すっかり、秋~春までの人気釣り物になったアマダイ。
東京湾・相模湾では「天秤吹き流し仕掛け」が主流で、オススメの針はオーナーの「OH甘鯛(Wケン)」「インブライト甘鯛」という記事を書いたことがあります。
今回は2021年2月にダイワから登場した「D-MAX アマダイKP(ケイムラピンク)について、オーナーの甘鯛針と比較をしながら紹介していきます。
オーナーの甘鯛針のメリット・デメリット
水深60~100mかつ、誘いや黄鯛・トラギス・ヒメなどの猛攻に対して、オキアミをいかに長く針に保持するか。
これが釣果のコツでもあるんですよね。
オーナーの甘鯛針はWケンタイプなのと、ケイムラと夜光バージョンがあり、重宝していました。
ケンなんて必要ないよ。という人もいますが、やはりオキアミの保持力は桁外れです。
やはり思うところはみんな一緒のようで、実釣でつかっている人もかなり多い印象。
船上でオマツリすると、お互いに同じ針でちょっと混同してしまいそうになったり。
一方、気になっていたのが、コストです。
13号の場合、夜光タイプのインブライト甘鯛が6本入りで350~400円程度。
ケイムラタイプのOH甘鯛が9本入りで290~300円程度。
一見安いようにみえるんですが、アマダイ釣りって、針をかなり消耗するんですよね。
黄鯛などが針を飲み込むと、もれなくチモトが傷つくんですが、なんだかんだで針ごと交換することもしばしば。
針先も一見鋭くみえても、ミクロでは劣化するとは思うので。
一回の釣行で、黄鯛の猛攻具合にもよりますが、2袋~3袋分のハリを使うことも。
そんな課題に対して、もうちょい安くならないかなーと思って、使いはじめたのが、東京湾のイナダ釣りで使っていたオーナーの沖アミチヌでした。
「沖アミチヌ」は、ケイムラなしの金メッキ加工のみなわけですが、これ、本数が多いんですね。
4号では12本入り。Wケンつきで、オキアミの保持力も抜群です。
オキアミをよりしっかりつけたい場合は丸海津の甘鯛専用針を選び、より潮になじませたい場合は、小型号数の「沖アミチヌ」を選んでました。
ダイワからアマダイ専用針「D-MAX アマダイKP(ケイムラピンク)が登場
そんなニッチなアマダイ針マーケットに殴り込みをかけてきたのがダイワです。
ダイワからはKP(ケイムラピンク)を合言葉に、オニカサゴ・アカムツ・マダイ・アマダイ針が販売されています。
- アマダイ ロング KP(ケイムラピンク)
- アマダイ ライト KP(ケイムラピンク)
出典:ダイワ
これを先日釣具店のバラ針エリアでみたんですが、良さげなんです。安くて。
ツボをちゃんと押さえている感。
先行するオーナー製品との差は以下の通り。
- 夜光カラーはなく、ケイムラピンクカラーオンリー
- 丸海津針タイプの「アマダイ ロング KP」はケンが1つ。軸が長いのでもともとオキアミ保持力は高いという判断なんでしょう
- チヌ針タイプの「アマダイ ライト KP」はダブルケン
- 伸びやすい丸海津針比較では、オーナーのほうがやや軸太
出典:ダイワ
では、気になるコストはどんな感じなんでしょうか?
おっと、ロングタイプの14号で14本入りで300円弱。
オーナーのOH甘鯛が9本入りで290~300円程度なので、かなり割安感がありますね。同じケイムラカラーでも、線材の材料費&加工費は軸太のオーナーのほうがかかりそうとはいえ、かなりあてに来ている価格帯です。
そういえば、ダイワのタチウオ針もそうですが、ダイワのハリはかなり鋭利なのに、低価格で多くの本数を入れて売る攻め方をしている気がします。
おいちょっと待て。
俺だよ俺。
出典:ささめ針
あ、ささめ針からも従来の「ケン付き丸海津ケイムラカラー」に、ピンクケイムラが追加されていました。
▼こちらはノーマルケイムラカラータイプ
出典:ささめ針
この針は250~300円で安価なのですが、線径がダイワの「アマダイ ロング KP(ケイムラピンク)」よりさらに細いです。
デカアマと呼ばれる40㎝以上の甘鯛を狙うのにはやや不安が残りますが、より自然に餌を漂わせたいという場合はよいのかもしれません。
船アマダイ針マーケットの今後
ササメとダイワの攻勢により、2021年の甘鯛針シーンはまた戦況が変わってきそうですね。
とはいえ、俺たちのオーナーも黙っていないような気もします。
「夜光」のインブライト甘鯛は塗料がキダイの猛攻ではがれやすく、針先の鋭さがちょっと気になるというデメリットはありながら、よりローライトな状況ではなんとなく釣れる感があったり。
それと、3社のなかでは一番軸太なので、「丸海津をつかってデカアマを取りたい」という場合はオーナーの13号が一番安心な選択肢な気がします。
あとは、ダイワが打ち出して来た、コストパフォーマンス面。
マーケティング的には大容量の「バリューパック」を売りだしちゃうという方法もよい気がします。
デカ甘鯛フリーク待望!「OH甘鯛」13号バリューパック25本入り
みたいな打ち出しで、500円とかで売るとか。
実際のところ、アマダイって、小型のポニョサイズをいくらつっても感動はそれほどないわけです。
デカアマの一発に魂がふるえるので。
これは慣れた釣り人ならみんなそうじゃないでしょうか。30㎝級4本よりは、50UP1本のほうが記憶に残る。
ということで、いっそのこと「デカアマキラー」みたいな打ち出しにしてしまうのも一つかもしれません。
パッケージも一目瞭然で「デカアマ狙い」にしてリニューアルしつつ。
そうすれば単に安売りではなく、「デカアマならオーナー」というように、ブランド構築につながる気がします。
それはそうと、本当にデカアマを狙いたい場合は、物理的に軸が短いチヌタイプのほうが強いので、個人的には沖アミチヌをつかいつづけると思います。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
※アイキャッチ画像出典:ダイワ