古今東西、ボウズになると悔しくてすぐに新しい竿を買う人がいますね。
あーいうのは意味ないですよ。
それより、問題の本質を冷静に見つめ直し次回につなげる。これが大事です。
マゴチ釣りでアタリをだせないならば、竿じゃなくてタナとり。
餌以外ではそれが一番大事。
むしろそれしかない。
24時間タナとりについて考える。
タナとり以外の口を利くな。
え、あー、「がま船・マゴチスペシャル」を買いました。
釣れたな。がはは。
ってことで、購入した、がまかつの「がま船 マゴチスぺシャル」の使用感をレビューします。
マゴチ専用竿の購入を検討している人は参考にどうぞ!
「がま船 マゴチスペシャル」の基本仕様
出典:がまかつ
はじめに、「がま船 マゴチスペシャル」のスペックを紹介しておきます。
- 標準全長:2.55m
- 仕舞寸法:133㎝
- 標準自重:140 g
- 使用材料:カーボン90.5% グラス9.5%
- 継数:2
- 先径:1.3mm
- 元径:12.5mm
- 錘負荷:8~30号
- 希望本体価格:33,500円
まとめると、市販のマゴチ専用竿のなかでも、やや長めに設計された食わせ調子の竿という位置づけだと思います。
ダイワのマゴチX(2.10m、110g、カーボン62%)、シマノのベイゲームXマゴチ(2.09m、95g、カーボン77.6%)と比較しても、長めで手持ちで誘い続けるというよりも、置き竿主体に向いている印象を受けますね。
実際につかってみるとどうなのでしょうか。
カーボン素材の使用率が高めで長さのわりには140gと軽量なので、手持ちでも使えそうな気もしますね。
「がま船 マゴチスペシャル」の外観
次に見た目です。
かなり地味な竿だと思います。昨今の竿は、ブランク外装をX状のカーボンテープで巻くことで剛性を強化するとともに見た目もよくしているのですが、そういった風潮はどこ吹く風。
ブランク外側に地味な塗装とスレッド巻きをしている程度。
超渋い。
バット部分の色は細かめの茶色ラメ。
このカラーは持つ人を選ぶんじゃないかなと。見るからに落ち着いていて、玄人感が漂っています。
グリップ部分はFUJI製のよくあるもの。オレンジメタルの金具が差し色に入っていますね。
2ピースで、並み継ぎ。段差が少ないのでスムーズな曲がりを体感できます。
穂先はおそらくグラスソリッドでかなり細め。触ると、しばらく反動してうごくような繊細さ。
シマノのバルケッタと合わせたもの。
グリップのオレンジメタルカラーが調和してますね。シマノのリールと相性がよさそう。
こちら上からみた状態。
トリガー部分に小指と薬指の間をいれるとちょうどフィット。
こちらシマノのゲンプウ。
ハンドルがやはりオレンジメタルなのでよく調和します。
ガイドのスレッド部分もすごく地味。
まーいろんな色のスレッドが入っても工数が増えるだけで性能には変わりはないですしね。
バット部分の英字を読むと、エキスパート向けの創造性と革新性というような文言が。255の文字がまた渋い。
「がま船 マゴチスペシャル」の使用感
次に実際に使ってみた様子です。
もともと、キーパーにつけて置き竿にしてみようと思ったんですが、持参したキーパーのアダプターがグリップと合わず、この日は手持ちに。
手持ち竿で持ち疲れしないかの実験にはちょうどよかったかもしれません。
こちらは出船前。20号オモリをさげたときの曲がりです。
使用していて、気づいた点は主に3つ。
- 15号オモリの着底がとりやすい
- サイマキの動き(活き)がわかりやすい
- 2.55mという長さからタナとりがしやすい
こちらは15号オモリをつけた状態。穂先のテーパーがちょうどよく、繊細なのでオモリの着底が砂泥底でもわかりやすいなと。
タナとりについては、竿が長いので、手元の動作が最小限で済みます。
竿先を手元で下げる。
そこから船べり程度まであげると底からちょうど1m。
普段1.9m程度のライトゲームロッドを手持ち竿につかっているんですが、軽いメリットはありつつも、タナを取るのに、動作が大きくなりがちです。
このあたり、タナをとり続ける釣りでは、最小限の動きで的確にタナが取れるというのはメリットなのでしょう。
余談ですが、このマゴチスペシャルを1日つかっていて、東京湾の照りごちシーズンの潮色と妙にフィットするなと感じました。
どうでしょう。背景の茶色く植物プランクトンによって濁った潮色とマゴチスペシャルのブラウンラメが調和してますよね。
ほら。
購入する前は、ちょっとどうかなーと思った色合いなんですが、よく考えると、ある程度の大人にはこういう落ち着いた色合いがよいのかもしれないなーと思いました。
最近は派手な竿が多いですしね。
で、釣れたのか?という話なんですが、この日は潮先側の置き竿にしていたダイワのマゴチXばかりにヒットして、手持ちのマゴチスペシャルではヒットまで持ち込めず。
マゴチをかけたら、曲がりなどについてはまた追記したいと思います。
2.55mという長さでしたが、1日誘い続けても疲れず。
置き竿としても手持ち竿としても有効のようです。
まとめ
「がま船 マゴチスペシャル」の使用感は以下の通り。
- 2.55mと長いが軽く持ち重りしないので、手持ち竿でも置き竿でもOK
- 穂先が繊細でサイマキの動きや15号オモリの砂泥への着底がわかりやすい
- 長竿のため、最小限の動き(手首のみ)で底上1mのタナとりができる
- 地味な竿だが全体的に玄人向け感がする
- バット部分のブラウンラメが、照りごちシーズンの東京湾の潮色に調和している
- バット部分は強めでしっかりフッキングできそうなハリがある
主要メーカーが販売するマゴチ専用竿の中では、やや高いわけですが、手持ち竿・置き竿ともにつかえるので、地味めな実力本位の竿が欲しい人にはちょうどよいと思います。
<参考>
3年以上使用した感想
「がま船 マゴチスペシャル」を購入してから3年以上が経過しました。
マゴチは3月~10月頃をメインにやるのですが、マゴチスペシャルは基本的に置き竿としてつかっています。
手持ち竿として使う場合は、混雑していて1本竿でやる必要があり、他の釣り人が比較的短めの竿をつかっている場面です。
自重140gは2.55mという長さにしては軽いのですが、全長からのバランス面でゲンプウなどの小型両軸リールだとややバランスが悪くなる気がします。
そのため、重めのオシアコンクエストを合わせてつかってます。
ダブルハンドルのほうが前アタリへの微調整はしやすいので、一定の自重があるベイゲーム150DHがより適しています。
置き竿として考えた時に、他ジャンルの代用竿と比較すると以下の印象です。
- ライトヒラメ竿:前アタリがわかりづらい(強度的にややオーバースペック)・15号オモリの着底感覚がつかみづらい潮がある
- メバル竿:前アタリがわかりづらい&アワセにくい(柔らかすぎて)
- がま船 マゴチスペシャル:穂先が適度に柔らかく、白の視認性が高く、着底感覚・前アタリがつかみやすい。バットが強いのでアワセをきかせやすい