000円~23,000円程度で販売されています。
ブランク
出典:ダイワ
ねじれに強いダイワ独自の技術「X45(=Xトルク)」が採用され、細みながら剛性も高い竿に仕上がっています。
穂先
出典:ダイワ
アナリスターライトゲーム全シリーズ共通で「メガトップ」というカーボンソリッドティップが採用されています。
※スピニングモデルのアナリスター ライトゲームSPはグラスソリッド採用
ガイド
オールSiCガイドで穂先部はLDBガイド(傾斜して糸がらみが少ない)が採用されています。
リールシート
上位機種メタリアやリーディングで採用されているエアセンサーシート(スタンダードトリガー)が採用されています。
スリムでデザイン性も高く、感度もよいシートです。
アナリスターライトゲーム実機インプレ 旧製品からの改善点は?
アナリスターライトゲームの使用感・印象を語るにあたり、旧製品からの改善点を挙げます。
グリップの変更
スレッドカラーなどのマイナー変更はありますが、使用上一番の差を感じるのはリールシート&グリップ部の変更です。
上が旧型アナリスターライトゲーム(写真の機種はアナリスターマゴチ)、下が新型アナリスターライトゲームのリールシート&グリップです。
新型はグリップ部の全長が長くなり、エンド側のEVAが長くなっています。
この変更により、脇に挟んでの操作性が飛躍的に改善しました。
たとえば、餌タチウオやイサキのウィリー釣りのようなシャクリ釣り。
巻き上げに強い負荷がかかるような釣りでも、より快適に釣ることができるようになりました。
リールシート部は旧作より主張が減り、新型アナリスターライトゲームがよりスマートになった印象
アナリスターライトゲーム実機インプレ
つづいて、全体をみていきましょう。
エアセンサーシートのロックナットなのですが、単体パーツでリールフットを固定する仕様です。
リールはかなりしっかり固定できるのですが、その反面、しばしば固着しがちな印象です。
滑り止めのついたロッドベルトなどを持参しておくと沖上がり時に焦りません。
(旧作はFUJIの汎用パーツを挟んでの固定だったのでそれほど固着しない印象)
ネーム部はシンプル。
カーボン繊維が見える釣り人の心を刺激するデザインですね。
スレッドはワインレッドメイン。旧作とは微妙に色合いが異なります。
ちなみにこのスレッド自体は黒で、コーティング部がワインレッドカラーです。
アナリスターライトゲームの特長であるメガトップはかなり繊細で、73調子と82調子は先径0.8㎜というキレッキレ。
船竿の取り扱いになれていない初心者は穂先破損しやすいので注意しましょう。
慣れていない人はいきなりアナリスターライトゲームを購入するより、先径1.6㎜のライトゲームXから入るのが安心です。
こちらは下位機種のライトゲームX(写真上、先径1.6㎜)と、比較したアナリスターライトゲームの穂先(写真下、先径0.8㎜)です。
いかにアナリスターライトゲームの穂先が細いかよくわかりますね。
次に、2号のオモリを吊るしてみました。
アナリスターライトゲームは低活性ライトアジでの微細なアタリも穂先が表現する
ライトゲームX(写真奥、先径1.6㎜)と比較したアナリスターライトゲームの穂先(写真手前、先径0.8㎜)です。
0.8㎜という先径の細さもあり、アナリスターライトゲームはわずか2号(7.5g)の負荷がかかっただけで穂先が触りを表現します。
ライトゲームXは棒のように曲がっていないため、微細なアタリに対して、手感度以外では判断しづらいわけですね。
またカーボンソリッドはグラスソリッドに対して感度も高く、手感度も向上しています。
アナリスターライトゲームは、幽かなアタリを感じ取って、かけていくような攻めのライトゲームにうってつけなわけです。
シマノはライトゲームCI4+からカーボンソリッドティップ採用
ちなみにシマノのアイテムでカーボンソリッドのライトゲームロッドを手に入れるためにはライトゲームCI4+(実売価格31,000円程度)が必要です。
もちろんその他の技術特性があっての比較なのですが、ソリッドティップの素材一つとってみれば、アナリスターライトゲームはかなりお得(約1万円安い)なのではないでしょうか。
入門ライトゲームロッド(ライトゲームX)との比較
ライトゲームXも旧作からデザイン性がかなり向上した
すでに穂先面の違いで言及したのですが、ライトゲームXとアナリスターライトゲームを比較するとデザイン面以外では以下の点が異なります。
ライトゲームXにフォーカスすると以下の通り。
- TOPガイドのみSiC
- リールシートが廉価版
- X45を採用していない
- 6,000円~9,000円程度安価
ライトゲームXは穂先を中心によりかなり丈夫にできている汎用竿と理解しておけば問題ありません。
目感度、手感度ともにアナリスターライトゲームが優れているという印象です。
▼ライトゲームXのインプレ
競合ライトゲームロッド(ライトゲームSS)との比較
ライトゲームSSはシマノから発売されている船竿で、アナリスターライトゲームの競合にあたります。
ライトゲームSSとアナリスターライトゲームを比較するとデザイン面以外では以下の点が異なります。
ライトゲームSSにフォーカスすると以下の通り。
- グラスソリッドティップで先径1.0mm。目感度、手感度でアナリスターライトゲームに劣る(と、思われるが筆者の使用感)
- カーボン含有率は全モデルでライトゲームSSが勝る
- Xシート採用のため同モデルで33g重い(ライトゲームSS 73 MH190/RIGHTが135g。アナリスターライトゲーム73 MH-190・Yが102)
- Xシートにより手首にかかる負荷が少ない(タチウオ、シャクリの多いウィリー五目、深場、ディープタイラバなどで快適)
- 2,000円程度割高
▼アナリスターライトゲームとライトゲームSSの比較についての詳細
【他で読めないライトゲームロッド(船竿)比較②】
前回は誰もオープンに教えてくれないライトゲームロッドの比較について話しました。
▼https://t.co/VqzthXtsJa…— ひらっさん (@tsuyoshi_hirata) August 15, 2023
アナリスターライトゲームはどういった釣り人に向いてるの?
では、どういった釣り人にアナリスターライトゲームは適しているんでしょうか。
これまで解説した内容をもとに1行でまとめると以下の通りです。
- より低価格でカーボンソリッドティップを備えた高感度軽量な船竿を手に入れたい
はい、まとまりましたね。
穂先が折れずらいなど、丈夫な竿を求める初心者にはアナリスターライトゲームは向いていません。
メガトップ自体は技術特性により、多少の巻き込みであれば案外粘り強く折れません。
一方、太目のグラスソリッドティップよりは折れやすいので、はじめて手に取る人は避けた方が無難です。
釣り初心者に貸すときも気を付けましょう。
まとめ
今回は根強い人気を誇るダイワの「アナリスターライトゲーム」を紹介しました。
船竿も上をいえば、もっと高感度かつ軽量なものがあります。
一方、求められるニーズに対して、必要十二分なのがアナリスターライトゲームだと思います。
各釣り物の勘所を理解したアングラーからコスト感も加味して選ばれやすいのがアナリスターです。
「アナリスターライトゲームでいいよ」ではなく「アナリスターライトゲームがいいよ」という名竿だと思います。
ワインレッドに金のナットというデザインは、人によっては好まれないかと思いますが、機能性はお値段以上。
検討している方は損をしないアイテムですよ!
ではでは。
平田 剛士(@tsuyoshi_hirata)
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船釣りの各シーンにおけるおすすめモデルを紹介していきます。
▼沿岸部の釣りでもっとも汎用性が高いのが73 MH-190・Y です。30~80号オモリ負荷で190㎝と扱いやすい長さ。ライトアジからタチウオ・アマダイまで
▼ライトアジやマゴチなど軽めのオモリで感度を発揮するのが73 M-190・Y です。20~60号オモリ負荷。筆者がライトアジで一番使用している竿です
▼餌タチウオやウィリーイサキ、ライト五目におすすめなのは82 MH-190・Yです。60~80号のオモリやビシをつけてもしっかりしゃくれます。筆者が餌タチウオやイサキのしゃくり釣りでよく使用しているモデルです
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▼アナリスターライトゲームは特に穂先が折れやすいので、ティップガードが必須です。