すっかり間があいてしまったんですが、2019年末に開催したリストランテORETSURI(カワハギ忘年)の様子をお送りします。2020年も随時リアルイベントを開催していきますので、ぜひ勇気を出して参加してみてくださいね。
釣りの部、数は出ないが尺カワハギが何枚も登場!
釣りの部は24名で出船。
忘年会ということもあってかいつもより参加数が多い気がしますね。

出船前は遥斗船長からレクチャー。

7時頃和やかに出船。

40分ほど走って竹岡沖へ到着。

こちら船尾側。わたしは右舷ミヨシから5番目に布陣。

右舷胴の間からトモ側。

こちら左舷の様子。
このとき、まだだれも左舷が圧倒的に優勢になるなんてことを想像もしないのだった・・・。
蓋をあけてみれば、潮がほぼ流れず、北東風に押されるようにゆっくりトモ側に船は流れていき、左舷が釣れつづけ、右舷に座った人からは呪いの言葉や、重い雰囲気が漂うことに。
そこは主催者として、左舷や生アサリの持ち込み使用者を盛大にディスってバランスをとろうとしたんですが、まーわたしも釣れない。

ご覧ください操舵室の船長に話しかける人の表情を。ここから見て取れますね。

これが代表的な右舷の釣り人の表情です。(アサオ氏)

これが代表的な左舷の釣り人の表情です。

なんとか1枚釣りあげた釣人割烹さん。

リストランテORETSURIを通じて釣りデビューをはたし、2度目参加の本郷さん。キロ上サイズのマダコも釣ってました
たまに小さいのも釣れるものの、釣れればサイズがいいという日。

高橋さんも順調に1枚。

カワハギ釣りとアジ釣りしかやらない鈴木さんも、なんとか1枚。鈴木さんは宙釣りしかやらないとのことながらも、この日は宙釣りにはきつかったかも。

前田さんは比較的早いタイミングで1枚。

と、杉浦さんの竿に反応が。
お、これは大きいかも。

この日、徹夜明けで参加のjomoさんがアシスト。

このぐらいのサイズが釣れると嬉しいですね。
わたしはといえば、「ステファーノなのに云々」と右舷トモ側からのガヤを華麗にスルーしてなんとか釣りましたね。

ああ、うれしや。カワハギ。

水温が高かったので、シロサバ工作員が滅茶多かったなと。
ひどいときは3本針すべてのハリスを切られたり。

おほほ。

まつとも氏も、餌にニオイをつけるなど、いろいろと悪どい手をつかっていたものの、釣り座もあってか伸びず。

寡黙に釣りつづけ、隣の女性がオマツリしたときには手伝ったりするなど、やさしさが伝わってきた今野さんも無事良型1枚。うれしそうです。

カワハギ竿しかもっていないカワハギフリーク芦野水軍氏。いろいろと不平&蘊蓄を言いながら、這わせる釣りにいきあたり1枚。

この日の最大サイズは木田和廣さんの33センチ。尺2枚という快挙。どうして釣れたかはこちらの記事で。

いろんな釣りでよい釣果をあげる石井さんには良型オンパレード。
ということでフィニッシュ。

なんだかすごいテンションが高いですね。

沖上がり後の控室での表彰式。
総評としては、以下の通り。
- 左舷つらかったですね
- 生アサリは有効みたいっすね

数の竿頭は荒井さん。安定した釣果で立派です。イソメをつけてキャストして広くさぐっていたのが有効だったとのこと。イソメを持ち込んでいる点で打ち手が広がるわけです。
残念ながらカワハギ初挑戦でボウズになってしまった人もいたのですが、これに懲りずチャレンジしてくださいね。

釣りあげたカワハギは下処理スペシャリストチームにより、内臓や皮がむかれて、その後、キッチンスペースへ移動。

これが全体釣果。各自持ち帰った数もあったはずですが、40枚ぐらいだったような気がします。

展開するとこの通り。東京湾では少ないながらもホウボウとミノカサゴも釣れてましたね。
料理の部。冬は鍋とラーメンだよね
続いて、料理の部。
今回は逗子や近郊在住の方の参加も多く、ローカルな話題もでてましたね。こういうイベントを通じて逗子の良さがひろまって移住する人も今後増えてくるかもしれません。

乾杯をして、それぞれチームにわかれて料理に取り掛かるというスタイル。お互い面識がない人同士なわけですが、不思議といつもうまくいっています。

それぞれが自律的に料理をつくっていき、学びたい人はより詳しい人に聞いたり見て覚えるというのがリストランテORETSURIスタイルです。
カワハギの肝クリームタルタルリッツ

こちらはカワハギの肝クリームタルタルリッツ。
血抜き処理と裏ごし処理をしたカワハギの肝に、ハーブ&ガーリック風味のクリームチーズをあわせ、レモン汁で味を調整し、カワハギの切り身を和えたもの。それがカワハギの肝クリームタルタルなんですが、それをリッツに乗せてタイムを飾ったものです。
盛りつけをする人の性格がそれぞれのリッツに出ていていいと思います。これはものすごくうまい。白ワインによく合う。これほんと。
カワハギの刺身、肝醤油添え

カワハギの定番料理ですね。濃い目のさらに盛りつけると薄造りの色が映えます。
カワハギの和え物(とんぶり・いぶりがっこチップス)

カワハギをそぎ切りにして、以下の材料に和えればできあがりです。
- いぶりがっこ
- ポテトチップス
- マヨネーズ
- とんぶり
- レモン汁
今回はカルディのいぶりがっこチップスをつかいました。

見た目は、謎だが、味は食べたことがない旨さ。
カワハギの身自体は初日に食べるのであれば旨みが少ないので、そこにマヨネーズとポテトチップスの油分を補い、とんぶりのつぶつぶが変化球となり、さらにいぶりがっこの風味が奥ゆかしい一品。日本酒によく合う。
スミイカ料理(和え物、炙り刺)

こちらは荒井さんがいつもつくっているものですが、ボイルしたゲソに、ごま油、コチュジャン、中華だしなどで味付けをしたもの。実に美味。

刺身も、風のようになくなってましたね。スミイカは旨い。スミイカは正義。
カワハギとオニカサゴの肝味噌鍋

参加者石井さんが前もって釣っていたオニカサゴとカワハギのアラをつかった鍋。カワハギの肝を柚子と味噌(赤・白)と和えてペースト状にして、鍋肌にべったり付けたものをバーナーで焦がす。そこに出汁と具材をいれて炊きだしたもの。

こんな感じで配合した味噌を焦がします。

かなりのコクをもっている御仁
加熱すると、次第にカワハギの肝由来の脂肪分が浮上してきてものすごい味わい深い鍋になること請け合いです。

おっさん諸氏が黙って鍋をすする図。
カワハギの唐揚げ

釣りあげた当日のカワハギは旨みが少ないので、肝合えにしないのであれば加熱調理に向いています。四の五の言わず市販の唐揚げ粉をつけて揚げればわかるさ。

中骨は素揚げで骨煎餅に。低温でじっくり揚げましょう。
カワハギの煮付け

煮付け部隊の面々がゴボウと生姜をこれでもかと投入してつくり上げた一品。

現場総監督として目を光らせていたんですが、ゴボウと生姜はほどほどにと思ったら、すんごい量入っていたわけです。まーそれはそれでオッケーでしょうということになり。うまかったー。柚子の皮が季節によくあっていた印象。
干物あれこれ(黄アジ・アマダイ・タマガンゾウビラメ)

黄アジ。まーうまい。

タマガンゾウビラメ。アマダイのゲストとしてムシガレイともどもよく釣れる魚。もちかえって干物にすると格別。

甘鯛の開き。
炙り事業部の本部長がいない状態で依頼したところ、「やっちゃいました」と、焦げ&分離して登場してきたアマダイ。味はアマダイ。エビの香りがして、ひたすらうまい。アマダイは身もゆるので炙るのが難しい魚ですね。
アメリカナマズの唐揚げ

こちらは北浦産チャネルキャットフィッシュの唐揚げ。要はアメリカナマズです。

こちらはまつとも氏が釣って冷凍しておいてくれたものを持参してくれました。味は鶏肉のようで、どんどん食用にしていけばよいと思います。皮のヌメリがつくと臭くなるので下処理が大変とのこと。
自家製タコの燻製とビーフジャーキー

こちらは逗子在住藤野さんが持ち込んでくれたもの。どうやらお父さんがつくったものらしいのですが、どちらも本格的な味でしたね。
痛風ペンネ2019
リストランテORETSURIでは気軽&ボリューミー&伸びないという理由でよく1キロ単位のペンネがつくられます。今回はそのカワハギの肝、スミイカの身、アサリ、イタリアンパプリカ、イタリア種トマト、大量マッシュルームなどを具材として作り上げました。

血抜きをしたカワハギの肝は白い。がんがん入れましょう。

大型のカワハギを中心に肝硬変っぽい肝をもったものもいるので注意。

アラ出汁を投入しつつ、味付け。

サイババ直伝のビブーティで仕上げ
ご覧ください、真剣です。

茹で上げた大量のペンネを投入。みてわかる旨さ。
レモンを全体に絞って食べることで、カワハギの肝のコクなどが中和されつつ、さっぱり旨コクという仕上がり。
4人ぐらい涙を流しながら食べていたと思います。イタリアのジェノバあたり出身の人が食べたら、「コレハマンマノアジデス!」とか言っちゃうような味でした。むしろジェノバは余裕で超えたな。わるいけど。
究極淡麗塩ラーメン(カワハギアラ・貴殿アラ・モクズガニ)
仕上げはラーメン。
冬といえばラーメン。釣りのあとにはラーメン。俺とお前とわたしはラーメンが好き、そういうことです。

今回は三浦半島産モクズガニを1キロ以上使用。晩秋にとったもので、そのまま蒸しあげて食べるのにもよい味噌たっぷり。

あとはカワハギのアラとアサリと香味野菜と沸騰させないように炊き上げる。

炊きだすこと数時間。湯気とともに立ち上る潮の香り。きたなコレ。

やや濁ってますが、ほんとはもっと澄んでましたね
碗に葱油をいれて、黄金スープを注ぐ。

そして、自家製チャーシューなどの具材をトッピング!

今回はあえて、カイワレの紅バージョンで彩を。柚子皮と揚げエシャレットが香りとコクを足す。

お客様お待たせしました。
こちらが「究極淡麗塩ラーメン」です。ごゆっくりどうぞ。
で、すする。
はうあ。
ふー。
もうこの3文字に集約される旨さなわけです。
原価をすべて無視しているので、有名ラーメン店の味を余裕綽々で超えている味わい。こんなにうまい塩ラーメンがこの世に存在したとは。街にあったら1週間に1回は通いたい。
ラーメン。
それは、右舷の呪いも、釣れない寒さも、そのすべてが開放されていく癒し。
ラーメン。
それは、日本人のこころのふるさと。
ラーメン。
それは、釣り人の魂。

あまったスープはお持ちかえりいただけます。ラーメンスープにしてもうまいし、雑炊にしてもうまい。むしろお風呂としてつかりたい。
あとは、料理の部会場の雰囲気を写真でお伝えします!

木田のおっさんが、逗子の女の子に魚のさばき方をレクチャー。素敵です。

主宰者は防寒のためにヒゲを伸ばしています。

わが子「凪」も元気に成長しています。電車(KEIKYU)とトラックと消防車が大好き。

「みんな俺と遊んでくれてありがとうな」とのこと。

はじめてでも、すぐになじめるよ。

箸をのばすと新しい釣魚料理がある。
リストランテORETSURIはそんな場所です。
みんなもよかったら参加ください。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
お世話になった船宿
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▼冬の魚は炙ろう。話はそれからだ。




