シマノのICカウンター付き両軸リール「バルケッタBB」は船のライトゲームで超人気アイテム。
価格を超えた性能で最初の1台にもおすすめです。
今回は2021年に新しくなったバルケッタBBについて紹介します。
2017年モデルとの差・バルケッタとの違い・競合製品との違いも解説!
※以下2017年モデルを17バルケッタBB、2021年モデルを17バルケッタBBと呼びます。
バルケッタBBについて
21バルケッタBB
バルケッタBBは小型ICカウンター付き両軸リールです。
バルケッタという名称はイタリア語の「小船」を意味し、シマノの両軸リールシリーズ「小船」に由来していると思われます。
「BB」はブラッドブラザーの略称で、バルケッタの基本性能を維持しつつ、より手に入れやすい価格帯にしたものです。
船両軸リールとしての基本性能は折り紙付きで、比較的安価ながらベテランでも満足できる使用感。
デザインも筐体はマットブラックでチープな印象はなく、長く使える名作です。
21バルケッタBBでの変更点
バルケッタBBは2021年にモデルチェンジをむかえました。
新型の変更点は以下の通り。
- ロングハンドル化&ハンドルノブのサイズアップ
- クラッチの仕様変更
- カラー変更
- 価格がリーズナブルに
ロングハンドル化&ハンドルノブのサイズアップ
昨今のトレンドですが、ダブルハンドル・シングルハンドルともにハンドルがより長くなりました。
17バルケッタは51mm(102mm)でしたが、21バルケッタは55mm(110mm)に変更。
またハンドルノブも大きくなっています。
ロングハンドルとハンドルノブのサイズアップにより、重い仕掛けの操作や、大型魚も力強く巻き上げることができます。
たとえば旧型のバルケッタBB(ダブルハンドル)では大型のタチウオや真鯛がヒットした場合、巻き上げ時に心もとなさがありました。
新型では三本の指でしっかりハンドルノブをつかみ、どんどん巻き上げることができます。
クラッチの仕様変更
クラッチ右側の仕組みがクイックラッチ。釣り物により落とし込み時に便利な場面もあった
17バルケッタ&バルケッタBBはクイックラッチという機構があり、クラッチの押し下げ感がやや重い印象でした。
子供に貸すと、片手の親指だけではクラッチを切りづらく、両手の親指をつかっていたり。
21バルケッタBBはシンプルなクラッチ機構に変更されました。
そのため、シマノ独特の「カチッ!」という小気味よいクラッチ操作が可能です。
カラー変更
ボディのからーが艶ありのブラックから、マットブラックに変更されました。
価格がリーズナブルに
21バルケッタBBは製品的に改善されていますが、販売価格がより安くなっています。
17バルケッタBBの実売価格は14,000円前後でしたが、21バルケッタBBは12,000円弱で手にいれることができます。
もとの価格も比較的安価でしたが、カウンター付きリールが欲しいものの、値段面で躊躇していた釣り人もより選びやすくなったわけです。
21バルケッタとの違い
21バルケッタ
リーズナブルなバルケッタBBですが、バルケッタとの価格以外の違いは5点ほどあります。
軽さ
バルケッタは筐体にカーボン複合素材(CI4+)仕様で、スプールの肉抜きもされているため、より軽量(150DHHGで-15g)です。
この15gがどれぐらい差があるかというと、多くの人はほとんど差を感じないレベルだと思ってください。
ドラグ音
バルケッタのみはエキサイティングドラグサウンド(ドラグ部に金属ピンがあり逆転時に音が鳴る)仕様です。
タイラバや細糸での大物狙いなど、ドラグがあると釣趣が高まる釣り物に最適。
100番クラスの存在
バルケッタのみ100番クラス(100DH-HG,101DH-HG)があります。
100番は190gで、バルケッタのラインナップ上最軽量、ハンドルノブも小型です。
PE1号以下をメインとした釣りなど、より繊細な釣り物に向いています。
ハンドル面(150番)
バルケッタBBの150番は55mmバランサー付きシングルハンドル(ゲンプウ200PGタイプ)ですが、バルケッタの150番は60mmのシングルパワーハンドルです
150番のシングルハンドルモデルでより力をいれやすいのはバルケッタです。
デザイン
左:バルケッタBB 右:バルケッタ
以下のカラーが異なります。
- 筐体
- スプール
- ハンドル
全体的にバルケッタBBのほうがオレンジ系アルマイト加工の色合いが目立ちます。
筐体のみでいえばバルケッタBBがマットブラックで落ち着いています。
<変わらない点>
バルケッタBBとバルケッタで変わらない点は以下の通りです。
- 巻き心地
- ICカウンター機能
- クラッチや内部ギアの性能
内部構造が変わるわけでもなく、ボディの剛性も大差がないので巻き心地はほぼ変わりません。
ICカウンターユニットの機能性も同等です。
21バルケッタBB実機インプレ
1.2万円台とは思えないデザイン。なんならハンドルのオレンジアルマイトを黒にしてくれれば・・・
巻き心地
初期の巻き心地はグリスもあり滑らかです。
上位機種(金属丸型・部分的に金属・ギア系の精度がよい)と比べるとやはり差はあるのですが、上位機種を持っていない人には十二分に満足できるはずです。
剛性と耐久性
17バルケッタ300HG
旧型の17バルケッタ(一度落水)もかなりヘビーに使用して5年程度使えています。
海水へ落とすことなく、使用後にきちんと整備すれば、5年程度持つと考えても大丈夫です。
逆転を防ぐローラークラッチ部分は劣化しやすいため、フル使用していれば数年の間にメーカー交換が必要だと考えておきましょう。
ドラグ
ドラグ性能は下位機種より安定している印象です。
最大ドラグ力は5kgなのですが、ドラゴン級タチウオやワラサ級の青物ではラインが出される場面がでてくるはず。
バルケッタBBのラインナップと適した釣り物
最後にバルケッタBBのラインナップと適している釣り物を挙げておきます。
出典:シマノ
- 150(151)HG:バランサーハンドルで長さも変わらないため、DH(ダブルハンドル仕様がおすすめ)
- 150(151)DH-PG:浅場のタイラバや、浅場の巻き負荷がある釣り(ライトアジ・ウィリー五目・夏タチウオ)
- 150(151)DH-HG:やや深場のタイラバや、その他小物釣り全般(一番汎用性が高い)
- 300PG(HG):PGはPE3号をメインで行う釣り(ヒラメ、コマセ五目、エギタコ)、HGはディープタイラバ等
▼湾内のライトゲーム全般であれば、一番汎用性が高い150(151)DH-HGがおすすめです!
バルケッタBBの競合製品について
バルケッタやバルケッタBBは2017年時点では電池交換がセルフでできる点や軽さで優位性がかなり高かったリールです。
現在は同コンセプトでダイワやアブ・ガルシアがICカウンター付きリールをリリースしているため、あとは好みで選ぶようになってきました。
簡単にラインナップをまとめておきます。
<ダイワでの主な競合製品>
- ライトゲーム IC(バルケッタより上位機種)
- ティエラ A IC(バルケッタより上位機種)
- スパルタン IC(バルケッタと同クラスでアルミフレーム)
- LIGHT SW X IC(電池交換はアフターサービス預かり)
- タナセンサー(電池交換はアフターサービス預かり)
<アブ・ガルシアでの主な競合製品>
- MAX DLC(バルケッタBBと同クラスでやや安価かつ電池交換セルフ可能)
- MAX DLC BG(バルケッタBB300番と同クラスでやや割高)
バルケッタやバルケッタBBと比較検討するときは、より安価なリールならダイワの「LIGHT SW X IC」「タナセンサー」、アブ・ガルシアなら「MAX DLC」が候補に挙がります。
またバルケッタと同クラスで筐体の剛性重視ならばダイワ「スパルタンIC」という選択をする人が多いです。
まとめ
今回は2021年に新しくなったバルケッタBBについてのチェックポイントを解説しました。
2017年モデルとの差・バルケッタとの違いはバッチリのはず。
入門に最適な価格帯とスペックなので、最初の1台にもおすすめです。
一度買えば4、5年は使えます。
たとえば、バルケッタBB150DH-HGはAmazonで11,740円。
5年で割ると年間2,348円、途中部品交換で3,000円かかるとしても、年2,948円程度のリーズナブルさです。
これは買いですね!
21バルケッタBB実機ギャラリー
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たまに純正オイルやグリスをさしてあげるだけでリールは格段に長持ちします!
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